スライド 1 - INFOMATION

2010.2.4(Thu) 修士論文発表会
腰軌道の運動学的分析に基づく片麻痺歩行評価システム
~ Gait Analysis System based on Kinematic Analysis of Trunk Trajectory ~
西 辰徳
東京工業大学大学院
総合理工学研究科知能システム科学専攻
三宅研究室
ⒸDominik Mentzos
1
目次
1. 研究背景と目的
2. 歩行計測システム
3. 実験1
4. 実験1解析手法
5. BS分類システムの構成
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
2
目次
1. 研究背景と目的
1.1 歩行リハビリテーションの重要性・問題点
1.2 加速度センサーを用いた歩行計測
1.3 研究目的と方針
2. 歩行計測システム
3. 実験1
4. 実験1解析手法
5. BS分類システムの構成
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
3
歩行リハビリテーションの重要性・問題点
 高齢化の進行に伴い、身体障害者数も年々増加している
– リハビリテーション(以下、リハビリ)を介して、自立を支援するこ
とは生活の質(Quority of Life:QOL)改善に不可欠
 歩行は、人間が自立して生きていく上で必要不可欠な機能の1つ
[武田ら,2007]
– 歩行機能の再獲得・改善は極めて重要な項目
– 患者の状態に合わせた歩行リハビリを実施する必要
【問題点】
① 臨床での歩行評価は、目視による主観的評価によって行われる
• 検査者の経験・知識に依存、一貫性・再現性に欠ける
② 定量的な歩行評価手法が様々提案されているが、普及していない
 時間・場所・金銭面等の制約、計測機器の使用が困難
簡単に計測でき、かつ定量的な歩行評価が
行えるシステムが求められている
4
加速度センサーを用いた歩行計測
【特徴】
– 小型軽量のため、被計測者に対する拘束が少なく、長時間の計測にも
適している
【残された課題】
・腰軌道データの評価技術が確立されていない
・臨床のニーズ ⇒ 歩行障害を定量的に評価
上下方向の変位量 [cm]
 腰部に取り付けた加速度センサーの情報を積分し、歩行中の腰椎
付近の変位量を算出する手法を開発[小林ら,2006*]
【利点】
・簡便に運動学的な情報を取得できる ⇒ より詳細な歩行分析
Ex. 背側前額面から見た
腰の動き(腰軌道)
上
右
左
下
水平方向の変位量 [cm]
*詳細は、「小林、三宅、和田、松原:加速度センサを用いた運動学的歩行分析システム、計測自動制御学会論文集 Vol.42、 No.5、pp.567-576 (2006)
5
研究目的と方針
【目的】
– 腰軌道計測装置を歩行障害に適用し、歩行障害の定量的評価手法の提
案とその有効性を検討する
【方針】
– 歩行障害を呈する代表的な疾患である片麻痺を対象
– 腰軌道パターンから歩行障害の特徴を定量的に評価する指標を提案
– Brunnstrom Stage*(以下 BS)との対応関係から指標の妥当性を評価
(実験1)
• 特徴量の大小関係とBSによる麻痺の程度の評価との関係性
• 特徴量を用いたBS分類システムを構築と分類精度からの検討
– 提案する特徴量を用いて、患者の運動麻痺の回復過程をBSより詳細に
捉える手法を提案し、その有効性を評価(実験2)
6
Brunnstrom Stage
 片麻痺の回復段階を6段階に順序
付けしたもの
⇒ 分離運動の程度による分類
重症
 観察における定性的評価
 Stage.Ⅰが最も症状が重い
 麻痺回復過程の指標として広く
用いられている
 直接的に歩行機能の良し悪しを
評価する指標ではない
⇒ 歩行機能との関連は強い
軽症
[望月,2007]より引用
7
目次
1. 研究背景と目的
2. 歩行計測システム
2.1 歩行計測システムの概要
2.2 腰軌道データ
2.3 腰軌道データの特徴(健常者)
2.4 腰軌道データの特徴(片麻痺患者)
3. 実験1
4. 実験1解析手法
5. BS分類システムの構成
