2014/7/18・19 於:協会会館+岡山商科大学 役立つ(かな?)情報管理2014 岡山商科大学経営学部商学科 教授 田中 潔 スケジュール • 1日目(看護協会) 講義編 • 9:00~12:00 情報管理の基礎知識 – 情報と情報処理の考え方を知る – コンピュータ進展の経緯を知る • 13:00~16:00 看護研究の基礎知識 – 看護研究のための基礎知識 – エクセル中心の個人統計分析 スケジュール 続き • 2日目(岡山商大会場) 実習編 • 9:00~12:00 発表作法の基礎知識 – プレゼンテーション基礎 – パワーポイントに触れる・体験 – 研究発表文章作成の要点 • 13:00~15:00 統計分析の実際 – サイトを利用した統計的検定 – エクセル利用再確認 講師メモ • 田中 潔(たなかきよし) – 略歴: 岡大卒、九大修了後商大へ勤務。助手、講師、 助教授を経て現在教授。管理職:教学部長 – 主な科目:ネットワークシステム演習、社会調査実践他 – 専門分野:計算機統計学、マーケティング、社会調査 – 連絡先 岡山商科大学 〒700-8601(専用番号で届く) – [email protected] (eメール) – http://www.nahaha.org (Web) – 検索エンジン 「岡山商科大学 田中潔」で検索 – 大学電話 086-252-0642 – 大学FAX 086-255-6947 研修後に相談があれば • アポイントはeメール[email protected]が最適。 大学でも良いが、FAXなどは086-284-7726(自宅)。 でも捕まらないならごめんなさい • データ分析相談は随時応ずるが、三種いずれかが あるとスムーズ – 相談三種の神器: 研究計画書、アンケート用紙そして入 力済みエクセルシート • 遠方の場合メールだけで指導する場合もあり – できればPC(携帯ではなく)メールのアドレス – 連絡には携帯メールで十分 情報の基礎知識 情報を活用するための 4つのアクション(情報管理) • 情報蓄積 – 患者、医療処置に関するデータベース – 誰が何を入力するのか? • 情報共有 – 施設内で共有しましょう – 誰がそれを見ることができるのか? • 情報加工・情報処理 – 付加価値情報システム – 自施設や自部署に有益な情報がありますか? • 情報伝達・通信 – 広域連携を考え地域や患者との密接な連携は 「情報」の4大定義 • シャノン(1948)説 • (1)非遷移性 情報とはこんなもの – 相手に移っても手元に残る • (2)非消費性 – 使いべりしない • (3)累積効果性 – たくさんの情報を蓄積し効果あり、図書館や放送局 • (4)信用価値性 – 多くの蓄積を基盤に信用をさらに増す 保健医療分野 情報化にむけてのグランドデザイン • 【目標】 – 平成16(2004)年度までに 全国の二次医療圏毎に少なくとも一施設は電子カルテの普及を 図る(電子カルテ科 – 平成18(2010)年度までに 全国の400床以上の病院の6割以上に普及、全診療所の6割 以上に普及 • 保健医療福祉総合ネットワーク化への展開 – 専門機関のネットワーク連携 – 個人に対するICカード化 情報分野の「理念」 • 全ての国民に大して情報分野はこうあるべき との目標や基本方針 • 「あまねく公平に、必要な時に、必 要なだけ提供する」Just in Time JIT • でもそれだけには問題は留まりません • 看護情報システムも普及してきました • しかし、JITに種々を検索できていますか??? 歴史 前期 • 有史以前 そろばん 中国とエジプト • 16世紀 パスカルとライプニッツ – 数学者、加減計算機、乗除計算機 歯車式 • 19世紀 バベジの階差機関(アナレティカル・エン – 自動計算の夢、設計図、未完の夢、産業革命 蒸気と歯車による計算機関。