2001年度経済統計処理講義内容

第3章人口に関する統計
ｰ経済統計ｰ
この章の内容
Ⅰ 人口に関する統計調査
a) 静態統計、動態統計
ⅰ) 人口に関する静態統計
ⅱ) 人口に関する動態統計
b) 国勢調査年以外の人口推計
Ⅱ 人口構成
a)
b)
c)
d)
人口ピラミッド
性比
人口構成の3区分
人口構成の指標
Ⅲ 出生と死亡
a) 出生・死亡に関する指標
ⅰ)
ⅱ)
ⅲ)
ⅳ)
ⅴ)
（普通）出生率、（普通）死亡率
年齢別死亡率
総出生率と年齢別出生率
合計特殊出生率
再生産率
b) 生命表
ⅰ) 生命表の諸概念
ⅱ) 生命表の計算
＜おもなポイント＞
•国勢調査人口と住民基本台帳人
口はどのような違いがあるのか。
•国勢調査年以外の人口はどのよ
うにして求められるか。
•人口構成の3区分とそれを用いた
指標にどのようなものがあるか。ま
た、日本はどのような状態か。
•少子化を表す指標である、合計特
殊出生率とはどういうものか。
•平均余命、平均寿命とは何か。
など
Ⅰ 人口に関する統計調査
a) 静態統計、動態統計


静態統計（ストック）－ある時点での数量をとらえたもの
動態統計（フロー）－一定の期間における変化をとらえたも
の
ⅰ）人口に関する静態統計
 山口県HP（統計分析課）
145,227人（2014年9月1日現在）

周南市HP（市政情報）
148,689人（2014年8月31日現在)
⇒ 1日で3千人以上人口が減った？
⇒ 県か市のどちらかが間違い？？
⇒ 県のHPの人口と市のHPの人口のどちらかが
まちがいというわけではない。人口をとらえる方
法が異なるので、この相違が出てくる。

国勢調査（県のHP）
西暦の末尾が0または5の年に、10月1日現在で人口をとらえる。

住民基本台帳による人口（市のHPはこの結果）
住民登録してある人口を毎月末集計したもの。
国勢調査による人口＝住民基本台帳による人口†
となるはずであるが、実際には一致しない。
両方の人口に真の人口とのズレがある
† 外国人が住民基本台帳法の対象になったのは2012年7月9日からであり、それ以前
は住民基本台帳人口に外国人登録人口を加えたものを考えていた。

国勢調査
• 現住地で調査
• 調査漏れや2箇所で回答した場合などは、真の人口との相違が
発生する。

住民基本台帳による人口
• 住民登録が基本であり、1人暮らしの学生や単身赴任者は住民
登録を移動していないことがある。
• 諸届（出生、死亡、転入、転出）を提出していない場合、真の人
口との相違が発生する。
＜参考＞国勢調査による人口と住民基本台帳による人口(外国人登録人口
を加えてある)の比較
（平成17年10月1日現在）
周南市
東京23区名古屋市福岡市
広島市
小樽市名張市
国調人口
152,387 8,489,653 2,215,062 1,401,279 1,154,391 142,161
82,156
住基人口
156,608 8,836,040 2,202,352 1,367,052 1,156,726 143,881
84,670
ⅱ）人口に関する動態統計

人口変化の要因
• 自然増減＝出生数（B）－死亡数（D）
• 社会増減＝流入数（I）－流出数（O）

自然増減をとらえる統計
• 人口動態統計（基幹統計、厚生労働省）
役所に提出した諸届(出生届、死亡届、死産届、婚姻届、離婚届)を
集計したもの

社会増減をとらえる統計
• 出入国管理統計（法務省）
入国管理局が審査した結果の出入国者数を集計したもの。
• 住民基本台帳人口移動報告（総務省統計局）
市役所に提出する転出・転入届を集計したもの（この届をもとに、住
民票が移動される）。都道府県別、市町村別人口についての増減
b）国勢調査年以外の人口推計