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
8
歩行計測システムの概要
腰軌道
PC
Accelerometer
&
Transmitter
Receiver
加速度情報
無線受信機
脚接地情報
歩行時間関連因子
Tape
Switch
Transmitter
Foot Sensor
9
■ 右脚接地時の腰の位置
○ 左脚離地時の腰の位置
腰軌道データ(前額面)
上下方向の変位量
[cm]
● 左脚接地時の腰の位置
□ 右脚離地時の腰の位置
上
左
右
左→右
荷重応答期
右→左
荷重応答期
右脚単脚支持期
下
■
○
●
左脚単脚支持期
□
■
水平方向の変位量 [cm]
進行方向
右脚離地
右脚接地
左脚離地
左脚接地
1歩行周期
10
腰軌道データの特徴(健常者)
 上下方向に2回、左右方向に1回のサインカーブを描く
水
平
面
健常者
上下方向の変位量
[cm]
矢
状
面
上
左
右
下
水平方向の変位量 [cm]
11
腰軌道データの特徴(片麻痺患者)
 腰の動きに片麻痺による特異性が見られる(Ex. 歩幅の非対称性)
矢
状
面
麻痺側
歩幅
水
平
面
健常側
歩幅
上下方向の変位量
[cm]
BS.Ⅲ(左麻痺)
上
左
右
下
水平方向の変位量 [cm]
12
目次
1. 研究背景と目的
2. 歩行計測システム
3. 実験1
3.1 実験1 - 課題と被験者 –
4. 実験1解析手法
5. BS分類システムの構成
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
13
実験1
実験課題と被験者
 実験課題
– 直線状の30mの歩行路を自由な速度で歩行する
– 装具の使用に制限は設けなかった
 被験者
– 「介助なし」かつ「杖なし」での単独歩行が可能な片麻痺患者32名
– 健常者10名
計測風景
被験者の内訳
n
Age
Paretic side
BS.Ⅲ
3
37~62
Left:3
BS.Ⅳ
9(1f)
33~80
Left:4 / Right:5
BS.Ⅴ
10(1f)
29~78
Left:5 / Right:5
BS.Ⅵ
10
48~84
Left:5 / Right:5
Healthy
10(2f)
22~24
-
14
目次
1.
2.
3.
4.
研究背景と目的
歩行計測システム
実験1
実験1解析手法
4.1 片麻痺歩行の腰軌道の特徴
4.2 上下方向の特徴量(LRdif、VUasym、VDasym)
4.3 左右方向の特徴量(Hasym、HA)
5. BS分類システムの構成
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
15
■
○
●
□
■
片麻痺歩行の腰軌道の特徴(上下方向)
特徴①
特徴③
特徴②
健常者
健常者
上
左
健常者
上
右
左
上
右
左
右
下
下
下
上下差なし
腰を持ち上げる幅
は左右同じ
腰を持ち下げる幅
は左右同じ
BS.Ⅳ(右麻痺)
BS.Ⅲ(左麻痺)
上
上
左
BS.Ⅳ(左麻痺)
左
上
右
右
下
上下差あり
左
下
腰を持ち上げる幅
が左右で異なる
右
下
腰を持ち下げる幅
が左右で異なる
16
■
○
●
□
■
片麻痺歩行の腰軌道の特徴(上下方向)
特徴①
特徴③
特徴②
健常者
健常者
上
左
健常者
上
右
左
上
右
左
右
下
下
下
上下差なし
腰を持ち上げる幅
は左右同じ
腰を持ち下げる幅
は左右同じ
BS.Ⅳ(右麻痺)
BS.Ⅲ(左麻痺)
上
上
左
BS.Ⅳ(左麻痺)
左
上
右
右
下
上下差あり
左
下
腰を持ち上げる幅
が左右で異なる
右
下
腰を持ち下げる幅
が左右で異なる
17
■
○
●
□
■
上下方向の特徴量①
健常者
上
左
右
下
上下差なし
BS.Ⅲ(左麻痺)
上
左
右
下
上下差あり
荷重応答期の腰の
高さが異なる
上下方向の変位量 [cm] 上下方向の変位量 [cm]
着眼点
(a) 健常者
上
下
定量化
min(LRL)
LRdif
min(LRR)
LRdif
 min(LRL )
 min(LRR )
(b) 左麻痺
上
min(LRR)
LRdif
下
min(LRL)
評価方法
0に近いほど正常
パターンに近い
