コーチングの基礎

コーチングの応用に向かって
―学習中間報告―
2015年1月10日
SRC 飯田ゼミ
大澤
薫平・押尾敦志
コーチングとは
コミュニケーションを通じて、より良い人間関係の
構築と仕事の効率性(モチベーションの向上)を求
める
コーチング導入企業の増大の理由
1.権威主義的指示が難しくなった。(パワハラ)
2. 職場での会話が少なくなった。(電話からメー
ル)
3. リストラによる人不足の不機嫌な職場
4. 従業員の価値観の多様化
コーチングの三要素
 1. 傾聴(相手に喋らせる)
 2. 質問(オープンな質問)
 3. 承認(相手を認める)
コーチングとディベートの違い
ディベート:議論と討論で、相手の論理的不備をつ
き、論理的に相手を論破する。勝ち負けがある。
コーチング:コミュ―ニケーションを通じて、お互
いの存在(主義:主張の違い)を狭め、仕事の効率
化を図る。
コーチングのテクニック
1. リフレインを使う。(相手の言葉を繰り返す)
2. I メッセージにする。(私は~と思っている)
3. 感情を整えてからの発話
感情のコントロール
整序だった論理的表現だけではなく
双方向の感情を重視した
コミュニケーションを図る
人は正しいことを言われても受容するとは限らない
問題解決と感情コントロール
コーチングは、問題解決を行う場合の議論において、
上司が感情的に不安や不満を部下に持っている場合、
議論は一方的、強圧的になり、生産的結果を生まず、
両者にストレス(あきらめ・敵対感・焦燥感・軽
蔑)が残るケースが多い。
比較で評価しない
叱られた時、トラウマとして残るのは、他人との力
量を比較された時である。比較はタブー!
学習性無力感の克服へ
心理学では「失敗を繰り返す人は、心理的に無力と
なり、
向上心を失う」ことを意味する。
×「君は、なにをやらせても失敗するね。もっと努力
してみたら」
○「誰でも、できない時が続く時はあるよ。ゆっくり
と、小さな成功を積み上げていこうよ」
小さな結果と小さな成功の積み重ね
ー高い目標設定の危険性ー
×上司「努力だ、気力だ、やる気だ!お前ら、根性だ
ぞ!
こんなことで、世の中、渡っていけるかよ。ハード
ルを高くしていけ!愚痴は言うなよ。」
○上司「仕事はやや難しい段階に入ってきた。しかし、
より肯定的に前向きに、みんなで考えて、小さな結
果を積み上げていこうよ。仕事がきつい場合には、
遠慮なく言ってくれ。」
自己肯定感を育ませる
「発話の言外から感じ取る能力」をさす。
×「君の言いたいことは分かった。忙しいんだろ、も
ういいよ」
○「あれ、言いたいことはわかるけれど、もっと私に
喋りたいことあれば、言っていいよ」
すぐに決定しない時間という要素
時間を意識的にずらすことで、記憶が鮮明になる現
象をレミニッセンスと心理学でいう。
×「企画書は、来週までに提出しなさい。その間、常
に企画書の事を考えてね」
○「企画書を提出するのは、あと1週間あるから、疲
れたら気分転換してね。また、違った発想もでてく
ると思うよ」
拡張的知能観→自己効力(成功体験)を育む
 失敗は「努力不足」ととらえよう
 ×「君は才能もあるし、頭もいいから、こんな仕事
すぐできるよ」
 ○「君は努力しているね。時々、チェックするけれ
ど、一緒にやっていこうよ。」
行為者・観察者バイアス
人間は自分に甘い判断をくだし、他者に厳しい判断
をする。
×「先生、言っていること間違ってます。みんな、先
生の態度悪いといってますよ。どうするんです
か?」
○「先生、私にも非はありますが、これからは、悪意
のある言い方はやめてくれませんか」
失敗を加速させる因果関係的表現を慎む。
(モチベーションの低下につながる)
 上司「君ね、こんな失敗ばかりしていると、リス
トラされるよ」
 上司「どうしたんだい。すこし、二人で、これか
らの仕事内容を考えてみよう。時間はかかるけれ
ど、仕事の段取りは改善すると思うよ」
完璧主義は避ける
上司「今度の仕事は絶対に失敗するなよ。失敗は許
されない。失敗したら、俺のメンツはまる潰れだ!
他の部署と悪い意味で比較されるよ」
上司「今度の仕事は我々にとって、初めての経験だ。
失敗してもいい。ただ、失敗しそうになったら、連
絡してくれ。失敗の事実は報告してくれ。おたがい
に相談して、チェックしていこう」
結論
コーチングを学ぶ事は、コミュニケーションの表現
を豊かにさせ、人間関係をより円滑にし、モティ
ベーションの向上に役立ち、仕事に効率性を持たせ
てくれる。