国勢調査は5年に1度の調査のため、その他の年の人
口は推計しなくてはならない。
1年間の増減をGとあらわすと、
G = （B－D) ＋（I－O）
となる。
2005年（国勢調査年）の日本の総人口をP2005とすると、
2006年の日本の総人口は
𝑃2006 = 𝑃2005 + 𝐺2006 (2005年から2006年にかけての人口増減)
である。2007年の総人口は
𝑃2007 = 𝑃2006 + 𝐺2007
= 𝑃2005 + 𝐺2006 + 𝐺2007
とあらわされる。

2010年の総人口は
𝑃2010 = 𝑃2005 + 𝐺2006 + 𝐺2007 + 𝐺2008 + 𝐺2009 + 𝐺2010
となるが、この年におこなわれる国勢調査によって得られ
る総人口をP2010 とあらわすと、
𝑃2010 = 𝑃2010
というズレが生じる。このズレを補正する必要がある。
 補正は
𝑃2010 − 𝑃2010 ÷ 5
によって求められる。この補正を考慮して、2006年の推
計人口を再び考えると
𝑃2006 = 𝑃2005 + 𝐺2006 + 補正

となる。
補正を加えた人口は過去4年にさかのぼって推計される。
Ⅱ 人口構成
a) 人口ピラミッド

男女別、年齢別人口をあらわしたヒストグラム
人口ピラミッド(2013.10.1現在)
総務省統計局『平成25年10月1日現在推計人口』より作成
100-
2013年全国
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
1500
1000
男
500
0
人口（千人）
500
1000
女
1500
都道府県別（2010年）
山口県人口ピラミッド(2010.10.1現在)
広島県人口ピラミッド(2010.10.1現在)
総務省統計局『平成22年国勢調査』より作成
総務省統計局『平成22年国勢調査』より作成
100-
100-
90
90
80
80
70
70
60
60
50
50
40
40
30
30
20
20
10
10
0
16000 12000 8000
男
50000
4000
0
0
4000
人口（人）
8000 12000 16000
30000
女
20000
10000
男
0
10000
人口（人）
20000
福岡県人口ピラミッド(2005.10.1現在)
東京都人口ピラミッド(2010.10.1現在)
総務省統計局『平成17年国勢調査』より作成
総務省統計局『平成22年国勢調査』より作成
30000
男
100-
100-
90
90
80
80
70
70
60
60
50
50
40
40
30
30
20
20
10
10
0
10000
30000
女
0
10000
人口（人）
30000
女
50000
120000
80000
男
40000
0
人口（人）
40000
80000
女
120000
人口ピラミッド
（全県・市町村）
周南市人口ピラミッド(2010.10.1現在)
下松市人口ピラミッド(2010.10.1現在)
総務省統計局『平成22年国勢調査』より作成
総務省統計局『平成22年国勢調査』より作成
100-
100-
90
90
80
80
70
70
60
60
100-
50
50
90
40
40
80
30
30
70
20
20
60
10
10
（2010年国調人口）
山口県人口ピラミッド(2010.10.1現在)
総務省統計局『平成22年国勢調査』より作成
0
50
1800
1200
40
600
男
0
0
600
人口（人）
1200
1800
600
女
400
200
男
0
人口（人）
200
400
600
女
30
20
岩国市人口ピラミッド(2010.10.1現在)
山口市人口ピラミッド(2010.10.1現在)
総務省統計局『平成22年国勢調査』より作成
総務省統計局『平成22年国勢調査』より作成
10
0
16000 12000 8000
男
4000
0
人口（人）
4000
8000 12000 16000
女
100-
100-
90
90
80
80
70
70
60
60
50
50
40
40
30
30
20
20
10
10
0
1800
1200
600
男
0
0
人口（人）
600
1200
女
1800
2000
1000
男
0
1000
人口（人）
女
2000
人口ピラミッド
（国勢調査人口と住民基本台帳人口の比較）
1800
周南市人口ピラミッド(日本人)(2005.10.1現在)
周南市人口ピラミッド(2005.9.30現在)
総務省統計局『平成17年国勢調査』より作成
『住民基本台帳人口』より作成
1350
100-
100-
90
90
80
80
70
70
60
60
50
50
40
40
30
30
20
20
10
10
0
0
900
450
0
450
900
男　人口（人）　女
1350
1800
1800
1350
900
450
0
450
900
男　人口（人）　女
1350
1800