時間 [sec]
18
■
○
●
□
■
片麻痺歩行の腰軌道の特徴(上下方向)
特徴①
特徴③
特徴②
健常者
健常者
上
左
健常者
上
右
左
上
右
左
右
下
下
下
上下差なし
腰を持ち上げる幅
は左右同じ
腰を持ち下げる幅
は左右同じ
BS.Ⅳ(右麻痺)
BS.Ⅲ(左麻痺)
上
上
左
BS.Ⅳ(左麻痺)
左
上
右
右
下
上下差あり
左
下
腰を持ち上げる幅
が左右で異なる
右
下
腰を持ち下げる幅
が左右で異なる
19
上下方向の特徴量②
左脚持ち上げ
右脚持ち上げ
着眼点
定量化
健常者
右
下
腰を持ち上げる幅は左右同じ
BS.Ⅳ(右麻痺)
上
左
下
右
腰を持ち上げる幅が左右非対称
腰を持ち上げる
動作に着目
上下方向の変位量 [cm]
左
上下方向の変位量 [cm]
上
VUasym
(a) 健常者
上
VU L VU R VU L  VU R

VU L  VU R
下
評価方法
(b) 左麻痺
上
VU L VU R 0に近いほど対称性
が高く正常パター
ンに近い
下
時間 [sec]
20
■
○
●
□
■
片麻痺歩行の腰軌道の特徴(上下方向)
特徴①
特徴③
特徴②
健常者
健常者
上
左
健常者
上
右
左
上
右
左
右
下
下
下
上下差なし
腰を持ち上げる幅
は左右同じ
腰を持ち下げる幅
は左右同じ
BS.Ⅳ(右麻痺)
BS.Ⅲ(左麻痺)
上
上
左
BS.Ⅳ(左麻痺)
左
上
右
右
下
上下差あり
左
下
腰を持ち上げる幅
が左右で異なる
右
下
腰を持ち下げる幅
が左右で異なる
21
上下方向の特徴量③
左脚持ち下げ
右脚持ち下げ
着眼点
定量化
健常者
右
下
腰を持ち下げる幅は左右同じ
BS.Ⅳ(左麻痺)
左
上
右
下
腰を持ち下げる幅が左右非対称
腰を持ち下げる
動作に着目
上下方向の変位量 [cm]
左
上下方向の変位量 [cm]
上
VDasym
(a) 健常者
上
VDR VDL VD L  VD R

VD L  VD R
下
評価方法
(b) 左麻痺
上
VDR VDL 0に近いほど対称性
が高く正常パター
ンに近い
下
時間 [sec]
22
■
○
●
□
■
片麻痺歩行の腰軌道の特徴(左右方向)
特徴④
特徴⑤
健常者
BS.Ⅲ
BS.Ⅳ
17.4 cm
上
左
11.6 cm
右
下
左右対称
BS.Ⅳ(右麻痺)
健常者
BS.Ⅴ
5.9 cm
健常側
4.3 cm
麻痺側
左右非対称
麻痺が重くなるにつれて左右の振れ幅が大きくなる傾向
23
■
○
●
□
■
片麻痺歩行の腰軌道の特徴(左右方向)
特徴④
特徴⑤
健常者
BS.Ⅲ
BS.Ⅳ
17.4 cm
上
左
11.6 cm
右
下
左右対称
BS.Ⅳ(右麻痺)
健常者
BS.Ⅴ
5.9 cm
健常側
4.3 cm
麻痺側
左右非対称
麻痺が重くなるにつれて左右の振れ幅が大きくなる傾向
24
左右方向の特徴量④
健常者
上
左
右
下
左右対称
BS.Ⅳ(右麻痺)
健常側
麻痺側
左右非対称
左右脚各々で腰を
左右方向に振る幅に着目
左右方向の変位量 [cm] 左右方向の変位量 [cm]
着眼点
(a) 健常者
定量化
右
HAR
Hasym
HAL  HAR

HAL  HAR
HAL
左
(b) 右麻痺
右
HAR
評価方法
HAL
左
時間 [sec]
0に近いほど対称性
が高く正常パター
ンに近い
25
■
○
●
□
■
片麻痺歩行の腰軌道の特徴(左右方向)
特徴④
特徴⑤
健常者
BS.Ⅲ
BS.Ⅳ
17.4 cm
上
左
11.6 cm
右
下
左右対称
BS.Ⅳ(右麻痺)
健常者
BS.Ⅴ
5.9 cm
健常側
4.3 cm
麻痺側
左右非対称
麻痺が重くなるにつれて左右の振れ幅が大きくなる傾向
26
左右方向の特徴量⑤
着眼点
BS.Ⅲ
定量化
BS.Ⅳ
11.6 cm
17.4 cm
TH L TH R TH R TH L HA
 TH R  TH L
健常者
BS.Ⅴ
5.9 cm
TH L 4.3 cm
TH R TH L TH R 評価方法
4.5cm以内であれば
正常パターンに近い
麻痺が重くなるにつれて左右の振れ幅が大きくなる傾向
1歩行周期中に腰を
左右方向に振る幅に着目
27
目次
1.
2.
3.
4.
5.
