記憶起こし、記録作り

記憶起こし、記録作り
青山学院大学・人材教育開発センター
客員研究員
竹内俊彦
2006年02月25日(土)
藤が丘地区センター ミーティングルーム1
1
目的

旅行記作りの体験、記録作りのノウハウ公開
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2
旅行記はエンタテイメントである




旅行記は、報告書などとはぜんぜん違う。
「報告書を読まされているみたいだ」というのは
悪口である。
エンタテイメントは、結果ではなく、過程そのもの
も楽しめなくてはいけない。
面白いものを書くには、際限ない時間がかかる。
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3
あなたは旅行記を書くべき人間か?




旅行記を書いたところで、めったに実益はない。
あなたは忙しいビジネスマンなどではないか?
だとしたら、たぶん他にやるべきことがある。
作家でもないかぎり、閑な人だけが書くべきだ。
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旅行をした時期


2000年の12月21日~2001年1月8日、19日間
をかけてアメリカを旅行した。
エンタテイメントについて学ぶつもりだった。
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5
旅行記を書いた当時は?



当時は27歳で、博士後期課程を満期退学し、助手
になる直前だった。
ある高校で非常勤講師として教えていた。
その後、3月に旅行記を生徒に配った。
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旅行記の冒頭部(1)
「アメリカに行ってさ、エンタテイメントのシステムを知
りたいんだよ!」
僕は金槌を右手に、熱心に弁じていた。
「日本なんてさ、均質な社会だろ? しかも今、教えて
る女子高生たちは、まあまあ頭もいいし、何を聞いても
笑う年頃だし、楽しませることは、それほど難しいわけ
じゃない」
僕は高校でコンピュータの課外講師をしていた。2月
で課外講師は終わり、4月からは助手として働くことに
なっていたのだ。
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旅行記作成のコツ

旅行記を旅行日の前から始めること

なぜその旅行をするのか、読者にはっきり示せるから
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旅行記の冒頭部(2)
「でも…アメリカはねえ。白人がいれば黒人もいる。
信条だってぜんぜん違う。生活環境も知的レベルも、
なにもかも違う。
そんなアメリカ人たちを、強引に楽しませてしまうアメリ
カのエンタテイメントって、すごいと思うんだ」
「どんなアメリカ人でも楽しませるなんて、こりゃ、芸
人の才能だけでできる問題じゃないよ。何かエンタテ
イメントのシステムがあるはずなんだ」
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旅行記作成のコツ

旅行の目的をはっきり決めること

目的を達成できるかどうかを中心に読めるから
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旅行記の冒頭部(3)
「行くところはもう決めてある。
・ニューヨークのミュージカル、
・ロサンゼルスのハリウッド、
・ラスベガスのショー、
・あとシアトルのスターバックス第1号店とマイク
ロソフト本社だ」
そして、あっという間に旅行3日前になり、旅行記はこ
こから始まる。
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旅行記作成のコツ

ひとりで旅行すること

面白そうなことがあったとき、身軽に動けるから
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旅行の初日(1)
1999年12月21日(1日目)
朝8時に目覚める。母に自動車で新宿南口まで送っ
てもらった。母は新大久保にキムチを買いに
行くとのことだった。
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旅行記作成のコツ

細かいことをすべてメモにとること



ポケットに小型のノートを入れておくこと。
面白さは細部に宿るから。
ことに出発直後の心理状態は細かく書くこと

読み始めた読者は、まさに似た状態にいるから。
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旅行の初日(2)
JRで秋葉原へ。秋葉原から上野まで歩いたのが大正
解だった。格安の海外旅行用品を売っている店が並ん
でいるのだ。90円の時計もあったりする。
デジカメとMP3ウォークマン用の変圧器を買う。
目覚まし時計、小さなバック、貴重品入れ、
折り畳み傘も買う。
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旅行記作成のコツ

荷物は使い捨てできるものを多く持つこと


できるだけ身軽になること。
盗難・紛失しても大丈夫なようにすること。
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旅行の初日(3)
京成で成田へ。出発の2時間前についたが、HIS窓
口の行列が長く、ヒヤヒヤした。
空港へは早めについた方がいい。
YHで作ったシティバンクのカードに1万円を入金。
アメリカでドルで下ろせるらしい。楽しみだ。
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旅行記作成のコツ

