アフリカの変動と停滞: 構造的危機の政治経済学的考察 2006年6月27日(火) @武蔵大学 高橋 基樹 (神戸大学大学院国際協力研究科) アフリカの変動と停滞: 構造的危機の政治経済学的考察 ○「アフリカを論ずること」の意義 ○世界の食糧生産性向上の歴史およびアフリ カの変動と停滞 ○国家の理論: 合理的選択論から比較制度分析へ ○アフリカの貧困(低生産性)の実証分析 ○「アフリカを論ずること」の意義 全く異なる社会としてのアフリカ cf.古い文化人類学のパラダイム(文明 vs.未開または野蛮) 経済成長論・経済開発研究の不可欠なサンプルとして グローバル化の下での「アフリカ問題」 上記の3つの立場を統合しつつ、アフリカ諸社会の内的 なメカニズム・固有性に拠って立つ研究 特異なアフリカ=顕著な停滞 図1:人間開発指数の推移 0.8 0.75 0.7 コロンビア 0.65 南アフリカ 0.6 0.55 0.5 0.45 インドネシア ボツワナ オマーン ザンビア ケニア 0.4 コートジボワール 0.35 バングラデシュ 0.3 1975 1980 出所:『人間開発報告書2004』 1985 1990 1995 2000 経済成長論におけるアフリカ 1990年代半ば以降のかまびすしい論争 (≒計量分析においてアフリカ・ダミーを不要とするた めの論争) 民族言語多様性 (Easterly & Levine) 地理的条件(内陸国の多さ) + 政策 (Sachs & Warner) 植民地時代の制度のあり方(収奪性) (Acemoglu et al.) 90年代以降の経済成長論とアフリカ ーさらに起こる疑問 民族言語多様性は何の代理変数か? どのような非協力のメカニズムが各国を停 滞に陥れるのか 何故アフリカ諸国はこぞって政策に失敗す るのか アフリカの沿岸国は成長率が有意 に高いのか 植民地政府の遺制を乗り越えられる国と 乗り越えられない国があるのは何故か グローバル化の下でのアフリカ 図2:穀物輸入量の推移(トン) 35000000 30000000 25000000 20000000 15000000 中国+インド 10000000 日本 5000000 アフリカ 韓国 0 1960 1965 1970 出所:FAOSTAT Agricultural Data。 1975 1980 1985 1990 1995 2000 グローバル化とアフリカ 食糧の国際市場への依存を強めるアフリカ 日本・韓国の「食糧安全保障」への脅威? 食糧援助差し止め? → アフリカを飢えさせたまま飽食を続ける? 産油大陸となりつつあるアフリカ ← 中印の輸入増加による貿易構造変化 「オランダ病」なき資源ブームの途? ○世界の食糧生産性向上の歴史 およびアフリカの変動と停滞 -穀物土地生産性と労働-土地関係に注目して- 穀物土地生産性(Y/A):垂直軸 労働人口土地比率(L/A):水平軸 穀物労働生産性 =穀物土地生産性/労働人口土地比率 =(Y/A)÷(L/A)=Y/L:原点を通る直線の傾き 図3:60年代から90年代にかけての 穀物生産性の推移 7000 00s 6000 00s 韓国 日本 穀 5000 物 土 地 生 4000 産 性 ( 3000 Y / A 2000 ) 00s 60s 00s 労働生産性=1000kg/ha 労働生産性=2000kg/ha 60s 00s 東アジア・太平洋 00s 中南米 00s 中近東 60s 1000 60s 60s インド 60s 60s 00s アフリカ 00s 中国 60s 南アジア 60s 0 0 0.5 1 出所:FAOSTAT Agricultural Data。 1.5 2 2.5 労働土地係数(L/A) 3 3.5 4 全く異なる過去40年の変化のパターン アフリカの多くの国: 穀物土地生産性は低迷、労働生産性は低下 人口増加 → 労働人口土地比率の上昇過程にある 日本: 労働人口土地比率を急激に下げながら、土地生産 性を上げ、維持するために、労働生産性を著しく上げる 韓国は「旋回」を遂げて追随。中国もまた。 