2008年ノーベル化学賞について 2008年ノーベル化学賞受賞者 下村脩(おさむ)(80)・米ボストン大学名誉 教授 マーチン・シャルフィー(61)・米コロンビア大 学教授 ロジャー・チェン(56)・米カリフォルニア大学 教授 受賞理由 • クラゲの蛍光たんぱく質‘GFP’の発見と応用 • 細胞内でのたんぱく質の動きを直接観察でき る「分子イメージング技術」を発展させた成果 が評価された。 • 下村さんはオワンクラゲから発光たんぱく質 の‘イクオリン’と‘GFP’を発見した。 GFPとは ・GFP(Green Fluorescence Protein)は 緑色の蛍光たんぱく質のことである。 ・GFP ・オワンクラゲ GFPの発光の仕組み ①外部光のエネルギーを吸収し、電子が励起 ②元の状態に戻る時にエネルギーを蛍光として 放出 高 外部光 エ ネ ル ギ ー レ ベ ル 発光 ① 低 電子 ② イクオリンとは • イクオリンはカルシウムイオンと結びつき、蓄 えたエネルギーを光に変える。 • オワンクラゲの中では、 GFPはイクオリンの 青色の光をうけ(エネルギーをもらい)、緑色 の光を出す。 GFPの利用 • 細胞内での‘光る目印’ ①遺伝子工学の技術を使って、狙ったたんぱ く質を作る遺伝子のそばに、GFP遺伝子を組 み込む。 ②作られたGFPは「狙った」たんぱく質に結合 し、細胞内のどこにどれだけ存在するか計測 できるようになる。 GPF利用の具体例(大腸菌) • GPF発現していない大腸菌と発現している大 腸菌 利用例 • iPS細胞の発見。 • 細胞内での物質を運搬する装置「分子モー ター」の動きや、遺伝子の制御を調べる。 iPS細胞って? • 様々な臓器や組織の細胞に成長できる ↓ • パーキンソン病や糖尿病などに役立つ iPS細胞の作り方 • 皮膚細胞にいくつかの遺伝子を組み込む ↓ • 一万個に一個の割合でiPS細胞ができる iPS細胞の見つけ方 • 昔の方法では・・・ ・細胞や組織をすりつぶして測定 ・細胞は死んでしまうため使えない •今の方法 ・GFP細胞を組み込む ・iPS細胞が光りだす ・生きたままiPS細胞をget 参考 • YOMIURI ONLINE ノーベル賞特集 • http://www.yomiuri.co.jp/feature/200810074686911/20081009_01.htm?from=yoltop • 読売新聞特集記事 • ウィキペディア
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