スライド 1

BRILLIANT計画
資料
2011.12.28
民井
BRILLIANT
準安定核の順運動学反応による核分光
寿命の比較的長い不安定核(準安定核)を
生成しホスト標的にインプラントすることで
準安定核停止標的を作る。
準安定核停止標的
順運動学
軽イオンビームを照射し、順運動学と質
量欠損法により励起状態・共鳴状態の性
質を探る。
質量欠損法核分光
極小ビームスポットの高輝度高品質ビー
ムによりルミノシティをかせぐ。
高分解能、低運動量移行
高輝度高品質ビーム
Beam system for Reaction of Isotopes of Long-life
with Light-Ions Applying Normal kinemaTics
BRILLIANT
軽イオン核反応による励起状態の精密核
分光の舞台を大幅に拡張する!
・N=Z核標的
・Odd-Odd核標的
・超寿命アイソマー・高スピン核標的
・基底状態とアイソマーの2重標的
・大変形核標的
・Momentum-Transfer-Less Reaction
・ベータ崩壊と荷電交換反応の直接比較
・偏極実験、崩壊同時測定、不安定核+不安定核反応
安定核 準安定核(>1分)
核種
~280 ~1480
アイソマー
1
310
N=Z核
13
24
Odd-Odd核
4
333
最大スピン
7
37/2
Isotopes:
Ni
58-64
Zr
90-96
Sn
112-124
Pb
204-208
56-66
84-97
106-130
190-214
High-Resolution Spectroscopy of Nuclear Excited States
for Stable and Rare Isotopes
via Light-Ion Induced Reaction with Normal Kinematics
軽イオン核反応による励起状態の精密
核分光という研究(物理)の舞台を大幅
に拡張する!
対象: 安定核および分程度以上の寿命の核
手法: 軽イオンビームとの順反応、質量欠損法、
スペクトロメータ、(崩壊粒子同時計測)
特に fusion reaction で作られる (安定核より
も) proton-rich 側に対して有利。
新入射サイクロトロン建設計画
Separated sector, Super-Conducting
→ High Intensity Beam
現入射(AVF)サイクロトロンを、Fusion Reaction による不安定核生成
に用い、新入射サイクロトロン+RINGサイクロトロンの高輝度軽イオン
を用いて、これまで培われた軽イオン反応精密核分光技術の対象を不
安定核に広げる。
min や sec オーダーの寿命を持つ不安定核はゴマンとある。
→ Projectile Fragmentation と逆運動学のみに頼る必要はない!
→ アイソスピン非対称のフロンティアのみに特化する必要もない。
Luminosity Monitor
Recoil Separator
Magnet
Wien Filter, RF Separator
or Gass-Filled Separator
without degarader
Implantation of Isotopes
with life time >~ 1min
Thin stopper target
Au, CHO or Solid H2
~ 1 mg/cm2
Target Moving System
Wire Target?
1 mg/cm2
HI Beam from AVF or LINAC
Small Beam Spot 10mmf,
High Intensity
Fusion Reaction etc.
Light Ion Beam
from AVF-RING Cyclotrons
High Resolution
Small Beam Spot: 10mmf,
High Intensity: 1mA
ポイント
•高輝度(高強度小スポット)、高安定のビームが必要
⇒RCNPで培った加速器技術のさらなる発展
•検出側は既存のスペクトロメータや検出器などが使える。
⇒現在の検出装置が使える。
現在の実験も可能(むしろ実験条件向上が期待できる)。
•安定核で培ったReaction MechanismやSpectroscopy の
手法がそのまま使える。
⇒その上で物理の対象(舞台)が広がる。
•10 MeV/A領域の Fusion Reaction 生成による中重核、(安定
核よりも)陽子過剰側の研究が主体
⇒世界の不安定核研究は中性子過剰側の重点が高く相補的
• 高強度小スポットのビームにより核を生成し、十分に分離し、
小スポットにImplantできるか。⇒ Challenging
ポイント
•Implant標的からのB.G.を抑えて見たい反応を測定できるか?
⇒ 固体水素標的?Q-Valueの差を利用?
