スライド 1

鹿児島大学地域共同研究センター特別講演会
「鹿児島の食の安全を考える」
稲盛会館大ホール(鹿児島大学郡元キャンパス)、2005年12月5日
リスク・アナリシスと安全性向上の社会システム:
「食品の安全」は生命(いのち)をいただくマナーを基礎とする
農学部獣医学科獣医公衆衛生学教授 岡本嘉六
食品は動物や植物
などの生き物であり、
「命をいただく」感
謝の気持ちを忘れて
はならない。
命を粗末にする一
方で「安心」を求め
ても、神仏は応えな
いだろう。
「食育基本法」
本年7月15日から施行
・・・国民の食生活においては、栄養の偏り、不規則な食事、肥満や生活習慣病
の増加、過度の痩身志向などの問題に加え、新たな「食」の安全上の問題や、
「食」の海外への依存の問題が生じており、「食」に関する情報が社会に氾濫する
中で、人々は、食生活の改善の面からも、「食」の安全の確保の面からも、
自ら「食」のあり方を学ぶことが求められている。また、豊かな緑と水に
恵まれた自然の下で先人からはぐくまれてきた、地域の多様性と豊かな味覚や
文化の香りあふれる日本の「食」が失われる危機にある。・・・
「BSE問題に関する調査検討委員会報告」
(2002年4月 BSE問題に関する調査検討委員会)
5)重要な個別の課題
④ 食に関する教育いわゆる「食育」の必要性
今日の食品の安全性をめぐる事態に照らし、学校教育における食品の安全性
や公衆衛生及びリスク分析などに係わる基礎的知識の習得・教育を強化する必
要がある。農業や食品産業など、フードチェーン全般にわたる基礎的な知識およ
び栄養や健康に関する教育も充実させる必要がある。
食品に、ゼロ・リスクはあり得ないこと、情報をもとに一人一人が選択していく能
力を身に付けていくことの大切さの認識の普及が必要である。
パート1
● 日本における食中毒の発生状況
< 総合対策の基本 >
● 健康弱者(70歳以上の高齢者、14歳以下
の若齢者、病弱者)に対する特別措置
食品衛生法に規定を追加する
● 安全性レベルの選択による自己防衛
安全性レベルの認証・表示(HACCP)
● 安全性に関する正しい知識の普及
自然毒の脅威についての啓蒙
患者数(細菌)
40,000
35,000
患者数
細菌
600
30,000
25,000
(自然毒)
(化学物質)
自然毒
500
20,000
400
15,000
300
化学物質
200
100
0
食中毒患者数の推移
20
18
● 化学物質による死亡者はいない
● 患者数では細菌の100分の1であった自然毒だが、
死亡数は細菌とほぼ同等。自然毒は 致命率が高い!
16
14
:総数
:細菌
:自然毒
年 12
間 10
死
亡 8
数
6
4
2
0
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
原因物質別にみた食中毒による死者数の推移
死者数
人口
15歳
50歳
70歳
患者数
0
20
40
60
80
100%
食中毒患者数および死者数の年齢別割合
:0~4
:30~39
:5~9
:40~49
:10~14
:50~59
:15~19
:60~69
:20~29
:70~
4
2
0
累
積 12
死
亡 10
者 8
数
6
4
0~4
5~9
:動物性自然毒
:植物性自然毒
:大腸菌
:サルモネラ
:ぶどう球菌
:腸炎ビブリオ
10~14
15~19
20~29
ハイリスク者への特別対策
衛生教育
2
0
30~39
40~49
50~59
60~69
70~
年齢
年齢・死亡原因物質別にみた死亡者数
(1996~2002)
自然毒の脅威との戦いが人類史の一側面
50%致死量
μg/kg mouse
ボツリヌス毒
破傷風毒
ジフテリア毒
パリトキシン
テトロドトキシン
サキシトキシン
産生・保有
0.00003
細菌
0.0001
細菌
文化(Culture;耕す)
0.3
細菌
人間が改良を加えてきた物心両面の成果、
とくに西洋では精神的生活に関わるものを
0.6
イソギンチャク類
「文化」とし、「文明」と区別する。危害を取り
8.7
フグ、ヒョウモンダコ
除いて<安全に食べる>ことが文化であり、
「ナチュラル=非文化」は危険です。
10
二枚貝
ボツリヌス毒の1億倍食べないと死なない
ギンナン中毒:
10,000