研究背景と目的
歩行計測システム
実験1
実験1解析手法
BS分類システムの構成
5.1 分類アルゴリズムの概要
5.2 サポートベクターマシンの概要
5.3 SVMの訓練
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
28
分類アルゴリズムの概要
 多値分類器の構成
– サポートベクターマシン(Support Vector Machine:SVM)を複数組み合
わせて多値分類器を構成
– 二分木による構成方法を採用[山田ら,2001][Friedhelm,2001]
– カーネル関数:ガウシアンカーネル
BS.Ⅲ、BS.Ⅳ
BS.Ⅴ、BS.Ⅵ
BS.Ⅲ
BS.Ⅳ
BS.Ⅴ、BS.Ⅵ
BS.Ⅳ
BS.Ⅴ、BS.Ⅵ
BS.Ⅴ
BS.Ⅵ
29
Support Vector Machine:SVMの概要
 SVM
– 2値判別を行う識別器
– マージン最大化基準によって、識別のための超平面(1)を決定
f ( x)    x  b
(1)
– SVMにおける学習は最小化問題
1 2
  C  i
2
i
min
s.t.
yi (xi  b)  1  i , i  0i
の解ω*、b*を求めることに相当する
– Cは学習におけるパラメータであり、最適な値を設定する必要がある
– ラグランジュ乗数αiを用いて以下のように書き換えることができる
l
1 l
LD  i  i j yi y j ( xi  x j )
2 i , j 1
i 1
s.t. 0  i  C, i yi  0
i
NS
   yii xi
i
( 2)
N S : サポートベクターの数
30
Support Vector Machine:SVMの概要
 SVM
– (1)式に(2)式を代入すると
NS
f ( x )   yii ( x  xi )  b
i
– 内積x・xiをカーネル関数に置き換えることで以下の非線形識別関数が
構成される
NS
S ( x )   yii K ( x, xi )  b
i
– 本研究では、カーネル関数としてガウシアンカーネルを用いた
 x  xi
K ( x, xi )  exp 
2

s


2




31
SVMの訓練
 データセット
– 片麻痺患者32名の 歩行データから5つの特徴量を次元とする特徴ベ
クトルを各10サンプル抽出、計320サンプル
– 各特徴量を[0~1]に正規化
 パラメーターの選定
– 学習パラメーター:Cとガウシアンカーネルのパラメータ:σは、
10-foldクロスバリデーションを用いて最適な値を選定した
32
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
研究背景と目的
歩行計測システム
実験1
実験1解析手法
BS分類システムの構成
実験1結果
6.1 各特徴量とBSとの関係性
6.2 BS分類システムの分類精度
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
33
実験結果
各特徴量とBSの関係性
 麻痺が重いBS.Ⅲから健常に向かうにつれて数値が減少する傾向
検定
・クラスカル・ウォリス検定
・Steel-Dwassの多重比較
**:p<.01
*
†
:p<.05
:p<.10
34
BS分類システムの分類精度
 片麻痺患者32名から抽出した320サンプルを用いて、10-foldクロス
バリデーションによる予測誤差推定を行った
– 予測誤差:11.37%、約88%精度で分類が行えている
 320サンプルを2分割し、一方で訓練、もう一方でテストを行った
BS.Ⅲ
BS.Ⅳ
BS.Ⅴ
BS.Ⅵ
Accuracy[%]
BS.Ⅲ
15
2
0
0
88.2
BS.Ⅳ
0
35
4
2
85.4
BS.Ⅴ
0
1
42
7
83.7
BS.Ⅵ
0
1
0
46
97.9
Total
88.96
歩行障害を評価する上での提案指標の妥当性を示唆
35
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
研究背景と目的
歩行計測システム
実験1
実験1解析手法
BS分類システムの構成
実験1結果
実験2
7.1 実験2 – 目的 7.2 実験2 - 課題と被験者 –
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
36
実験2
目的
 同一患者に対して一定期間の継続した歩行計測を実施し、歩行機
能の継時変化と特徴量の継時変化の関係性を検討
 特徴量を用いて、BSよりも詳細に「麻痺の程度」を評価すること
ができる手法の提案とその有効性について検討
【BSの問題点】
・6段階評価では、片麻痺の多様性を評価する上で不十分
・BSに変化が見られない場合でも、機能改善や歩行能力の改善が
見られることが報告されている
37
実験2
実験課題と被験者
 実験課題
– 直線状の30mの歩行路を自由な速度で歩行する
– 2週間間隔での継続的な計測を実施
 被験者
– 「介助なし」かつ「杖なし」での単独歩行が可能な片麻痺患者7名で
