平成２０年７月１７日関東経済産業局特許室渡邉治 1 【知的財産権とは？】 2 知的財産権がなぜ必要？知的財産が無防備の場合知的財産で防衛されている場合（知財バリア）企業の知的財産阻止技術、ノウハウ、アイデア、デザイン、ブランド等後発企業が次々と参入阻止企業の知的財産技術、ノウハウ、アイデア、デザイン、ブランド等 ◆価格競争を誘発（魅力的な商品ほど「まね」が頻発）阻止価格下落価格競合参入阻止（知的財産権の防御で「まね」を許さない）チームデミ発売 2,800円 1985年度グッドデザイン賞受賞日経年間最優秀賞チームデミのコピー商品 360円（売れ始めてすぐに香港製のコピー商品、類似商品が頻発）価格開発者の価格決定力による価格の維持（市場の優位性を確保） 3 知的財産権の種類創作意欲を促進信用の維持知的創造物についての権利特許権（特許法）実用新案権（実用新案法）意匠権（意匠法）著作権（著作権法）回路配置利用権（半導体集積回路の回路配置に関する法律） ○「発明」を保護 ○出願から２０年（一部２５年に延長） ○物品の形状等の考案を保護 ○出願から１０年 ○物品のデザインを保護 ○登録から２０年 ○文芸、学術、美術、音楽、プログラム等の精神的作品を保護 ○死後５０年（法人は公表後５０年、映画は公表後７０年） ○半導体集積回路の回路配置の利用を保護 ○植物の新品種を保護（種苗法） ○登録から２５年（樹木３０年）（技術上、営業上の情報） ○ノウハウや顧客リストの（不正競争防止法）商標権（商標法）商号（商法） ○商品・サービスに使用するマークを保護 ○登録から１０年（更新あり） ○商号を保護商品表示、商品形態【以下の不正競争行為を規制】（不正競争防止法） ○混同惹起行為 ○著名表示冒用行為 ○形態模倣行為（販売から３年） ○ドメイン名の不正取得等 ○誤認惹起行為 ○登録から１０年育成者権営業秘密営業標識についての権利盗用など不正競争行為を規制産業財産権＝特許庁所管 4 【特許制度の概要】 5 特許権の取得特許出願研究学会発表論文提出公開実験研究成果の発表前に出願することが原則出願公開１年６月後に発明の内容を公開（秘密にできない）《発明を文章で表現する》提出書類 ①特許願 ②特許請求の範囲 ③明細書 ④必要な図面 ⑤要約書審査請求３年以内に請求（請求がなければみなし取り下げ）特許権の発生審査権利は最長20 年（年金の支払いがなければ権利消滅）審査官による特許要件の審査 ①発明であるか（自然法則を利用した技術思想の創作） ②世の中に知られていないか（新規性） ③容易に考えられないか（進歩性） ④発明の内容が具体的であるか等 ※研究段階から特許文献調査を行って、重複研究や無駄な出願を回避 6 特許出願に要する経費は？出願料 15,000円審査請求料 168,600円＋ 4,000円×請求項登録料（1～3年） 2,300円＋ 200円×請求項弁理士費用（目安）約20～50万円＋成功報酬外国出願（目安）約百万円 ×国数平成２０年６月１日から出願料、登録料を引き下げました！軽減措置あり（4～6年） 7.100円＋ 500円×請求項（7～9年） 21,400円＋ 1,700円×請求項（10年～） 61,600円＋ 4,800円×請求項 10年目以降の特許料は高額（弁理士の報酬額は、依頼者と弁理士の合意によって決定。業務を依頼するときに、十分説明を受けてから額を決定してください） 7 【審査の現状】 8 我が国企業の特許出願・取得状況の現状 ○多数の国内出願の一方で、国内で特許になるものは約１／４海外でも保護されるものは約１／10 審査請求内国人出願約37万件／年特許査定約10万件／年外国出願され海外で特許保護されるもの3～4万件拒絶査定約10万件／年国内出願されたが国際的に保護される対象にならなかった出願約20万件/年審査請求率約55％ ※直近５年平均値審査請求されないもの約45％年間約３０万件以上特許出願の９割以上（技術流出の恐れ） 9 特許審査処理の促進の取組効率的な特許審査体制の構築 ○日本の特許庁は、世界に先駆け先行技術調査の外注拡大やペーパーレス化を通じた効率的な業務体制を実現。 ○この結果、日本の特許庁は、米国の２倍以上、欧州の４倍以上の審査効率を実現。 ○世界に先駆けてペーパーレスを実現し、業務を効率化 ○先行技術調査の外注を拡大（万件）＜先行技術調査の外注件数＞ 25 22.6 20 15 14.2 16.0 17.8 18.7 19.7 98% 97% 91% 83% 80% 60% 11.4 10 ＜オンライン出願率＞ 100% 57% 40% 43% 10.0 20% 5 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007（年度）（予定） ※外注先機関は、07年3月に5機関に。 2006年度の外注比率は約67％。欧米では民間外注は実施していない。 0% 33% １９９０年１２月特許・実用新案米国２００６年意匠欧州 (2007年4月） (2006年9月）商標審判 ※日本ではテキストデータ、米国・欧州ではイメージデータによる電子出願が主。 ○欧米の２～４倍の審査処理の効率性を達成 250 200 150 100 50 00 (件数) ○低廉なコストを実現【一審査官当たりの審査処理件数】＜平均的な特許出願費用＞ 199 78 日本審査官数１，３５８人（うち任期付１９６人）米国４，１７７人 45 欧州３，４４９人 ※米国、欧州は2005年日本は2005年度日本３８万円米国７０万円欧州７２万円 ※出願から登録までに各国特許庁へ支払うもの。2005年度データ 10 特許審査の処理状況 ○国内特許出願は４０万件を切り、前年度３％減。 ○審査請求は「請求のコブ」のピークを過ぎ、減少傾向。 ○審査請求件数が一次審査件数を上回っていたが、その差は徐々に解消。 ○審査待ち期間は長期化していたが、今後徐々に減少に転じる見込み。 600,000 27 500,000 400,000 26 26 26 25 300,000 200,000 100,000 0 2003年 2004年 2005年 2006年 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 特許出願件数審査請求件数審査待ち期間一次審査 2007年 11 【中小企業の知財意識】 12 中小企業アンケート調査（１９年度） ○対象企業：過去に特許出願を行った管内の中小企業 ○回答件数等：1,437／3,392社（回答率42％）・知財を意識した企業経営を行っている。・今後も知財活動を継続する。・今後あらたに取り組んでいく。企業の知財意識・目的・自己実施 → 差別化、付加価値創造、企業ブランドの向上９７割９割割 → 他社へのライセンシング、クロスライセンスとしての利用は低い 13 中小企業アンケート調査７割・知財活動に関するコストを容認。 → 小規模企業ほど負担感は大きい。知財コストと公的支援公的支援の必要性は極めて大きい「知らない」５割・知財コスト削減のための公的支援の認知度・利用状況社内体制の構築「知っているが利用していない」３割・知財専任部署を設置 → 知財管理業務に多くの人材を割くことは、現実的に困難。２割・侵害発見！しかし警告せず！！ → 知財紛争の「労力」と「コスト」は非常に負担が重い１割公的専門家の活用の有効活用・公的専門家の認知度・利用状況「知らない」５割「知っているが利用 14 していない」４割中小企業向け重点３支援策中小企業等のニーズ特許を出願したいけどお金がかかる・・料金減免制度料金半額！中小企業であれば、審査請求料及び特許料が安くなる可能性があります！中小企業等特許先行技術調査支援特許を出願したけど審査請求するか迷っている・・審査請求をしてから特許を審査してもらうまでに時間がかかる・・知中調査費無料！