青酸カリ 国内で過去約80人の患者が学会報告され、うち約30人が死亡
青酸配糖体:アミグダリン(ウメ、アンズ、モモ)、ドーリン(イネ科)
ファゼオルナチン(アオイマメ)、リナマリン(キャサバ)
青酸配糖体を含む生薬: キョウニン(杏仁)、トウニン、ショウキョウ
米国の食品規格コード(Food Code )
1-201 用語の定義と適用範囲
(44)高感受性集団(Highly susceptible
population)とは、次の理由で、一般集団の人より食
品媒介性疾患に罹りやすい人をいう。
(i) 免疫低下者、就学前児童、老人
(ii) デイケア施設、腎臓透析センター、病院または
療養所、看護付老人ホームなどの健康管理または
補助生活を受けている人。
日本においても、ハイリスク集団(健康弱者)に
関する法的根拠を設けることが重要である
低
衛生教育に掛かる費用
個人衛生
自主衛生管理
リ
ス
ク
・
レ
ベ
ル
法的規制
高
商品価格
HACCP等
の費用
衛生検査と監視に使われる税金
ハイリスク集団
一般健康成人
リスク管理と経費負担のモデル
低
個人衛生
自主衛生管理
法的規制
?
リ
ス
ク
・
レ
ベ
ル
法的規制
高
衛生教育に掛かる費用
法的規制の水準を上げると、その分、
衛生対策費と監視業務の経費を税金で
賄わねばならない。赤字国債が問題と
なっている現状で、実行できますか?
商品価格
HACCP等
の費用
国民経済として
無駄な経費
衛生検査と監視に使われる税金
ハイリスク集団
一般健康成人
リスク管理と経費負担のモデル
パート2
● 食品の安全性とは?
あらゆる食品について、「ゼロリスク」はあり得
ない!
「食品の品質と安全性システム」
FAO: Food Quality and Safety Systems - A Training Manual on Food Hygiene
and the Hazard Analysis and Critical Control Point (HACCP) System. 1998
「危害を減らすこととリスクを減らすことの関係を理解することは、
適切な食品の安全性制御を発展させる上でとくに重要である。
不幸なことに、食品について『ゼロ・リスク』のような事態はありえ
ない(その他の何についても言えることだが)。」
● リスクレベルの決定=リスク・コミュニケーション
リスク低減には費用が掛かり、国民負担との兼
ね合いである。
閾値がない
化学物質
(発癌物質、
環境ホルモン)
健
康
へ
の
悪
影
響
栄養素
▲
▲
栄
養
失
調
●
閾値がある
化学物質
▲
●
生
活
習
慣
病
●
●
危ない食品とそうでない食品があるのではない!
●
NOAEL
適度の量があり、それを外れると障害を起こす!
無有害作用
濃度
●
●
●
世界保健機構
●
●
●
化学物質の用量・反応関係
LOAEL
最小有害作用
濃度
用量(摂取量)
WHO: Hazardous chemicals in human and environmental health - A resource
book for school, college and university students. 2000
0.25
100
:カンピロバクター、
自 長
然安 く肉
観全 、食
、性 そ民
生が の族
命高 分で
観い 、
動は
の日 物、
相本 家
違で 由畜
か大 来と
?騒 感の
染
動 症付
す もき
る 多合
の いい
は 。が
、
0.2
10
万 0.15
人
当
り
死 0.1
亡
率
0.05
0
0.0014
0
日本
:サルモネラ
80
10
60 万
人
当
り
40 罹
患
率
20
0
英国
米国
日本
英国
米国
カンピロバクターとサルモネラ食中毒の発生率
食肉センターにおけるサルモネラ汚染: 米国の基準
子牛
肉牛
挽肉
豚
豚ソーセージ
ブロイラー
陽性率
サンプル数
陽性サンプル
数の上限
1.0
2.7
7.5
10.9
NA
23.6
82
58
53
55
NA
51
1
2
5
6
NA
12
NA :基準策定のため調査中であり、将来設定する。
食鳥センターの基準は別の法律であるが、ここでは併記した。
これは、食肉センターにHACCPを適用する法律を作成
するための事前調査に基づいて策定された基準である。
大規模施設における豚と体のサルモネラ陽性率
