テクニカルラィティング

テクニカルラィティング
第2回
「ミッションを意識した文章」
今日の目標
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文章にはミッションがあるという事を理解する。
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配布する二つの文章からミッションを読み取る。
目次
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①文章におけるミッション
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②文章からのミッションの読み取り
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タッチタイピング
KJ法
①文章におけるミッション
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文章にはミッションがある。
メールでも、企画書でも、文章には必ず何らかの
ミッションが託されている。
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ミッション=任務(軍事用語)
戦略的な態度・戦術を持ち文章を持つ事が重要
戦略・戦術とは?
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戦略
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期間とミッションがあるその中で手持ちのリソース
を使いながらどうやって達成するかについての計
画
戦術(具体的なオペレーション)
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どんな方法で戦略の部分部分を実現していくか
つまり・・・
その為には何をなすべきかという考えを
もって文章作成に取り組んでください。
②文章からのミッションの読み取り
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2つの文章からそれぞれのミッションを読み取る。
受講生の意見
「タッチタイピング」について
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普及、知識、利点、難しくはない、実際のやりかた、行っていく上での留意点、と
いっ たことがかかれてた
タッチタイピングを推奨する文章
まだタッチタイピングを会得していない人たちに対して普及させていくというミッ
ショ ン
初心者か全く知らない人に向けて入門の手引きというミッション
「KJ法」について
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アイディアを発想するときにこの方法を使うとよい
全く知らないひとのために発信するというミッション
「ミッション」を読む
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今年始まった「情報」という教科がある。
2つの文章は、その教師用の指導書の中にあ
る用語解説として書かれた文書。
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情報という教科を持つ先生に向けて、タッチタイピン
グおよびKJ法の存在を知らしめる。
普及させるよう促すような文章
というミッションを設定した。
背景は?
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今年始まったばかりの科目だから、先生は困惑している。
ほっておくとコンピュータ教室になってしまう。
我々(その道の研究者)としてはそれじゃ困る。
情報という教科の中身を広く見て欲しい
あまり目をむけないだろう部分を意識させるために書いた。
このようなやり方で「ディベート」についても書いた。
そういったミッションを成功させるために文章を組んだ。
文章を書く際に作ったメモ
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KJ法」について
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情報の教科の中で扱われるという例がない
先生たちは名前すら知らないかも
しかしこれはいいものである
知識が網羅されつつ、実践できそうな内容を組まな
きゃいけない
知的好奇心をくすぐるようなところを盛り込み、面白
いと思ってもらいたい
文章について
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最初の2パラグラフ
オーバービュー
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1個目の段落は、発想法の一つであるといってある
多分みんな発想法を知らない
発想法は情報教育の中で大事であるということを
説明 →モチベーション付け
KJ法とは何かを説明するには、どうしても発想
法という前提に触れなければならない。
次のパラグラフ
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KJ法は作業なので、これはできそうだとい
うことを説明したい。
手がかりを説明したかった。
手順化して、箇条書きにすると良い。 そう
すると読んでくれる。
視覚的にも手順であるということがわかる。
パラグラフでやっていくと、読みずらい。
後半
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KJ法は面白いという方向にもっていく。
つかみは第3段階が重要というところから。
骨組みの中では「KJ法の本質」という項目。
「直感」という言葉を使っている。
「直感」という言葉が面白いと思ってもらうた
めには重要だと思った。
最後の2パラグラフ
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一人だけじゃなく、共同作業に使える。 発展性を示し
て終わる。
最初に全体像をつかませてしまう。
読む人の印象として、後半の話は重要ではあるが、い
きなりやると話として唐突で、読み手がひいてしまうか
もしれない。
最初は客観的でフラットな話がよい。
徐々にこちらの主観に誘い込んでいく。
情報教育との関係性を先に出してしまうことで、「まじ
め」な情報教育者を引き込む。
読む人のニーズにあわす。
「タッチタイピング」について
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知ってはいるが抵抗感があるという人がいる。
こういう人たちはタッチタイピングに対して難しいとい
うイメージを持っている。
しかしこれは誤解であるということを感じてもらいた
いなかなかの出来栄え。
パラグラフの最初の一文を読むだけで意味が分かっ
てしまう。
わかりやすくかけている。
徐々に読者を誘導する。 最後に提示したURLにアク
セスさせることが勝負
お勧めの本
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「理系発想の文章術」、講談社現代新書、
三木光範