A SUBSTANTIAL POPULATION OF RED GALAXIES Z>2:

A SUBSTANTIAL POPULATION OF
RED GALAXIES Z>2:
MODERING OF THE SPECTRAL ENERGY
DISTRIBUTIONS OF AN EXTENDED SAMPLE
Förster Schreiber N. M., van Dokkum. P. G., Franx M., Labbé
I., Rudnick G., Daddi E., Illingworth G. D., Kriek M.,
Moorwood A. F. M., Rix H.-W., Röttgering H., Trujillo I.,
van der Werf P., van Starkenburg L., Wuyts S.
2004ApJ.616.40F
2008年11月7日 院生雑誌会
目次
1.イントロ
2.領域・装置
3.セレクション
4.赤い理由
5.SEDフィッティング
6.LBGとのちがい
7.まとめ
※クレジットの無い図・表は本論文より引用
あるzの銀河のJ-Kの色
CSF以外、z~2で2.3以上となる
1.イントロ
SSP
z=5でburst
2.3
DRGs (Distant Red Galaxies)
Franx et al.(2003)より、Js – Ks > 2.3の条件
で見つかった「赤い銀河」。赤い原因はBalmer
/4000A break and/or ダスト?で年齢はCSF
+ dustだと1Gyr、SSPだと0.7Gyr程度。中に
は強いUVやLyman breakから星形成を示唆
する銀河もある。
DRGsは初期に星形成を始めた銀河で、今日
の大質量銀河とも考えられている。
CSF
Franx et al.(2003)
短波長ほど吸収が大きい
SFH毎のSED
Lyman break、Balmer/4000A break
赤
Balmar/4000A break
SSP
Draine(2003)
τmodel
CSF
Bruzual & Charlot(1993)
nm
青
1.イントロ
DRGの経緯
・90年代に可視域でLyman breakを用いてz~3-4の銀河が見つかった(LBGs)
→観測から漏れた天体多数
・8-10m望遠鏡で、NIRの観測
→z>1の天体(EROs)
→J-K>2.3でz>2の天体(DRGs)
DRGsはなぜ赤い?
・進化した恒星によるBalmer/4000A break
・強い減光
→広い領域で多くのDRGを検出し、性質を調べる(4章)
→他のデータと併せてSEDフィッティングし、各種パラメータを調べる(5章)
→同じzのLBGと比較して他の天体との関係を調べる(6章)
2. 領域・装置
ISAAC
http://www.eso.org/sci/facilities/
paranal/instruments/
FIRES (Faint InfraRed Extragalactic Survey)
・HDF-S WFPC2領域 (きょしちょう座,小マゼラン付近)
2.5’×2.5’
103hr
FWHM=0”.48
K=23.8 (5σlimit, Vega system)
・MS1054-03領域
5’×5’
77hr
FWHM=0”.69
K=23.1
(しし座の南)
VLT ISAAC (Infrared Spectrograph and Array Camera)
→ Js、H、Ks
+HST WFPC2
U300、B450、V606、I814
+HST WFPC2
V606、I814
VLT FORS1
U、B、V
2.領域・装置
Galactic extinctionの補正 (Schlegel et al. 1998)
HDF-S
-0.09mag
MS1054-03 -0.11mag
Lensingの補正 (Hoekstra et al. 2000)
MS1054-03 (z=0.83 cluster) +0.18mag
Photometric Redshift
→Rudnick et al. (2001,2003)
HDF-S WFPC2領域
http://www.stsci.edu/ftp/science/hdfsouth/hdfs.html
MS1054-03
http://hubblesite.org/
1.18倍
z>2
MS1054-03領域
N. M. Forster Schreiber et al.2005
3.セレクション
DRG
Js-Ks>2.3
S/N>15
Ks-bandの露出が全体の30%以上
2<z<3.5 (後のLBGsとの比較の為)
↓
11天体 (K<22.5) in HDF-S
23天体 (K<21.7) in MS1054-03
LBG
DRGsと同条件でHDF-S WFPC2カタログから選別
↓
33天体 (K<22.5) 平均Js-Ks=1.68
※LBGのサンプルはHDF-Sのデータのみ使用
MS1054-03 は地上のUBV観測→比較が困難
DRG候補のz分布
HDF-S
4.赤い理由
MS1054-03
B
H
V
U
I
K
J
DRGのSED
・基本的にとても赤い
・吸収大
・短波長の光が強いものもある
(星形成)
ほとんどはJsの赤側で急なbreak
→Balmer/4000A break
中にはsmoothな銀河もある
→ダストの影響
↓
DRGの赤い原因を
しらべる。
図はCSF、
でベストフィット
2<z<3.5のDRGとLBGの比較
λ=2500Aで規格化
4.赤い理由
DRG
・赤側 normal galaxyのよう
・青側 star formation / extinction (幅広く分布)
LBG
・late-type galaxiesより青い
→DRGの赤い理由はbalmer/4000A break
の見られる進化した星の存在?
