中国残留邦人等の方々 への支援給付のしおり 厚生労働省社会・援護局 援護企画課中国孤児等対策室 目 次 ●支援給付とは・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 ●支援給付の仕組み・・・・・・・・・・・・・・ 2 ●支援給付の額・・・・・・・・・・・・・・・・・2 ●支援給付の種類・・・・・・・・・・・・・・・・3 ●支援給付を受けている方(受けようとする方)に お願いすること・・・・・・・・・・・・・・・・4 ●支援給付を受けるにあたってお願いすること・・・4 ●お願いする届け出・・・・・・・・・・・・・・・4 ●支援・相談員と民生委員・・・・・・・・・・・・7 ●病気やケガをしたとき・・・・・・・・・・・・・8 ●介護サービスを利用するとき・・・・・・・・・・9 ●親族訪問等のため中国や樺太等へ渡航する場合・・9 ●非課税措置等について・・・・・・・・・・・・・9 ●支援給付の返納が必要なとき・・・・・・・・・・9 支 援 給 付 と は 支援給付制度は、これまでご苦労をされてきた中国残留邦人等の皆さんの 特別な事情に鑑み、皆さんに安心して老後の生活を送っていただけるよう、 法律に基づき平成20年4月1日から実施されることになった生活保護とは異 なる新たな制度です。 中国残留邦人及び樺太等残留邦人の方々に対して老齢基礎年金を満額支 給してもなお生活の安定が十分に図れない場合に、その中国残留邦人及び 樺太等残留邦人の方々及びその配偶者の方々に支給されるものです。 ~対象となる方の要件~ ①「老齢基礎年金の満額支給」の対象となる方で、世帯の収入が一 定の基準に満たない方。 (注1)①の「対象となる方」には、60歳以上65歳未満で、まだ老齢基礎年 金を受給していない方も含まれます。 (注2)①の「対象となる方」で、法施行(平成20年4月1日)の際、現に生 活保護を受けている方は自動的に支援給付に切り替わることになります。 (注3)平成20年4月1日以降に支援給付を受給中の中国残留邦人等ご本人が 死亡した場合は、配偶者が引き続き支援給付を受けることができます。 ②法施行(平成20年4月1日)前に60歳以上で死亡した中国残留邦 人等の配偶者で、法施行の際、現に生活保護を受給している方。 「老齢基礎年金の満額支給」の対象となる方は、 次の要件のいずれにも該当する中国残留邦人等の方々となります。 ①明治44年4月2日以後に生まれた方 ②昭和21年12月31日以前に生まれた方 ((昭和22年1月1日以後に生まれ、昭和21年12月31日以前に 生まれた永住帰国した中国残留邦人等に準ずる事情のあるものとして、 厚生労働大臣が認める60歳以上の方を含みます。) ③永住帰国した日から引き続き1年以上本邦に住所を有している方 ④昭和36年4月1日以後に初めて永住帰国した方 対象者となるためには、厚生労働省への申請が必要となります。 -1- 支援給付の仕組み ♣ 支援給付の額 一緒に生活している世帯全員の収入(子供世帯と同居していれば子 供世帯の収入も含まれる。)と、国が定めた「生活費の基準(最低生活 費)」とを比べ、支援給付が必要かどうかが決められます。 ~最低生活費とは~ 国で決めた「生活費の基準」による1ヶ月の生活費を最低生活 費といいます。 最低生活費は、世帯の人数や年齢及び必要な支援により計算さ れます。 ~収入とは~ あなたやあなたの家族が働いて得た収入、年金や手当など他の 法律により支給される金銭、親族からの援助、保険金、資産を貸 したり売ったりして得た収入全部を合計したものです。 これらの収入から、中国残留邦人等の方々ご本人については、 老齢基礎年金の月額に相当する額は、収入から除外されるととも に、その他の収入についても一定の額については除外されます。 また、同居する世帯員全員のその他の収入についても、一定の 額については、除外されることになっています。 -2- ♣ 支援給付の種類 支援給付には、次のような種類の支援があり、「生活費の基準(最低 生活費)」は中国残留邦人等とその配偶者の生活に必要な 支給付を 組み合わせたものです。 ●生活支援給付 毎日の生活に必要な食費や衣類、光熱水 費などの費用 ●住宅支援給付 毎月の家賃(一定の限度があります。) ●医療支援給付 病院にかかるのに必要な費用 ●介護支援給付 介護保険の給付対象となるサービスを受 けるのに必要な費用 ●出産支援給付 出産の費用 ●生業支援給付 小規模な事業を始めるための費用 手に職をつけるための費用 ●葬祭支援給付 葬式の費用 -3- 支援給付金を受けている方(受けようとする)にお 願いすること ♦ 支援給付を受けるにあたってお願いすること ① 貯金や貯蓄型の生命保険、不動産など資産をお持ちの方につ いては、その額や価値にもよりますが、支援給付が受けられない場 合があります。その資産を先ず生活の安定に役立てていただくこと が原則になるからです。不動産については、利用していない土地・家 屋、広すぎる土地・家屋は、処分をお願いすることになります。ただ し、2世等と同居している方についての2世等の所有する資産活用を 求めないとしていることなどいろいろな場合がありますので、具体的 には支援給付の窓口にご相談ください。 ② 雇用保険など他の制度を活用できるときや、ご親族が経済的 援助を申し出ているようなときなど、支援給付によらずに収入 が得られる場合には、まず他の制度や援助を受けることを考え てください。 ♦ お願いする届け出 ① 新たに支援給付を受給する方の収入の申告は、次のとおりと なります。 農業収入、年金収入及び公的給付金等の収入がある方は、 ・・・・・直近の収入があった月の額を申告してください。 上記以外の勤労収入、事業収入、仕送り等の収入がある方は、 ・・・・・直近月の収入の額を申告してください。 新たに支援給付を受ける方は次の6月までは、収入が変動す るたびに申告を行ってください。 ② 支援給付を受給中の方の収入の申告は、 基本的に年1回毎年6月に前年分の収入を収入申告書に記載 し、収入金額を証する資料(各種源泉控除等内訳がわかる給与 明細書、源泉徴収票、課税証明書、年金額改定通知書、年金振 込通知書等)を添付して提出してください。 -4- ★収入申告書に記載する収入とは、 ・給料、ボーナス、退職金などの収入。 ・農業や事業(自営)による収入。 ・年金、手当や公的給付金などの収入。 ・仕送りや財産収入。 ・慰謝料や保険金などの臨時的な収入。 なお、上記の収入申告をした後、例えば仕事を辞めてしまった 場合などどうしても現在受給中の支援給付では生活が出来なくっ てしまった場合には、支援給付の実施機関がやむを得ないと判断 した時には、減少した収入に基づき支援給付の金額を変更するこ とがあります。 ただし、この場合には、次の6月までの間、収入が増加する都 度、申告の手続きを行ってください。 ※年金の額が6月以外の月に変動した場合には、届け出を行って ください。 ※臨時的に収入があった場合には、次の年の6月に収入申告を行 うととなり、収入申告をした6月以降1年間の収入として認定 されることとなりますので、当該月に臨時収入が入ったからと いって消費することなく、計画的に消費するよう努めてくださ い。 -5- ③ その他、次のようなときに連絡または届け出を行ってください。 ・親族訪問等のために中国や樺太等へ渡航する場合 ・入院や退院をするとき、また、入院先が替わるとき。 ・病気やケガで初めて通院するとき。 ・同一世帯に変化があったとき(転入、転出、死亡など) ・家賃が変わったとき。 ・介護サービスを受けたいとき。 ・交通事故にあったとき、示談をするとき。 ・仕事を始めたり、変わったり、辞めたりするとき。 ・その他、生活の様子が変わったとき。 ④ 2世等と同居している方は 同居している2世等に収入がある場合には、毎年6月に前年1年 分 ( 1 月 か ら 1 2 月 ) まで の 所 得 額 ( 各 種 源 泉 控 除 等 の 内 訳 が わ か る給与明細書、源泉徴収票、課税証明書等を添付してくださ い。)