アフリカには日本(及び東アジアの農業)の、特に戦後 の経験は容易に適用できない アフリカの国々で、労働(人口)土地比率が上昇しなが ら、土地生産性が上がらないのは何故か ○国家の理論:合理的選択論から 比較制度分析へ Acemoglu(制度・国家の性質論)らから研究を遡ってみる 新制度学派の問題意識:「西欧近代」は何故生まれたか (North & Thomas 1973) ⇔開発研究者(eg. Nurkse 1953): 「近代化」は何故広がらないか(問いの逆転) アジア・アフリカの状況を考えれば、むしろ、何が、何処へ、何 故広がるか(広がらないか)という視点が必要 前近代史・開発以前に遡った時点から開発と国家の前提条件 (初期条件)を見直す視点 西ヨーロッパと東アジアの相違点ばかりでなく、両者が共有し、 アフリカとは異なる点は? 鍵となるのは「国家」の問題 収奪国家論から比較制度分析へ (奇妙にも)北米流の「合理的選択論」から日本の 経済研究者に連なる研究の系譜の形成 ベイツ理論(収奪国家論、合理的選択論) 寺西理論(部門間資源配分の理論) 農村インフラの重視 青木理論(比較制度分析) ベイツ理論 小農収奪、都市偏重の政治経済学 アフリカの危機の“合理的”説明 ⇒ 構造調整政策の理論的基礎 合理的選択論 個々の主体による合理的選択の積み重ねによる経 済的に不合理な集合的結果:しかし、政治的には合理的 な選択である 政府の介入は、政治的に強力な都市の少数者 に有利で、無力な農村の多数者に不利 農村への財政配分は農村の不満を分断するた めに行われる →プロジェクトの氾濫が起こる 寺西理論 ベイツ理論と部門間資源移転論(二重経済論)の架橋 + アジア、アフリカ、ラテンアメリカの比較論 実はアジアも工業化のために農村部門から資源を政 策的に移転(ないし収奪)した。 異なるのは、逆に農村部門へも資源を逆注入したこと (広義のインフラ投資・公共財) 東アジアもアフリカも小農主体の社会(cf.Sachs) 違うのは何か? 小農の土地に対する権利と意識 アジアの小農は,自らの土地からの収益⇒資産価値に関心 多数者としての政治的弱さを克服する動機を持つ(後述) 青木による国家のゲーム理論 比較制度分析 何故ある経済制度は、各社会において 実効的なものとなりえるのか:各主体のイ ンセンティブによって制度が支えられるか どうかが鍵 比較制度分析の国家論:寺西理論を援用 した国家のゲーム理論 国家とは?(1) 力関係のやりとりによって生じる資源配分の均衡(青木) 政府 政府はそれ自体 の利害のインセ ンティブ構造を 持った存在であ ると仮定。他の 主体との違いは、 強制力をもって 資源を収奪(徴 収)できること。 しかし、それは 民間の主体の利 害構造に合わな いと抵抗にあう。 永続的な国家と は、政府の強制 力を前提に全て の主体の利害を 満足させるもの 国家 民間 B 民間 A → 均衡状態にある政治経済ゲームとして定式化 国家の4類型(政府と民間の諸部門の資源の やり取りによって決まる) (夜警国家) 民間主体から最低限の資源収奪しかせず、治安の維持の みに徹する国家 収奪国家 政府が民間の一方の集団(例えばA=農民)を収奪し、 民間B(例えば都市民)は見てみぬふりをする 結託国家 Aに対する収奪を止めさせようとBも立ち上がる可能性が あるので、政府はBを懐柔し、結託(癒着)する 政府のAとBどちらかとの関係が生産的であれば開発主義 国家へと発展する 民主主義国家 AとBによる政府への抵抗が功を奏して、政府はむやみな 自己利益のための収奪をやめる 結託国家の派生形態 a. 退行的開発主義国家 政府と都市工業部門が農村から奪った資源を既得権益として 分け合い、癒着したまま工業化に失敗した国家 b.市場拡張的開発主義国家 政府が、都市工業部門と癒着せず、資源供与を生産的に活か す競争的規律を確立できた国家(シンガポール?) c.農村包摂的開発主義国家 b.のように工業化に成功した成果を農村部門に逆移転し、 農業・農村の振興にも成功した国家(東アジアモデル) d.(農村包摂的でない)非効率的な結託国家 農業・農村に資源を逆移転するが、その資源配分が生産的に 活用できず、農村部門との癒着に陥った国家(アフリカ?) 