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第2回 ジェネラルファーマシスト研修会
研修Ⅰ前半
介護保険の概要
地域医療委員会 委員 川畑 信浩
Kagoshima Pharmaceutical Association
内容
1.介護保険制度設定の経緯
2.介護保険制度の基本的な仕組み
3.介護保険制度のこれまでの改正
4.要介護認定について(介護認定審査会の内容)
5.地域包括ケアシステムの実現に向けた
地域ケア会議の活用
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鹿児島市のホームページにてPDFをダウンロード可能です。
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1.介護保険制度設定の経緯
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厚生労働省HPより
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厚生労働省HPより
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厚生労働省HPより
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厚生労働省HPより
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2.介護保険制度の基本的な仕組み
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厚生労働省HPより
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厚生労働省HPより
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加齢に起因する疾病(特定疾病)
がん(がん末期)
関節リウマチ
筋委縮性側索硬化症
後縦靱帯骨化症
骨折を伴う骨粗鬆症
初老期における認知症(アルツハイマー病、脳血管性認知症等)
進行性核上麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病(パーキンソン病関連)
脊髄小脳変性症
脊柱管狭窄症
早老症(ウェルナー症候群等)
多系統委縮症
糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
脳血管疾患(脳出血、脳梗塞等)
閉塞性動脈硬化症
慢性閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎等)
両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
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厚生労働省HPより
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介護保険事業計画
介護保険事業計画は、地方自治体が策定する介護保険の保険給
付を円滑に実施するための計画である。市町村が策定する「市町
村介護保険事業計画」と都道府県が策定する「都道府県介護保険
事業支援計画」がある。
計画に基づき介護保険料が設定される。
現在は第五期
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厚生労働省HPより
市町村により異なる
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厚生労働省HPより
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厚生労働省HPより
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3.介護保険制度のこれまでの改正
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厚生労働省HPより
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厚生労働省HPより
地域包括ケアシステムの重要性
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4.要介護認定について
介護保険法については法令データ提供システム
(http://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgi)
などでご確認ください。
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要介護認定とは
要介護認定とは、日本の介護保険制度において、被保
険者が介護を要する状態であることを保険者である市町
村が認定するものである。健康保険は被保険者証を持参
して医療機関で受診するだけで保険給付を受けられるの
に対し、介護保険は被保険者証を持っているだけでは保
険給付を受けることはできず、要介護認定を受けなけれ
ばならない。
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要介護認定の流れ
1、要介護認定を受けようとする介護保険被保険者は、市町村(ま
たは特別区)に対し、要介護認定申請を行う。
2、申請を受けて、市町村は被保険者宅(あるいは、入院・入所先)
に調査員を派遣し、認定調査を行う。
3、同時に、市町村は申請書で指定された医師(主治医)に対し、主
治医意見書の作成を依頼する。
4、認定調査結果と主治医意見書は、あらかじめ国の定めた基準
により、介護にかかる時間(要介護認定基準時間)に評価される。
(一次判定)
5、5名以上で構成される合議体にて介護認定審査会が行われ、一
次判定結果および認定調査結果、主治医意見書を総合的に勘
案し、要介護度および認定有効期間が最終的に判定される。
(二次判定)
6、市町村は、介護認定審査会の二次判定結果を受けて、要介護
認定の結果を被保険者に通知するとともに、介護保険被保険者
証に要介護認定の結果を記載する。
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要介護認定の流れ
1、要介護認定を受けようとする介護保険被保険者は、市町村
(または特別区)に対し、要介護認定申請を行う。
要介護認定を受けようとする被保険者は、申請書に被保険者証
を添付して市町村に申請をする(介護保険法第27条第1項)。本来、
申請は被保険者本人が行うものだが、要介護状態の被保険者本
人が申請手続きをするのは現実的に困難であることが少なくない
ため、家族が申請手続きをすることが多い。家族がいない場合に
は、民生委員、医療機関のソーシャルワーカー、生活保護のケー
スワーカー、知人などが申請手続きをすることもある。また、介護
サービスを利用している場合には、事業所が代行申請をするのが
一般的になっている。
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要介護認定の流れ
申請区分
・新規申請(介護保険法第27条第1項、第32条第1項)
・住所移転後の新規申請(介護保険法第36条)
・更新申請(介護保険法第28条第2項、第33条第2項)
・みなし更新(介護保険法施行規則第35条第5項・第6項、第49条
第5項・第6項)
・区分変更申請(介護保険法第29条第1項、第33条の2第1項)
・サービス種類指定の変更申請(介護保険法第37条第2項)
・申請によらず市町村の職権で行うもの
介護・支援の必要の程度が低下したことによる区分の変更(介護
保険法第30条第1項、第33条の3第1項)
要介護・要支援に該当しなくなったときなどの認定取消し(介護保
険法第31条第1項、第34条第1項)
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要介護認定の流れ
2、申請を受けて、市町村は被保険者宅(あるいは、入院・入所先)
に調査員を派遣し、認定調査を行う。
要介護認定申請を受けた市町村は、被保険者宅(あるいは、入
院・入所先)に調査員を派遣し、被保険者の心身の状況や置かれ
ている環境などについて認定調査を行う(介護保険法第27条第2
項)。
新規申請の場合・・・保険者である市町村の職員が行う。
更新申請及び区分変更申請の場合・・・指定居宅介護支援事業者、
介護保険施設、介護支援専門員(個人)などに委託することができ
る(介護保険法第28条第5項)。