加減乗除 • 1940年頃 最後の機械式計算機Mark-I(米) – 歯車→電磁石リレー素子,電気式計算機 • 1946年 ENIAC誕生(砲弾表) – ノイマン、エッカート、モークリーら主導 – 世界初の電子計算機の誕生(軍事用) コンピュータの歴史 後編 • 1946 ENIAC(ノイマン型コンピュータの原型) • 1948 シャノンによる情報理論の提唱 – シャノンの情報量、第4の物理量 • 世界初の商用コンピュータUNIVAC-I(ユニバック 社) – エッカートとモークリー、後に廃業 • IBM-360シリーズ大ヒット(IBM社) – 白雪姫と7人の小人と呼ばれる勢力図 – ワトソン率いる営業部隊「ビッグブルー」とノイマン より小型、分散化へ 現代史 • 1960年代 日本で「電卓戦争」勃発 • IBM社の世界独壇場(フレームマシン) – – – – – – 対抗する日本の電気メーカー集団(国策の下、一致団結) NTTの出入り業者6社 日本電気、富士通、沖電気、東芝、三菱電機、日立 カシオ、シャープ、ビジコン ビジコン、インテルへ電卓LSIを委託 嶋正利。インテルにて世界初マイクロプロセッサ開発(4004) パソコ ンのひな形 • 1970年代後半 NEC、評価キットTK80販売 • 1980年代 我が国独自の進化PC9800シリーズ – パソコンのガラパゴス化、携帯電話より先に • 同時期2人のジョブス、アップルIの開発 そして分散からネット化へ 現在 • インテル+マイクロソフト(ウィンテル)軍勢対 モトローラ+アップル軍勢の戦い • IBM社最後のあがき – パソコンDOSV機の仕様公開、世界標準 • パソコン界は次第にこの黒船に収束 – 1995 実質初のWindows95発売 – 1998 クリントン政権ゴア副大統領「デジタルエコ ノミー」にてインターネット開放政策 冷戦の申し子 インターネット • 1965 時は、米とソ連の冷戦時代インターネットは産声を – 1962 ケネディ 米ソのキューバ危機 – 1968 ソ連ガガーリン少佐「地球は青かった」 – 1961 月面着陸アポロ計画 • どちらも大陸間弾道弾開発競争だったのよ。 • 当時、ソ連に負けていた米DoD(ペンタゴン)は、「ソ連から 一発の核攻撃をワシントンが受けても、ネット管理下の100 発をお見舞いする」との理念から、インターネットの前身、AR PAネット構築に躍起となった。 • ARPAネットの主導者: ポールバランにより分散型ネット ワーク方式の確立 • 電話: 密結合、インターネット: 疎結合 コンピュータの進化 • 素子の進化 – 第1世代 – 第2世代 – 第3世代 – 第4世代 真空管 ENIAC トランジスタ ショックレー 大規模集積回路(IC) キルビー VLSI 嶋4004以降 • ノイマン型コンピュータ – 電子スイッチによる0、1の2進処理 – プログラム内蔵方式 – プログラムとデータを内蔵し、処理する方式 わが国携帯電話の略譜 • • • • • • • それまでは有線電話が主流 技術進歩と規制緩和の一環から実施された 1987 NTT初の移動体電話市販 日本独自のケータイ=ガラパゴス携帯進歩 2008 iphone日本発売 2011 スマホが ガラパゴスを追い抜く • 音声からWeb閲覧+ • 電子メール利用主 インターネットの略譜 • • • • 1965年頃 米軍の戦略情報システム開発 米・ソ連対立(冷戦)の影響 軍事専用 ARPAネットが前身 1970年代 インターネットと命名 • 1995年頃 米国、世界にインターネットを開放(米・ ソ連の冷戦が終わる) • その頃 Windows95が発売、環境が整備 • その後 携帯電話も接続 • 現在のインターネット社会が出現 看護者としての情報倫理 • まずはじめに日本看護協会が定める「看護職 の倫理綱領」をサイトで学びましょう。 – 15の誓いを確認しましょう。 – http://www.nurse.or.jp/nursing/practice/rinri/rin ri.html • では、情報関連の倫理綱領は何でしょうか? • 情報処理学会の綱領より – ttp://www.ipsj.or.jp/03somu/ipsjcode/ipsjcode. html 情報倫理規定 社会人として 1.1 他者の生命、安全、財産を侵害しない。 1.2 他者の人格とプライバシーを尊重する。 