全二重通信と半二重通信の混在環境における問題

PPTPを用いたbonding実験
九州大学 システム情報科学府
情報知能工学専攻
林 健太朗
目次
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PPPとは
PPTPとは
実験構成
結果
考察
今後について
2
PPPとは
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Point-to-Point Protocol(PPP) は、2点間を接続して
データ通信を行うための通信プロトコルである。(wiki
より)
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データリンク層のプロトコル
複数のネットワーク層プロトコルをサポート
2つの制御プロトコルによる構成
 Link Control Protocol (LCP)
リンクの確立、維持、解放
ユーザ認証:PAP(Password Authentication Protocol)と
CHAP(Challenge-Handshake Authentication Protocol)
 Network Control Protocol (NCP)
各ネットワーク層プロトコルの設定
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
3
PPTPとは

PPTP(Point to Point Tunneling Protocol)とは、PPP
を暗号通信のために拡張したプロトコルのこと

Microsoftにより提案されWindowsは全て標準でサポート
PPPにより確立されたリンク上に、暗号化されたデータを流す
ことができる

PPTPサーバ
PPTPクライアント
PPP
PPPフレーム
暗号化されたPPP
フレーム
ユーザ名、パスワード
を使って暗号化
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実験構成
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PPTPによりVPNを張ったときの帯域測定
PPTPを使ったbonding
 PPTPセッションは暗号化なし
ネットワーク経由
133.5.7.254/24
クライアント
192.168.0.1/24
?
133.5.49.254/26
サーバ
CentreCOM
GS908SS
ローカル経由
192.168.0.2/24
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TCP測定結果
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サーバ-クライアント間 93.7Mbps
ネットワーク経由PPTP
 サーバ→
28Mbps (10s) 15~45Mbps(0.5s)
CPU使用率 サーバ 30-50% クライアント 50-70%
 サーバ← 23Mbps (10s)
0-40Mbps (0.5s)
CPU使用率 サーバ 20-60% クライアント 20-80%

ローカル経由PPTP
 サーバ→
25.5Mbps (10s) 5~40Mbps(0.5s)
CPU使用率 サーバ 30-40% クライアント 50-70%
 サーバ← 33Mbps (10s)
20-38Mbps,0Mbps (0.5s)
CPU使用率 サーバ 20-60% クライアント 40-90%
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他の結果
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UDPによる測定
 小さな帯域設定で測定できなかったり、大きな帯域で測定
できたり不安定
 まともに測定できなかったため除外
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bondingについて
 ppp0をbond0配下に設定するコマンド
ifenslave bond0 ppp0
に失敗
 dmesg を参照したところ、ppp0がethrnetインターフェイスで
ないことが問題
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考察
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PPTPでのスループットはSSHを使ったVPNのスルー
プットよりも10Mbpsほど小さい
ボトルネックがどこにあるのか特定できなかった
暗号化が目的ではないのでPPPoEを使えば良いの
では
しかし、PPPインターフェイスはbondingできない
Tapインターフェイスはbonding可能
tapインターフェイスとPPPoEを組み合わせることはで
きないだろうか
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今後について
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tapインターフェイスとPPPoEを組み合わせるような方
法の考案
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