財小の企中小企業であれば、戦業先に同様の出願がないか無料で調査！略等的に活よ早期審査制度用る中小企業であれば、平均２７月が２.４月に！！無料で審査の時期を早められます！ 15 その他の活用可能な公的支援制度説明会・セミナー ○初心者説明会・実務者説明会の開催 ○自治体の要望に応じステップアップセミナーを開催公的アドバイザー ○特許情報活用支援アドバイザー ○特許流通アドバイザー中小企業向け相談会 ○全国で無料相談会を開催 ○経験豊富な弁理士等が対応知財駆け込み寺産業財産権専門官の企業訪問地域知的財産戦略本部「知らない」５割 ○商工会・商工会議所が、知財に関する相談窓口として対応。公的機関や専門家への紹介（取り次ぎ）を実施。「知らない」８割 ○中小企業に対する総合的な知財関連支援の専門家 ○個別に企業を訪問。施策の紹介、説明会等を実施。「知らない」８割 ○地域知的財産戦略推進計画を策定し、中小企業への総合的な支援策を実施。フェア、セミナー、支援人材派遣。 16 特許情報活用支援アドバイザー（ＡＤ）の活用特許情報ＡＤとは・地域における中小・ベンチャー企業等の技術開発、特許取得・管理等を支援するため各自治体に派遣・特許情報活用に関する相談・アドバイス・利用者のレベルに応じた検索技術指導ＩＰセンター等での相談特許情報ＡＤの業務訪問相談・指導講習会講師無料でアドバイス最寄りの知的所有権（ＩＰ）センターへ 17 特許流通アドバイザーの活用特許保有企業大学・研究機関 ←「必要な技術はどこにあるのか」「活用できる企業はないのか」 → ←「交渉はどうすればよいのか」 → 特許導入企業特許流通アドバイザーによる技術移転の仲介支援 ○提供可能な特許の把握と導入ニーズの把握から、ライセンス契約に至るまでの幅広い支援 ○公的サービスのため、相談・アドバイスは無料。かつ利用者の秘密は厳守 ○特許流通ＡＤによる全国的なネットワーク。全国レベルでのマッチング実績無料でアドバイス（平成９年１０月～平成１９年３月末：約９千件）最寄りの知的所有権（ＩＰ）センターへ 18 地域中小企業の知的財産戦略策定支援地域の中小企業等における知的財産の戦略的活用等の促進を支援する特許庁経済産業局等申請都道府県知的所有権センター連携２／３補助都道府県等中小企業支援センター応募知財専門家（知財コンサル、弁理士等）専門家派遣支援決定中小企業 ○特許分析支援、知財戦略策定、ビジネスプラン作成支援等 19 知財駆け込み寺連携事業における企業訪問型の相談事業訪問型相談事業は ○６か所の都道府県又は政令指定都市と協力して実施する。１．知財駆け込み寺を通じて専門家が中小企業を訪問し、巡回相談を実施する。（モデル的に実施）２．その結果について費用対効果等の分析調査を行う。３．今後の知財駆け込み寺における相談事業のあり方を検討する。委託契約特許庁委託事業者（発明協会）訪問相談依頼訪問依頼知財駆け込み寺知財巡回指導員（商工会議所・商工会）（弁理士・企業ＯＢ等）知財に関する相談中小・ベンチャー企業等訪問相談 20 中小企業向け相談会中小企業等に対する産業財産権に関する無料相談会等を実施（本年度大幅な回数増） ■実施：（社）発明協会都道府県支部（特許庁委託事業） ○相談会：約４，０００回（２０年度）各支部の具体的相談日等は、（社）発明協会「特許ひらめ木」の「各支部」を 21 参照。（http://www.hirameki.jiii.or.jp/）産業財産権専門官の設置特許庁では、2005年４月、中小企業に対する総合的な知財関連支援の専門家として「産業財産権専門官」を設置し、各種支援を行っています。