人口ピラミッドの推移
多産多死
多産少死
少産少死
人口ピラミッド(1930.10.1現在)
人口ピラミッド(1950.10.1現在)
総務省統計局『国勢調査報告』より作成
総務省統計局『国勢調査報告』より作成
100-
100-
90
90
80
80
70
70
60
50
40
30
60
人口ピラミッド(2013.10.1現在)
50
総務省統計局『平成25年10月1日現在推計人口』より作成
40
100-
30
90
20
10
0
1500
20
80
10
70
1000
500
0
500
1000
60
男　人口（千人）　女
1500
1500
0
1000
500
0
500
1000
男　人口（千人）　女
1500
50
人口ピラミッド(70.10.1現在)
総務省統計局『国勢調査報告』より作成
人口ピラミッド(2030.10.1現在中位推計)
40
国立社会保障・人口問題研究所『日本の将来推計人口
（平成24年１月推計）』より作成
100-
30
90
20
90
80
10
80
70
60
100
0
1500
50
70
1000
男
500
0
人口（千人）
500
1000
1500
60
女
50
40
40
30
30
20
20
10
10
0
0
1500
1000
500
0
500
1000
男　人口（千人）　女
1500
1500
1000
男
500
0
人口（千人）
500
1000
女
1500
b）性比
男子の数
性比 =
× 100
女子の数
出生性比－出生時の性比、大体105(男:女=105:100)
出生性比の推移
110.0
出生性比
105.0
100.0
1872
1879
1886
1893
1900
1907
1914
1921
1928
1935
1942
1949
1956
1963
1970
1977
1984
1991
1998
2005
2012

年
総務省統計局『日本の長期統計系列』、国立社会保障・人口問題研究所『人口統計資
料集2014』、厚生労働省『平成25年人口動態統計』より作成
年齢別性比－各年齢における性比、50歳前後で
100、すなわち50歳前後で男女同数になる。
年齢別性比(2013.10.1現在)
120.0
100.0
80.0
60.0
40.0
20.0
0.0
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
55
60
65
70
75
80
85
90
95
100-
性比

年齢
総務省統計局『平成25年10月1日現在推計人口』より作成
c）人口構成の3区分





年少人口
－ 0歳～14歳
生産年齢人口－ 15歳～64歳
老年人口
－ 65歳～
このうちの老年人口の総人口に占める割合が高齢化率
といわれる。
老年人口
高齢化率 =
× 100
総人口
国連の分類では
• 高齢化社会
• 高齢社会
• 超高齢社会
高齢化率7%～14%
高齢化率14%～21%
高齢化率21%～
d）人口構成の指標

年少人口指数 =
年少人口
× 100
生産年齢人口

老年人口指数 =
老年人口
× 100
生産年齢人口

従属人口指数 =
年少人口＋老年人口
× 100
生産年齢人口

老年化指数 =
老年人口
× 100
年少人口
年齢3区分別人口の推移
(1930年､1950年、1970年、1990年、2000年は国勢調査、2013年は10月1日現在推計人口
2030年は将来推計人口(平成24年1月中位推計))
年少人口(千人)
生産年齢人口(千人)
老年人口(千人)
高齢化率
年少人口指数
老年人口指数
従属人口指数
老年化指数
1930年
23579
37807
3064
4.8
62.4
8.1
70.5
13.0
1950年
29430
49661
4109
4.9
59.3
8.3
67.5
14.0
1970年
24823
71566
7331
7.1
34.7
10.2
44.9
29.5
1990年
22544
86140
14928
12.1
26.2
17.3
43.5
66.2
2000年
18505
86380
22041
17.4
21.4
25.5
46.9
119.1
2010年
16803
81032
29219
23.0
20.7
36.1
56.8
173.9
2013年
16390
79010
31898
25.1
20.7
40.4
61.1
194.6
年齢3区分別人口の地域間比較(平成25年10月1日現在推計人口)
(中国、韓国は2010年センサス)
全国
山口
広島
福岡
東京
(中国)
(韓国)
年少人口(千人)
16390
177
380
687
1503
221323
7975
生産年齢人口(千人)
79010
814
1716
3173
8883
992561
35983
老年人口(千人)
31898
429
743
1230
2914
118928
5452
高齢化率
25.1
30.2
26.2
24.2
21.9
8.9
11.0
年少人口指数
20.7
21.7
22.1
21.7
16.9
22.3
22.2
老年人口指数
40.4
52.7
43.3
38.8
32.8
12.0
15.2
従属人口指数
61.1
74.4
65.4
60.4
49.7
34.3
37.3
老年化指数
194.6
242.4
195.5
179.0
193.9
53.7
68.4
2030年
12039
67730
36849
31.6
17.8
54.4
72.2
306.1
Ⅲ 出生と死亡
a) 出生・死亡に関する指標
ⅰ）（普通）出生率、（普通）死亡率