を申告してください。 -6- 支援・相談員と民生委員 ♠ 支援・相談員 支援給付の実施機関には、中国残留邦人等の方々に理解が深く、 中国語等のできる支援・相談員を配置しております。 支援・相談員は、どうすれば、あなたの悩みごとが解決するか を、一緒に考え、手助けします。 また、あなたのご家族の生活の様子などについてお聞きしたり、 いろいろな相談に応じるため、お住まいを訪問したりもします。 家庭訪問の時はもちろん、わからないことや困っていることが あれば、いつでも支援給付の実施機関においでいただき、遠慮な くご相談ください。 個人の秘密はかたく守りますので安心してありのままに答えて ください。 ♠ 民生委員 あなたのお住まいの地区には民生委員がいます。 民生委員は、あなたの身近にいて、福祉の援助を必要とする人 の相談に乗ったり、指導する人です。 民生委員と支援・相談員は協力して、あなたの悩み事が解決で きるように、自分たちの力で生活できるようにお手伝いします。 相談の内容など、個人の秘密は、固く守ります。 -7- 病気やケガをしたとき ◆ 病院(診療所)にかかる時は、支援給付の実施機関での手続き が必要です。 ① 「支援給付の実施機関」とは、あなたの居住地の市・区・町・ 村における支援給付の窓口を言います。大切な連絡先ですから、 前もってよく確認をしておいてください。 ② 病院等の受診については、支援給付の実施機関へ電話などの方 法により連絡を入れ申請を行ってください。 ③ 支援給付で指定されている病院であれば、ご自身で受診する病 院を選ぶことができますので、受診したい病院があればお伝えく ださい。 指定の病院については、支援給付の実施機関へお尋ねください。 ③ 指定の病院(診療所)の受付窓口では、支援給付の実施機関で 発行した本人確認証を見せて受診してください。 ◆ 休みの日や夜間など、急に具合が悪くなったため支援給付の実 施機関で手続きができないときは、本人確認証を病院(診療所) の受付で見せて受診してください。 受診後は、すみやかに支援給付の実施機関へ連絡してください。 ◆ 柔道整復、あんま、マッサージ、はり、きゅうなどは給付に条 件がありますので、前もって支援給付の実施機関へ相談してくだ さい。 ◆ 入院や退院をするとき、病気がなおって通院しなくなったとき は、支援給付の実施機関に連絡してください。 -8- 介護サービスを利用するとき 介護が必要となったときは、要介護認定等の手続きが必要になりますの で、あらかじめ支援給付の実施機関に相談してください。 親族訪問等のため中国や樺太等へ渡航する場合 親族訪問や墓参等のために中国や樺太等へ渡航する場合には、渡 航前に支援給付の実施機関へ渡航の目的、日程及び同行者等の届け 出を行ってください。日本へ帰国した時にも連絡してください。 渡航期間については、原則として1~2ヶ月程度となっています。この 期間を超えない限り支援給付を停止されることはありません。 非課税措置等について 1.正当な理由がないのに、支援給付が止められたり、支援給付が 減らされたりすることはありません。 2.支援給付に税金をかけられることはありません。 3.支援給付または支援給付を受ける権利を、誰からも差し押さえ られることはありません。 支援給付の返納が必要なとき 支援給付を開始申請時に差し迫った事情のため、資力があるにも 関わらず支援給付を受けた場合、又はいろいろな事情で支援給付を 多く支払われた場合には、多く支給された支援給付分を返していた だく必要があります。 事実と違う申請をしたり、収入申告をしないなど、不正な方法で 支援給付を受けたときは、支援給付を返還させられるほか、法律に より処罰されることがありますから、ありのまま届け出てください。 -9- ●メモ -10- ●メモ -11- 支援給付の実施機関 住 所 : 電話番号 : 担 当 :
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