ダムと水力発電

ダムと水力発電
昔の水力発電所
• 東京電燈 駒橋(こまはし)発電所
山梨県、相模川水系相模川:明治40(1907)
運開 出力:15,000kW
水車と発電機
自転車のダイナモと同じ仕組
黒部ダム
• 日本最大級のダム
黒部川第四発電所
335,000kW:原発1基の約1/3
三峡ダム
• 場所 長江中流域の三峡(重慶直轄市から
湖北省宜昌市)一帯にある
• 年間発電量 : 70万kW発電機32台を設置し、
2,250万kWの発電が可能。実際の発電量は
年間1,000億kWh。
10^3x10^8/(365*24)kW=10^3x10^8/8760kW=1
.14*10^7kW=11.4百万kW
三峡ダム
• 水質汚染 重慶の人口は、約3000万人。工
場排水、汚染物質、生活排水、大量のゴミは
ダム上流に流れこむ。このため、長江流域、
そして黄海の水質を悪化させている。水質汚
染の影響で長江と黄海の魚介類が100種類
以上絶滅。
• 中國の気候は、北部が雨量が少なく南部が
多い。このため南北に運河を堀り、南の水を
北へ運ぶ計画が進行中
ダム撤去と川の再生
球磨川の荒瀬ダムが2010年に撤去され、徐々
に球磨川の水が浄化されている。また、川には、
ダムでせき止められていた土砂も流れ込み、川
に瀬ができているという。見た目の水の色の変
化は、そこに住む生物にも変化をもたらしてい
るようだ。昨年の記事であるが、ここにはウナギ
が大量に捕れるようになったという。
うなぎが戻ってくる
2010年にゲートが全開されるころにはそれは顕著
になり、漁師さんからは今年はアマモ場に休憩し
に来るウナギを狙ったタカンポ漁師が数十年ぶり
に8人復活したと聞きうれしくなりました。
更に2011年度は更に増え、それまでは毎日30kg
程市場に入ってきていたのが、1日150~200kgと
実に5~7倍に増えました。
http://kumagawa-yatusirokai.cocolognifty.com/blog/cat33065854/
川辺川ダム
• 位置
ダム建設の目的
• 利水 ダムを建設しての排水は有料。日本の
農家は跡継ぎが無いため、利水は農業には
有効に使われない
• 治水 過去に大雨の際に放水し、ダムがある
ことが洪水の原因になったこともある
• 発電
ダムによる被害
• 川の汚染(ダムの無い川:四万十川)
• 土砂が下流や海に流れない。海では海岸線
が後退するのみ
• 魚が川を上れない(鮎、鮭)
• ダムの建設費用 例えば川辺ダムの建設費
用は、周辺整備も含めて4100億円
ダムを撤去して大丈夫か?
• ダムに変わる物が必要:川の整備と植林
1. 川の浚渫
2. 川幅の拡張、河川敷の確保
3. 上流域に木を植える(大雨の際の茶色の水
は上流域で土砂の流出を意味する)
小水力発電へ
• 自然を破壊する大規模ダムでなく、自然を破
壊しない小水力発電を
• 小水力発電の定義:「10,000kW以下」を小水
力と呼んでいる。
水力発電IEA
1.水力発電は、現在、再生可能エネルギーの
中で最も一般的な形態であり、世界の発電分
野において重要な役割を担っている。2008年の
世界の水力発電電力量は3,288TWhで、全世界
の発電電力量の16%強となっている。また、世
界の技術的開発可能包蔵水力量は、
16,400TWh/年以上と見積もられている。
2.2050年までにエネルギー起源のCO2排出量
50%削減の達成を目標とする「Energy
Technology Perspectives 2010(エネルギー技
術の展望2010)」(IEA)のブルーシナリオでは、
水力により、2050年には最大で6,000TWhまで
発電することができると推定されている。
七ヶ用水発電所(石川県)
農業用水を利用
水力発電の割合(2005)
水力発電の将来
• 特徴は、国産のエネルギーで、二酸化炭素を
出さないこと
• 化石燃料が高騰して火力発電が割高になる
と、水力発電は相対的に安くなる
• 石油は既にピークアウトしている。世界人口
は2050年には100億人へ。火力発電は、
確実に割高になっていく
• 問題はあっても、水力発電は重要性を増す
日本がやるべきこと
• 不要な古いダムは撤去
• 使用する古いダムは、水車、発電機の取り替
えで発電効率をあげる
• 新期あるいは改築ダムを作るならば、自然破
壊の少ない方法で作る