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要介護認定の流れ
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要介護認定の流れ
3、同時に、市町村は申請書で指定された医師(主治医)に対し、
主治医意見書の作成を依頼する。
要介護認定申請を受けた市町村は、申請をした被保険者の主治
医に対し、疾病や負傷の状況などについて記載した主治医意見書
の提出を求める(介護保険法第27条第3項)。多くの場合、申請書
に記載された主治医に宛てて、市町村から主治医意見書の提出
依頼が郵送される。
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要介護認定の流れ
4、認定調査結果と主治医意見書は、あらかじめ国の定めた基準
により、介護にかかる時間(要介護認定基準時間)に評価され
る。(一次判定)
要介護認定基準時間・・・介護の手間を数量化したもの。
実際の介助に要する時間を示したもので
はない。
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要介護認定の流れ
5、5名以上で構成される合議体にて介護認定審査会が行われ、
一次判定結果および認定調査結果、主治医意見書を総合的に
勘案し、要介護度および認定有効期間が最終的に判定される。
(二次判定)
介護認定審査会資料、特記事項と主治医意見書は、被保険者
名、調査員名、主治医意見書作成者名等が覆い隠され個人が特
定されない状態で、介護認定審査会において介護の必要度(要介
護度)及び認定有効期間が判定される。これを二次判定という。
二次判定は、一次判定結果を原案として行われ、介護認定審査会
資料に一次判定での統計的推計では反映されていない要素があ
ると認められる場合には、一次判定結果を重度または軽度に変更
することができる。
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要介護認定の流れ
6、市町村は、介護認定審査会の二次判定結果を受けて、要介護
認定の結果を被保険者に通知するとともに、介護保険被保険
者証に要介護認定の結果を記載する。
鹿児島県薬剤師会HPより
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介護認定審査会について
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厚生労働省HPより
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介護認定審査会について
介護認定審査会は、要介護認定の審査判定を行うた
め、市町村の附属機関として設置されている。
介護認定審査会の委員は、保健・医療・福祉の学識経
験者を市町村長が任命する。任期は2年間で再任も可能。
審査会の委員は、非常勤特別職の公務員であり、市町
村規定の報酬が支払われ、守秘義務が課せられている。
委員に任命されているのは、医師、歯科医師、薬剤師、
看護師、保健師、介護支援専門員、精神保健福祉士、社
会福祉士、介護福祉士、理学療法士、作業療法士、言語
聴覚士などの資格を持つ者が多い。
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介護認定審査会について
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介護認定審査会について
介護認定審査会の流れ
STEP1
STEP2
一次判定の修正・確定
介護の手間にかかる審査判定【二次判定】
STEP3 介護認定審査会として付する意見【二次判定】
※第二号保険者の申請の場合はSTEP1の前に「特定疾病」に関する確認を行う
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介護認定審査会について
STEP1
一次判定の修正・確定
各基本調査項目の定義と特記事項の記載内容を比較検討し、適
切に選択されているかを確認する。
認定調査結果と異なる選択を行う場合は、特記事項や主治医意
見書の記載内容から理由を明らかにし、事務局に修正を依頼する。
認定調査資料、主治医意見書の記載内容に著しい矛盾点や記
載不足があり、適切な審査の実施が困難であると判断される場合
は審査を中止し、再調査を介護認定審査会事務局に要請すること
ができる。
調査項目の選択が適切に行われているか確認する作業
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介護認定審査会について
STEP2
介護の手間にかかる審査判定【二次判定】
特記事項及び主治医意見書に基づき、通常の例に比べ介護の
手間がより「かかる」、「かからない」かの視点で議論を行う。
介護の手間がより「かかる」、「かからない」と判断した場合、要介
護状態の区分の変更が必要であるかについて吟味する。
変更の際には特記事項及び主治医意見書の記載内容から理由
を明らかにし、これを記録する。
一次判定ソフトの推計では評価しきれない申請者の
具体的な介護の手間について各専門職としての経験
から判断
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介護認定審査会について
STEP2
介護の手間にかかる審査判定【二次判定】
実際の介護の手間は??
特記事項の例
排尿:全介助
A.紙おしめと尿とりパッドを使用。平均3時間に一度の交換が行われ
ている。
排尿:全介助
B.トイレで排尿しているが、全ての介助を行っているため「全介助」
を選択する。強い介護抵抗があり、介護者の手を払いのけ床に
尿が飛び散るため、毎回排尿後に掃除をしている。
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介護認定審査会について
STEP3 介護認定審査会として付する意見【二次判定】
・認定の有効期間を原則より短くあるいは長くする
・要介護状態の軽減または悪化の防止の為に必要な療養に
ついての意見
ケアプランを作成する介護支援専門員は、必ずしも
保健・医療・福祉のすべての分野に精通しているわ
けではない。これらの有識者の集合体である合議体
の視点から見て、特に必要である療養に関して意見
を述べることで被保険者にとってより良いサービスが
提供されることが期待される。
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介護認定審査会の判定で非該当の場合
鹿児島市「わたしたちの介護保険」パンフレットより
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介護認定審査会について
介護認定審査会に参加すると
・患者のADLを把握しやすくなります。
・服薬指導の幅が広がります。
・薬歴の内容が充実します。
・多職種と知り合いになれます。
※あくまで個人の意見です。
薬剤師が介護認定審査委員会に参加することは
大きな意義があります。
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5.地域包括ケアシステムの実現に向けた
地域ケア会議の活用
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厚生労働省資料より
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厚生労働省資料より
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厚生労働省資料より
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厚生労働省資料より
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厚生労働省資料より
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厚生労働省資料より
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厚生労働省資料より
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介護認定審査委員会、地域ケア会議に参加する
ことは、かかりつけ薬剤師にとって
大きな意義があります。
ご清聴ありがとうございました。
Kagoshima Pharmaceutical Association
引き続き赤池先生のお話へ
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