アカミミガメ捕獲への道のり 2013/10/5 北川かっぱの会;清水 淳 本日の話の流れ 1. 北川かっぱの会とは 2. アカミミガメ駆除の動 機 3. 実施計画の策定ま で 4. 駆除活動の実際 5. 成果と課題 1. 北川かっぱの会とは • 創設は1995年5月 • トトロの故郷「八国山、北山公園」一帯の緑の 保全と北川の清流復活を目標 • 創設以来、「北川クリーンアップ」や「北山わ んぱく夏まつり」を多くの市民とともに開催 • 最近10年ほどは、環境調査、外来生物対策、 環境学習支援などにも力を入れている 北川かっぱの会が取り組んできたこと ① 北川の川そうじ ② 北山わんぱく夏まつり ③ 自然護岸の完成、魚道の完成 ④ 定期的な環境調査 ⑤ 環境学習の支援 ⑥ 外来生物対策 ⑦ 水と緑の掲示板の設置 ⑧ 北川ルールの提案 ⑥ 外来生物対策 ・オオクチバス(特定外来生物) ・オオフサモ(特定外来生物) ・ミシシッピアカミミガメ(要注意外来生物) の3つを中心に防除活動を実施 2. アカミミガメ駆除の動機 • 定期的な魚類調査結果の動向(数は少ない が、ほぼ毎年、棲息を確認) • かいぼり(2010年)後の北山公園「しょうちゃ ん池」の状況を観察 →アカミミガメの繁殖を 確認(2012年春) • 市役所から駆除の相談を持ちかけられる (2012年春) • 駆除情報の収集を開始(2012年夏~) 3 実施計画の策定まで ① アカミミガメ防除講習会への参加(2012.9) ② 実施計画案の策定 ③ 資金計画案の策定 ④ 市役所や公園利用者との調整 ⑤ 広報案の策定 ⑥ 人集め ② 実施計画案の策定 ■目的 地域の自然を取り戻すこと。 ■防除の方法 ・北山公園しょうちゃん池からアカミミガメ等の外来種を駆除 する。あわせて北川で目視されたアカミミガメ等の外来種を 駆除していく ・市民向けに、外来種防除の普及啓発を行っていく ■防除の目標 北山公園しょうちゃん池や北川からアカミミガメ等の外来カメ 類がいなくなること。2013年から3年間でいなくなることを目 標とする。 ■実施主体 北川かっぱの会と東村山市が連携しながら実施 ■実施方法(2013年) ・2月の川端会議(市+市民+市民団体)と北川かっぱ の会の総会で計画案を説明。実施計画を固める。 ・4月~10月;北山公園しょうちゃん池にカゴアミ(5箇 所程度)を仕掛け捕獲する(月1回1泊2日)。 ・北山公園と北川について月1回モニタリング(目視調 査;北山公園はカゴアミ設置時に、北川は定例川そう じの実施時に行う) ・3月~北山公園「水と緑の掲示板」で、8月の北山わ んぱく夏まつり、その他でアカミミガメ防除の意義や駆 除方法を周知していく ・5月と9月の川端会議で実施状況の中間報告を行う ③ 資金計画案の策定 • 助成金の申請(2012.10) →損保ジャパン環 境財団へ →2012.12当選通知 • 主な購入備品 →カメもんどり(@7,500×4)、 カニカゴ(@1,800×3)、冷凍庫(15,300)、ノギ ス・タライ・バケツ・えさ箱・キャリーカートなど (約10,000)、サインボード(約6,000)、作業用 手袋(@1000×5)、その他胴長、ヒップウエ ダー、広報費用、エサ代など ④ 市役所や公園利用者との調整 • 2月の川端会議(市+市民+市民団体)で実 施計画の概要を説明。防除活動の意義を中 心に説明。 • 市役所とは、冷凍庫やアミ類の保管場所(公 園内)について調整 ⑤ 広報案の策定 • 北山公園内「水と緑の掲示板」で駆除活動ス ケジュール、外来生物の問題点などの周知 • 駆除活動の実施時にサインボードを設置 • 北山わんぱく夏まつりなどの機会に外来生物 の問題点を周知 • 北川かっぱの会で提案している「北川ルー ル」の中で、ペットの放流禁止を議論 • 機関誌「かっぱ通信」で特集号を編集 ⑥ 人集め • 2013年春より広報を開始(北山公園内「水と 緑の掲示板」、機関誌「かっぱ通信」、ホーム ページなど • 現在のところ、中心となって作業を行っている のは4人程度 • 多くの市民に興味を持ってもらえるよう、なる べく他のイベントと併せて実施(北川クリーン アップや北山わんぱく夏まつり) 4 駆除活動の実際 • 4月~10月に月1回実 施 • これまで、北川を含め アカミミガメ11個体を 捕獲 • クサガメが意外に多く 棲息していることを確 認 日時 エサ 捕獲したアカミミガメ数(甲 長cm) 4/27 魚のアラ、スルメ 2(22.5,18.7) 5/18~5/19 イワシ、スルメ 6/1 捕獲したクサガメ数(甲長 cm) その他捕獲したもの (数) 3(22.8,14.0,13.0) 3(22.0,13.5,10.8) ウシガエル2、テナガエビ1、ザリガ ニ16 魚のアラ、鶏肉 1(15.7) 2(14.5,13.6) ザリガニ2 7/12~7/13 魚のアラ 2(21.0♀,17.2♀) 2(15.2♀,12.2♀) ザリガニ13、テナガエビ1 8/3~8/4 魚のアラ、スルメ 1(15.3♀) 2(21.3♀,14.6♀) ウシガエル幼生8、ザリガニ40、 テナガエビ2、ギンブナ3 9/13~9/14 魚のアラ、スルメ、アメリカ ザリガニ 0 4(15.7♀、15.0♂、10.0♂、 ウシガエル幼生2、ザリガニ25、 9.5♀) テナガエビ1、ギンブナ12 9 13 10/19~10/20 合計 捕獲作業で発生した問題 • 冷凍庫やアミ類の保管場所 →匂い?が原 因で市の出入業者から苦情が →保管場所 を移動 • 長編付のアミでも窒息死するクサガメが • 「なぜカメを捕獲しなければならないのか」と いう質問が多くの市民から 5 成果と課題 • 捕獲活動の結果、「アカミミガメ」の目視個体 数が減ったという声が • 効率よく捕獲していくためには、エサの種類 やアミの設置場所などと捕獲物についての データの積重ねが必要 • 在来生物の復活など、効果の検証が必要 • 北川流域での捕獲活動の継続が重要 →川 の源流部である狭山公園「たっちゃん池」で の捕獲が重要
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