Extinction (Calzetti et al. 2000)
0<Av<3mag
Im銀河を0<Av<3で減光
Av=3mag
減光でもDRGの赤い色は説明できる
赤い理由は進化した星が原因なのか、ダスト
の減光が原因なのか区別できない
Av=0mag
4.赤い理由
ダストと銀河固有の性質(年齢、SFH)の組み合わせ
ある年齢のSSP、CSFの銀河の
color-color図での位置
CSFはdustによる減光も示している
6
5
color-color図でJs-Ks>2.3になる為には、
・>10^8yr ←Balmer/4000A break
・young <10^8yr + dust
のどちらでも可
→Js-Ks>2.3のDRGの赤い色は
・ダストによる減光
・250Myr以上の星の存在
の両方によるもので区別できない。
4
3
2
1
Av=0
5.SEDフィッティング
エラー幅は観測fluxの測定誤差がガウス分布
であるとしてMonte Carlo法で500回試行。
結果1σのエラーは各パラメータで20~60%
→全体的なDRGの性質を見るので問題ない
まず、Bruzual & Charlot (2003)のsynthetic spectral templateを使って、
・Metallicity → Solar Metallicity
・IMF
→ Salpeter IMF
・Extinction → Calzetti et al. (2000) 0<Av<3mag
・SFR
→ CSF or
・
→ Rudnick et al. (2001,2003)
↓
HYPERZ ver1.1 (Bolzonella et al. 2000)で各種パラメーターを求める
(fittingは
で最小になる値)
次に ・SFH
→ SSP or
・Metallicity & Extinction → MW+
or Calzetti+
を変えて変化を見る
or CSF
or SMC+
CSF
5.SEDフィッティング
DRGの統計的性質は、
個々のDRGは
CSF、
共に
ばらつきが大きい
・old age
・high stellar mass
・high M/L ratio
しかし
・SFR
・Extinction はモデルで違う
instantaneous
SFR
個々のDRGを見て特徴的なSFHを見い
だすことはできない。
HDF-S
MS1054-03
しかしSFHに依存しないDRGの統計的
な性質もある。
→Median値を見ていく
値はMedian
5.SEDフィッティング
SFH
・Extinction
減光
・Calzetti et al. 2000
Rv=4.05
・
・MW (Allen 1976)
Rv=3.1
・SMC (Prevot et al.1984 他)
Rv=2.72
→300Myrで極小。
10^8yr以下は
Balmer/4000A
breakを考えると
不適
300Myr
→SFHに
対して安定
→MW ・・・age少し若い、Av少し小
→SMC ・・・少しold、2mag小さい
SSP
DRGは年老いた銀河、高減光、
大質量、高SFR。
τmodel
MW+
Calzetti+
CSF
SMC+
Calzetti+
LBG
6.LBGとのちがい
LBGと比べてDRGは
CSF
・3~4倍old
・4~5倍減光
・恒星質量一桁大きい
・3~5倍のSFR
・3倍old
・1.5倍減光
・5-8倍の恒星質量
・0.3~1.3倍のSFR
←
での質量・M/Lと色の関係
(CSFでも同じ結果)
赤くなるほど質量・M/L・年齢も増大
よりタイト
→
M/LとAvの関係
DRGとLBGは
M/Lで区別可能
DRGは
・Older
・more Massive
・SFHでの不定性大
6.LBGとのちがい
・LBGはより「若い」銀河
2<z<3.5のDRGは早期にstar formation?
z>4でLyman break期があった?
・DRGの恒星質量はz~2-3で近傍銀河と同じ
CSFモデルだとz=0での質量は
→銀河団内のmost massive銀河?
→早期に質量を獲得、その後消極的進化?
個々の天体(z=2.5と仮定)の<SFR>
の平均から求めたSFRのz進化
CSF
DRGはz~6まで
ほぼ変化なし
LBGは一桁増加
LBGはz~4で
drop
・DRGが消極的な進化をすると、1<z<2でI-Ks>4またはR-Ks>5 (減光なし)
→z>2のDRGsとz<1.5のEROs の進化的関連を暗示
・CSFを仮定したSFR
→LIRG、ULIRG
LBGs ←DRGsの数密度の3倍
L ・・・DRG 25%、LBG 60%
M・・・DRG 60%、LBG 35%
z=2-3でDRGは恒星質量において
かなりの割合を占めている
7.まとめ
4章
DRGの色は「減光」だけでは説明できない。進化した星のBalmer/4000A breakも
大きく関与している。
5章
DRGの統計的な性質は、年老いた銀河、高減光、大質量。しかもSFRも高い。
6章
DRGはz~5-6でSFをして1<z<2のEROs、ULIRG、massive銀河になった?
DRGの色は近傍銀河のそれに
似ているが、得られたパラメータ
は全く異なるものだった。
少ないサンプル数
小領域サーベイ
パラメーターの不定性
↓
大規模測光サーベイ
フォローアップの分光観測
↓
DRGの研究によって、high zからlow zに渡る
大質量銀河の進化の歴史に制限