1.3 他者の知的財産権と知的成果を尊重する。 1.4 情報システムや通信ネットワークの運用規則 を遵守する。 1.5 社会における文化の多様性に配慮する。 情報処理に関連する法律 • 知的財産権を守る著作権法 • 情報社会を守る不正アクセス禁止法 • 派遣労働者を守る労働者派遣法 分析そして看護研究 データ分析の背景 • 国勢調査や行政調査 – 国・県などの公的調査 – 国勢調査は統計法に基づく(2010年は調査年) http://www.stat.go.jp/index/seido/houbun2n.htm – 政府統計ポータルサイト(政府統計の窓口) – http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do • マーケティング(市場調査)・世論調査 – ある目的のため市場を調査する – アンケート調査 • 実験や臨床研究、業務改善 – 比較的小規模、実験データ 看護研究 はこのあ たりか 情報処理と看護研究のハザマ • 看護研究 – 看護の中で、課題を立証し客観的結論を得る • エビデンス – 明白なこと、証拠や根拠 • 留意点 • 情報学 GIGO‘Garbege In Garbege Out) – ゴミからはゴミしか生まれない • 統計学 群盲評象 – 尻尾を握って象がわかったつもりになっていませんか? 量か質か • 量的研究(学部卒レベル) – 通常のアンケート調査、多くの場合対象者全員からの回 答は無理→標本調査 – 量的研究の主目的は、市場の現況を把握すること • 質的研究(院レベル) – 通常のインタビュー調査、症例研究、観察など – 未知なる問題の場合、仮説を発見するために比較的小規 模にて行う – http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/4688/ 南 小樽病院 瀬畠さん 計測や調査からデータを得ること 母集団と標本 • 研究目標の対象: 母集団(未知) • 計測や調査から得た対象 • 標本:既知 母集団:未知 無作為 抽出 標本・サンプル 既知:データ分析の対象 未知または既知 標本は分析できる 大まかな統計分析の流れ 4段階 • • • • • 母集団(未知であり不可視) 標本(可視) データの収集 アンケート調査 無作為抽出 • • • 集計 データ集計 推定・検定 統計解析 平均値やクロス表 基礎統計量や集計表 t検定やカイ2乗検定結果(有意かどうか) • • 神の領域 第一段階 第二段階 人間界 第三段階 第四段階 統計解析法の目的 • 記述統計: 平均、標準偏差、分散、グラフ • 推定・推測: 標本から母集団値を求める – 一般には標本値±誤差を決める • 予測: 時系列データから将来を推測 – 方程式を作成する • 記述統計: 標本を示す値やグラフで視覚化 • 検定・テスト: 比較し判定する、○×効果 • 多変量分析群 – 3つ以上の項目からなるデータを分析する 統計の中の個人・ひとり • • • • • • • 個人(表層へ出現)= 中心的な傾向(未知)+誤差(未知) この中心的傾向または誤差を把握する。 私は60kg=標準体重+誤差 標準体重:仮に50kg 誤差: 60-50=10kg 実は、中心的傾向とは平均値のこと ステップ1 • 個人レベルの分析 • データ準備や留意点 データの値: 4つの測定尺度 • 名義尺度 情報量小 – 名前を区別するため 演算は出来ない – 1.男性 2.女性 度数表やクロス表は可 • 順序尺度 – ゆるい順序性のみ許す 演算は本来△ – 1.はい 2.どちらでもない 3.いいえ • 間隔尺度 – 絶対ゼロを定めない量 演算は加減のみ – ℃(摂氏)、カレンダー月 • 比率尺度 – 絶対ゼロを基準とした計測値 加減乗除可能 – 実験データ全て 情報量大 行側(ギョウソク)と列(レツソク)側 • • • →列側(項目、変数、変量) 行側↓ (ケース) 入力したデータ 分析するデータの形 有効数字について • 計算結果を小数点何桁まで取るべきか? • 答え • 測定値で影響されます。 – 身長160cmは「センチ単位」で測定されました。 – 160.1かも160.4かも知れません。 – 有効数字 小数点以下0桁 でした。 • そこで平均値など計算結果の表示は、ひと桁多くし 小数点以下1桁(2桁目を四捨五入して)で表示しま しょう • 教訓 • 計算結果の有効数字は測定値よりも1桁多く 欠測値について • 計測されなかった、計測できなかった値 – 欠測値という • 表ソフトで欠測値には0ゼロを入力しない – エクセルの場合何も入力しない – セル値の削除はdeleteキーで – 0は計測値として計算してしまいます • 99や0など特定値を入れることは – 一部の統計ソフトでは除外可能だが、エクセルと の互換性を考えると入力しない方が無難でしょう ステップ2 • データが用意できたら、まず • 1項目ごとにデータの姿をつかむ • 記述統計(基礎統計、度数・クロス集計、グラ フ表示) 1項目ずつデータを視覚化する • 名義、順序尺度 – 度数やクロス表に集計する – その表を棒グラフなどでながめる • 間隔、比率尺度 – ヒストグラムで眺める – 基礎的な統計量を算出する • 名義尺度は整数値で得られ • 比率尺度は整数か小数値で得られる 1項目のグラフと 基礎統計量の関係図 • 記述統計量とは – – – – – 平均値 標準偏差 最大、最小値 中央値 度数集計表 エクセルによる基礎統計量 • 関数で求める – 平均 – 標準偏差 – 中央値 – 最大値 – 最小値 =AVERAGE(範囲指定) =STDEV(範囲指定) =MEDIAN(範囲指定) =MAX(範囲指定) =MIN(範囲指定) 1項目ずつ視覚化と 基礎統計量 投げ1のヒストグラム 素データから度数集計してみたら 投げ1と投げ2を書き分ける 12 8 投1度数 投2度数 4 0 20 25 30 35 40 素データ→度数表→項目ごとにグラフ 45 50 グラフは統計分析の設計図 • • • • • 最初のうちは、グラフ化することがとても大事 図中には、実は分析結果が見えています。 1項目の現象には 棒グラフか折れ線グラフがしばしば。 大切なことは、条件によりグラフを書き分けて いますか?(群別、層別分析ともいう) • 条件とは、女性・男性、学級A、B、C別など プレゼンテーションの基礎知識 プレゼンに役立つ表現方法 • 問: 看護協会は今後どのような研修を行う べきでしょうか?(ある年の会員向け調査よ り) • 回答例:答えを尋ねるのでなく自ら調べる姿 勢を持つ若者が減ったので,現代の若者の 姿勢を集団教育で示して欲しいと思いますし, 先輩をみて育つ後輩も少なくなった気がしま す. 文章構成上の課題 • 質問者が期待している回答ができていない – 思いついたまま書いているだけ – 質問者側(聴衆者)を意識しているか • 文章構成の基本 – 5W1Hをできるだけ – 起承転結,序破急を知っていますか? • 余談:データ入力が大変,読み飛ばされるも ととなりせっかくの回答が無駄になる 5W1Hを思い出す • 5つの「W」 – 1.WHEN いつ – 2.WHERE どこで – 3.WHO 誰が – 4.WHAT 何を ...... そしてもう1つ, – 5.WHY (なぜか) • 1つの「H」 – 1.HOW どのように 相手に伝わるコツ • 上手な文章は「短い」 – 読点や句点をやや多めに使う – ところでどちらが。かご存知? • 掲示資料は「である調」 – ~である. – ~なのです.(ですます調)は使わない • さらに,箇条書きや体言止めも効果的 • 経験格言 – 内容のない発表はきれい(に作ろう) – 内容のある発表は汚ない(くても許す) • 細かな資料は突っ込まれる • ポイントを押さえた資料や効果(色やアニメー ション) • シンプル イズ ベスト 戦略=目的+手段 • 目的と手段は階層的につながっている • (戦略の階層性) • 目的が具体的・明快だと手段が立てやすい • • • • そして、戦略とは「選択と集中」 複数の選択肢を出来るだけたくさん作る 選択肢の長所と短所を吟味する その中から選び、まっしぐら(集中) 戦略的であることチェックリスト • □ 現状分析ができている • □ 分析から(中・長期の)目標がはっきりし ている • □ 目的達成のため手段は適切か? • □ 目的達成のため資源は集中されている か? • □ その目的や手段を説明できるか? 