あり、この7名は実験1にも参加している
– いずれの被験者も実験期間中にBSの変化は見られなかった
Age
Sex
Paretic
BS
Period[day]
subject A
41
M
Left
Ⅲ
43
subject B
37
M
Left
Ⅲ
43
subject C
80
F
Left
Ⅳ
43
subject D
44
M
Right
Ⅳ
43
subject E
71
M
Right
Ⅳ
15
subject F
66
M
Left
Ⅴ
15
subject G
63
M
Left
Ⅵ
15
38
目次
1. 研究背景と目的
2. 歩行計測システム
3. 実験1
4. 実験1解析手法
5. BS分類システムの構成
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
39
実験2解析手法
【手法1】
特徴量毎にその継時変化を検討
⇒ 1つの特徴量のみで、麻痺の程度を捉えるのは難しい
⇒ 5つの特徴量を総合的に判断することが望ましい
【手法2】
主成分分析を用いて、5つの特徴量を主成分に縮約する
⇒ 主成分分析は多変数が持つ情報を縮約し、小数で全体像を把握
するために用いられる
⇒ 5つの特徴量を総合的に判断できる指標の生成を試みる
40
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
研究背景と目的
歩行計測システム
実験1
実験1解析手法
BS分類システムの構成
実験1結果
実験2
実験2解析手法
実験2結果
9.1 特徴量毎の継時変化(subject Bの例)
9.2 主成分分析を用いた解析
10. 考察
11. まとめと展望
41
特徴量毎の継時変化(subject Bの場合)
 特徴量毎に変化は見られるが一様ではない
検定
・フリードマン検定
・Scheffeの対比較
**:p<.01
*
:p<.05
† :p<.10
42
主成分分析を用いた解析
 主成分分析の結果
 第1主成分とBSの関係性
– 固有値が1以上の主成分は第1主
成分のみ
– 因子負荷量は、LRdifが0.852、
Hasymが0.532、VUasymが0.762、
VDasymが0.891、HAが0.855
– Hasym以外とは強い相関
主成分
固有値
寄与率
累積
与率
1
3.114
0.6238
0.624
2
0.881
0.1765
0.8003
3
0.412
0.0825
0.8828
4
0.340
0.0681
0.9509
5
0.245
0.0491
1.0000
– BS.Ⅲに1、Ⅳに2、Ⅴに3、Ⅵに4、
健常者に5を割り当て
– スピアマンの順位相関係数を用い
て検定
– 相関係数:-0.888(p<.01)
43
主成分分析を用いた解析
 第1主成分を「運動麻痺の程度」
を評価できる指標
 BSに変化が見られなかった被験
者内でも、第1主成分を用いると
変化が観測された
 被験者毎にその変化の傾向も異
なっていた
– 第1主成分の評価方法は、健常者
の得点が-2近傍に集中していたこ
とから、-2への接近を改善傾向、
離反を悪化傾向と定義する
– Subject E、F、Gは改善
– Subject B、C、Dは一旦悪化傾向
を示した後、改善傾向
– Subject Aは悪化傾向と改善傾向
を繰り返している
44
目次
1. 研究背景と目的
2. 歩行計測システム
3. 実験1
4. 実験1解析手法
5. BS分類システムの構成
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
45
考察
 各々の特徴量がBSと相関がある傾向(実験1)
– BSが定性的に評価している「麻痺の程度」を定量的に評価できること
を示唆
 5つの特徴量を用いることで、高い精度でBSを分類することに成功
(実験1)
– 正解率: 88.96%
– 特徴量の妥当性を示唆
 5つの特徴量を用いて患者の変化を定量的に評価することによって、
多様な片麻痺の回復過程を詳細に捉えられることを示唆(実験2)
腰軌道の計測および本研究で提案した評価手法が、
歩行障害を定量的に評価する上で有効であることを示唆
46
目次
1. 研究背景と目的
2. 歩行計測システム
3. 実験1
4. 実験1解析手法
5. BS分類システムの構成
6. 実験1結果
7. 実験2
8. 実験2解析手法
9. 実験2結果
10. 考察
11. まとめと展望
47
まとめと展望
 まとめ
– 加速度センサーを用いた簡便な装置によって歩行障害の定量的な分析
が可能であった
– 提案した特徴量とBSが相関を持つ傾向
• 各特徴量が麻痺の程度を定量的に評価できる要因を含んでいる
– 5つの特徴量を用いることで、高い精度でBSを分類することに成功
– 提案手法によって、片麻痺の回復過程をより詳細に捉えることができ
ることを示唆
 展望
– 特徴量と歩行障害の特徴の因果関係は未だ明らかではない
• 三次元動作解析システムや歩行シミュレーターを併用し、仮説の
実証に取り組む必要がある
– 因果関係が明らかになれば、バイオフィードバックを含んだ歩行リハ