⇒Challenging
ともに追求できる発展
•ビームの高品質化(エミッタンス、安定度)
ビームスポットが小さくなることで、現在の分解能をさらに
飛躍的に向上できる可能性がある。(超高分解能測定)
•極小生成点からの不安定核生成・分離技術
-極小Focus点でのレーザー分光(Luminocityが上がる)
- ピンポイント不安定核Implantation
物性、生物等々の応用研究
小面積中への複数種不安定核のImplantation
Stable Isotopes
Half Life > 1 year
Half Life > 1 day
Half Life > 1 min
Half Life > 1 sec
Half Life > 1 msec
Isotopes in NNDC
112Sn
124Sn
Stable Isotopes
112Sn
126Sn
Half Live > 1 year
112Sn
126Sn
Half Live > 1 day
106Sn
130Sn
Half Live > 1 min
101Sn
134Sn
Half Live > 1 sec
100Sn
137Sn
Half Live > 1 msec
100Sn
138Sn
Isotopes in NNDC
Odd-Odd Nuclei
Stable Isotopes
Odd-Odd Nuclei
Half Life > 1 year
Odd-Odd Nuclei
Half Life > 1 day
Odd-Odd Nuclei
Half Life > 1 min
Odd-Odd Nuclei
Half Life > 1 sec
Odd-Odd Nuclei
Half Life > 1 msec
Odd-Odd Nuclei
Isotopes in NNDC
N=Z Nuclei
40Ca
Stable Isotopes
N=Z Nuclei
44Ti
Half Live > 1 year
N=Z Nuclei
56Ni
Half Live > 1 day
N=Z Nuclei
64Ge
Half Live > 1 min
N=Z Nuclei
96Cd
Half Live > 1 sec
N=Z Nuclei
100Sn
Half Live > 1 msec
N=Z Nuclei
100Sn
Isotopes in NNDC
物理の芽
アイソスピン非対称核の物理
不安定核(T0~0)と安定核(T0>0)との比較を行う
本来アイソスピン依存性を研究するには、
T0=0とT0≠0の比較を行うのがベスト
(中)重核
安定核および中性子過剰核の物理では、陽子と中性子の
寄与の差(アイソベクトル的寄与)が、アイソスピン依存性
から来ているのか、シェル軌道の違いから来ているのか
分離しにくい。
→ N≠Zの安定核とN~Zの不安定核の研究の比較
例: 巨大共鳴、Nuclear Incompressibility, PDR, Neutron
Skin、反応機構、密度分布などなど
N=Z ラインの物理
・IS/IV p-n correlation, mass dependence
・N=Z even-even 核で Alpha Cluster の発達。
粒子放出閾値に近づくと変化があるか?
Nuclear Astrophysics
・Type-1 Supernovae 中の核反応、元素合成過程
・Nuclear Astrophysicsで重要な核の励起状態のエネルギー、
(部分)幅、スピン・パリティの情報を調べる。
•p-nuclei, p-processの研究
Odd-Odd 核の物理
※安定核近傍では(3He,t)などの荷電交換反応でも研究可能
・余剰陽子、中性子の相関、相互作用
・3軸非対称変形、Parity-Doublet, Chiral-Doublet, Wobbling
Mode等々、特徴的状態の探索、研究
・超寿命Isomer、超寿命Isomer から 基底状態への誘導崩壊
• スピンの大きい基底状態から励起する巨大共鳴。
• Stretched State で構造の不定性を少なくした状況での
核構造、核反応を研究。配位混合の研究。
Beta-Decay
ベータ崩壊⇔荷電交換反応の直接比較が可能、反応機構
Stimulated Decay (誘導崩壊)
・ Stimulated Proton-Decay
・ Stimulated Alpha-Decay
・ Stimulated Decay of Isomers
・ (核消滅研究への寄与?)
発見されている基底状態は本当に基底状態か(Isomer?)
→ 基底状態探索
高Q-Value反応、発熱型反応 (n,p)-type CE, 2p pick-up,...
Momentum transfer-less 励起機構を適用した研究
implantation 標的からのbackground が分離しやすくなるメリットあり
(relatively)高スピン基底状態から励起状態への励起
・高スピン基底状態からの巨大共鳴(高スピン)の励起
・振動モードの系統的測定
・Isomer と g.s 2つの状態からの同じ励起状態の励起
反応の比較
→反応機構の研究
→天体中での励起状態からの励起反応機構の研究に寄与?
大変形基底状態との核反応
・基底回転バンド測定、変形パラメータ
複数の基底回転バンド→3軸非対称変形?
