スライド 1 - Sociological Inquiry

事務連絡
 前期試験 7月20日 最終回の授業内に
実施します(90分)。受験しないと単位認定
されません。就職活動など、やむをえない
事情がある場合は相談にきてください。
 授業のスライド。6月末にウェブサイトに
アップロードします。授業の後にのみアップ
するので、ノートはとってください。
事務連絡
 試験の採点基準
1. 正しい日本語で書かれていること
2. 授業で扱った内容を反映していること。
3. リーディングを読んだ後がうかがえること。
4. 分量がたくさん書いてあること。(勉強し
ていないと分量は書けないので、量も重
視します。)
事務連絡
 この試験の書き方のコツ
1. 冒頭に、自分の回答の要旨を書きましょ
う。全体として何がいいたいのかわかる
と、万一時間切れになった場合でも、減
点が抑えられます。
2. 「あなた自身の考え」を聞かれる問題で
は、考えとその理由を書きましょう。説得
力ある議論をするための練習です。
事務連絡
 この試験の書き方のコツ
3. 事前に練習しましょう。カンニングは認め
ませんが、友人がいれば勉強会をお勧め
します。自分の答案を人に読んでもらいま
しょう。
4. 先生に質問して、不明点を無くしておきま
しょう。
事務連絡
 試験の方針
1. オリエンテーションでいったとおり、難しい
問題を出します。文章力と思考力を高め
るためです。
2. 採点は厳しくありません。例年Aを取る学
生の方がその他の成績より多いです。
事務連絡
 出席について 出席はとりませんが、就職
活動、公式戦など理由のある場合は、欠
席届を提出してください。
事務連絡
1. 6月29日は休講です。(学外の用事のた
め、休みます。)
2. 7月6日試験問題発表します。
3. 7月13日試験対策復習講座を授業内で
やります。
読書課題(次回配布します)
『管理される心』 ホックシールド
「感情の社会学」という新しい分野を作り出
した、画期的な研究。
感情とコミュニケーション
 直接感情そのものを観察することはできない。
 しかし、自分でいろいろなことを感じながら・相手
が感じていることを感じながら・コミュニケーション
している。
 感情は「個人的」なものであると同時に「社会的」
なものでもある。
何かが「社会的」であるとはどういう
ことか
 個人のたんなる気分、生まれつきなどで決
まっているのではないということ。
 ランダムではなく、一定のパタンがあるとい
うこと。
 社会の状況による説明が可能であるという
こと。
「感情の社会学」:発想の転換I
 ふつうの考え方:感情は内的で、自然で、
個人的なもの。
 感情の社会学:感情の感じ方や表出は、
「自分ひとり」にかかわるできごとではない。
周りの人を意識して、人は自分の感情や
その表出を考える。
「感情の社会学」:発想の転換II
 ふつうの考え方:仕事の場面では感情は
「脇役」。いろいろ感じるけど、仕事のとき
は感情を出してはいけない。
 感情の社会学:仕事の場面でも、私たちは
周りを意識して感情を表現したり、コント
ロールしている。感情のコントロールが生
産活動の一部である仕事もある。
感情規則 feeling rules
 どういう感情を、どのように感じるか。感情
の種類、強さ、にかんする規則が場面や、
関係や、役割に応じて決まっている。
場面と感情規則
 お葬式であれば「悲しみ」、結婚であれば
「喜び」が適切。
 場違いな感情を感じてしまうこともある。た
とえば結婚式は段取りがたいへんなので、
花嫁はかなりストレスを感じることも。また、
亡くなって正直「ほっとする」死もある。
関係と感情規則
 親と子、夫と妻、恋人、親友など、親密な
間柄でも感情管理は行われている。
 親の「愛情」も自明なもの、自然なものであ
るだけでなく、努力して作り出されるもの。
 「障害のある家族を愛せない」、「浮気した
親を許せない」など、葛藤が存在する。
感情の強さにかんする規則の逸脱
 感情が弱すぎる場合 例)「配偶者を嫌い
じゃないけど愛せない」
 感情が強すぎる場合 例)近親の死後、一
定の時間が過ぎてもふだんの社会生活に
もどれない。
 悲しみ「損ねたり」、悲しみ「過ぎたり」する。
感情と努力
 感情は、自然なもの、自発的なもの、という
イメージが強い。
 じっさいには、私たちは他人とのコミュニ
ケーションのなかで感情を「交換」している
ので、適切な感情を感じよう・表現しようと
努力している。
感情管理と感情労働
 感情管理 Emotion management
私的場面で感情を感情規則に照らして管
理すること。
 感情労働 Emotional labor
公的な場面、仕事の場面で、業務の一環と
して感情管理をすること。
労働の区分:ホワイトカラー・ブルー
カラー
 ホワイトカラーは主として頭脳労働に携わ
る。安定、高賃金、良好な職場環境。
 ブルーカラーは身体労働に携わる。ホワイ
トカラーに比べて一般に不安定、低賃金。
 ピンクカラーは女性に典型的な仕事をする
人を指す。図書館員、秘書、看護師など
労働に対する新しい見方
 身体労働者 いわゆるブルーカラー。
 頭脳労働者 いわゆるホワイトカラー。
 感情労働
ホワイトカラーとピンクカラー
客室乗務員、営業、看護師など。女性の多
い仕事に多い。
女性と感情労働
 女性は客室乗務員、受付、店員など、不特
定の一般の人たち(公衆)と接する仕事に
就くことが多い。
 一般人の怒りや不満にさらされる。
 「同じ」仕事でも、女性の方が怒りや不満に
さらされやすい。
女性らしい感情表出に対する期待
 「女性らしい仕事」に就く女性-感情労働を
期待される。
 「女性らしくない仕事」に就く女性-感情表
出の評価基準が男女で異なる。「二重基
準」
二重基準の例:実証研究から
 医師、弁護士、大学教員など、伝統的に男
性が多い職業では、女性が男性と同様に
ふるまい、同様の発言をすると、「冷たい」
「キツい」と評価されることがある。
社会的地位と感情
 地位の低い者の感情は「適当」だが無視さ
れる」場合がある。
 地位の低いものの感情は「適当ではない」
とみなされる場合がある。
 いずれにしても地位の低い者の感情は重
視されない。→「傷つく」ハメになりやすい。
グリーフ・サポート・ネットワーク
grief support network
 グリーフgriefとは死別などにともなう深い
悲しみの感情のこと
 知らない人たち同士が、グリーフを乗り越
えるためにインターネット上にネットワーク
を作っている
GSNの特徴
 ふつうだったら親しい人にしか話さないよう
な、死をめぐる感情経験を、知らない人同
士が共有する。
 よそでは話せない感情経験を「ここでなら
話してもOK」という雰囲気を作り上げてい
る。
コンピュータに媒介されたコミュニ
ケーション
 コンピュータに媒介されたコミュニケーショ
ン (Computer-mediated
Communications, CMC)
GSNを可能にするもの
 CMCであるということ。対面状況での感情
規則が必ずしも適用されない。
 対面状況の自助グループをモデルにして
いること。
グリーフ・サポート・ネットワークが
提起する問題
 対面的相互行為の感情規則は、コミュニ
ケーション技術の浸透によってどのような
影響を受けるのか?
 コンピュータに媒介されたコミュニケーショ
ン(CMC)は、どのような感情規則を形成し
ていくのか?
感情の社会学:まとめ
 感情の経験や表出は、社会的なできごと
であり、コミュニケーション過程の重要な一
環をなしている。
 私的な場面での感情管理は、公的な場面
での感情労働に転用され、利益を生み出
すために使われることもある。