ビリ支援システムとしての拡張が可能
– データ数を増やし、より信頼性の高いデータベースを作成することが
今後の発展には不可欠
48
ご清聴ありがとうございました
ⒸDominik Mentzos
49
補足資料目次
 腰軌道算出方法
– 上下方向
– 左右方向
– 前後方向
 解析方法の詳細
 腰軌道と歩行運動の運動学的側面
の対応付けについて
 特徴量間の相関関係
 腰軌道計測装置による計測
 腰軌道計測システムの精度
 片麻痺歩行の腰軌道一覧
–
–
–
–
–
Stage.Ⅲ
Stage.Ⅳ
Stage.Ⅴ
Stage.Ⅵ
Healthy
50
腰軌道算出方法
上下方向
加速度に基づく位置算出
例:上下方向
V y (t ) 
A
y
(t ) dt
Y (t )   V y (t ) dt
上記の積分では、右図のように
脚接地による誤差の累積により
軌跡がずれてしまう
Lateral Displacement [cm]
直線歩行時の腰の歩行軌跡(前額面)
接地時におけるオフセット誤差を除去する算出法が必要
51
腰軌道算出方法
上下方向
上下方向:脚接地時の腰の位置を中心とする上下運動とみなす
Key Point
運動の中心(ベースライン)となる点を移動量平均から求め
そのベースラインからの差分を速度、位置としてオフセット除去する
V y ' (t )  V y (t )  V y (t )
 Vy (t ) 
1 t 1
Ay (t )dt
2 t 1
Y ' (t )  Y (t )  Y (t )
Vertical Displacement [cm]
Before
Y
Y
Y’
After
Y
t-1 t t+1
Time [s]
1 t 1
 Y (t )   V y (t )dt
2 t 1
オフセット
除去
Y’
Time [s]
52
腰軌道算出方法
左右方向
左右方向:両脚の脚接地位置を中心とした左右運動とみなす
Key Point
運動の中心(ベースライン)となる点を移動量平均から求め
そのベースラインからの差分を速度、位置としてオフセット除去する
Vx ' (t )  Vx (t ) Vx (t )
1 t 1
 Vx (t )   Ax (t )dt
2 t 1
X ' (t )  X (t )  X (t )
Vertical Displacement [cm]
Before
Y
Y
Y’
After
Y
t-1 t t+1
Time [s]
1 t 1
 X (t )   Vx (t )dt
2 t 1
オフセット
除去
Y’
Time [s]
53
腰軌道算出方法
前後方向
CAUTION!!
Vz ' (t )  Vz (t ) Vz (t )
1 t 1
 Vz (t )   Az (t )dt
2 t 1
Velocity [cm/s]
下記のオフセット除去をした場合、移動量も除去される
V’z
t
Time [s]
オフセット誤差を含む速度情報
54
腰軌道算出方法
前後方向
Key Point
速度振幅から歩行速度推定を行い移動量を算出
歩行速度の振幅と歩行速度は比例関係にあり、回帰直線によって
近似する.この傾きと切片は被験者により異なるため被験者ごとに
パラメータを変更する必要がる
Vz ' (t )  Vz (t ) Vz (t )
 Vz (t ) 
1 t 1
Az (t )dt

t

1
2
Vz ':速度振幅成分
250
200
150
100
y  x  
50
V "z (t )  Vz ' (t )   V ' (t )  
0
0
Z (t )   V "z (t )dt
10
20
30
40
Velocity amplitude [cm/s]
歩行速度と速度振幅の関係
55
加速度センサーの取り付け位置
 取り付け位置
– 腰椎(L3)付近に装着
背骨の中心線
Accelerometer
Y
Z
上前腸骨棘の高さ
背面
X
装着例
56
腰軌道計測装置の精度
 3次元光学式計測装置(モーションキャプチャー)との比較
TL (sec)
TR (sec)
XL (cm)
XR (cm)
YL (cm)
YR (cm)
ZL (cm)
ZR (cm)
センサ
キャプチャ 誤差(%)
0.61
0.62
-0.68
0.59
0.59
0.00
8.90
8.30
7.18
8.03
7.50
7.06
6.64
7.04
-5.70
6.92
7.34
-5.73
66.87
68.72
-2.70
66.46
67.82
-2.01
(提案手法)(従来手法)
誤差は最大で7%程度
57
腰軌道パターン一覧
Stage. Ⅲ
左麻痺
左麻痺
左麻痺
59
腰軌道パターン一覧
Stage. Ⅳ
右麻痺
右麻痺
左麻痺
左麻痺
右麻痺
右麻痺
左麻痺
左麻痺
右麻痺
60
腰軌道パターン一覧
Stage. Ⅴ
右麻痺
左麻痺
左麻痺
右麻痺
左麻痺
左麻痺
右麻痺
左麻痺
右麻痺
右麻痺
61
腰軌道パターン一覧
Stage. Ⅵ
右麻痺
右麻痺
左麻痺
左麻痺
右麻痺
左麻痺
左麻痺
右麻痺
左麻痺
右麻痺
62
腰軌道パターン一覧
Healthy
63
解析方法の詳細
 前処理
