INTERNATIONAL SKI FEDERATION Welcome / ウェルカム♪ Practical Cases 事例研究 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 1. DSQ 失格 or DNF 途中棄権 ? 一人の選手がフィニッシュ目前に凡そ8旗門残して、安全ネットの 方角に競技コースから離脱した。 彼は懸命にコースに戻ろうと努力したが、転倒してしまった。コー スに戻る途中、彼は幾つかの旗門を不通過した可能性がある。 転倒後、暫くして、彼は立ち上がり、フィニッシュに向かって滑り 出し、途中、故意にではなく、滑っている彼の前に旗門があったが 故にと思われるが、彼は数旗門に触れた。 彼はそのまま、フィニッシュラインを通過した。 見たところ、彼は競技モードで滑走していなかった。 (彼は腕を痛そうに振りながら滑走していた) October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 1. DSQ 失格 or DNF 途中棄権 ? 担当時計係は、タイミングを停めて、彼(選手)を途 中棄権(DNF)とした。 旗門審判員とフィニッシュレフリーは、彼がフィニッ シュライン通過前に旗門不通過しているとして、失格 (DSQ)とした。 更にフィニッシュ審判は時計係に対し、時計を停めて はいけないと一喝した。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 1. DSQ 失格 or DNF 途中棄権 ? Questions: • ICR(競技規則)は失格、または途中棄権した選手は フィニッシュラインを通過してはならないと明示してい るか? • 転倒した場合、どの位の時間の経過を持って 途中棄権(DNF)とするのか? • この選手は途中棄権(DNF)とすべきか? または、失格(DSQ)とすべきか? • もし、選手に制裁を科すとしたら、ICR上のどの条項を適 用するか? October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 1. DSQ 失格 or DNF 途中棄権 ? 考慮するルール: ペナルティ 628.8 旗門不通過後にレースを続行する。 (ICR Art.614.2.2) 601.3.4 フィニッシュレフリー(フィニッシュ審判) フィニッシュコントローラー、計時、そして観客 コントロールを監督する。 ※参考 614.2.2 旗門不通過後の継続禁止 選手が旗門不通過した場合、それ以後の旗門を通 過することはできない。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 1. DSQ 失格 or DNF 途中棄権 ? 考慮するルール: 601.3.6 計時計算係長 The Chief of Timing and Calculations 計時計算係長には、計時・計算を含め、スタート及びフィ ニッシュの役員の協調の維持、調整をする責任がある。 回転競技では計時計算係長または特別アシスタントが、ス タートインターバルを決定する。 次の役員は計時計算係長の指揮下に置かれる: - 計時主任 - アシスタント計時員 - フィニッシュコントローラー October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 1. DSQ 失格 or DNF 途中棄権 ? 考慮するルール: 629 失 格 次に当てはまる選手は失格となる: 630 629.2 人や所有物を危険にさらす。または実際に 怪我を負わしたり、破損する。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 2. インスペクションに間に合わなかった この滑降競技における第一回目のインスペクション は、午前8時15分から一時間、インスペクション のための入場制限(コースクローズ)は、8時30 分とプログラムされていた。 8時40分には、コース係長と彼のチームが90名 もの選手がインスペクションをした際に溜めた雪の 排除し、ラインマーキング作業を行うべく、行動を 始めた。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 2. インスペクションに間に合わなかった コース係長がコース中盤にある第一ジャンプで作業し ていた時にスタートレフリーが無線で連絡してきた。 『チームが今、スタートに到着し、インスペクションを させて欲しいと要求している』 彼らはホテルからコースに来る道を誤まり、 それが原因で遅れたと言っている。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 2. インスペクションに間に合わなかった Questions: • 既に閉鎖されているコースに彼らの入場を許可するのは正しい だろうか? このケースでどのような理由を使いますか? • 選手に制裁を科すべきだろうか? • SLではなく滑降競技であることに違いはあるか? • ICR(競技規則)にこのようなケースに適用する記述はある だろうか? October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 2. インスペクションに間に合わなかった 考慮するルール: 703.2.3 第1 回公式トレーニングの開始前に、選手はビブを携行 して、完全なコースインスペクションを行う。 インスペクション時間はジュリーが決定する。 704.1 参加義務(Obligation to Participate) 公式トレーニングは切り離すことのできない競技の一部 である。選手はトレーニングに参加しなければならない。 代替選手が認められた場合、その選手も公式トレーニン グに参加しなければならない。