寺西・青木理論の解釈:アフリカの視点から 東アジア型農村包摂的開発主義国家をどう解釈するか ea = 農民の生産努力 λ = 補助金の生産への寄与度を示すパラメーター Ta = 農業への税率 Sa = 農業への補助金 (Tasaλea)= 農業からの税収 政府の農業からの純移転 =τ-c(τ)+Tasaλea-sa 開発途上国の政府と民間との関係 (1) 収奪国家 τ-c(τ) = 政府の収益(税収) c(τ) c, cu = 政府に抵抗するコスト X 政府 c(τ) = 税収のためのコスト τ-c(τ) c τ D D = 「農村」が「政府」に 抵抗することにより「都 市」にもたらされる損害 (Deadweight Loss) → cu 都市 農村 抵抗するためのコスト(c, cu)が大きければ政府に対して沈黙 開発途上国の政府と民間との関係 (2) 結託国家 s = 政府からの補助金 政府 cu もし政府にとって、 s τ-c(τ) τ-c(τ) > s ならば都市を懐柔しよ うとする もし都市にとって、 D > s 、D> 都市 cu ならば抵抗するが、 農村 D D < s ならば沈黙する → 政府と都市部の結託 開発途上国の政府と民間との関係 (3) 民主主義国家 政府 政府に対する抵抗のコストが 低ければ簡単に抵抗できる X X cu c 政府は容易に収奪する ことができない 都市 農村 → 紛争のない均衡的な民主主義国家へ 「結託国家」派生形態としての開発主義国家 (1) 結託国家 a sαe-Tsαe-e(-c) = 都市企業家の利益 政府 Tsαe もし「都市企業家の利 益」が s より小さいとき は、s をもらいっぱなし で生産を拡大しないほう が彼・彼女には得である モラルハザード の常態化 (進展しない都市) s 農村 X sαe sαe = s による生産 都市 e = 生産努力 α = 補助金の生産へ の寄与度パラメー ター T = 税率 → 退行的開発主義国家 「結託国家」派生形態としての開発主義国家(2) 結託国家 b 政府 X モラルハザードを認めず、 企業を選別し排除 Tsαe s sαe 都市 s が有効に活用さ れ、sαe が増大 (生産の増大) 農村 → 市場拡張的開発主義国家 「結託国家」の派生形態としての開発主義国家 (3) 結託国家 c 政府 Tsαe 都市からの利益 Tsαe(税収) s sa τ-c(τ) 都市 農村へ補助金 sa として還元が可能 農村 → 農村包摂的開発主義国家 ないし 非効率な結託国家へ 「農村包摂的開発主義国家」=東アジアモデル ( 結託国家 cの一形態 ) 政府 農村からの税収 τ-c(τ)が増大 sa τ-c(τ) 都市 農村包摂的開 発主義国家 農村 好循環的 資源移転 一方、ラテンアメリカやサブサハラ・アフリカは・・・・? 開発主義からの逸脱=非効率な失敗国家 eg.アフリカ、中南米( 結託国家 d ?) 政府 中南米 → 補助金は地主エリートへ sa アフリカ → 補助金は民族集団へ X τ-c(τ) 都市 「農村包摂的」 にはなりえない 農村 → 東アジアとは異なった「非効率的な結託国家」 寺西・青木理論の解釈(1) 東アジアでは農業への補助金(Sa)が十分供与された ea=農民の努力が大きかった。農民は自らの生産を 拡大することにインセンティブを見出した ← 東 アジアの小規模農民は、土地の所有者であるため。 補助金の生産に与える効果λが十分大きかった ← 生産的公共財=広義のインフラとして供与された。 アフリカでは、これが私的財のバラマキとして行わ れ、生産的でなかった。 寺西・青木理論の考察(3) • まず、Tasaλea-saという関係が前提にあるか否かが問題。 あるとすると、その関係は、政府と農村は単に資源を争い 合う関係(τ-c(τ)の場合)ではなく、利益を分かち合う 関係でもある。 • 開発主義的であるためには、後者を前者で置き換えてゆく ことが求められる。 • しかし、アフリカでは、 Tasaλeaはおろか、τ(農民の生産 と無関係の税収)も十分取り得ていない場合が多い ← アフリカは遅れているのではなく、前近代史・植民地時代 の歴史が政治権力にTaを徴収する前提を与えなかった アフリカと比較制度分析(青木理論) 歳出の全てが非生産的な私的財の供与だった訳ではなく、ア フリカでも農村インフラ投資は行われた:但し、政府・援助主 導によるプッシュ型の投資 プッシュ型の投資は、農民にとって必要とされている、あるい は必要性が理解されているとは限らない。したがってeaやλ は小さくなって当然(必要とされなければ、生産効果はあ がらない)。 効果があがらず、あるいはその効果が為政者のインセンティ ブを満足させるチャンネル(すなわち、経済的にはTa)がない と、持続しない。 