– 歩き始めの3周期と歩き終わりの3周期を「過渡期」とし、解析対象か
ら除外
 解析区間の選定
– 歩行周期(左脚基準)の変動係数(coefficient of variation:CV)が
もっとも小さい区間を「定常歩行」と定義し、解析の対象とした

CV 

σ:10歩行周期の標準偏差
μ:10歩行周期の平均
64
腰軌道と歩行運動の運動学的側面の対応付けについて
[手法1] モーションキャプチャー
を用いた腰軌道と歩行運動の
相関解析
[手法2] 歩行モデルを用いた腰軌道
と歩行運動のシミュレーション
による相関解析
CYBERNET ANYBODYより
65
上下方向の特徴量①(仮説)
【仮説】歩幅が左右非対称になると荷重応答期の最下点に差が生じる
上
健常者
健常者
左
左麻痺
上下方向の変位量 [cm]
上
:患側支持
:健側支持
右
下
下
上
左麻痺
上
左
右
下
下
時間 [sec]
66
上下方向の特徴量①(定量化)
【定義】 荷重応答期(Loading Response)の上下差(以下 LRdif)を
次式のように定義する
LRdif  min(LRL )  min(LRR )
上下方向の変位量 [cm]
min(LRL ):左脚接地(●)から右脚離地(□)までの最下点
min(LRR ):右脚接地(■)から左脚離地(○)までの最下点
[評価方法] 0に近いほど健常者のパターンに近い
上
(a) 健常者
(b) 左麻痺
左
上
左
右
上
右
上
下
下
min(LRR)
min(LRL)
下
LRdif
LRdif
min(LRR)
下
時間 [sec]
min(LRL)
67
上下方向の特徴量②(仮説)
【仮説】麻痺足を振り出すための代償運動によって、健側支持期に
過剰な腰の挙上を伴うため、腰の持ち上げ幅に左右非対称性が生じる
健常者
左麻痺
膝の
屈曲制限
2.57cm
上下方向の変位量 [cm]
上下方向の変位量 [cm]
足の
過度底屈
踵の挙上
3.42cm
68
上下方向の特徴量②(定量化)
【定義】左脚立脚期の腰の持ち上げ幅(VUL)と右脚立脚期の腰の持ち
上げ幅(VUR)の非対称性を次式のように定義する
VU L  VU R
VUasym 
VU L  VU R
VU L:左脚接地(●)後の最下点と最高点の差
VU R:右脚接地(■)後の最下点と最高点の差
(a) 健常者
VU L VU R 上下方向の変位量 [cm]
上下方向の変位量 [cm]
[評価方法] 0に近いほど健常者のパターンに近い
(b) 左麻痺
VU L VU R 69
上下方向の特徴量③(仮説)
【仮説】足関節の障害が麻痺足での腰の持ち下げの減少に影響する
- 足関節が正常に機能しない場合、二次的要因として膝・股関節の屈曲制限を生じる
左麻痺
2.51cm
上下方向の変位量 [cm]
上下方向の変位量 [cm]
健常者
1.43cm
70
上下方向の特徴量③(定量化)
【定義】左脚立脚期の腰の持ち下げ幅(VDL)と右脚立脚期の腰の持ち
下げ幅(VDR)の非対称性を次式のように定義する
VDL  VDR
VDasym 
VDL  VDR
VDL :左脚接地(●)後の最高点と右脚接地(■)後の最下点の差
VDR:右脚接地(■)後の最高点と左脚接地(●)後の最下点の差
(a) 健常者
VDR VDL 上下方向の変位量 [cm]
上下方向の変位量 [cm]
[評価方法] 0に近いほど健常者のパターンに近い
(b) 左麻痺
VDR VDL 71
左右方向の特徴量④(仮説)
健常側
(左脚)
麻痺側
(右脚)
背面
水平方向の変位量 [cm]
右麻痺(健常側立脚=785ms、麻痺側立脚=699ms)
上下方向の変位量 [cm]
【仮説】麻痺側と健常側で立脚時間が非対称性になると左右振幅も非
対称性となる
健常側
麻痺側
水平方向の変位量 [cm]
右
HAR
HAL
左
時間 [sec]
72
左右方向の特徴量④(定量化)
[定義] 左右振幅の非対称性(以下 Hasym)を次式のように定義する
HAL  HAR
Hasym 
HAL  HAR
水平方向の変位量 [cm]
HAL :左脚接地(●)後の左脚支持期における最大振幅
HAR:右脚接地(■)後の右脚支持期における最大振幅
[評価方法] 0に近いほど左右振幅の対称性が高い
(a) 健常者
(b) 右麻痺
6
4
6
4
左
2
HAR
0
-2
-4
-6
HAL
右
健常側
左
HAR
2
0
-2
-4
-6
時間 [sec]
麻痺側
HAL
右
73
左右方向の特徴量⑤
【知見】歩行速度の減少に伴い、左右の重心の振れ幅は増加する
[Tyson,1999]
【仮説】歩隔の増加も左右振幅の増加に影響する
- 高齢者は、歩隔を広げることで歩行中のバランスを維持している[武田ら,2007]
- 片麻痺患者の場合も、同様の現象が生じていることが予測される
【定義】腰の左右方向の振幅を次式のように定義する
HA  TH R  TH L
TH L :左方向への変化量の最小値(左への変量は負の値のため、端点は最小値)
TH R:右方向への変化量の最大値(右への変量は正の値のため、端点は最大値)