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 3. 医事サービス(救急対応) あなたはコース上の安全等の確認を終え、競技開始を承 認した。 順調に競技が進行していたが、ビブナンバー8番の選手 が凄まじい転倒をした。直ちに救護と医事チームが行動 を起こし、数秒後?にその選手は医務室に収容された。 競技の続行を指示する前に、使用されたアキアボート配 置箇所に補充が成されているか?と不安になり確認の依 頼をした。 救護チームからは『補充までに数分掛かる』との連絡を 受けた。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 3. 医事サービス(救急対応) 待機している間に先ほどの怪我をした選手のコーチから『状 況が複雑になった。彼らはその選手を救急車に乗せて最も近 い病院(25km)に移送する』と連絡が入った。 あなたは、競技委員長に「救急車が移送を行った場合、代替 の救急車は手配できるのか?または、この救急車は病院に 行って帰って来るまでにどれくらい時間を要するのか?」と 尋ねた。 答えは『救急車は1台のみ、その病院への往復には1時間は 掛かる…』であった。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 3. 医事サービス(救急対応) Questions: • あなたの判断は? • 競技を再開した後に後続の選手に事故があったら どうするか? • 救急車が戻るまで、スタートを休止し、選手を 待たせても良いだろうか? October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 3. 医事サービス(救急対応) 考慮するルール: 601.3.9 医事係長 The Chief of Medical and Rescue Services 医事係長には、公式トレーニング及び実際の競技中の適切 な応急手当や医療に関する対応に責任がある。負傷した選 手を運び、手当を行える適切な設備を整えなければならな い。レースドクターは、公式トレーニングが始まる前に チームドクターと打ち合わせて計画を立てる。医事係長は、 トレーニング及びレース中にアシスタントと電話か無線で 連絡が取れるようにしていなければならない。公式トレー ニングが始まる前に競技委員長と打ち合わせて計画を立て なければならない。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 3. 医事サービス(救急対応) 考慮するルール: 601.3.9 医事係長 The Chief of Medical and Rescue Services スキーの上手なドクターが1 名、万一の場合に備えてス タートで待機し、ジュリーや救助サービスメンバーと連絡 を取り合っていなければならない。この職務をチームドク ターに委任することもできる。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 4. スーパーGでのスノーシード 天気予報によると今夜、降雪があるとの事、第一回目の チームキャプテン会議(TCM)にて、6名の選手がス ノーシードとしてドローされた。彼らはビブナンバー1番 の前、前走者の前にスタートする。 翌日、ジュリーはミーティングでの決定を確認した。 午前9時、3名の前走者がスタートし、昨夜選出されたス ノーシードの選手はその後にスタートする。 スタートを目前にスタートレフリーが「まだスノーシード の選手3名がスタートに来ていない」と言って来た。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 4. スーパーGでのスノーシード Questions: • あなたはどのように対処しますか? • ジュリーはどのような決定を下すべきか? • この選手らのコーチたちが情報を伝え忘れているとも 考慮してみよう。 • あなたの意見に最初にスタートするスノーシードの存在 理由も考慮してみましょう。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 4. スーパーGでのスノーシード 考慮するルール: 621.9 特殊な状況でのスタート順(スノーシード) 特殊な状況では、ジュリーは滑降、大回転、スーパーG (降雪時など)のスタート順を変更することができる。事 前に指名された最低6名の選手グループが、1 番の前にス タートする。 この6名の選手は、スタートリストの最後20%に含まれ る選手からドローによって選出する。この選手は、スター トナンバーとは逆順でスタートする。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 4. スーパーGでのスノーシード 考慮するルール: 628.5 時間通りにスタートする準備ができていない、または不 正スタートをする。 (第613.6、613.7、805.3.1、805.4、1106.3 条) 805.3.1 選手は役員に呼ばれた後、1 分以内にスタートに現れな ければならない。繰り上げスタート時間については、考 慮しなければならない。ただし、スタート審判は、遅延 が「不可抗力」によるものと判断した場合には、それを 許しても構わない。疑問がある場合には、スタート審判 は選手に暫定スタートを許可し、通常のスタート順に入 れることができる。スタート審判が必要な決定を下す。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 5. エントリー / ドロー あなたは今シーズン、フランスで開催されるGS2 試合とSL2試合にTDとして派遣された。 現地に到着後、直ちにレースセクレタリより『この レースにはたくさんのエントリーがある』と伝えら れた。 