§11. 平 等 2007年10月23日 社会科学部 憲法 §11.平 等 1.近代的意味の平等と現代的意味の平等 2.平等権と平等原則 3.平等と司法審査 §11.平 等 1.近代的意味の平等と現代的意味の平等 「近代的意味の平等」⇒形式的平等の貫徹 ・フランス革命の理念としての自由&平等 =身分制からの解放、個人の尊重→自由を補完 ・「差別からの自由」 差別=自分の責任ある行動と無関係の次元で、 人種・性別・生まれ、その他の特徴から ある集団に対する偏見に従って評価 §11.平 等 1.近代的意味の平等と現代的意味の平等 「現代的意味の平等」⇒実質的平等の実現 ・所得の最分配による実質的平等の確保 →手段は必然的に国家による計画と介入 →人間の自由と自発性を犠牲にする ・反差別立法→平等の理念の社会的実現を追求 - 手段→社会的差別の禁止 差別的言論の規制 積極的差別是正措置 - 個人の基本的人権との緊張状態 §11.平 等 1.近代的意味の平等と現代的意味の平等 「機会の平等」と「結果の平等」 ・現代的意味の平等の実現に向けた憲法上の要請 →「結果の平等」ではなく、「機会の平等」の作成 but: 現実→結果と機会の錯綜 §11.平 等 2.平等権と平等原則 平等権⇒個人として平等の尊重を受ける権利 ・法的差別からの自由 …個人の責任のない理由に基づいて法律上 区別された取り扱いを受けない権利 …人種・性別・門地・社会的身分 …女性差別/部落差別/非嫡出児 平等原則⇒法の一般原則として、同じものは同じに、 異なるものは異なるよう取り扱われることを要求 §11.平 等 3.平等と司法審査 平等権の核心領域→厳格審査の適用 ・どうしても必要な立法目的のために 必要不可欠であることが 立証される必要 平等原則の適用領域 ・原則として、関連する基本的人権の審査基準 - 信条による差別→§19, 20→厳格審査 - 経済的利益等に関する区別→合理性審査 §11.平等 3.平等と司法審査――厳格審査と合理性審査 厳格審査 ….違憲性の推定 - 目的審査: どうしても政府が実現すべき、 極めて重要な目的 を達するためか? - 手段審査: 上記目的の達成に必要不可欠か? (LRA) 合理性審査 ….合憲性の推定 - 目的審査: 何らかの正当な目的? - 手段審査: 前記目的の達成に合理的に関連?
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