「下降式」をもつ日本語方言が提起する問題点 吉田健二氏(昭和音楽大学) 日時:2011年12月21日(水)18:15 – 19:45 場所:名古屋大学全学教育棟・北棟406号室 事前予約不要・参加費無料 「式」とは、日本語の京阪式アクセント諸方言に見られる、音調の音韻論 的対立である(和田, 1957)。京都・大阪方言に代表される「近畿中央式」ア クセントの「高起式・低起式」の対立がよく知られるが、その他「低接上 昇式」「くぼみ式」などさまざまな式音調が報告されている(上野, 1989)。しかし、詳細な報告は一部の方言にしかなく、ことにピッチパタン の定量的分析や文レベルでの観察が不足している。そこで、日本語のアク セントの歴史の解明につながる可能性が示唆されている「下降式」(上野, 1988; 松森, 1993)が存在する四国北部の7地域22名の話者のデータを用い、 「式」のピッチパタンの方言間比較を行った(Yoshida, 2011)。本発表では、 この結果が音韻研究に提起する問題点のうち重要だと思われるものについ て報告したい。 2011年度 名古屋大学大学院国際言語文化研究科 日本語教育学講座第21回講演会 大学院生のための言語研究方法論養成プロジェクト 問い合わせ:玉岡賀津雄 ([email protected])
© Copyright 2024 ExpyDoc