スライド 1

パレットレンタルシステムにおける
在庫費用の削減策に関する研究
流通情報工学課程
2002702 青島大志
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研究背景
日本の物流の高コスト構造
新総合物流施策大綱
物流作業は一貫パレチゼーションを中心とした
ユニットロード化
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パレットレンタルシステムの現状
ユニットロード化
普及率は70%
で横ばいである
パレットレンタルシステム
パレットレンタル
料金が高い
パレットレンタル料金低減化の
対応が求められている
3
パレットレンタルデポの総費用
変動費
廃却費 8%
0%
整備費
3%
受注費
7%
入庫費
6%
入庫費
選別費
18%
選別費
出庫費
在庫費
出庫費
補修費
7%
整備費
廃却費
補修費
38%
在庫費
13%
在庫費に注目する
変動費
受注費
4
研究目的
一貫パレチゼーションを推進するため
パレットレンタルデポ運営費を削減し、
レンタル料金の低減を目指す
パレットレンタルデポの中の在庫費用を対象として、
料金低減のための検討を行い、
今後の改善方針をしめす。
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検討の背景
問題点
①同じパレットでも業種により ②木製パレットの乾燥
違う商品として扱い、パレット 時間が長くデポで余剰
レンタルサービスが十分では 在庫が増えてしまう
ない
③サテライトデポの運営
費が掛かりレンタル会社
の経営を圧迫している
改善提案
パレット協会が、JISにパレッ 木製パレットをプ
トの補修技術の標準化を提案 ラスチックパレット
しようとしている
に変更する
サテライトデポの
拠点集約
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在庫費を対象とした検討について
目標
パレット協会がJISにパレットの
標準化を提案しようとしている
①パレットの品質標
準化による検討
木製パレットからプラスチック
パレットへの変更
②木製パレットからプ
ラスチックパレットの
変更による乾燥時間
短縮による検討
サテライトデポの集約
③パレットレンタル
デポの拠点集約に
関する検討
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検討に関する条件設定
必要在庫量=L  +k  L  
安全在庫量
L=リードタイムk=安全係数
μ=需要の平均σ=需要の標準偏差
•入荷枚数 2524枚(標準偏差
1154)
・在庫量=初在庫枚数+入
荷枚数-出荷枚数
•出荷枚数 2218枚(標準偏差
772)
(その後、は在庫量+入荷枚
数-出荷枚数)
•リードタイム 1日
•安全係数(K) 1.65
・在庫費=在庫量×1枚当
たりの保管コスト
•初在庫 1275枚
・保管コスト1日1円
平成13年度 卒業論文 パレットレンタルデポにおける生産計画に関する研究松山健太郎より引用
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①パレットの品質標準化による検討
A業種
(μ1、σ1)
統一化
B業種
(μ2、σ2)
( μ1 +μ2+ μ3 、
C業種
12  22  32 )
(μ3、σ3)
統一なし
統一あり
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①パレットの品質標準化による検討
統一なし
必要在庫量(L  1 k  L 1) (L  2 k  L 2) (L  3 k  L σ3)
統一あり
必要在庫量L (
 1  2  3) k  L  12  2 2  3 2
設定
L=1日、μ1+μ2+μ3=2218(μ1、2、3は
変化すると仮定する)
σ1+σ2+σ3=772( σ1=σ2=σ3と仮定 )
12  22  32 =445
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①パレットの品質標準化による在庫費
用の影響
5500
5000
在
庫 4500
費
(
円 4000
統一化により
540円の削減
在庫費13%削減
)
3500
3000
統一なし
統一化あり
1日当たり
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②木製からプラスチックパレットへの
導入による乾燥時間短縮による検討
百
万
50
40
30
木製パレット
プラスチックパレット
20
10
度
平
成
16
年
度
平
成
15
年
度
平
成
14
年
度
平
成
13
年
度
平
成
12
年
度
年
11
成
平
平
成
10
年
度
0
プラスチックパレットの生産量が伸びている
12
②木製からプラスチックパレットへの
導入による乾燥時間短縮による検討
木製パレット
乾燥時間に注目する
プラスチックパレット
・乾燥時間が長い
・乾燥時間が短い
・価格が安い
・価格が高い
・滑り難い
・滑り易い
・パレットの厚みが
薄い
パレットの厚みが木
製より厚い
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②木製からプラスチックパレットへの
導入による乾燥時間短縮による検討
木製パレット
必要在庫量L   k  L 
プラスチックパレット
L
=供給リードタイム
供給リードタイム
=生産時間+輸送時間+乾燥時間
L
=乾燥時間による短
縮時間
必要在庫量(L -L  )  k  (L- L  )
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リードタイムについて
木製パレット
輸送時間 1日
生産時間 1日
乾燥時間 7日
リードタイム 9日
プラスチックパレット
1日
1日
2日
4日
プラスチックパレットを使用すると、
リードタイムが5日短縮になる
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②木製からプラスチックパレットへの
導入による乾燥時間短縮による検討
木製パレット
12000
2020円の削減
10000
在
8000
庫
費
6000
(
プラスチックパレット
円 4000
在庫費21%削減
)
2000
0
0
1
2
3
4
5
6
リードタイム(日)
7
8
9
10
1日当たり
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結果
①の検討
在庫費13%
削減
②の検討
•パレットの標準化促進
•パレットの補修技術の標準化
•木製パレットからプラスチックパレットへ
の変更
•パレットに光触媒を塗り乾燥時間を短縮
在庫費21%
削減
③の検討
在庫費19%
削減
•今後の新規デポの運営改善、
立地計画に取り入れる
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結論
• パレットレンタルシステム推進の支援のために、
必要在庫量の式を用いて検討を示した。
• パレットの標準化、リードタイム短縮、拠点の
集約の検討を行い在庫費用削減傾向を示した。
• 在庫費用削減のための今後の改善方針を示
した。
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③パレットレンタルデポの拠点集約に
関する検討
拠点集約なし
拠点集約あり
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③パレットレンタルデポの拠点集約に
関する検討
拠点集約なし
必要在庫量 N  (L   k  L  )
拠点集約あり
必要在庫量 N L   k  NL 
設定
N 集約する数
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③パレットレンタルデポの拠点集約に
関する検討
9000
8000
7000
1600円の削減
在
庫 6000
費 5000
( 4000
円
3000
)
2000
1000
在庫費19%削減
0
拠点の集約なし
拠点の集約化
1日当たり
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(補足1)データについて
パレットの品質標準化
L=1日
μ1+μ2+μ3=2218
σ1+σ2+σ3=772( σ1=σ2=σ3と仮定 )
K=1.65
12  22  32 =445
(σ1=σ2=σ3と仮定すると、
3σ=772となる。σに√が掛かる
ので、σ= 772/ 3)
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(補足2)パレットレンタルシステム
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