海洋生命・分子工学基礎実験 タンパク質の取扱い (4) 細胞分子工学研究室担当 4. SDS-ポリアクリルアミド ゲルの調製 おまけ (kDa) 120 90 48 36 28 20 • アフィニティークロマトグラフィーの結果の例 まずは・・・ • ゲル板を組み立てる。 – 当日実演します。 – メモの用意を! 使う溶液 1. A 液 (30% アクリルアミド水溶液) 2. B 液 (Lower Gel Buffer) 3. C 液 (Upper Gel Buffer) 4. D 液 (10% 過硫酸アンモニウム ammonium peroxodisulfate = APS) 5. E 液 (10% テトラメチルエチレンジアミン tetramethylethylenediamine = TEMED) 分離ゲル (separation gel = running gel) • 以下の溶液を混ぜる(12.5% アクリルアミド)。 – A 液: 3.47 ml (3470 ml) – B 液: 2.08 ml (2080 ml) – 蒸留水: 2.78 ml (2780 ml) • ここまで混ぜたところで脱気 – D 液: 28.5 ml – E 液: 85 ml • D 液と E 液を加えたらすばやく混ぜてゲル板 に流し込む。 分離ゲル (separation gel = running gel) • ガラス板に流し込んだら,上に静かに水飽和 1-ブタノールを載せる。 • 1-ブタノールはアクリルアミド水溶液とは混ざ らない。ゲルの上の端が平らになるように 30 分ほど静置してゲルを固める。 • 固まったら,1-ブタノールを捨て,水道水→蒸 留水で洗う。 • 残った水をろ紙で拭き取る。 濃縮ゲル (stacking gel) • 以下の溶液を混ぜる。 – A 液: 375 ml – C 液: 625 ml – 蒸留水: 1.5 ml (1500 ml) • ここまで混ぜたところで脱気 – D 液: 7.5 ml – E 液: 50 ml • D 液と E 液を加えたらすばやく混ぜてゲル板 に流し込む。 濃縮ゲル (stacking gel) • 気泡を閉じ込めないように,サンプルコウムを 差し込む。 • 30 分間ほど静置し,ゲルを固める。 • 固まったら,サンプルコウムとシールガスケッ トを取り外し,水でぬらしたキムワイプと一緒 に,ラップで包んで冷蔵保存する(数週間は 保存可能)。 サンプルの調製 • SDS-サンプルバッファー – 10% (w/v) グリセリン – 5% (v/v) 2-メルカプトエタノール – 2.3% (w/v) SDS – 62.5 mM Tris-HCl (pH 6.8) • 当日は,上記のサンプルバッファーの 2 倍濃 縮ストック溶液を使用します(次のスライド)。 サンプルの調製 • 2x SDS-サンプルバッファーの実際の作り方 (以下のものを混ぜて 10 ml とする) – 50% グリセリンを 4 ml – 2-メルカプトエタノールを 1 ml – SDS の粉を 0.46 g – 0.5 M Tris-HCl (pH 6.8) を 2.5 ml – 蒸留水を 2.5 ml – 最後に少量のブロモフェノールブルーの粉を溶か し,適度に青い色をつける。 サンプルの調製 • アフィニティークロマトグラフィーで分画した 3 つの試料 (A, B, C) を 50 ml ずつ,別の チューブに取り分け,それぞれに 50 ml の 2x SDS サンプルバッファーを加える。 • このとき,フタの周りにサンプルバッファーを つけないように注意! • 80℃ 程度で 5 分加熱して,タンパク質に SDS を結合させる (泳動の直前に行なう)。 電気泳動の準備 • 下槽に泳動バッファーを 入れる (泡立てない) • 泳動槽にゲルを取り付 ける • 上槽に泳動バッファーを 注ぎ込む • ケーブルを接続する (赤は赤と,黒は黒と) 電気泳動用の電源 • 電圧 (voltage) の調節 • 電流 (current) の調節 • OUTPUT の ON/OFF • READ と SET • メインスイッチ • ケーブルの接続 電気泳動用の電源の操作 • OUTPUT が OFF であ ることを確かめる • 念のため,VOLTAGE と CURRENT のツマミを 最小にしておく • READ/SET は READ にしておく • それからメインスイッチを ON 電気泳動用の電源の操作 • READ/SET を SET に する • 今回の SDS-PAGE は 定電流で… • CURRENT ツマミを回し て 40 mA にする (ゲル 1 枚あたり 20 mA) • VOLTAGE ツマミを回し て 300〜500 V 程度に する (数字が表示される) 電気泳動用の電源の操作 • READ/SET を READ に する (数字が 000 になる) • OUTPUT を ON にする • 電気が流れると,泳動槽 の電極から泡が出る (確認しよう) 電気泳動用の電源の操作 • CURRENT が 40 にな ったところで,「CC」 の赤 ランプが点灯 • 「CV」 のランプは消灯 – これが定電流 (Constant Current) という意味 電気泳動用の電源の操作 • 泳動の後半,ゲル中の 電解質が減る • 抵抗が増して電圧が上 がる • 最初に SET した電圧を 上回ると,自動的に定電 圧運転に替わる – 「CC」 ランプが消灯 – 「CV」 ランプが点灯 • その場合,VOLTAGE の SET 値を大きくする
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