・陽子etc弾性散乱測定による核密度分布測定、
変形パラメータの系統的測定
・大変形核の巨大共鳴、励起強度のsplitting
励起状態の中性子崩壊がhinderされる(安定核より陽子過剰)。
・陽子崩壊はCoulomb障壁を超える必要がある。
核構造によっては、遠心力ポテンシャル障壁もある。
陽子崩壊⇔γ崩壊の競合過程
陽子崩壊⇔α崩壊との競合
2p崩壊、
d崩壊
(巨大)共鳴状態の微細構造の発達
・ 核子放出崩壊に対する“超安定核”
中性子崩壊はフェルミ面が低いことによりhinderされる
陽子崩壊はクーロンバリアによりhinderされる
Additional Remarks
陽子過剰不安定核にHIを照射して反応させる実験の可能性も。
→いまのところあまり有利ではなさそう
GMRやPDRのIsospin依存性など既存の物理の進展の可能性
も記載。
n-rich 側の構造研究は、ある意味で安定核の励起状態(のアナ
ログ状態)を調べていることになる。(※そうでない研究もある)
p-rich 側でN=Z側に近づく場合構造研究には、安定核にアナロ
グが存在しない状態を調べている。
γ分光との関係
・γ分光でできない研究を企画
多数
・γ分光への寄与、
回転バンドのスピンパリティ決定や、バンドヘッド、低励起状態
との繋ぎなど
・γ分光との組み合わせ(同時測定)
励起状態をタグして、ガンマ崩壊を測るなど、
偏極軽イオンビームとの反応
偏極不安定核と偏極軽イオンビームの反応
Beam:
1 pmA beam (10mmf) = 1013 particles/10mmf
Target production
107 nuclei/sec (size 10mmf)
life time 100 sec
1pnA beam × 1mg/cm2
標的(A=100)の場合、
Luminosity = 1028 cm-2
→ 109 nuclei/10mmf = 1015 nuclei/cm2に相当
Luminosity = 1013 particles × 1015 nuclei/cm2 = 1028 cm-2
1mb = 10-27 cm2
→ 10 reactions/sec
1mb/sr
→Solid angle of the GR (1msr)
1 event/100sec for 1mb/sr
→Solid angle of the LAS (20msr)
1 event/5sec for 1mb/sr
Typical thickness of
an implantation foil:
~1018 nuclei/cm2
必要な装置 = Challenges
標的生成用加速器
・ Low Emittance, small beam spot (10mmf)
・ High Intensity ( >> 1 pμA)
Recoil Separator、核生成器
・核種を100mm~1mm以上分離して Implant できるか?
・Isobarが異なるcharge state で混じってくるものの分離ができるか
どうかが鍵になりそう。
→ Gas-Filled Separator (アクセプタンスは大きくなる、
Implantation Spot は大きくなってしまう)
軽イオンビーム加速器
・ Low Emittance, small beam spot (10mmf)
・ High Intensity ( > 1 pμA)
Implantation Target (<~1mg/cm2)
・ Solid Hydrogen target is probably the best
・ Very Isotope Enriched CHO target?
検出器、スペクトロメータ
・崩壊粒子、多粒子同時測定
・Implantation 標的からのバックグラウンドの軽減? 高計数検出器
・軽イオンビームのビームスポットが小さくなることを利用した、
超高分解能測定の可能性(安定核標的を含む)
Normal Kinematics⇔Inverse Kinematics との比較
Inverse Kinematics
•大立体角を覆いやすい。
•系全体の運動エネルギーが大きいので分解能を出しにくい。
角度分解能向上で補う。
•Low-momentum Transfer Reaction などリコイルエネル
ギーの小さい Missing Mass 測定が難しい
•Invariant Mass 法による励起エネルギー測定。
分解能を出しにくい。低相対エネルギー崩壊粒子を測定し
やすい。崩壊部分幅が測定しやすい。
•ビーム強度が小さいのでバックグラウンドが少ない。全粒子
測定が可能。偶然同時係数が小さい(標的厚によるが)
Normal Kinematics⇔Inverse Kinematics との比較
Inverse Kinematics
•Fusion 生成物などビームエネルギーが小さいと標的を厚く
できない。再加速するとビーム量が減る。
Normal Kinematics
Inverse Kinematics
Additional Remarks on the Experimental Feasibility
標的を原子炉で生成したり、ビーム照射で生成したりする可能性もあ
るであろう。
(生成物の比率が全体に比べて小さくなりがちであるが)
ビームタイムを有効活用するために、標的部分を覆う大立体核の高
速同時計測検出器も検討すべき。
γ線etc同時計測は、S/N向上に役立つ。しかしイベント量は減る。
END