第3章 静磁場

有効座席(出席と認められる座席)
左
列
中
列
右
列
前で3章宿題、アンケートを提出し、
3章小テスト問題、4章講義レポート課題を受け取り、
直ちに小テストを書き始めてください。
第4章 静力学 講義
目 次
ページ
てこの原理
1
トルク(力のモーメント)
2
操 作 法
進むには キー
Enter
又は、マウス左クリック
戻るには キー
又は
質点、質点系、剛体
3
釣合
4
重心
5
例題1
6
各ページ右下 目 をクリック
「第4章 静力学」要点
7
各章のファイルは スライド
9
フォルダから開いてください。
例題2
8
例題3
10 11
Back space を押す
ページに跳ぶには
をクリック
各ページからここに戻るには
終了には キー Esc 又は
マウス右メニューで終了を選ぶ
てこの原理
シーソーの支点から1.0mの
ところに30kgwの子どもが
乗っている。50kgwの母親
はどこに乗ったら釣合うか。
1.0m
30kgw×1.0m
F
支点から x の位置に乗るとする
力×距離が釣合う
=
50kgw × x
てこの原理
トルク(=力のモーメント)
支点にかかる力 F はいくらか
x
?
50kgw× x
∴ x = 0.60m
=
30kgw × 1.0m
F
30kgw×1.0m
50kgw
=回転を引起す能率
作用反作用の法則
支点にかかる力 F = シーソーが支点から受ける力
力の釣合より
F = 30kgw + 50kgw
∴F = 80kgw
目
1
シーソー
1.0m
F
x
任意の物体でも
同じことが言える
30kgw
50kgw
支点から x の位置に乗るとする
30kgw × 1.0m
力×距離が釣合う
=
50kgw × x
∴ x = 0.60m
てこの原理
トルク(=力のモーメント)
支点にかかる力 F はいくらか
=回転を引起す能率
作用反作用の法則
支点にかかる力 F = シーソーが支点から受ける力
力の釣合より
F = 30kgw + 50kgw
∴F = 80kgw
目
1
トルク(力のモーメント)
回転を引起す能率
=
トルク
力×距離
力F
F
力×距離が釣合う
てこの原理
トルク(=力のモーメント)
=回転を引起す能率
物体としてスパナの例で考える
トルクをもう少し詳しく定義しよう
目
2
トルク(力のモーメント)
回転を引起す能率
=
トルク Γ= rF⊥ = rF sinq = r⊥ F
力×距離
作用線
動径ベクトル
r
作用点
力F
F
q
作用線と
支点の距離
q
支点
Γ = rF⊥ = r F sinq 力FF
F⊥ F sin q
r⊥ r sin q
q r
q
Γ = r⊥ F
力の動径垂直成分
面積変わらない
回転に効くのは垂直成分だけ
トルクベクトルG
大きさ Γ,
方向 r, Fに垂直(回転軸の方向)
r, F, Gの順 r G
目
で右手系
F
2
質点、質点系、剛体
質点: 質量を持った点
質点系: 質点の集まり
広がりのある物体は
質点系とみなせる
剛体:変形しない物体
内力と外力:
内力: 質点系の部分同士が
及ぼしあう力
外力:質点系の外から働く力
内力は必ず作用反作用の対
になる ∴ 内力の総和=0
内力
物体
外力
切る前 動かない 釣合
切ると
左部分に働く力は
重力 と 右部分が支える力
によって
落下
右部分に働く力 ? 釣合
手が
左部分
からの力 重力 支える力
大根全体に働く力 釣合
目
内力
3
釣合 物体のどの部分も静止∴力の総和=0 , トルクの総和=0
作用反作用の法則により 内力の総和=0 ∴ 外力の総和=0
内力とその反作用は同一直線上にあるものとする
反作用
作用
内力によるトルクの総和=0
トルク トルク 内力トルクは ∴
外力によるトルクの総和=0
打消しあう
支点
外力の総和 = 0
釣合の
物体が剛体なら
(必要)条件 外力によるトルクの総和 = 0 必要十分条件
内力と外力:
内力: 質点系の部分同士が
及ぼしあう力
外力:質点系の外から働く力
内力は必ず作用反作用の対
になる ∴ 内力の総和=0
大根全体に働く力 釣合
目
内力
4
釣合 物体のどの部分も静止∴力の総和=0 , トルクの総和=0
作用反作用の法則により 内力の総和=0 ∴ 外力の総和=0
内力とその反作用は同一直線上にあるものとする
反作用
作用
内力によるトルクの総和=0
トルク トルク 内力トルクは ∴
外力によるトルクの総和=0
打消しあう
支点
外力の総和 = 0
釣合の
物体が剛体なら
(必要)条件 外力によるトルクの総和 = 0 必要十分条件