論理的とは • 文章やスピーチの場合: 段落と段落、話と 話の関係がわかりやすいこと • 企画書の場合: 話の筋道が分かりやすい、 ページとページのつながりが分かりやすい • 論理的とは結論・主張が明快で、その理由と 話の筋道が分かりやすいこと 話の筋道→接続詞を上手に • 上位目標確認 • さて 現状分析 • であるから 戦略目標(仮説)の提示 • そのため 実施案の提示 • つまり まとめ、展開なのです 日常の接続詞一覧 • • • • • • • • 順接 逆接 添加 説明 転換 例示 補足 理由 であるから、なので、そのため しかし、だが そして、さらに 要するに、つまり さて、ところで 例えば 並列 かつ、または ちなみに なぜなら 論理に困ったら逆に考える、 並列もチェックする • 三段論法 – AならばB、BならばCよってAならばC • Cの理由はB、Bの理由はAそこでCの理由 はAなのか・・・「逆向き推論」 • 逆向き推論チェックの徹底こそが納得しやす い論理形成 • かつ(AND)、または(OR)、~でない(NOT) の組み合わせが多い(論理の並列) 帰納と演繹 • 帰納とは事実から結論を得る • 統計は帰納的考えに近い – ラーメン店Aはうまく、行列があった – ラーメン店Bはうまく、行列があった – だからうまいラーメン店には行列がある • 演繹は推論すること(症例研究) – この疾病には斑点が出る。この患者には斑点が ある。そこでこの患者はこの疾病か? 推敲(すいこう)してみましょう • 推敲前: • 答えを尋ねるのでなく自ら調べる姿勢を持つ 若者が減ったので,現代の若者の姿勢を集 団教育で示して欲しいと思いますし,先輩を みて育つ後輩も少なくなった気がします. • 答えを尋ねるのでなく自ら調べる姿勢を持つ若者が 減った • 現代の若者の姿勢を集団教育で示して欲しい • 先輩をみて育つ後輩も少なくなった • 先輩から学ぶ,自ら調べるなど,職場で能動 的に活動できる人材育成のための集合研修 集計と分析の実際 データ分析を試みる パーソナルな情報処理 • この実習ではネットやPC操作を駆使してニガ 手な統計計算を試みましょう • データ入力、基礎統計表、度数表程度であれ ばExcelで十分可能 • 少し複雑な分析もサイトで分析できるように エクセル 統計計算シートankstat (アンクスタット)時間があれば紹介 • 田中研究室で開発されたエクセル(バージョ ンは問わず)専用のシート • 主に基礎集計や集計を行う。詳細な統計解 析機能はない。 • http://www.osu.ac.jp/~tanaka/ankstat/ • 検索エンジンにて「ankstat」で検索する 。 2013/8最新は5.9版。 • 最大5000ケース×200項目を集計可能 シートankstatの入力シート シートに素データ を入力して、 下のタブを選ぶと 項目ごとの基礎統計量や度数表 (%表示も可能)を算出 データ入力画面例 (エクセルに同じ) 基礎等計量もらくらく 度数も集計する アンクスタットankstatや研修資料は 「岡山商大 田中」サイトから入手 さらに進むと… パーソナルな分析 • エクセルにてデータ入力 – グラフを丁寧にまとめる • 1)施設の統計解析ソフトにて一貫して分析 – SPSSやSASを使う 主に業務や研究に 大量・ビッグデータ • 2)エクセルを主体に集計分析 – 入力と集計に役立つ「アンクスタット」シート いずれ限界感じる • 3)サイトの統計解析を試してみる – 青木の統計サイト「おしゃべりな部屋」利用 – PCの他、スマートホンでも実行可能 経験や統計版電卓として • 4)市販の統計解析ソフトを個人で導入・購入 – 「R」(無料)や「Web統計」(市販)など 個人処理の中心か 小さなコップの戦い 計算機統計学の黎明 • 1975年頃 COMPSTAT(欧州計算機統計会議)に てVisiCalc(後のExcel)発表 • 1980年頃 九大浅野、広大正法寺、岡大脇本・垂 水、塩野義製薬後藤・武田製薬田中豊(大阪)、統 数研(東京)林、大隈、北大佐藤らによって日本でも 「計算機統計学」機運。