Real Time PCR

Real Time PCR
Ver.1.00
Real-Time PCR法とは・・・
サーマルサイクラーと分光蛍光光度計
を一体化した装置を用いて、PCRでの増
幅産物の生成過程をリアルタイムでモニ
タリングし、解析する方法です。
本法は、電気泳動が不要で、かつ増幅が
指数関数的に起こる領域でPCR産物量を
正確に定量できる利点があります。
鋳型DNA濃度が高い
鋳型DNA濃度が低い
threshold cycle
(Ct 値)
1.DNA結合色素(SYBR Green Ⅰ)を用いる方法
励起光
励起光
SYBR GreenⅠはDNAの副溝(minor groove)に結合し
ます。
蛍光共鳴エネルギー移動現象
FRET(Fluorescence Resonance Energy Transfer)とは・・・.
励起された蛍光団 (Donor : D*) は,そのエネルギーを蛍光や熱エネルギーとして
放出する.
特定の条件を満たす分子 (Acceptor : A) が存在すると,共鳴による励起エネルギー
の移動 (FRET) が起こる.この時,エネルギーを失った Donor は基底状態にもどり,
同時にエネルギーを受け取った Acceptor は励起状態となる.FRET は Donor
Acceptor 間の距離が1-10 nm という,非常に広い範囲で起こることが知られている.
D を励起し,FRET が起こると,励起状態の A を得ることができる.A が蛍光物質で
ある場合,D を励起すると,(FRETが起こり)A が励起されるため,A からの蛍光を
得ることが可能である.
FRET がおこるために必要な条件
1.Donor の蛍光スペクトルと Acceptor の蛍光スペクト
ルの重なりがあること
2.Donor と Acceptor がある程度近くに存在すること
3.Donor と Acceptor が適切な配行を取っていること.
以上の3つを満たした分子の間で FRET は起こる.
2.ハイブリダイゼーションプローブを用いる方法
D
A
D:ドナー色素
A:アクセプ
ター色素
発光
励起光
D
A
オリゴヌクレオチド
プローブ
3.TaqManプローブを用いる方法
励起光
励起光
参考文献
羊土社 ここまでできるPCR最新活用マニュアル
タカラバイオ株式会社http://www.takara-bio.co.jp/index.htm