Fermi Bubble と銀河中心の巨大構造 2014年6月6日(金) 佐々木 健斗 Fermi Bubble 5 1 GeV < E < 2 GeV 2 GeV < E < 5 GeV 90 90 45 45 0 0 1.0 0.5 0.5 0.0 0.0 -0.5-45 keV cm-2 s-1 sr-1 keV cm-2 s-1 sr-1 1.0 -45 -0.5 -1.0-90 180 90 0 -90 -180 -90 180 90 5 GeV < E < 10 GeV 0 -90 -180 10 GeV < E < 20 GeV 0.8 90 90 0.6 0.4 45 0.4 0.2 0.2 0 0 0.0 0.0 -45 -0.2 keV cm-2 s-1 sr-1 keV cm-2 s-1 sr-1 45 -45 -0.2 -0.4 -90 180 90 0 -90 -180 -90 180 90 Fermi-LATのγ線データから点源(AGNなど)を除くと・・・ 0 -90 -180 Su et al.(2010)より Fig. 2.— A ll-sky residual maps aft er subt ract ing t he Fer mi diffuse Galact ic model from t he L AT 1.6 year maps in 4 energy bins (see 他の波長帯との相関(マイクロ 波) (23GHz) Planck (30GHz + 44GHz) Planck(赤+黄)+Fermi(青) Dobler et al.(2010) Planck collaboration(2012) 他の波長帯との相関(X線) (1.5keV) 緑(1-5GeV)とROSATデータ Su et al.(2010) γ線と電波(上図)及びX線(下図) Fermi Bubble Su et al.(2010) NASA γ線(&電波)の双極構造+縁にX線の構造 エネルギー源は中心のBH(Sgr A*~106M ☉)への質量降着 or ジェット or 爆発的 Fermi Bubble 銀河面から南北に 広がる非常に巨大な双極構 造 hardなスペクトル(指数が~-2)を持つ 境界面(edge)で明るさが急激に変化 衝撃波構造を示唆 ~10kpc 明るさが全体で一様 放射源は一体 何なのか? Cheng et al. Fermi LATでの観測結果(100-500GeV) 点源を除いてある(Ackermann et al. ,2013) Projection効果 上から見た Bubble 上から見た Bubble 観測者 全体が一様 に放射する 場合 射影すると 中心付近 が強く見え る 観測者 Shell状に放射 する場合 射影すると 縁付近が 強く見える Projection効果 上から見た Bubble 観測で見られるような全体に 一様な強度を再現するには、 放射の空間分布を工夫する 必要がある 2つのモデル ハドロンモデル(ex. Crocker&Aharonian 2011) ・陽子(p)を加速し、p+p→π0→2γのように放射 ・加速機構は、shockでの1次Fermi 加速が採用されることが多い ・2次電子からのシンクロトロン放射でWMA P-hazeも説明できるが、ROSATの放射 はうまくいかない レプトンモデル(ex. K.S.Cheng et al. 2011) ・電子(e)を加速し、逆コンプトン(IC)でγ線 放射 2つのモデル ハドロンモデル(ex. Crocker&Aharonian 2011) ・π0の静止質量(~140MeV)に対応するカットオフ ・冷却が効きにくく、高エネルギー側はカットなし? レプトンモデル(ex. K.S.Cheng et al. 2011) ・低エネルギー側のカットはなしか ・冷却が早いため、高エネルギー側にカットオフ 2次Fermi加速 ランダム運動する星間雲や磁場の乱れなどの 乱流による加速 スペクトルの指数は加速源によって様々に変 化 2次加速の様子は、乱流の振る舞いに大きく 左右される 宇宙線の移流拡散方程式 移流拡散方程式 f u f Df u f p 0 t 3 p 変形、冷却・injectionの効果を外挿 n 2 n n dp D 2 n Q 0 p Dpp 2 t p p p p p dt 加 速 escape 冷 却 injection tacc=p2/Dpp、tesc=L2/D、tcool=ーp/(dp/dt)とすると、こ れらの大小関係からスペクトルの形が決まる! 加速効率の位置依存 shockからの距離ごとの各 項の時間(上) と 電子数密度スペクトル(下) のエネルギー依存性 (Mertsch et al.2011) 加速効率の位置依存 フラックスの観測結果 及び以前のモデルと の比較 (Mertsch et al.2011) 加速効率の位置依存 以前までのモ デル(点線)に 比べて、観測結 果(sharpな エッジ、一様な 表面輝度)をよ りよく再現! 高エネルギー では縁が明るく なることを予言 (Mertsch et al.2011) 計算結果例 新たな観測結果 2.3GHz帯における偏光強度マップ(Carretti et al .2013) 偏光観測で見つかった構造は、片側に流れてい る? ジェット的構造ではなく、star bur stを示唆? ま と め 銀河中心には巨大構造が存在(電波~γ線) γ線の放射(Fermi Bubble)を説明 するために、ハドロンモデルとレプトンモデ ルの2つが存在 一様な表面輝度とsharpなエッジ再現の ために、空間的に一様ではない分布を考える 必要 TeV領域の観測により、放射過程の区別が できる可能性がある CTAなどでの観 測に期待
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