統計学基礎Ⅱ

a) 重回帰分析とは
所得と消費との間に、
Y(消費) = a + b X(所得)
↑
結果
↑
原因
という因果関係が存在することを、ケインズが提唱した。
これは、
消費額の大小は、所得の大小が原因となっている。
ということである。
(例) 毎月のバイト代収入が5万円の人と、3万円の人では、一般的
に5万円の人のほうが多く使うことができる。
しかし、消費額の大小を決定する原因は所得だけでよいであろうか?
(例) 毎月のバイト代収入が5万円の人と、3万円の人では、一般的
に5万円の人のほうが多く使うことができる。
ここで、毎月のバイト代が5万円の人が2人いたとしよう。そ
の2人のうち1人は貯蓄が0円、もう1人は100万円の貯蓄があったと
する。
この2人の所得は等しい。なので、消費額は同じぐらいにな
るはずであるが、100万円の貯蓄がある人は、その貯蓄を崩して消
費することも可能である。
すなわち、消費額の大小は、所得だけでなく、資産(預貯金
以外に、株式などを含めたもの)の大小によって決定されるので
はないであろうか?
Y(消費) = a + b X(所得) + c W(資産)
↑
↑
結果
原因1
† このようなモデルはトービンによって提唱された
↑
原因2

説明変数が複数ある回帰モデルのことを重回帰モデル
といい、重回帰モデルを用いた分析のことを重回帰分
析という。
(説明変数が1つのモデルは単回帰モデル(または単純回帰モデ
ル)といい、単回帰モデルを用いた分析のことを単回帰分析
(または単純回帰分析)という)

重回帰モデルは次のような式で表される。
1. Y = a + bX + cW + dZ + ・・・
2. Y = a + b1X1 + b2X2 + b3X3 + ・・・
(説明変数とその係数を添え字つきの変数で表したもの)
3. Y = b0 + b1X1 + b2X2 + b3X3 + ・・・
(上の式の定数の部分も添え字つきの表現をしたもの)

重回帰モデルの中には説明変数が多数のモデルもある
ので、別々のアルファベットで表現するには不十分と
なり、添え字つきの変数で表現されることがある。
b) 3変数(説明変数が2つ)の場合の重回帰モデル
Y
3変数の場合には回帰直線ではなく、
回帰平面になる。
W
×
×
×
この場合、最小2乗法は各点と回帰平
面との垂直方向の距離(これが残差)
の2乗和が最小になるように平面を描く
ことである。
×
回帰平面 Y=a+bX+cW
最小2乗法で求めた回帰平面の係数推
定値は次のようになる。
X
aˆ  Y  bˆX  cˆW
 ( X  X )(Y  Y ) (W  W )   ( X  X )(W  W ) (W  W )(Y  Y )
 ( X  X )  (W  W )  ( ( X  X )(W  W ))
 (W  W )(Y  Y ) ( X  X )   ( X  X )(W  W ) ( X  X )(Y  Y )
cˆ 
 ( X  X )  (W  W )  ( ( X  X )(W  W ))
bˆ 
2
2
2
2
2
2
2
2
•スポーツテストでは、多種目につ
いてテストをおこなう。
•そのテストの結果(個人、クラス
平均など)をあらわすのに最適な
ものがレーダーチャートである。
•レーダーチャートによって、その
個人やクラスの長所と弱点を一
目でとらえることが可能になる。
•他には、5教科のテストの成績や、
自治体の充実度などを表現する
ときに用いられる。
スポーツテストの結果
握力
10
ソフト… 8
6
4
2
立ち幅とび
0
上体起こし
長座体前屈
反復横とび
50m走
往復持久走
クラス平均
全国平均