退院後を支えてこそ 医療連携から地域連携へ 看護師部会 テーマ:『退院支援~急性期・回復期病院 の現状をともに考える』 ★急性期施設 東京歯科大学市川総合病院 脳卒中センター 杉山 明子さん 「急性期における退院支援」 ★回復期リハビリ施設 袖ヶ浦さつき台病院 藤田 さやかさん 「地域初の回復期退院支援を経験した ケアマネージャーの思い」 「急性期における退院支援」 昨年度(H25年)東京歯科大市川総合病院脳卒中セン ターへ入院された患者様の約半数の方が、千葉県共 用脳卒中地域連携パスを利用されて回復期リハビリ 病院へ転院をされた。 現在、パスを利用している施設は、病状が落ち着いて きた時期より、多職種のスタッフで患者様にとっての方 向性を考えていることで、多くの患者様が比較的ス ムーズに回復期リハへと転院されている。 また、入院患者様の中で約3割の方が自宅へ退院。 必要に応じて合同カンファレンス(医師・看護師・ MSW・ケアマネージャー・訪問看護師等)を開催してい るが、どの施設も大変少ない症例となっている。 「急性期における退院支援」 【急性期病院の課題】 ・患者の状態を分かりやすく情報提供できるような シートの記入をする。 ・患者の入院前の生活背景(住居環境・活動内容 etc・・・)を入院中に情報収集し、それを踏まえた 上で次のステップに進めるよう努める。 ・患者(家族)の「これからの思い」 (何を望んでい るか)を引き出し、それに繋げられるような方向性 を考え関わっていく。 「回復期退院支援を経験したケアマネージャーの思い」 (ケアマネージャーさんからのアンケート内容) ・医療スタッフの患者・家族に対する言動(指示・指 導的)に驚いた。 ・退院相談が遅くて日程調整がしづらい。 ・在宅側の意見をあまり聞いてもらえない。 ・リハスタッフが患者の状態がどうなれば在宅に帰 れるのか理解が薄く、介護者の負担も考え24時間 の生活という視点でリハビリを考えて欲しい。 ・退院支援をする窓口がどこになるか、わからない。 ・ 「ディスカッション」 ・急性期施設より、患者様やご家族に今後どうしたいのか?と ベッドサイドなどで聞いてみていなかった。(方向性(回復期・ 療養・在宅など)が決定したら書類などの準備に追われていた。 ・入院前の情報をより細かく知るために入院時に記載してもら うアナムネの内容の見直しが必要と感じた。 ・ケアマネからの意見は、病院に持ち帰って他のスタッフとも共 有したい。 ・患者・ご家族の人間的な尊重をはかていくことが必要。 ・若いスタッフ(看護師やリハビリスタッフなど)だとADL向上の みにとらわれて生活の場で、何が必要か見失いがちである。 ・担当窓口(担当MSW)が休んでしまうと問い合わせや、退院 調整がすすめなくなってしまう。他にもリーダー的存在が必要。 『急性期病院・回復期リハビリ病院の退院支援』 (私達、医療スタッフが今後取り組むこと) ・患者の入院前の生活背景の聴取と次につなげる 情報提供 ・発症後の患者(家族)のこれからの生活に対する 思いを聴取し、それに繋げられる方向性を考える。 ・患者が今後おくる在宅生活について理解を深める。 ・患者の在宅生活を支えるケアマネ-ジャーの業務 への理解 ・退院支援の窓口の明確化 『看護師が考える退院支援』 院内では、以前より他職種の連携をうたわれていました。 これからは 医療連携⇔地域生活を支えている多職種が連携 (顔と顔が見える付き合い、患者・家族のことを考えお互 いに意見が言える関係を築いていくことが必要) まずは、お互いを知り意見をかわす 職種間をつなぐマネージメントが必要 患者・家族の在宅生活を支える 『チーム』
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