CO2 synthesis in solid CO by Lyman

CO2 synthesis in solid CO by
Lyman-α photons
and 200 keV protons
Astronomy & Astrophysics
May 2005
Vol.435 ; pp587-594
M.J.Loeffler , G.A.Baratta , M.E.Palumbo
G.Strazzulla , R.A.Baragiola
Abstract.
pure solid CO (at 16K) に
1. photolysis with Lyman-α photons
2. irradiation with 200keV protons
このときのCO2生成について,定量的比較.
→氷星間塵上でのこれらのプロセスの重要性
1.Introduction ①
solid CO2は宇宙の様々な場所に存在することがISOなどの観測によっ
てわかった.星間物質におけるgas phase CO2の量が少ないことなどか
ら,CO2の生成はgrain上で起こっていることが予測できる.
icy grain mantlesにはsolid COが存在しており(観測結果;詳細は後述),
COとCO2のcolumn densityの関係から,CO2の生成メカニズムを考える
上でCOの酸化が重要であることがわかった.
このprocessはLyman-α, stellar winds, cosmic raysなどによって引き
起こされる.
1.Introduction ②
comparing the efficiency of CO2 synthesis from pure CO ice by…
・Lyman-α (10.2eV) photons
・200keV protons
このtopicはGerakines&Moore(2001)によって既にreportされている.それ
によると,
“Lyman-α is 3.5 times more efficient than 800 keV protons in
synthesizing CO2 per unit incident energy”
→疑わしい結果.なぜなら,
①光生成の時のCOの吸収断面積は極めて小さいはず.
②ion irradiationの方が反応しやすいはず.
2. Experimental methods ①
・steel vacuum chamber
・base pressure:
10-7mbar = 10-5Pa
・Bruker Equinox 55 FTIR:
resolution 1cm-1
・silicon substrate – 16K
(the substrate forms an angle of 45°
with the IR beam)
・incident angle of the projectiles
ion beam – 45°
Lyman-α(UV) – 90°
・flux
ion : 1×1012 ions cm-2 s-1
photon : -
2. Experimental methods ②
・問題点
photolysis with Lyman-α(UV)において,
不可避的にchamber内壁についているH2O, CO2がUVにたたかれて光
脱離 →sampleに紛れ込む →困る.
≪理由≫
・CO2がphotolysis of pure solid COによって生成したものか,紛れ込ん
だものか判断できない.
・H2Oがサンプル(pure solid CO)内にあると,Lyman-αがCOにあたる前
にH2Oによって吸収されてしまう.
(←これはあまり考えなくていい)
以上の問題から,UV photolysisの時は,下の図のようなsetup.
・13CO filmをAr filmでshielding
・13CO condensation rate :34nm min-1
・13CO film : 262nm thick→(約870ML)
・ Ar film : ~130nm thick
2. Experimental methods ③
・column densityの計算
1.スペクトルのbaselineを真っ直ぐにして,band areaを出す.
2.吸光係数(band strength)で割る.
→ 13CO : 1.1×10-17cm molecule-1 (12COと同じ)
13CO : 7.6×10-17cm molecule-1 (12CO と同じ)
2
2
また,column densityの比較のために,レーザー干渉法を使ってCO film
の厚さを測定し,CO filmのdensityを出した.→0.81g cm-3
photolysisとion irradiationの単位吸収エネルギーを定量的に比較するた
めに,CO filmの10.2eVでの吸収断面積を求めた.
→two-film method Baratta.et al.(2002)
吸収断面積 absorption cross section
σa = (2.6±0.1)×10-18cm2
吸収係数 absorption coefficient
α =4.3μm-1
3. Results ① (UV)
・13COの減りは小さすぎてよく
わからない.
・13CO2の生成は二成分モデ
ルによって表すことができ
る.
(→詳細はDiscussionにて)
13CO
13CO
2
Fig.2. The column density of 13CO
and 13CO2
3. Results ② (UV)
・after incident fluence of
1.89×1018photons cm-2
・偶発した12CO2と,13CO film
からできた13CO2が見える.
・12CO2のband広い →
UV photolysis中に12CO2に
混じって蒸着したH2Oなど
によって,相転移を起こして
いるため.
・13CO2のband狭い →
13COがAr filmに守られて
相転移が起こらないため.