アフリカと比較制度分析 青木の国家のゲーム理論:巧みな説明 しかし、何故アフリカの政府は東アジアの政府と違って、 民間との結託に陥りやすいのか、生産的に資源を配分で きないのか、という説明がない 言い換えれば、アフリカの政府が個々の工場経営者や農 民から自立して、開発のための資源(補助金、インフラ、 技術-研究開発・普及-等)の供与を実効的にできない、 逆に言えば、農民はそうした生産的な資源供与を何故要 求しないのか、何故受容しないのか アフリカと比較制度分析 国家のゲーム理論の前提を形成しているものは 何か? アフリカの「政府」「国家」の性質を歴史的に見極 める必要 アフリカにおける農民への資源供与の実際の状 況は? ○アフリカの貧困(低生産性)の実証分析 アフリカの政府は反農業・反小農的か アフリカ研究における通説(Lipton, Batesら の見解): 「政府は小農軽視・都市偏重」 → 財政支出配分の実際の検証からは確認でき ず(他のアジア・アフリカ諸国と比べても農業予算 は相対的に小さくない。むしろ1980年代以降の 世銀・IMFの主導した構造調整政策で削減) 問題はその絶対的規模と効果・実績 図4:耕地当たり肥料投入量(kg/ha)の変遷 アフリカ 180 160 140 120 100 80 60 40 20 0 中南米 中近東 東アジア・太平洋 1960年代 1970年代 1980年代 1990年代 2000年代 南アジア (出所)Agricultural Data FAOSTATのデータに基づき、筆者作成。 図5:灌漑面積の耕地に対する比率(%)の変遷 アフリカ 40 35 30 25 20 15 中南米 東アジア・太平洋 10 5 0 中近東 南アジア (出所)Agricultural Data FAOSTATのデータに基づき、筆者作成。 1960年代 1970年代 1980年代 1990年代 2000年代 何故土地生産性向上に役立つ技術が 採用されないか(1) 灌漑と肥料の普及が遅れていることは顕著な事実 その遅れは明らかに土地生産性に影響している(計 量分析で確認)。では何故遅れているのか。 肥料と灌漑の普及度、及び生産性そのものについ てアジアとアフリカの比較計量分析を試みる(サンプ ル:アジア22カ国、アフリカ23カ国) 何故土地生産性向上に役立つ技術が 採用されないか(2) 考えられる説明変数(1):食糧市場の未発達 アフリカの初期条件:人口希少・土地豊富、自給自足、 世帯ごとに孤立した生産方式、剛構造の政治権力に よる食糧生産への課税の不在 ⇒ 食糧市場の未発達 余剰食糧への有効需要が存在しなければ農民は食糧増 産=技術革新政策を求めない → 政府は技術革新促進にインセンティブと説得力を持 ち得ない もし、(政府が徴税を通じて自己利益を追求する存在だと いう仮定に立つなら)市場がなければ、市場性のない現物を 徴収しなければならない。それは著しく非効率な作業 何故土地生産性向上に役立つ技術が 採用されないか(3) 考えられる説明変数(2):市場経済と教育 市場経済の一般的発達=道路整備率:半自給 的な農民は、消費財・投入物の市場依存度が高 いほど、消費意欲を満足させるために余剰生産 物を作り出そうとする。 教育水準=(非)識字率:技術の適用に影響 アジア・アフリカの実証分析(1): 低い灌漑比率と施肥比率の要因分析 まず、施肥面積比率の要因分析 重回帰の結果: 非識字率 道路整備率 穀物市場化率 全て5%で有意 (かつ後2者は、アフリカでは有意に低い) アジア・アフリカの実証分析(4): 低い灌漑比率と施肥比率の要因分析 次に、灌漑面積比率の要因分析 重回帰の結果: 非識字率 有意でない 道路整備率 5%で有意 穀物市場化率 5%で有意 (灌漑は教育水準とは必ずしも相関しない 恐らくは、広域の灌漑拡大には、個別の人的能力 を超えた、社会的能力が必要とされる) アジア・アフリカの実証分析(5): 低い灌漑比率と施肥比率の要因分析 最後に、穀物土地生産性そのものとの 重回帰の結果: 非識字率 10%で有意 道路整備率 1%で有意 穀物市場化率 10%で有意 今までの貧困削減アプローチに深く関わる人的資 源だけでなく、まず運輸インフラ、そして生産物の 市場取引の発達が生産性上昇に大きく関係 分析の暫定的結論 ① アフリカの政府は、他と比べて、都市偏重的な資源配分の歪みを特に作り 出してきたとは必ずしも言えない。むしろ構造調整を疑う必要がある。 ② しかし、アフリカの政府による農業・農村への資源の注入は、食糧・穀物生 産の増加、生産性の向上という意味では効果を十分あげることができなかった。 ③ アフリカでは、穀物市場をはじめとする商品経済が十分発達せず、小農大衆 の穀物生産が市場向けに行われてこなかったという歴史的状況がある。そのこと が革新的な農業技術の採用を妨げてきた。 ④ 肥料の採用などにおいて不十分な教育水準が影響している。 ⑤ 灌漑の立ち遅れには、個々の農民の能力・資質を超えた農村の組織・制度 が関係していると考えられる。 開発研究上の含意(1) 広義の(研究開発、普及訓練を含めた)インフラ作り の重要性 農民側の吸収条件(能力とインセンティブ)を考慮した インフラ投資 ⇒ プッシュ型でなく、プル型による投資?? 農民個々人の基礎的知識の涵養(すなわち学校教 育)だけではなく、村落社会の集合行為に資するよう な制度と組織の構築、教育が必要 → 灌漑 開発研究上の含意(2) 自給自足、人口希少・土地豊富、市場経済 の未発達な経済からの発展の道筋の発 見・構築が必要 特にこれらのことが、政府の資源配分・行 動様式(すなわち、国家のあり方)にどのよ うな影響を与えるか)を考える必要あり 参考文献 青木昌彦(1999) 「官僚制多元主義国家と産業組織の共進化」 青木・奥野正寛・岡崎哲二編著『市 場の役割 国家の役割』東洋経済新報社。 ―――― (2001) 『比較制度分析に向けて』(瀧澤弘和・谷口和弘訳) NTT出版。 寺西重郎(1995) 『経済開発と途上国債務』東京大学出版会。 拙稿(2003)「アフリカ国家論と経済開発政策:新政治経済学の再検討」平野克己編『アフリカ経済学 宣言』アジア経済研究所、229-276頁. 拙稿(2005)「アフリカの農業停滞と政府の役割:革新技術と財政支出の計量分析を中心に」 平野克 己編 『アフリカ経済実証分析』 アジア経済研究所.69-130頁. Acemoglu, D., S.Johnson, and J.A.Robinson [2001] “The Colonial Origins of Comparative Development: An Empirical Investigation,” American Economic Review vol.91 no.5 pp.13691401. Chabal P.and J.-P. Daloz (1999) Africa Works: Disorder as Political Instrument Oxford: James Currey. Karshenas, M. (1998) “Capital Accumulation and Agricultural Surplus in Sub-Saharan Africa and Asia.” African Development in a Comparative Perspective Study 1. Geneva: United Nations Conference on Trade and Development. pp. 1-77. North,Douglas C. and Richard P. Thomas(1973) The Rise of The Western World, Cambridge: Cambridge University Press. Teranishi, Juro (1997) “Sectoral Resource Transfer, Conflict, and Macrostability in Economic Development: A Comparative Analysis.” in Masahiko Aoki, Hyung-ki Kim, and Masahiro OkunoFujiwara. The Role of Government in East Asian Economic Development. Oxford: Clarendon Press. pp.279-322. World Bank (2003) Reaching the Rural Poor: A Renewed Strategy for Rural Development World Bank. World Bank (2004) “Implementing Reaching the Rural Poor.”mimeo. ご清聴 ありがとうございました
© Copyright 2024 ExpyDoc