[評価方法] 4cm近傍を正常値と定義
BS.Ⅲ
11.6 cm
17.4 cm
TH L BS.Ⅴ
BS.Ⅳ
TH R TH L 5.9 cm
TH R TH L TH R 74
腰軌道データの特徴(健常者)
上下方向の変位量
[cm]
健常者
上
左
右
下
水平方向の変位量 [cm]
75
腰軌道データの特徴(片麻痺患者)
 腰の動きに片麻痺による特異性が見られる(Ex. 歩幅の非対称性)
矢
状
面
麻痺側
歩幅
水
平
面
健常側
歩幅
上下方向の変位量
[cm]
BS.Ⅲ(左麻痺)
上
左
右
下
水平方向の変位量 [cm]
76
特徴量間の相関関係
 スピアマンの順位相関係数を用いて検定
77
特徴量の組み合わせによる識別率の変化
~ stage.Ⅲとstage.Ⅳ ~
Training Error
Cross Validation Error
Error rate
1
2
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
3
4
Combination of Parameters
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
-0.02
0
0.02
0.04
0.06
0.08
0.1
LRdif
○
○
○
○
○
○
Hasym
VUasym VDasym HA
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
0.12
 LRdifとHAが識別には効果的
– HAは歩行速度との関連が示唆
– LRdifは推進力(前後への動き)に関する関節や筋活動の複合的な要因
の作用を受ける可能性 → 2グループ間の微細な変化を捉える上で有
効?
78
特徴量の組み合わせによる識別率の変化
~ stage.Ⅳとstage.Ⅴ ~
Training Error
Cross Validation Error
Error rate
1
Combination of Parameters
2
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
3
4
5
6
7
8
9
10
11
LRdif
○
○
○
○
○
Hasym
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
VUasym VDasym HA
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
12
0
0.02
0.04
0.06
0.08
0.1
0.12
0.14
0.16
0.18
 LRdifとHAに加え,Hasymが識別には効果的
– パターン1とパターン2を比較すると,上下方向の特徴量に関しては
LRdifがVUasymとVDasymをある程度包括していることが示唆
– Stage.ⅣとStage.Ⅴの識別にはVUasymとVDasymを省くことが可能か
もしれない
79
特徴量の組み合わせによる識別率の変化
~ stage.Ⅴとstage.Ⅵ ~
Training Error
Cross Validation Error
Combination of Parameters
Error Rate
LRdif
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
0
0.02
0.04
0.06
0.08
0.1
0.12
0.14
0.16
○
○
○
○
○
○
○
○
Hasym
○
○
○
○
○
○
○
○
VUasym VDasym HA
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
0.18
 VDasymとHAが識別には効果的
– パターン1~パターン4を比較すると,上下方向の特徴量に関してLRdif
よりVUasymとVDasymの影響が大きいことが示唆される
80
特徴量の組み合わせによる識別率の変化
~ Summary ~
 識別したいグループ間によって有効な特徴量が異なる
– Stage.Ⅲ-Stage.Ⅳ ・・・ LRdifとHA
– Stage.Ⅳ-Stage.Ⅴ ・・・ LRdifとHAとHasym
– Stage.Ⅴ-Stage.Ⅵ ・・・ HAとVDasym(とVUasym)
 上記の結果を踏まえて識別器を構成すれば、より効率的な識別器
を構成できる可能性
81
実験2結果 –subject A-
82
実験2結果 –subject C-
83
実験2結果 –subject D-
84
実験2結果 –subject F-
85
実験2結果 –subject G-
86
実験結果
各特徴量とBSの関係性
 麻痺が重いBS.Ⅲから健常に向かうにつれて数値が減少する傾向
-0.6865922
-0.5936387
-0.8396854
-0.79077
-0.7620026
検定
・クラスカル・ウォリス検定
・Steel-Dwassの多重比較
**:p<.01
*
†
:p<.05
:p<.10
87