読者の旅行の参考になることを書くこと



旅行記としてつまらなくても、アドバイスになるから。
具体的な数字(条件)を欠かさないこと。
荷物を半分に、持って行くお金を倍にすること



気分がずっと軽くなる。
保険をかけておくと、冒険がしやすくなる。
思い通りの行動ができるから。
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旅行の初日(4)
16時40分に飛行機に乗り、17時に出発。
12時間のフライトになる。
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旅行記作成のコツ

時刻にこだわること



これは読者のためではない。
記憶起こしをする自分のため
現在、何をしているかだけでなく、目的も書くこと




読者を迷わせないため。
読者に今後の展開をある程度、予想させること
音楽と同じ。前奏があってサビがあり、終奏がある。
サビまで聞いたからもう聴かない、とはならない。
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旅行の初日(5)
機内食はとてもおいしい。
肉もサラダもつけ合わせのマッシュポテトも全部お
いしい!
アメリカとは仲良くやっていけそうだ。
機内で「地球の歩き方 NY」を精読する。
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旅行記作成のコツ

自分が興味を持っているものについては、異様
に詳しく書くこと





読者がはっきり意識しなくても、筆者がどんな人間な
のかを伝えることができるから。
絵画でいうタッチやトーンにあたる。
なんとなくユーモアが生まれるから。
読者に行動を推測させやすくする(くまのプーさん)。
はちみつ好き、と強調しておくと、
蜂の巣をつつく → 災難 という図が浮かびやすい。
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旅行の初日(6)
長いフライトの後で、ようやくケネディ空港に着く。
やれやれという感じで入国審査に行くと、長い行
列。ずいぶん待たされる。
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旅行記作成のコツ

文章にちょっとした演出をすること



長いフライト → ようやく到着
やれやれという感じで入国審査→ずいぶん待たされ
る。
読者に共感してもらうこと
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旅行の初日(7)
ようやく僕の番。
「Sightseeing!」と言おうと身構えていたが、
係員は何も言わず、あっさりパスポートに判を
押してくれた。
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旅行記作成のコツ

面白さを含めること



自分がした失敗こそ、他人が読むとおいしい。
心の中で思っただけの失敗は、自分しか書き留めら
れない。絶対にメモること。
これは「面白いことがなかったとき」に欠かせな
いテクニックである



たとえば入国審査でトラブルがあれば、もっと面白
かっただろう。
インタビュー集の永沢光雄「AV女優」は参考になる。
インタビューを失敗したときのごまかしが絶品。
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旅行の初日(8)
それから現金を手に入れるために、空港の銀
行窓口にTC(トラベラーズ・チェック。旅行用
小切手)を差し出す。
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旅行記作成のコツ

一般的でない言葉には、注釈を入れること



知人との会話時に、どの用語は一般的でないかを
チェックすると良い。
みんな知っているだろう、と思っていたが、研究室の
後輩は知らなかった。
クレジットカード社会で、TCは珍しくなりつつある。
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旅行の初日(9)
すると黒人係員が「~」という。
「手数料が~」と言っているのだが肝心のところが
分からない。
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旅行記作成のコツ

ある程度、危ないネタでも書くこと



他人の偏見は、読者にはやはり面白いから。
フーリガンの日記は、まるっきり共感できないのに、め
ちゃくちゃ面白い。
トラブル時の自分の困惑ぶりは、詳細に書くこと




トラブルは非常においしい。
読者に自信を与えることができる。
共感を得ることができる。
他人への教訓・アドバイスにもなる。
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旅行の初日(10)
こちらはとにかく20ドルのTCを2枚出す。すると係員
がもう1回「~50セント~につき~」という。
そしてガラス窓の貼紙をコンコンたたく。
「TCの両替は1枚につき50セントの手数料がかかりま
す」
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旅行記作成のコツ

トラブルぶりを強調すること


擬音語、擬態語をたくさん入れること




「とにかく」「もう一回」など。
表現がリアルになる。
たくさん入れすぎると子供っぽくなる。
だが、それがいい。
心理状態を示すため、余計なところは省くこと

(「すると、張り紙にはこう書いてあった」は省ける)
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旅行の初日(11)
あわてて「OK」と言ったが少し悔しかった。
だったら50ドルのTCを1枚出せば手数料を
節約できたのだ。
こうして、いきなり50セント損して旅が始まった。
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旅行記作成のコツ

