PowerPoint プレゼンテーション

山陽薬品様
肥料勉強会
平成20年3月21日
福栄肥料株式会社
事前資料補足1
肥料の有効成分(保証成分量)について
肥料取締法施行例に基づき農林水産大臣が指定する有効成分(主成分)で、当該肥料の
登録時に定めた保証性分量をパーセントで記載する
保証票に記載される成分
栄養素名 農林水産大臣が指定する有効成分(主成分)の名称
主成分算出基準
窒 素
窒素全量,アンモニア性窒素,硝酸性窒素
リン酸
りん酸全量,く溶性りん酸,可溶性りん酸,水溶性りん酸 五酸化りん(P2O5)
カ リ
加里全量,く溶性加里,水溶性加里
石 灰
可溶性石灰
苦 土
可溶性苦土,く溶性苦土,水溶性苦土
ケイ酸
可溶性けい酸,水溶性けい酸
二酸化ケイ素(SiO2)
マンガン
可溶性マンガン,く溶性マンガン,水溶性マンガン
酸化マンガン(MnO)
ホウ素 く溶性ほう素,水溶性ほう素
その他 アルカリ分
窒 素(N)
酸化カリウム(K2O)
酸化カルシウム(CaO)
酸化マグネシウム(MgO)
三酸化ホウ素(B2O3)
CaO+MgO×1.4
全量:T(TN)、可溶性:S(SP)、く溶性:C(CP)、水溶性:W(WP)
アンモニア性窒素:AN,硝酸性窒素:NN、アルカリ分:AL
保証票について
・生産業者または輸入業者が肥料取締法に基づく登録事項を遵守していることを証明するもの
(生産業者保証票、輸入業者保証票、販売業者保証票、指定配合肥料(生産・輸入)業者保証票など)
生第○○○○○、輸第○○○○○等
2
化成肥料、副産複合肥料等
c
m
以
上
窒素を保証する原料はBSE以降表示義
務が厳しくなっている。
生産業者保証票
登録番号
肥料の種類
肥料の名称
届出してあれば略号でも可
保証成分量(%)
8
8
c
m
以
上
.
組成均一化促進材、効果発現促進材
硝酸化成抑制材など
原料の種類
材料の種類、名称および(使用量)
正味重量
生産した年月
保証票を見れば内容成分、原料などがある程度わかります。
生産業者の氏名または名称および所在地
肥料についてのお問合せなどは保証票の情報があるとわかりやすい
生産した事業場の名称及び所在地
7.2cm以上
事前資料補足2
有機質肥料の種類(例)
動物質
魚かす粉末
干魚肥料粉末
魚節煮かす
甲殻類質肥料粉末
蒸製魚鱗およびその粉末
肉かす粉末★
肉骨粉★
蒸製てい角骨粉★
蒸製毛粉
干血およびその粉末★
生骨粉★
蒸製骨粉★
蒸製鶏骨粉
蒸製皮革粉
干蚕よう粉末
植物質
大豆油粕およびその粉末
菜種油粕およびその粉末
わたみ油粕およびその粉末
落花生油粕およびその粉末
あまに油粕およびその粉末
ごま油粕およびその粉末
米ぬか油粕およびその粉末
植物質
加工家きんふん肥料
乾燥菌体肥料★
魚廃物加工肥料
副産動物質肥料★
副産植物質肥料
混合有機質肥料★
★は牛の部位を原料とする場合、せき柱が混入していないもの
として農林水産大臣の確認を受けた工程において製造されたも
の以外は認められないもの
有機質肥料の役割について
(
第
一
機
能
)
養
分
供
給
機
能
肥料成分・微量要素
窒素の無機化と有機化-窒素の供給、緩効化
リン酸の無機化と有機化-リン酸の供給、肥効増進
カリの溶出-カリの供給
苦土や微量要素(Mn,Cuなど)の供給
その他の分解性成物
有機質
肥料
(
第
二
機
能
)
土
壌
環
境
改
善
機
能
有機酸・炭酸ガス
核酸、アミノ酸、糖類
ビタミン、オーキシンなど
生育促進・収量安定・品質向上
(第三機能)
土壌小動物
増殖
団粒形成=保水性、通気性、透水性、保肥性
土壌微生物
増殖
微生物活性の増大
緩慢な分解
濃度障害緩和
腐植
微生物バランス健全化
地温の上昇
保肥性の向上
急激な乾湿、温度、pH変化の軽減
リン酸固定軽減
施肥の考え方(1)
・施肥の考え方としてその作物の養分(NPK)の吸収量(kg/10a)を基準に土性、その
地域の作型、収量目標を考慮して地域ごとに決められることが一般的
(例)春取りキャベツ 5t/10aの収量を要する場合(10aあたり)
窒素
リン酸
カリ
吸収量
17.0kg
4.0kg
20.0kg
施肥量
22.0kg
20.0kg 19~25kg