不 す が 規 陽性率(%)
足る 高 制
す だ く に 0.0 – 5.0
る け な よ 5.1 – 8.7
可で れ っ
8.8 – 11
能な ば て
廃
く
、
性
棄 11.1 – 15
価
、
が絶 す
あ 対 格 る 15.1 – 20
る量 が 割
高
。 が 合 45.0 – 50
騰
全体
施設数
12
0
0
3
1
1
17
割合(%) が 全 あ 安
問性 り 全
71
題を 得 性
など な に
0
のの い 絶
0
で程 。 対
あ度 「
ど(
るの の 1
18
0
。価 程 0
6
格度%
6
での)
」安は
100
11%( 55頭中6頭)の基準を定める根拠となった1998-1999の調査
パート3
● 食生活における不安をなくし、安全
性についての自信を取り戻すためには、
農場から食卓までの関係者すべての努
力が必要とされている。
● 衛生対策の強化には、モノも労働も必
要です。その経費を公正に負担する社会
システムを皆で考え、作り上げよう。
リスクが減るのは2箇所だけ
リ
ス
ク
・
レ
ベ
ル
の
モ
デ
ル
薬食動病
剤中物気
耐毒薬
性菌残
菌 留
農
査に に と
基よ畜
づる検
く法査
検律員
的温 間増 る 輸
基度 も殖 に 送
準管 長に つ 距
も理 く必 れ 離
な等 な要 、
細が
いの るな 菌 延
。法 。時 び
場
食肉センター
流 通 過 程
素 飼 畜 動
畜 料 舎 物
薬
・
飲 環
水 境
食 解 カ 出
肉 体 ッ 荷
ト
検
査
輸 市 問 小
送 場 屋 売
店
ばを し を調
、室 か 殺理
菌温 し 滅時
はで 、 すの
増の 食 る加
殖放 材 。熱
す置 や は
るす 料 細
。れ 理 菌
消費過程
調 保 喫
理 存 食
食肉の安全性に関わる社会システム(1)
リ
ス
ク
・
レ
ベ
ル
の
モ
デ
ル
農場における
適正な衛生管理
GAP
QAP
Pathogen
Reduction / HACCP
病原体低減/HACCP
無菌の肉ができる訳ではない!
解体処理工程など
食肉センターの
衛生管理
?
HACCP
流通過程が
変わらなければ
農
消費者は
?
リスクは
残る!
場
食肉センター
流 通 過 程
消費過程
素 飼 畜 動
畜 料 舎 物
薬
・
飲 環
水 境
食 解 カ 出
肉 体 ッ 荷
ト
検
査
輸 市 問 小
送 場 屋 売
店
調 保 喫
理 存 食
食肉の安全性に関わる社会システム(2)
Sanitary
Food Transportation
Act
食品輸送衛生法
(米国、1990)
GHP: Good Handling Practice
流通業における適正取り扱い規範
リ
ス
ク
・
レ
ベ
ル
の
モ
デ
ル
GAP
QAP
流通過程の
衛生基準
?
消費者
教育
?
HACCP
農
場
食肉センター
流 通 過 程
消費過程
素 飼 畜 動 食 解 カ 出
輸 市 問 小
調 保 喫
「農場から食卓まで」の、全ての段階で安全性確保対策を実
畜 料 舎 物 肉 体 ッ 荷
送 場 屋 売
理 存 食
ト
環
薬
検
店
・
飲
施することによって、初めてリスクが小さくなる。
査
水 境
食肉の安全性に関わる社会システム(3)
食品による健康障害の現状
リスク・アナリシス
危害因子A
危害因子B~X
リ
ス
ク
レ
ベ
ル
食品Ⅱ~X
食品Ⅰ
リスクの低減目標
リスクの低減目標
第三者による監視(モニタリング)
費用の発生
現状
改善後
生産段階
処理段階
加工段階
流通段階
消費段階
危害分析
危害分析
危害分析
危害分析
危害分析
CCP設定
CCP設定
CCP設定
CCP設定
CCP設定
モニタリング
モニタリング
モニタリング
モニタリング
モニタリング
フードチェーンにおける温度などの衛生管理が悪いと細菌が増殖し、発症菌数を
記録
記録
記録
記録
記録
超える場合がある。途中でリスクが増加しない化学物質と比べて、細菌のリスク管
検証
検証
検証
検証
検証
理にはより多くの経費が掛かる。
リスク・アナリシスとHACCPとの関連性(細菌)
鶏卵生産農場がGAPを実施するに
は、その上流にある種鶏場や孵化
場、飼料工場が品質保証を出せる
体制作りが先行しなくてはならない
農場段階においても、
一般農家だけで安全性
向上を図れるものでは
ない!