オチの解説は丁寧に




読者はめったに読み返さない。
平均して2回、オチを解説する必要がある。
単純に繰り返すと読者がバカにされたような気分にな
るので、うまくつなげること。
ある程度の嘘を書くこと



張り紙は読めていたが、TCの取り出しが面倒だった。
それでは「英語ができない」というキャラと矛盾する。
そこで前に示したような物語に仕立てた。
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旅行の初日(12)
まず空港からニューヨークの中心街に行く必要がある。
バスだと13ドル、地下鉄だと1ドル50セント。
どうせ7日間有効のパスを買うつもりだったので、地下
鉄に乗ることにした。
H.I.Sの空港案内には「ニューヨークの地下鉄
事情を熟知しているのでない限りお勧めし
ない」と書いてあったが無視した。
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旅行記作成のコツ

引用部分を明確に



現場のメモをすばやく取ること



「」をつけ、一字一句も変えないこと。
情報源を示すこと。
手持ちの本なら、タイトルとページ番号を書くこと。
手持ちの本でないなら、デジカメをとり、面白かった部分はメモ
にして、関連させておくこと。(時刻と場所)
「都合の良いごまかし」ぶりを書くこと

ユーモアにつながる(太田胃散のCM)。
(酔っぱらいは嫌い、と言っていた私が、今朝は立派なトラギャル。
父の助言。太田胃散を飲む)
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旅行の初日(13)
警備員に聞いたら「そこの人が立っているところで待
て」という。
2人しかいなかったが、そこで待っていた。
そうしたらそのうちの1人は、家族がマイカーで迎
えに来て、乗って行ってしまった。
残るはケンカの強そうな若い黒人と僕。
不安だ。
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旅行記作成のコツ

視点を、全体と個人をうまく切り替えること





ジョークやトラブルの記述で大事。
客観視した状況(青字)と、個人の視点(赤字)をすばや
く切り替えること。
小林昌平・山本周嗣・水野敬也「ウケる技術」オーエ
ス出版社が参考になる。
「客観視」のテクニック
「さあみなさん、ここにナンパで振られそうになって、
必死になっている男がいますよー! このままでは土
下座しかねない勢いだ!」
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旅行の初日(14)
ようやくバスが地下鉄の駅に着き、まずは一安心。
窓口で7日間有効の地下鉄フリーパスを買おうとした
が、なにやら不吉な張り紙があった。
「コンピューターのダウンのため、トークンかメトロカー
ドしかだめ」
ということが書いてあったが、
それを信じるほど僕は語学力に自信がなかった。
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旅行記作成のコツ

トラブルについては書けても、安心したときの心
理は書き落としやすい


そういうこともすぐメモすること。
「引用」ではなく「自分はどう解釈したか」を書け
るのならば、思い切った書き方にすること


自己流の翻訳や、解釈、感想などは、そうだということ
を断れば、思いきり現実をねじ曲げてOK。
面白さのためには、ある程度の下品さ、偏見を恐れな
いこと。
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旅行の初日(15)
そこで僕は係員に「7日間のフリーパスがほしい」とい
うと「セブンが~」と難しいことをいう。
わからないので、もう1度「7日間のパスが~」と言った
途端「セブンティーン・ダラー!!」と怒鳴られた。
あとは17ドルか70ドルかの2択なので、な
んとか解き、ようやく7日間のパスを入手した。
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旅行記作成のコツ

急に別のシチュエーションにしてしまうこと。


説明を聞いたとき



ノリのいい友達がいたり、一人で面白おかしく書くとき
などに有効。
「ああ、そういうオチか」
「ああ、そういうクイズか」
資料や本の感想を述べるとき


「まさか犯人が○○先生だったとは意外でした」
「最後に主人公がヒロインと別れるところが納得いか
ない」
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旅行の初日(16)
地下鉄のホームで待つ。
誰か日本人は・・・と思って周囲を見回したが誰もい
ない。
5分後にようやく1人現れたが、そいつはダサイ黒
ぶちメガネと青いジャケットの、いかにもニュー
ヨークについたばかりのお上りさんで、
こんな奴のそばにいたら僕までお上りさんに
見られてしまうと思い、離れて立っていた。
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旅行記作成のコツ