釣合の条件の適用 ① 全外力 図示 (接触、重力)
成分毎に
②斜めの力は成分に分解し
F
力の釣合の条件適用 F = Rx W = Ry
W
b
R
支点に働く力のトルクは0
bF
a
Ry W
③支点を選び 支点は力の作用点が有利
トルクの釣合の条件適用 aW - b F = 0
Rax
目
鉛直成分
水平成分
Fによるトルク
Wによるトルク
全外力を再表示 ④ ②③を連立して解く
Wと逆方向回転ゆえ- 4
外力の総和 = 0
釣合の
物体が剛体なら
(必要)条件 外力によるトルクの総和 = 0 必要十分条件
外力の総和 = 0
釣合の
物体が剛体なら
(必要)条件 外力によるトルクの総和 = 0 必要十分条件
重心 一様重力場中で、支点にして支えると釣合う点
重心座標をX, 質点i の座標を xi, 質量をmi とする。
釣合の条件より S mi g (xi -X ) = 0
(xi -X) mi
mi g
S mi (xi =-Smi X ) = 0
トルク
重心の座標 X = S mi xi / Smi
0
X xi x
外力の総和 = 0
釣合の
物体が剛体なら
目
(必要)条件 外力によるトルクの総和 = 0 必要十分条件 5
重心 一様重力場中で、支点にして支えると釣合う点
重心座標をX, 質点i の座標を xi, 質量をmi とする。
釣合の条件より S mi g (xi -X ) = 0
(xi -X) mi
mi g
S mi xi = Smi X
トルク
重心の座標 X = S mi xi / Smi
0
X xi x
m1 x1+ m2 x2
2質点の場合 X =
m1+m2
重心は2質点間をm2 :m1に内分する。
m1 m2 :m1
x1 X
m2
x x
2
どの方向の一様重力でも釣合う。 y,z成分も同じ形の式。
z
X=(X, Y, Z ), xi=(xi, yi, zi) とすると
m1 m2 m3
重心の座標 X = S mi xi / Smi ①
x1 x2 X x3
y
系の各部分の重心座標xi , 質量mi
x
とすると ①と同じ公式が成り立つ。
0
目
5
重心の座標 X =
S mi xi / Smi
重心の座標 X =
S mi xi / Smi
例題1
上腕部と前腕部
の質量と重心の
肩関節からの距
離が右図のよう
に与えられるとき
腕全体の重心の
肩関節からの
距離X を求めよ。
解
肩
関
節
上腕重心
前腕重心
x 2 = 45cm
x1 = 15cm



前腕質量
上腕質量
m1 = 2.0kg
m2 = 1.0kg
X?
腕全体の重心
(公式) m x + m x
1 1
2 2
X =
m1 + m 2
(数値代入)(2.0kg)(15cm) + (1.0kg)(
(計算)
)
45cm
=
= 25cm
2.0kg + 1.0kg
重心の座標 X =
S
mi xi / Smi
目
6
「第4章 静力学」要点
トルク(力のモーメント) Γ
Γ = rF⊥ =rF sinθ = Fr⊥
質点、質点系、剛体
作用線
r
作用点
F
F⊥
r⊥
q
内力、外力
内力
0
1.
外力の総和
=
釣合
の条件 2. 外力のトルクの総和 = 0
釣合の条件の適用
外力
①全外力 図示 (接触、重力)
②斜めの力は 成分に分解 外力 の釣合の条件を適用 成分毎
③ 支点を選び トルク の釣合の条件を適用 ④連立して解く
支点に働く力のトルクは0
支点は力の作用点が有利
m1 m2 m3
X = S mi xi / Smi
xi :各質点又は部分の重心座標, mi :質量 x1 x2 X x3
重心の座標
目
7
例題2
間隔 d =1.2mの支柱1と支柱2にかけられた物干し竿に、
支柱1から a =40cmの位置に重さ U =0.90kgwの洗濯物,
支柱1から b =80cmの位置に重さ V =0.60kgwの洗濯物が
かけてある。物干し竿は一様で重さはW =2.0kgwとする。
支柱1にかかる力 X と支柱2にかかる力Y を求めよ。
解 物干し竿に働くすべての
力を右図中に図示する。
X
Y
U W V
a =40cm
U =0.90kgw
重心
接触
V =0.60kgw
b =80cm
a
X? Y?
支柱1 2
重力
d/2
重心d /2=1.2m /2 W =2.0kgw
b
d
支柱1
支柱2
目
8
U =0.90kgw, V =0.60kgw, W =2.0kgw,a =40cm, b =80cm,
d =1.2m
X
a =40cm
b =80cm
支柱1 2
d =1.2m
U =0.90kgw
V =0.60kgw
X? Y?