穀類
(大半は輸入)
食品工場
割卵工場
飲食店
卵問屋
育種用基礎系統群、系統造成群、
海外に依存
飼料工場
小売店
原種鶏農場(GP)
種鶏農場(PS)
動物性
蛋白質原料
孵化場
育雛場
インライン方式*
オフライン方式*
消費者
原原種鶏農場(GGP)
鶏卵生産農場
(コマーシャル鶏)
廃
鶏
:
食
鳥
セ
ン
タ
ー
GPセンター
*:洗卵、乾燥、検卵、重量選別、包装、出荷
環境負荷を減らす副生物のリサイクルも、生活環境の安全性向上に欠かせない!
鶏卵の安全性と関わる養鶏産業システム
パート4
● 食生活における不安をなくし、安全
性についての自信を取り戻すためには、
農場から食卓までの関係者すべての努
力が必要とされている。
● 衛生対策の強化には、モノも労働も必
要です。その経費を公正に負担する社会
システムを皆で考え、作り上げよう。
農畜水産物の安全性向上のための社会システム
○○地域における
適性農業基準(GAP)
●●地域における
適性農業基準(GAP)
HACCP手法に基づく一般的衛生管理の認証基準
○○県食品安全推進会議
●●県食品安全推進会議
全国的に統一された 適性農業基準(GAP)
生産者、消費者、流通業者ならびに専門家が参加する
全国食品安全推進会議
品質保証計画(QAP)
第三者としての民間の認定機関・試験機関
EU食品衛生規則を統合する提案に対する全面的な法令影響査定
Full Regulatory Impact Assessment on proposals
to consolidate EU food hygiene legislation
Friday, 05 November 2004
CONTENTS(目次)
1. Title of Proposals and Timetable(提案の名称と予定表)
2. Purpose and intended effect of the measure(提案の目的と意図する効果)
3. Negotiating line and Options(協議の方向性と選択肢)
4. Benefits(便益)
5. Costs(費用)
6. Consultation with Small Business(小規模業種との協議)
7. Competition Assessment(競合者査定)
8. Enforcement and Sanctions(施行と認可)
9. Monitoring and Review(モニタリングと再評価)
10. Consultation(協議)
11. Summary and Recommendation(要約と勧告)
12. Declaration(通知)
表3. 食品産業における実施費用の要約
要件/費用の要素
影響を受ける企業数/
企業当りの費用
1度限りの
業界費用
SFBBモデルの採用
210,000/30,000円
63億円
SFBB情報―印刷資料
105,000/8,000円
8.4億円
SFBB日誌
413,250/6,000円
製造部門における記録管理
7,000/131,200円
す実記
る際録
労のに
賃記は
が録、
人
掛・
管材
か理
る 教
に育
要、
日誌が適していない非製造
部門における記録管理
61,750/131,200円
SFBB日誌の完成
413,250/17,600円
第一次生産部門の費用
160,000/26,000円
60万食品企業の費用総額
71.4億円
企業の
年間費用
24.6億円
9.2億円
80.5億円
35.8億円
42億円
192.2億円
SFBB: 「より安全な食品、より健全な業務(Safer Food, Better Business)」
食中毒発生を減らす便益とは?
