LMSを利用した情報演習の トラッキング分析 福井県立大学 学術教養センター 菊沢 正裕 [email protected] 1 アウトライン 研究のねらい 授業概要 具体的な研究の目標 結果と考察(ページ・学生トラッキング) ま と め キーワード 学習コンテンツ,学習者情報・モデル,学習環境のデ ザイン,学習管理システム(LMS),授業設計 2 研究のねらい LMS教材 よりよい教材提供の仕方? 学生によって教材利用の 仕方がどのように違う? 実態(トラッキング)調査 LMS教材の設計に生かす 3 授業の概要 表計算(エクセル)の中級 授業形態(ブレンディッド) 学習トピック イントロ,表作成,グラフ作成,関数,統計量,デー タベース,ピボット集計 学習教材 例題と練習 を中心とするLMSコンテンツ 成績評価 LMSを利用したテスト(4回) 4 LMSの トップ画面 5 基本 演習 練習 6 LMSによる テスト 7 採点画面 8 成績表 9 学習者 前期 2年生以上 後期 1年生 2学部の混成 10 学習者 (人) X 学部 Y学部 25 20 15 10 5 0 2005後期 2006前期 2006後期 11 研究の目標 演習を効果的に学習できるコンテンツの提供 どの項目の学習コンテンツも,同じパターンで作成 しているが・・・それでよいか? 毎年同じ順序で教えているが,それでよいか? ブレンディッド授業における学習行動の把握 学生は授業中にどの程度教材を閲覧しているか 課外にどの程度閲覧(学習)しているか? コンテンツの閲覧回数や時間が大きいと成績がよ いか? 12 ページトラッキング 13 トピック別の閲覧特性 ヒットL+E 秒 総ページ数78 ヒット数17012 閲覧時間873時間 単位閲覧時間184 秒/ヒット 秒/ヒット イントロ 表作成 グラフ 関数 統計量 データベース ピボット集計 0% 20% 40% 60% 80% 100% 14 コンテンツの閲覧型 単位時間型: 1ページをじっくり閲覧する ヒット型: 逆に何度も閲覧する 時間型: 閲覧時間が突出する 統計量のよう に理解に時 間がかかるト ピック 関数のように操作より内容 が難しい(教材を見ただけ では課題を解けず,教材と 演習をピストンしていると 思われる)トピック 表・グラフ・ピ ボット集計の ような操作中 心の学習ト ピック 15 トピックより細かい 学習項目の閲覧型の例 単位時間型: データベースの抽出 ヒット型: 条件関数 時間型: 配列数式 16 ページ閲覧特性からみた コンテンツの改善点 操作中心の単位時間型トピック(ピボット)を先 に配置し,内容理解に時間のかかる時間型・ ヒット型トピック(関数・統計量) を後置する 時間型 のコンテンツ(配列数式)の説明に,よ り分かりやすい工夫を凝らす 17 学生トラッキング ・テスト 18 学習者の平均閲覧回数 一人当たり平均ヒット数 250 成績高群 成績低群 200 150 100 50 0 トップページ 学習コンテンツ テスト 成績表 19 学部別の平均閲覧回数 X学部 成績表 成績低群 成績表 成績高群 テスト テスト 学習コンテンツ 学習コンテンツ トップページ トップページ 0 50 100 150 200 250 300 350 0 Y学部 50 成績低群 成績高群 100 150 200 250 300 350 20 閲覧特性(成績・学部) 成績高群は学習コンテンツや成績表の閲 覧回数が多い 成績による閲覧特性の差は,X学部では 小さいがY学部では大きい 同じ成績高群でも X学部に比べてY学部で はトップページと成績表の閲覧が高い 21 0 21 8 0 21 9 (1 5)t est4 0 20 8 0 20 5 0 20 5 (1 4)t est3 0 20 4 授業 0 20 1 0 13 1 0 12 9 (1 3) 0 12 5 学生A 学生B 学生C 0 12 4 200 0 12 3 閲覧時間 (分) 1 11 3 (4 ) 1 12 0 (5 ) 1 12 7 (6 )tes t1 1 20 4 (7 ) 1 20 7 (8 ) 1 21 1 (9 ) 1 21 4 1 21 8 (1 0)t est2 0 11 5 (1 1) 0 12 2 (1 2) 1 10 7 1 01 6 (1 ) 1 02 3 1 03 0 (2 ) 1 10 1 1 10 6 (3 ) 3人の学期中のアクセス時間履歴 テスト 150 100 50 0 月/日/(週) 22 学習の型 出席型 授業のある日を中心に満遍なく学習 集中型 授業にでないこともあるが,テスト前 など,時に長時間学習をする 直前型 テスト前だけ学習 この例では,出席型76点,集中型86点,直前型60点 23 考察 出席型と集中型は,ともに閲覧時間が長く,成績も よいが,閲覧行動が非常に違う 直前型は閲覧時間が少ない,夜間閲覧,成績が悪 い どの学習型もテスト前には必ずアクセスする テスト回数を多く(小テストやクイズを導入)すること によって閲覧機会が増すと期待される.直前型には 有効か? 授業後半,教材の課外閲覧が増える. 24 まとめ ページトラッキングによると3種類の閲 覧型があり,コンテンツの配置順や量を 考える上で有用である 学生トラッキングから成績による閲覧特 性や学習行動についてし,若干の知見 を得た 25 ページ 例 26 ページ 例 27
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