W =2.0kgw
a
d/2
X
U bW V
d
a
d/2
b
Y
U W V
Y
d
目
9
U =0.90kgw, V =0.60kgw, W =2.0kgw,a =40cm, b =80cm,
d =1.2m
支柱1との接点を支点とする。
U によるトルクは aU
=
X
右回り
dWY V
Y
U
支点
W によるトルクは (d/2)W 右回り
bV
a
U
(d/2)W
V によるトルクは bV 右回り
a
Y によるトルクは dY 左回り
d/2
トルクの釣合より
b
d
dY = aU + bV + (d/2)W
a
b
1
40
80
1
トルクの釣合
U + V + W =
0.90 +
0.60 + 2.0 = 1.7kgw
∴Y =
d
d
2
120
120
2
答
③ 支点を選び トルク の釣合の条件を適用
支点に働く力のトルクは0
支点は力の作用点が有利
目
9
U =0.90kgw, V =0.60kgw, W =2.0kgw,a =40cm, b =80cm,
d =1.2m
支柱1との接点を支点とする。
U によるトルクは aU
X
右回り
W によるトルクは (d/2)W 右回り
V によるトルクは bV 右回り
Y によるトルクは dY 左回り
トルクの釣合より
dY = aU + bV + (d/2)W
U W V
a
d/2
b
Y
d
a
b
1
40
80
1
U + V + W =
0.90 +
0.60 + 2.0 = 1.7kgw
∴Y =
d
d
2
120
120
2
外力の鉛直成分の釣合より X + Y = U + V + W
答
∴ X = U +V +W - Y = 0.90 + 0.60 + 2.0 - 1.7 = 1.8kgw 答
目
9
問題の条件、未知数を整理する
例題3
図のように、長さ100cm、重さ6.0kgw
の一様な棒の下から90cmの点に紐
をつけて、水平に引っ張って支えた
ところ、紐の高さは72cmであった。
紐の張力はいくらか。また、床から
の抗力の大きさと方向を求めよ。
接触
張力は紐の
方向に働く
T
l
s
R
h
f W
解 棒に働く全ての力を図中に図示する。
押す力は棒
の方向とは
棒は 紐と床 に接する。
限らない
紐の張力をTとする。 床からの抗力をRとする。
重力 をWとする。W = 6.0kgw 作用点は重心。 鉛直下方へ。
棒の長さをl とする。l =100cm 紐の高さをh とする。h =72cm
棒の下から紐をつけた点までの長さをs とする。 s =90cm
目
Rと床の角をf とする。 求めるものは T R f
10
W =6.0kgw l =100cm h =72cm s =90cm
T? R? f?
T
l
s
R
h
f W
解 棒に働く全ての力を図中に図示する。
棒は 紐と床 に接する。
紐の張力をTとする。 床からの抗力をRとする。
重力 をWとする。W = 6.0kgw 作用点は重心。 鉛直下方へ。
棒の長さをl とする。l =100cm 紐の高さをh とする。h =72cm
棒の下から紐をつけた点までの長さをs とする。 s =90cm
目
Rと床の角をf とする。 求めるものは T R f
=
W =6.0kgw l =100cm h =72cm s =90cm T ? R ? f ?
棒下端の床との接点を支点として
トルクの釣合を考える。
T
l
T によるトルク 左 回り hT
s hT
W によるトルク 右 回り aW
R
h
但しaはW と支点の距離
aW W
トルクの釣合 hT = aW
支点 a
r⊥
トルク Γ
(力の
r
F
q
F⊥
モーメント)
Γ = rF⊥ = r⊥F
= rF sinθ
③ 支点を選び トルク の釣合の条件を適用
支点に働く力のトルクは0
支点は力の作用点が有利
目
11
W =6.0kgw l =100cm h =72cm s =90cm T ? R ? f ?
2.5kgw
棒下端の床との接点を支点として
トルクの釣合を考える。
T
100cm l sin
T によるトルク 左 回り hT
90cm = s
72cm
W によるトルク 右 回り aW
h
50cm l /2R
72cm
6.0kgw
但しaはW と支点の距離
cos q W
トルクの釣合 hT = aW
支点 a
棒と床の角をqとする。 sinq = h /s = 72cm / 90cm = 0.80 30cm
∴ cosq = 0.60 ∴ a = (l /2) cos q = 50cm×0.60 = 30cm
∴ T = aW / h = 30cm×6.0kgw /72cm = 2.5kgw 答
s
c
aを求める
Tを求める
目
11
W =6.0kgw l =100cm h =72cm s =90cm T ? R ? f ?
2.5kgw
棒下端の床との接点を支点として
トルクの釣合を考える。
T
T によるトルク 左 回り hT
6.0kgw
W によるトルク 右 回り aW
R
垂直抗力 N
6.0kgw
但しaはW と支点の距離
f W
トルクの釣合 hT = aW
摩擦力 f 2.5kgw
棒と床の角をqとする。 sinq = h /s = 72cm / 90cm = 0.80
∴ cosq = 0.60 ∴ a = (l /2) cos q = 50cm×0.60 = 30cm
∴ T = aW / h = 30cm×6.0kgw /72cm = 2.5kgw 答
抗力Rを垂直抗力N と摩擦力f に分解する。
鉛直成分 N =W
力の釣合 水平成分 f =T
∴ f = 2.5kgw N = 6.0kgw ∴ R = f 2 + N 2 = 6.5kgw 答
目
Rの方向を求める。 tanf =N / f = 6.0kgw/ 2.5kgw = 2.4 答 11
第4章 静力学 講義 終り
前で4章講義レポートを提出し、
4章クイズ1
4章演習レポート課題
4章宿題課題
返却物
を受け取ってください。
目