1
2
追肥
3
4
収穫
5
6
7
8
9
播種
10 11 12
定植 追肥
・吸収量に対して施用量は流亡、土壌への吸着などを考慮し施用する。
◎リン酸は土壌への吸着が強いため施用量は多くなる。特に火山灰土壌ではリン酸多肥傾向
そのためリン酸が過剰集積しやすい。
・低温期は根の活性が低く吸収力が低くなるため速効性肥料中心
・夏場は地温が高く有機質肥料でも肥効が高い。
・砂質土壌は保肥力がないので2~3割多めに施用(追肥回数多い)
・露地では降雨の影響で流亡多い。ハウス、トンネルでは集積多い
・堆肥の施用によりカリなどは余分に供給されることも多い
施肥の考え方(2)
土壌が一度に保持できる肥料の量はCECによって決まる。
H
AN
【CEC】:塩基置換容量・陽イオン交換量とも言う。土壌コロイドが陽イオンのカルシウム、マグネシウム、
ナトリウム、アンモニア、水素などを吸着できる最大量のこと(土の胃袋にたとえられる)
Ca
―
―
―
―
Na
土壌コロイド
Mg ―
― K
―
Na
―
H
―
Mg
土壌の種類とCECの代表値の目安(meq/100g)
土壌の種類
CEC
土壌の種類
CEC
土壌の種類
CEC
砂丘未熟土
3~10
褐色森林土
10~25
灰色低地土
15~25
淡色クロボク土
15~20
黄色土
10~15
褐色低地土
15~30
腐植質黒ぼく土
20~30
赤色土
15~25
黒泥土
20~35
腐植質黒ぼく土
30~40
灰色台地土
15~30
多湿黒ぼく土
30~40
CECによる窒素保持力とトマト収量に違い
土が保持できる窒素量
CEC10
CEC20
CEC30
利用できる窒素量
10×0.2×14=28kg
20×0.2×14=56kg
30×0.2×14=84kg
トマト収量
28×0.7=19.6
56×0.7=39.2
84×0.7=58.8
19.6÷5=3.9t
39.2÷5=7.8t
58.8÷5=11.8t
0.2:CEC中の窒素の占める割合、14:1me(ミリグラム当量)の窒素量、5:トマト収量1tに必要な窒素量
★一度に施用しても土壌に保持できない分は流亡してしまう。追肥による分施が必要。
★土に保持されない肥料分は土壌水中に溶け出し根やけなどの障害をもたらす。
★有機質などを入れて腐植をふやすまたは緩効性肥料の施用をおこなう。
種類別の施肥目安(10aあたり)
窒素
6~10kg
水稲
リン酸
7~10kg
カリ
10~15kg
葉菜類
ハクサイ・キャベツ
ブロッコリー
セルリー
18~25kg
20~30kg
60~65kg
20 ~30kg
18~26kg
45~55kg
7~15kg
10~13kg
7~15kg
4~5kg
20~30kg
10~12kg
20~30kg
3~6kg
20~25kg
18~25kg
20~30kg
70~80kg
★栽培期間が長い(150~180日)
軟弱野菜
豆類
黒豆
サヤインゲン
果菜類
30~45kg
20~35kg
30~40kg
★液肥などの追肥も合わせると60~80kgになることもある。
果樹
茶樹
20~30kg
50~60kg
30~35kg
20~30kg
20~30kg
20~30kg
施用量は作物の種類・品種地域の気候、土壌条件によって変わります
肥料の種類
N
直線型(オール8、オール14など)
野菜、水稲など一般作物に多く使用される
追肥にも使用される。
L型 (15-5-5など)
茶樹に主に使用される。
山型(8-10-8など)
葉菜類に多く使用される。(微量要素入り多い)
NK型(15-10-14など)
水稲穂肥、リン酸過剰土壌に使用が多い
PK型(8-15-15など)
主に芋、豆の使用が多い。
P
K
アミノ酸の種類
性質及び植物に対する効果
プロリン
優勢花を増やし着花をよくする
グリシン
耐霜性・耐寒性を強める
グルタミン酸
耐寒性を強める
アスパラギン酸
生長促進効果
リジン
欠乏するとイネではイモチ病出やすい。 重要!
セリン
根毛の伸長促進
ロイシン
色をよくする
スレオニン
生長促進効果
メチオニン
細根の発生促進・果実の成熟促進
シスチン
タンパク合成に重要な働きをする
★参考文献:現代農業1988年4月号より
重要!