資料3-2 「地域主権確立宣言」 住民自治と地域の再生のための 真の自治確立 そして関西州実現へ 大阪市長 平松邦夫 (平成22年7月15日 大阪市発表) Ⅰ 基本原則 自治の主役は地域住民であり、 「自治体」の行政は地域住民からの信託に基づいて実施される。 Ⅱ 自治体のあり方 国・地方の関係、「自治体」相互の関係を、上からの統治を基本 とする上下関係でなく、それぞれの役割分担の差として捉え、対 等の関係に組み替える。 組み換えに際しては ○地域の住民の多様なニーズに適切に対応するため、直接行政の担い 手である自治体(以下、「自治体」という。)を基本とする。 ○間接行政の役割は、圏域の調整機能に限定される。 「自治体」は自助・共助・公助の考えを基本に、住民の自主・自律、自治を実現・支援す るためのシステムを作り上げていくこと、また地域経済に対して適切な社会的インフラ・サービ スを提供していく役割を担う。 ※ 例外措置 財政規模・人口規模などからその「自治体」限りで遂行すること が非効率となる事務については「自治体」の選択において共同で 実施する。 なおその事務を調整機能の一環として、間接行政に代行させる ことは可能である。 いずれも事務の委任であり、権限・財源は一義的には「自治体」 に留保されるべきである。 Ⅲ 使命 すべての「自治体」には次の使命がある。 ○より身近な生活範囲での住民相互の自助・共助の取り組みへ の支援 ○現物給付による対人社会サービスの供給を基本としたセーフテイネッ トの再構築。 ※現金給付により措置される生活保障については、ナショナルミニマムとして、原則、 国において措置されるべきものである ○地域社会の維持・再生に向けて地域経済に対する公共サービ スの提供者としての役割。 一方、間接行政には圏域の調整機能の一環として次の使命が ある。 ただし、「自治体」の委任を根拠として、「自治体」の権限・財源 に配慮すべきは当然である。 ※「圏域」の範囲: 交通・情報通信網の発展により従来の府県の境界を越えて拡大しており、それを 展望した制度設計による対応が不可欠。⇒「道州制」 【資料1~3】 ○「圏域」内の重要な骨格を形成するための基本的な計画を立 案すること。 ○「圏域」全般に渡る物流・情報ネットワークの整備、環境・水利施策 を実施すること。 Ⅳ 貢献する「自治体」 「自治体」には共通する使命以外に、「自治体」の歴史的、地政的側面等から、それぞ れ独自に有する役割がある。 ⇒都市の多様性:「観光都市」、「田園都市」、「文化都市」など) ○低成長時代にあっての投資抑制基調のなかで、集中と選択を 図りながら、資産を一層活用することにより、他の「自治体」へ 貢献 ○蓄積されてきた有形・無形の集積を、新たな観点から、「圏域」 に及ぶ成長につなげることへの貢献 ○集積をクロスオーバーさせることで「圏域」の新たな価値を創造する ことを可能とすることへの貢献 【資料4~9】 Ⅴ 総括 ○ 「自治体」は、社会経済の変化に迅速かつ柔軟に対応できる 柔構造でなければならない。 ○ 絶え間ない自治の運動として、そのことに取り組み続ける。 参 考 地域主権改革は、単なる制度の改革ではなく、地域の 住民が自らの住む地域を自らの責任でつくっていくとい う「責任の改革」であり、民主主義そのものの改革である。 住民や首長、議会の在り方や責任も変わっていかなけ ればならない。 「地域主権戦略大綱」 平成22年6月22日・閣議決定 大阪市の目指す次代の行政像 平成22年7月 (基本原則)自治の主役は地域住民 ■ 国と地方の関係、「自治体」相互の関係の組み替え (自治体のあり方) ◇地域の住民の多様なニーズ 次代の「自治体」・州(間接行政体)・国の行政体制の概念図 に適切に対応する「自治体」 (直接行政の担い手)を基本 とする。 国 ◇間接行政の役割は圏域の調 整機能に限定される。 道 府 県 (例外措置として) ◇「自治体」限りでの遂行が 非効率となる事務の共同実施 ↓ 調整機能の一環として間接行 指 定 都 市 中 核 市 特 一 例 般 市 市 町 政に代行させることもある。 ※ 「自治体」からの事務委任 を根拠とし、権限・財源の 根拠は「自治体」にある。 地 域 住 民 権限・財源の違いによる区別 村 財 源 関係の ・ 組み換え 役 権 割 限 に に 応 よ じ る た 上 区 下 分 主 従 関 係 権限と 財源の 移譲 地 域 住 民 共通する事務を水平連携で補完 連 携 連 携 連 携 「自治体」(直接行政の担い手) 間接行政体 国 ■ 市域・圏域・関西の発展に貢献する「自治体」・大阪市 「自治体」としての共通使命 大阪市独自の役割 ◇より身近な生活範囲での住民相互の自助・共 助の取り組みへの支援 ◇現物給付による対人社会サービスの供給を基 本にしたセーフティネットの再構築 ◇地域社会の維持・再生に向けて、地域経済に 対する公共サービスの提供者としての役割 ◇低成長時代にあっての投資抑制基調のなかで、集中と選択 を図りつつ、資産の一層の活用による他の「自治体」への貢献 ◇蓄積されてきた有形・無形の集積を、新たな観点から、 「圏域」に及ぶ成長につなげることへの貢献 ◇集積をクロスオーバーさせることで、「圏域」の新たな価 値を創造することを可能とすることへの貢献 + 間接行政の使命(圏域の調整を、「自治体」の委任を根拠として、「自治体」の権限・財源との整合性も図った上で実施) (「圏域」の範囲:交通・情報通信網の発展により拡大しており、それを展望した制度設計による対応が不可欠。⇒府県域の境界を越えた視点が不可欠) ○ 「圏域」内の重要な骨格を形成するための基本的な計画を立案すること ○ 「圏域」全般に渡る物流・情報ネットワークの整備、環境・水利施策を実施すること 注)自治体の囲み枠の大きさは、人口規模を表 すものであり、権能の差を示すものではない。
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