出生数、死亡数の総人口に占める割合
年間出生数
1000
10月１日現在の総人口
1029816

1000  8.2(‰)(平成25年)
125704000
年間死亡数
(普通)死亡率 
1000
10月１日現在の総人口
1268436

1000  10.1(‰)(平成25年)
125704000
(普通)出生率 
(厚生労働省『平成25年人口動態統計』）
ⅱ）年齢別死亡率
年齢別死亡率
死亡率(‰)
年齢別死亡数
1000
年齢別人口
年齢別死亡率
（『人口動態統計』より作成）
1000
100
10
1
1935年男
1935年女
1960年男
1960年女
2013年男
2013年女
0.1
0.01
0
5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90
年齢
ⅲ）総出生率と年齢別出生率


出生数に関して、出産可能な女子人口との比率を考えた
のがこの指標である。
年間出生数をB、出産可能な年齢(15～49歳)の女子人
口をPf とすると、
総出生率 

B
1000
Pf
x歳の母親の年間出生数をBx、x歳の女子人口をPfxとす
ると、
Bx
年齢別出生率（ ASBR x）  f 1000
Px
ⅳ）合計特殊出生率（Total Fertility Rate）
年齢別出生率を15歳から49歳まで全て加えたものが合計特殊出
生率。

合計特殊出生率（ T FR）  (ASBR 15  ASBR 16    ASBR 49 ) / 1000

B15 B16
B49




P f 15 P f 16
P f 49
1人の女性が一生の間に生む平均子供数
この数値が2を下回ると、将来的な人口減少を意味する。


＜年齢別出生率と合計特殊出生率＞
(『人口統計資料集2014』および『平成25年人口動態統計』より作成)
年齢
15-19
20-24
25-29
30-34
35-39
40-44
45-49
合計特殊出生率
1950
67.3
812.8
1187.3
875.8
522.6
173.5
11.4
3.65
1960
20.8
531.5
908.7
397.9
117.8
25.4
1.8
2.00
1970
20.9
518.4
1051.7
431.5
98.4
13.3
0.8
2.13
1980
18.9
385.5
914.0
352.9
66.6
8.4
0.3
1.75
1990
18.1
235.7
703.1
466.3
107.9
11.3
0.3
1.54
2000
26.9
196.5
496.7
462.0
157.2
19.4
0.5
1.36
2005
25.3
182.3
422.8
428.5
176.1
24.2
0.8
1.26
2007
24.6
183.1
434.1
461.4
202.5
30.5
0.8
1.34
2010
23.2
178.1
435.6
478.9
231.8
38.7
1.0
1.39
2011
22.7
171.0
434.9
483.7
239.0
40.8
1.1
1.39
2012
21.9
160.7
432.6
491.6
252.6
44.8
1.2
1.41
ここで、年齢階級別の数値は各歳出生率を合計したもの（単位：‰）である。
2013
22.1
155.5
429.8
501.7
267.7
48.6
1.3
1.43
＜合計特殊出生率の問題点＞
 合計特殊出生率は、年齢別出生率が世代によらず一定
であることを仮定した場合の数値である。
 しかし現在は、晩婚化・晩産化というライフスタイルの変
化が起こっており、年齢別出生率が変化している。このよ
うな状況では世代（コーホート）の合計特殊出生率と期間
合計特殊出生率の数値が異なる。
詳しくはこちら（厚生労働省「平成25年人口動態統計(確定数)の概況」
参考「合計特殊出生率について」）
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei13/dl/14_tfr.pdf
ⅴ）再生産率