D. 国内の食品媒介性疾患に掛かる費用
新しい食品安全規則の利点は、国内の食品媒介性疾患、すなわち国内で消費
された食品による疾患を結果として低減させることにある。したがって、国内の
食品媒介性疾患の低減による経済的節約は、規則の利点を計る指
便益 = 現在支払っている費用の節約分
標となる。
食品媒介性疾患の費用
食品媒介性疾患疾病を含む病気の費用は2つの主要成分を含むと仮定すること
ができる:
(i) 個人、雇用者および国民健康保健に対する、損益としての、実
当人と介護人が払った費用
際の病気の費用
(ii) 病気による個人の痛み(pain)、悲しみ(grief)および社会的
苦痛(suffering)に対する追加的金銭価値
死亡や罹病のリスクを減らすために投じる個人の
返済意志(WTP:willingness to pay)に基づく
(i) 病気の実際の価格/費用
2000年における国内食品媒介性疾患の総症例数:
その内: 一般開業医を受診した数:
一般開業医を受診しなかった数:
1,338,77人
368,516人
970,256人
一般開業医を受診した患者
国民健康保健の費用=一般開業医 8,960円+病院 3,564円=19,400円
直接的個人費用= 3460円
患者と雇用者の生産活動停止費用=44,100円
平均実際費用=66,960円
一般開業医を受診した患者の全費用: 66,960円×368,516人=246億円
一般開業医を受診しなかった患者
直接的個人費用= 844円
患者と雇用者の生産活動停止費用=7,666円
平均費用=8,510円
一般開業医を受診しなかった患者の全費用: 8,510円 ×970,256人=82億円
食品媒介性疾患の総症例に対する全費用 246億円+ 82億円 =328億円
(ii) 痛み、悲しみおよび社会的苦痛に対する
追加的金銭価値
● 死亡症例における痛み等の金銭価値
=人的損失+0.8×生産活動停止費用
=150,128,000円+0.8×78,716,000円=213,100,800円
480症例×213,100,800円=1022.8億円
●
●
●
●
●
永久障害
受診せず7日以内の症例
受診せず7日を超える症例
受診した7日以内の症例
受診した7日を超える症例
(億円)
480症例×377,740,00円=181.4
941,148症例×31000円=291.8
29,108症例×392,000円=114.2
221,110症例×31000円=68.6
146,446症例×392,000円=574.0
合計=2252.8億円
(i)実際の病気の費用=328億円
(ii) 痛み、悲しみおよび社会的苦痛に対する金銭価値=2252.8億円
総額 2580.8億円
費用対効果のまとめ
表4. 食品衛生規則: 費用と便益に関する証拠の要約
年
費用
1
264億円
90億円
2
192億円
180億円
3
192億円
272億円
4
192億円
352億円
6
192億円
456億円
6~10
192億円
456億円
便益(年3%)
註2: 便益は、国内の食品媒介性疾患が5年目までは年
3%減少し、その後は一定であるという仮定で計算した。
適性農業基準とは
(GAP;Good Agricultural Practice)
HACCP手法に基づく一般的衛生管理の認証基準例
チェックリスト
評価点
非参加農場
50点未満
50点以上
60点以上
70点以上
80点以上
90点以上
認証マーク
無印 安 自 適
全分正
★
性に価
を見格
☆
購合で
☆☆ 入 っ
でた
☆☆☆ き
る
☆☆☆☆
☆☆☆☆☆
衛生管理
コスト
市場価格
市場価格
10%上乗せ
20%上乗せ
30%上乗せ
40%上乗せ
50%上乗せ
農場から食卓までの食の安全システム
地域における取組み
地域における取組み=民間の自主的取組
基調講演
「農場から食卓までの食の安全システムとは」
鹿児島大学教授
岡本嘉六
生産者
食肉センター
食品工場
家畜保健衛生所
食肉衛生検査所
輸送・流通業
報道機関
保健所
小売業・飲食店
安全性の
正しい知識 第三者認証機関
安全性の評価・格付け
消費者
フードチェーンの全段階で、安全性向上の責任を公平に負担する社会システム
食生活における不安をなくし、安全性についての
自信を取り戻すためには、農場から食卓までの関
係者すべての努力が必要とされています。
衛生対策の強化には、モノも労働も必要です。そ
の経費を公正に負担する社会システムを皆で考え、
作り上げましょう。
安全性についての正しい知識と理解を広げるこ
とが、何よりも大切です。
<その他の視聴覚資料>
1.HACCP手法研修用教材 「基礎編」 (日本獣医師会 )
2. HACCP手法研修用教材 「採卵鶏編」 (日本獣医師会 )
3. HACCP手法研修用教材 「ブロイラー編」 (日本獣医師会 )
「養豚編」、「肉牛編」、「乳牛編」 を現在作成中