13CO
12CO
2
2
Fig.3. Optical depth of 12CO2(2343cm-1)
and 13CO2(2281cm-1) peaks
3. Results ③ (ion)
・13COは減少.
sputteringによる13CO除去の
ためとは考えにくい.それな
らもっと減少率が小さいはず.
そもそも13COはAr filmによっ
てshieldingされているので,
除去されるはずがない.
→13COは他の物質の生成に使
われている.
13CO
13CO
2
Fig.5. Variation of column density
of 13CO and 13CO2
4. Discussion ①
・chemical processは,励起またはイオン化によって始まる.
Lyman-α→solid COのionization energyは12.6eVなので,
励起状態にするだけ.
ion irradiation→狭い範囲を励起orイオン化
→photon, ion(proton)のradiolytic effectsは同じとはいえない.
CO→CO2のメカニズムは,
a) X+CO+CO → CO*+CO → CO2+C
→ CO2*+C
b) X+CO+CO → CO++CO → CO2*+C+e→ CO2+C
Xはincident particle (photon or ion).
ionic reaction b)は,ion irradiation時のみ,起こりうる反応.
CO2→COは,
c) X+CO2 → CO2* → CO+O
4. Discussion ②
CO2の濃度 N2について.
CO→CO2 : σ12 , CO2→CO : σ21
とすると,
dN2/dF = σ12N1-σ21N2
…(1) (σ12 ,σ21 : effective cross section)
COの濃度N1について.
CO2→CO : σc , CO→CO2 : σd
とすると,
dN1/dF = σcN2-σdN1
…(2) (σc (σd) : effective cross section)
→dN1/dF =2σ21N2-2σ12N1
…(3)
(1)式と(3)式を積分して,濃度N1, N2を出す.
N1 = N1∞[1 – e-(2σ12+σ21)F]
…(4)
N2 = N2∞[1+(2(σ12/σ21)e-(2σ12+σ21)F)]
…(5)
さらにN1, N2をサンプルの深さxで積分すると,column density ηが出る.
先ほどの実験結果Fig.2.とFig.5.にこれをfitting.
4. Discussion ③
Table.2.
Table.3.
G : radiation yields
[molecules/100eV]
Table.4.
Fig.7. Comparison of the
column density of 13CO2
4. Discussion ④
赤外線観測により,鎮静期のinterstellar cloudsにも,低質量・高質量星の形
成付近にもsolid COが存在していることがわかった.
→水氷に対して0%~50%のrange
このsolid COには,二つの種類
・polar component : CO-H2O mix
・apolar component : pure CO or CO-(apolar species) mix
そしてこれらのsolid COが含まれるicy mantleは,cosmic rays, UV
photolysis, thermal annealingなどを受けている.
→観測されるCO2はsolid COがこれらのプロセスを受けて生成したもの.
この論文ではCO-rich icy mantle(→apolar)がプロセスを受けて形成される
CO2の量を見積もった.
4. Discussion ⑤
・なぜ200keV protonを用いた実験をしたのか?
→cosmic rayがprotonだから.
→200keVが阻止能(stopping power)のピーク付近.
…効率良く反応が進むちょうどいいエネルギー量.
しかし,観測値と比較するためには,200keVは小さい.→1MeVへの変換
S(200keV)/S(1MeV) = 2.5
(S : 阻止能)
観測値からそれぞれの初期条件を出し,式(5)に代入して1MeVに変換した
値と,観測値との比較がTable.5.
Lifetime : 3×107y
この実験により生成したCO2の量は,観測されたCO2の量の1%~6%しかない.
→CO-rich iceでは観測値と合わない.
4. Discussion ⑥
formation cross section valueを用いて, 他の実験と比較.
・This work : 10.2eV Lyman-α, pure CO
σ= 1.52×10-19 (cm2)
・This work : 200keV proton , pure CO
σ= 2.22×10-16 (cm2)
・Watanabe&Kouchi(2002) : UV , H2O:CO=10:1 mixture
σ= 1.4×10-18 (cm2)
・Mennella(2004) : , H2O:CO=10:1 mixture
σ= 2.4×10-15 (cm2)
→H2O-richのmix氷の方がCO2の生成レートが大きい.
5. Conclusions
・13COを用いることで,より定量的な実験結果が得られた.
・サンプルに対するUVの減衰を考慮したモデルを考え出した.
・Lyman-αとion irradiationとで,CO2の生成レートは最初はsimilar.平衡に
なったときには(最終的な生成量は)ion irradiationの方が3倍大きい.