科研費プロジェクトNISAN (ニイサン計画)始動。 • 1985年頃SPSS日本版上陸。垂水・田中潔アルバイト • パソコン統計ハンドブック(脇本、垂水、田中豊・潔) • これ以降、統計処理は「統計パッケージ」の時代へ 看護に代表的な検定を分析体験 • t検定(2つの群を比べる手法) – ある測定データの平均値がある値かどうか • 仮説: 測定データの平均値=46.7 – 2群の平均は等しいとみなせるか • 仮説: 群1の平均=群2の平均 • 医学分野の分析手法にもブームあり • 近年ではマンホイットニのU検定を使うことも 統計的検定はどんなもの • ある仮説(○=△)を判定する – 例: この実験結果=160.0 – 例: 群1の平均=群2の平均 • 判定結果は採択、または棄却の2分法 • 採択とは「この仮説を積極的に否定しない」 – (厳密には仮説を認めたくないがやむを得ない) • 棄却とは「この仮説を積極的に否定する」 2つの平均値を比べる 2群の平均値差の検定(t検定) • 群 平均 標準偏差 N • A 3.2 3.8 5 • B 5.2 8.2 5 • 等分散性の検定 – 有意確率2.3%(有意) – 2群のばらつきは等しくない • 平均値差のt検定 – 等分散仮定する 6.4% – 等分散仮定せず 6.4% • いずれも平均値差は有意 でない • この2群で平均値3.2と5.2 は同程度と見るか?否 か? • 2群のばらつきは – 等しくないと判定 • ばらつき等しくない仮定の 下で、「採択」 – 2つの平均値が等しいことを 否定せず(つまり同程度) 「検定」の計算と判定 有意水準P=「P値」を求め判定せよ • 計算: 統計ソフトなどを使用する • 判定: 出てくる結果の有意確率か有意水準の値に より判定 • 有意水準「p」>0.05 有意水準5%以上で採択 • 5%以下ならば棄却(有意、SIG.)←差あり • 0.05~0.01 5%有意 * 星1つ • 0.01~0.005 1%有意 ** 星2つ • 0.005より小 0.5%有意 *** 星3つ 分析Webサイトで解いてみる • 「U検定 サイト」で検索、その中で • 「こんにちは統計学」で計算ページがあった • 計算させてみる • 使えそうな計算サイト • 「こんにちは統計学」サイト すがやみつる • 「おしゃべりな部屋」サイト 青木繁伸 二群の平均値差の検定だけでも 入力形式や条件で色々 • 標準的なサイト 2群の個々の値を入力するタイプ。 t検定とノンパラ(マンホットニ)検定が選択できる。マ ンホイットニ検定とウイルコクソン順位和とは同じも の • 2群には対応がない場合 • http://aoki2.si.gunmau.ac.jp/Java/TwoSamples/bin/TwoSamples.html • 青木おしゃべりな部屋、Java、独立2標本の検定の 順に探す PC画面の例 応用1 平均などで独立2標本検定 • http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/JavaScript/ttest.html • 素データがなく、平均、標準偏差、ケース数 のみがある場合のサイト • 対応なしの場合、t検定 • おしゃべりな部屋、Javascript、26番2群の平 均値差の検定を参照 PC画面の例 応用2 「対応のある」2群の検定 • 対応のある場合: 1人について前後を測定したな ど。薬効や効果があったかはっきり検定する。 • http://aoki2.si.gunmau.ac.jp/Java/RelatedTwoSamples/bin/RelatedTw oSamples.html • 場所はおしゃべりな部屋、Java,対応のある2標本 の検定を探す • 伝統的なt検定の他、ウィルコクソン符号付順位和 検定、符号検定にも対応する 対応のあるデータ、ないデータ • 対応ありと考えられる場合 • 同じ人やグループを追跡して測定 • • • 1回 2回 3回・・・ Aさん 1.0 1.5 2.0・・・ Bさん 1.2 1.7 2.2・・・ • 対応ないと考えられる場合 • 毎回グループの構成者を取り替えて測定 • 岡山 東京 大阪 福岡・・・ • 人口 • 生産額 • 学生数 二群の平均値差の検定 演習問題 • • • • いずれもt検定(対応なし)として平均値差を検定せよ。青木サイトを使用する。 問1 群 平均 SD N 問2 A 3.2 3.8 5 B 5.2 8.2 5 • 問3 ある地区で行った40 歳 • 以上 65 歳未満の住民検診 に来所した男子 42 名,女子 • 63 名の血色素量について • の検査成績は,男子では平 • 均値 15.2 g/dl,不偏分散 • 1.1,女子では平均値 12.7 • g/dl,不偏分散 3.2 であった。 • 男女の平均値に差はあるか, 応用3 名義尺度でも使える検定 クロス表の独立性の検定 • • • • • • 通称、カイ2乗検定 名義尺度では平均値が意味を持たない そこで表に集計する。 一次元の表こそ度数分布表 2次元以上をクロス集計表 ではこの表での仮説とは – 「クロス表のマス目(セル)は同じ割合かどうか」 – 「クロス表に偏りがあるのかないのか」 (2×2)クロス表とはこんなもの • • • • • • 行と列で作表する ただ集計したので分布に関係しない クロス表は因果を示している(行と列どちらでも) 行側:原因→列側:結果 例: 対応なし 投薬有無と結果や運動有無×効果 対応あり 1回目と2回目の状況 2×2クロス表(分割表) • クロス表の最小形式(基本) • さまざまなクロス表 http://aoki2.si.gunmau.ac.jp/JavaScript/FisherExactTest.html JavaScriptの40番目 • P=1.00採 P=0.38採 • 0.02棄 1.00採 • 0.02棄 1.00採 <解答編> R×Cクロス表のカイ2乗検定 • • • • • 基本は2×2(検討しやすい) 4つのセル値をサイトへ入力 計算結果P値で判断する P>0.05 採択 0.01<P<0.05 5%有意他 1%有意 0.5%有意により *、**、*** • http://aoki2.si.gunmau.ac.jp/Java/ChisqTest/bin/ChisqTest.html • とか • http://aoki2.si.gunmau.ac.jp/JavaScript/FisherExactTest.html クロス表の独立性の検定 通称カイ2乗検定 • 正規性を仮定しない頑健な手法です • 2×2クロス表の精密なカイ2乗検定 – http://aoki2.si.gunmau.ac.jp/JavaScript/FisherExactTest.html • R×C表 クロス表入力 通常版 – http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/JavaScript/cross.html • R×C表 クロス表入力 正確計算版 – http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/JavaScript/cross2.html – (計算量が多いため通常版で十分) • R×C表 素データで入力する版 – http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/JavaScript/cross3.html クロス表独立性の検定 演習問題 各表は独立か? • 問1 0.83、2 0.76、3 0.31、4 0.60 5 0.01 6 0.00 • 採択 採択 採択 採択 ** *** 最後になりましたが • あなたの情報処理や看 護研究スキルの一助と なれば幸いです。
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