自分の小悪党ぶりを書くこと



そのセコさが面白いから。
東海林さだおのエッセイが参考になる。
オチを強めるためのディティールは、メモにして
おくこと。



いっけん報われない作業だが、とても重要。
話し上手な(ことにジョークが上手な)人の表現を注意
して聞いてみるとよい。
たとえばこのケースでは、「ダサくはなかった」かもし
れないのだが、あえてそう書く。
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旅行の初日(17)
ようやく地下鉄が来る・・・反対側のホームに。
僕の横にいた黒人青年がすごい勢いで走りだし、反対
側のホームに走っていく。
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旅行記作成のコツ

文章は頭から読むので、時間差を利用した演出
テクニックを使える



このケースでは倒置法を利用している。
使用するメディアの特性を生かすこと。
何かつまらないことに必死な人は、それだけで
面白い



なかなか「必死な」瞬間を目にすることはない。
そのような何かを見かけたら、描写する価値がある。
サバンナで走る獣を見たら、撮影するのと同じ。
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旅行の初日(18)
僕も走りだして、ギリギリ間にあった。
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旅行記作成のコツ

旅行記を書くなら、一人旅のほうがいい





独断でスピーディな行動ができるから。
行動量が1.2倍、トラブルは2倍になる。
相談すれば、行動は遅くなり、トラブルは減る。
それでは読者にとって、つまらなくなってしまう。
荷物を減らすこと


ときどき手紙を書き、コピーをとること。
毎日、旅行記を書くこと。
そうして、不要にした資料を捨てていくこと。
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旅行の初日(19)
30分ほどで終点につく…
え? ええっ?
終点だと!?
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旅行記作成のコツ

思ったことを、心の中の言葉そのままに書くこと
は案外、難しい



平穏な心で見聞きしたことは、平常文で書く。
心が動いたときは、そのときの心理状態をそのまま言
葉にすること。
説明は淡々とすすめ、ここぞというところでカ
ラーにすること。
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旅行の初日(20)
コロンバス駅まで2時間くらいと書いてあったはずな
のに・・・。
駅名を「地球の歩き方」で確認してびっくり。
僕は逆の地下鉄に乗ってしまったのだ!
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旅行記作成のコツ

旅行記には仮説検証型が向いている



仮説をつぎつぎ立てて、それが裏切られる過程
を楽しむこと


(西洋人は仮説検証型、東洋人は調査型)
何が起きても「まあ、そんなこともあるさ」では、旅行
記としてつまらない。
なぜそのように思ったのか、説明をしっかり入れること。
仮説が裏切られたら、その原因を調査すること

そして、いちおうの結論を読者に示すこと。
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旅行の初日(21)
僕は逆ギレした。
あの、ホームでいきなり走りだした若い黒人
め!
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旅行記作成のコツ


おいしい「言葉」があるので、普段からストックし
ておくこと。(逆ギレ)
読者が忘れてもOKなように、再び軽く書いて思
い出させる



「僕の横にいた黒人青年がすごい勢いで走りだし、反
対側のホームに走っていく」は7行前。
7行も前だと、読者はもう忘れている。
だから「ホームでいきなり走りだした若い」黒人と書く。
2006年02月25日(土)
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旅行の初日(22)
あいつがあんなに急ぐから、つられて走ってし
まったではないか!
もう奴は人間じゃない! アユだ!
そして僕はひっかかってしまったもう1匹の
アユだ!
2006年02月25日(土)
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旅行記作成のコツ

自分を棚に上げて人を責めること


客観的に見て面白いから。
ユーモアの本質

あなたはダメ。自分はもっとダメダメ。
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まとめ



旅行をしてから旅行記を書くのは難しい
旅行記をつくるために旅行をすること
そのために、いくつかのテクニックがある
 毎日3時間を旅行記書きにあてること。
 旅行記は旅行の数日前から始めること。
 旅行後の一週間を旅行記書きにあてること。
 ひとりで旅行すること。
 荷物を減らすこと。
 そのために手紙を書き、コピーしておくこと。
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