受注と情報フロー 田宮治雄 受注 販 売 計 画 セ | ル ス 活 動 受 注 出 荷 請 求 回 収 受注業務(1) • 契約の締結 – 契約書の作成 • 多様な注文に対応 • 信頼関係の明確化 • 取引条件の詳細の確認 標準化の要請 受注業務(2) • 注文の受入 – – – – 受注は収益の源泉 注文内容の正確な把握 納入条件の確認 受入可否の判断 • 与信限度額の確認、有効在庫の確認 – 注文書の受入 受注業務(3) • 与信管理 – 信用で売ってもよい得意先毎の最高限度額、 限度額を越えた販売は行わない • 月間売上高 or • 売上債権(売掛金+受取手形)残高 – 無計画な売上に伴なうリスクを軽減する – 「自己責任」を問う社会では重要な機能 受注業務(4) • 有効在庫の確認 – 有効在庫 : 売ってもよい最大限の数量 •= 在庫量 + 入荷予定量 - 引当済量 – 正確かつ迅速な情報が求められる • 正確な在庫管理 • リアルタイム性 受注業務(5) • 納期の設定と回答 – 納期: • 得意先に商品などを届ける期限 • 有効在庫を確認することが不可欠 – 得意先はここで設定された納期に商品が入 荷するものとして計画を立てる 受注業務(6) • 長期滞留品、デッドストックの解消 – 滞留品やデッドストック発生の原因 • 予想に基く販売計画 – 長期滞留品などの増加は資金負担を重くす る – 予想が外れた商品をさばくことも営業の仕事 – 補充する商品を上手に売り込み、「活きた」 在庫を確保する 受注業務(7) • 受注残高管理 – 得意先からの注文変更の要請に対する対応 • 注文変更を受けると、別の得意先に商品が届か なくなるおそれがある • 注文変更をすべて断っていては得意先が逃げる – 変更依頼への対応の標準化 企業の枠を超えた業務の統合 • SCM(Supply Chain Management) • 小売からメーカーまで企業の枠を超えて情報シス テムで結んで効率化を目指す経営手法 • すでに顧客となっている企業より、受注のはるか 前から情報を入手し、受注対応能力を備えておく – 購買サイクルに対応する情報システムで詳述 受注に対応する情報システム(1) • 販売サイクル取引処理の出発点 – 標準化された契約書の自動作成 – 注文変更に対応した正確な受注残高情報 – 受注データは販売サイクルの情報の宝庫 • 近年はSCMに包含される受注システムも 多くなっている 受注に対応する情報システム(2) • 受注受付の際のリアルタイム処理 – – – – – 与信限度額の計算(今回の注文受付後) 有効在庫の計算 納期の計算、調整 注文の受入の可否を即座に返答する 注文変更も基本的に同じ機能 受注に対応する情報システム(3) • 受注処理の電子化 – 電子商取引 • BtoB BtoC • EDI(Electronic Data Interchange-電子データ交 換)技術を利用 • SCMを形成する基盤のひとつ – 注文書の電子化はEDI利用の典型 • 正確かつ迅速な受注 • 受注データ入力の省力化 – プロトコルの統一 - WebEDIの普及 受注に対応する情報システム(4) • 例外報告 最新情報を漏れなくリストする – 滞留品リスト(死に筋商品リスト) • 滞留日数ごと – 納期遅れリスト – 注文変更一覧 受注に対応する情報システム(5) • その他の考慮事項 – ネットワーク・セキュリティーの維持 • インターネット利用の可否 • 電子認証技術の応用 – 情報システムの戦略的な利用 • 得意先に当方の在庫残高の検索を認める – SCMの一部 • 得意先に当方に有利なソフトウェアを配布する 統合業務システム(1) • Transaction System(販売サイクルでは受注以 降)が主な対象 • ERP(Enterprise Resource Planning)システム – 企業全体の資源を効率的に利用できるように設計 された統合業務システム – 多くはパッケージ化され,市販されている – 近年,アプリケーションソフトを一から開発する企業 よりも,ERPを導入する企業のほうが多い – SCMに対応する機能を備えたERPが一般化してい る 統合業務システム(2) • CLOUD(クラウド・雲) – 見えないところにあるソフトウェアをネットを介して利用 する概念 – 企業が自社内に設置せずにソフトウェアを利用できるサービスを 提供する – ERPやCRM対応情報システムが対象に – 少ないコストでERPを利用できる(特に中堅,中小企業) – 情報システム関連コストを固定費から変動費に変換できる 様々によばれる • ASP(Application Service Provider) • SaaS(Software as a Service) – マルチテナント(複数のユーザーでハードを階層分けして利用
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