男子は42カ国(185選手)、女子は37カ国 (166選手)のエントリーがあると言う。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 5. エントリー / ドロー Questions: • ルールに反せずに対処するにはどうしますか? • 開催国のクォータ(出場枠)はどうなるのか? • あなたのサグゼッション(提案)は如何に…? October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 5. エントリー / ドロー 考慮すべきルール: 1280 1280.1 FIS競技への参加 (Participation in FIS Competitions) 国際スキー連盟カレンダーにある競技に参加する各国連 盟のクォータは、次の通り: 1280.1.3 女子競技のクォータルール (Quota Rule for Ladies competitions) 140名以上の選手がエントリーしている場合、女子競 技のクォータを使用する。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 5. エントリー / ドロー 考慮すべきルール: 1280.1.4 特別クォータ(Special Quotas) 特定の国、地域に対し、FIS理事会は、特別クォータ を認めることができる。各国連盟は、FISへの明確な リクエストを秋季会議前に提出する。 南半球は春季会議前。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 6.失格 – 抗議 – 再調査(再吟味) 1本目終了後、ジュリーはフィニッシュに集結し、失格者 チェックを始めた。 旗門通過票によると、ビブナンバー3番(選手A)と15 番(選手B)がそれぞれ、15旗門、18旗門にて失格と されている。 公式掲示時間を13時15分、抗議受付締切時間を13時 30分と記載した主審報告書と仮発表リザルトを公式掲示 板に掲示した。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 6.失格 – 抗議 – 再調査(再吟味) 抗議受付時間(15分間)内に選手Aのコーチと選手B のコーチがジュリーに対し、抗議の申し立てを書面を 持って提示した。 更に他のコーチが『ビブナンバー24番の選手Cは失格 とすべき』と公式に抗議の申し立てをした。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 6.失格 – 抗議 – 再調査(再吟味) ジュリーは通常の手続き通り、他の証人を呼んだ。 20分もの協議の結果、結論に至り公式発表時間を 13時50分とした。 選手Aは承認し、選手BとCは失格とした。 14時に選手Cのコーチから彼に選手の失格は想像的な ものと公式抗議を受けた。彼らはジュリーの処分にビデ オを持って訴えた。 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 6.失格 – 抗議 – 再調査(再吟味) Questions: • ジュリーはどんな分析をしなければならないか? • この手続きは正しいと考えるか? October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 6.失格 – 抗議 – 再調査(再吟味) 考慮すべきルール: 643 提出期限 643.3 他の選手、選手の用具、役員の不正行為に対して: -最後の選手のフィニッシュ通過後、15分以内 643.4 レースの不正行為による失格に対して: -失格の発表後、15分以内 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 6.失格 – 抗議 – 再調査(再吟味) 考慮すべきルール: 643.5 計時に対して: -非公式リザルトの発表後、15分以内 643.6 その他すべてのジュリーまたは技術代表の決定に対して: -直ちに、また、ICR Art.643.4 による抗議提出期限前 October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 6.失格 – 抗議 – 再調査(再吟味) 考慮すべきルール: 640 640.1 643.2 643.3 抗 議 ジュリーは物的証拠に基づいた抗議のみを受理する。 ジュリーは、先の意見に対し、新たな証拠の存在が確認さ れてのみ、再評価を許される。 すべてのジュリー決定は、ICR Art.641による抗議、また はICR Art.647.1.1による要請が成された場合以外は最終 決定事項とする。 ※ ICR Art.640は、07シーズン決定事項(暫定版2006年10月現在)に おいて新たに追加されたルールです。 (Provisional Precision Edition Nov.2006) October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006 6.失格 – 抗議 – 再調査(再吟味) 考慮すべきルール: 641 抗議の種類 641.3 競技中、他の選手、または役員に対して 641.6 技術代表のその他ジュリーの決定指導に対して ※ 赤色のラインによる訂正、並びに文字の加筆は07シーズン決定事項 (暫定版2006年10月現在)において改定されています。 (Provisional Precision Edition Nov.2006) October/21-22/2006 Alpine Technical Delegates UPDATE 2006
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