産まれる女児の数を問題にした指標
x歳の母親から生まれた女児の数をBfxとすると、
Bf 15 Bf 16
Bf 49
総再生産率  f  f    f
P 15 P 16
P 49

さらに女児が母親と同年齢まで生存する割合を考慮した
ものが純再生産率である。
~
~
~
Bf 15 Bf 16
Bf 49
純再生産率  f  f    f
P 15 P 16
P 49
𝑓
𝐵𝑥 は𝑥歳の母親から生まれた女児のうち、𝑥歳まで生存
する数である。
年次
合計特殊出生率
総再生産率
純再生産率
1950
3.65
1.77
1.50
1960
2.00
0.97
0.92
1970
2.13
1.03
1.00
1980
1.75
0.85
0.83
1990
1.54
0.75
0.74
2000
1.36
0.66
0.65
2005
1.26
0.61
0.61
2007
1.34
0.65
0.64
2010
1.39
0.67
0.67
2011
1.39
0.68
0.67
(『人口統計資料集2014』より作成)
2012
1.41
0.68
0.68
b）生命表


生命表は10万人の同時出生集団が、年齢とともに、ど
のように減少していくかを表すものである。
この生命表によって、各年齢ごとの平均余命がわかる。
この平均余命は将来人口の推計や生命保険の保険料
の計算などに用いられる。
ⅰ）生命表の諸概念



生存数 𝑙𝑥 － 10万人の同時出生集団がx歳でどれぐら
い生存しているか
死亡数 ndx － x歳の生存数 𝑙𝑥 のうち、x歳からx+1歳
までの1年間に死亡する人数 ndx = lx+1 - lx
死亡率 nqx － x歳の生存者が1年間に死亡する割合
nqx = ndx / 𝑙𝑥

定常人口 nLx, Tx －生存する延べ年数
• nLxは右の台形部分の面積であり、x歳の生存者が1年間に生
存した延べ年数である。
(例) x歳の生存者が5人とし、3人がx+1歳まで生存し、残り2人
がそれぞれ0.5年(半年)、0.25年(3ヶ月)で死亡したとする。こ
のとき生存者の延べ年数は
1 + 1 + 1 + 0.5 + 0.25 = 3.75
となる。これがnLxである。
• Txはx歳の生存者が全員死亡するまでに延べ何年生きられる
かであり、
Tx = nLx + nLx+1 + nLx+2 …
というように計算される。
○

平均余命 𝑒𝑥 － x歳以降平均して何年生きられるか
𝑇𝑥
𝑒𝑥 =
𝑙𝑥
𝑇𝑥 はx歳の生存者が平均してあと何年生きられるかの延
べ年数なので、それを1人あたりにすれば、x歳の人の平
均余命となる。
○

0歳の平均余命が平均寿命である。
ⅱ）生命表の計算



生命表の算出は、各年齢別の死亡率が出発点となる。
たとえば、男の6歳の死亡率は0.00010であるので、5
歳の生存数に乗じて、
99694× 0.00010 = 9.9694
より、6歳の死亡数 ndxは10となる。
7歳の生存数は
99694 - 10 = 99684
である。6歳の定常人口nLxは、6歳の生存数と7歳の生
存数の算術平均に近くなる。




Tx はnLx を下から順次加えていったものである。なお、
付表の生命表は10歳以上については、5歳ごとの数値
を抜粋したものであるので、この表から直接計算すること
はできない。
たとえば、6歳のTxは7歳のTxに6歳のnLxを加え、
7322661+99678＝7422339
となる。
各年齢のTxを lx でわれば平均余命が求まる。
20歳の平均余命を例にとると、
6027853÷99455＝60.61
となる。

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