支援内容（無料） ○関係機関が主催する知財制度・関連支援策のセミナー・研究会・研修の講師 ○展示会等において知財関連支援策等をご紹介 ○中小企業等の経営者等が集まる勉強会・研究会の講師 ○中小企業への個別訪問による知財関連支援施策等のご紹介知財セミナー研修講師官公庁商工会議所商工会中小企業支援センター産業支援機関各種工業会中小企業の集まり等経済産業局特許室産業財産権専門官（特許庁）勉強会・研究会講師派遣展示会普及啓発企業訪問要請に応じて、講師等をお引き受けします。希望される場合は各経済産業局へご相談ください。個別訪問については、直接お問い合わせください。講師派遣等の申込先：各経済産業局特許室 http://www.jpo.go.jp/torikumi/chushou/chitekizaisan.htm 中小企業等（知財デバイドの解消）関東地域における支援体制・知財情報メルマガも配信しています。ご希望の方はＨＰから申し込みを！関東経済産業局特許室（広域関東圏地域知財戦略本部事務局）さいたま市中央区新都心１ー１さいたま新都心庁舎１号館９階 TEL:022-223-9730 FAX022-262-5906 E-mail：[email protected] http://www.kanto-chizai.com// 23 広域関東圏知的財産戦略推進計画２００８基本方針主な事業１．首都圏の強みを伸ばすとともにその活用を図る (1)知財創造ポテンシャルが高い、知財人材が豊富、知財ビジネスの進展という強みを持つ首都圏が知財立国を先導。開催日：10月１～3日会場：東京ビッグサイト出展者募集中（7/31まで）！ http://www.psf2008.com ①パテントソリューションフェアの開催 ②東京コンテンツマーケットの開催 (2)首都圏へのアクセス機会の提供や知財専門家の派遣を通して、地域の知財活用レベルを向上。 ③ 企業の未利用知財の事業化調査【新規】 (3)ゲーム、マンガ、アニメ、映画等のコンテンツ産業を振興するため、著作権など制作者の知財の保護・活用を促進する。 ④ 大学が連携した特許群管理による活用調査【新規】複数大学が特定分野の知財を持ち寄り、試行的に特許群を形成し、ライセンスアウトや事業化の実現可能性を研究２．中小企業の知財戦略の構築を支援する (1)身近で取組やすい商標に関する事例などを題材に、理解しやすい説明を強化する。 (2)これまでの機会提供型の支援に加え、知財への取組が不足する中小企業に対し、企業訪問型の支援を強化する。 (3)地域に根ざした企業振興活動を行っている地方銀行・信用金庫、中小企業［図：中小企業への普及策の多様化］診断士等との連携を強化広し、知財活用のすそ域関中野を拡大する。東知財専門家の活用弁理士・弁護士説明会・セミナー・相談会・シンポジウム等の講師特許情報アドバイザー特許流通アドバイザー普及啓発アドバイス出願指導有識者圏知的財産戦略本部今後強化すべき普及啓発活動小地域で活動する人材の活用知財の基礎知識の習得関東経産局・自治体等の職員基礎知識の普及企クラスターのコーディネータ中小企業診断士・技術士知財パンフレットの配布大手・中堅企業の未利用知財のうちベンチャー企業で事業化できる可能性が高い知財を抽出し、事業化手法を研究地方銀行・信用金庫商工会議所・商工会パンフレット配布 ①知財活用実態調査 ②ステップアップセミナーの開催（全50回） ③地域で活動する人材を活用した普及啓発知財の専門家のみならず自治体、商工会議所・商工会、中小企業診断士、地方銀行・信用金庫等と連携し、普及啓発を行う ④地域における知財戦略支援人材の育成技術士等の専門家に知財コンサルティング能力を付与するための研修を実施し、地域における知財人材の充実化を図る（研修生２４人以上） ⑤外国出願助成事業【新規】戦略的な外国出願を支援するため、中小企業支援センターを通じて外国出願に要する経費の一部を助成する業相談窓口専門家へ取次知財駆け込み寺 2 ３．地域経済の活性化のため知財活用を促進する ①地域ブランド振興セミナーの開催 (1)地域の特徴や個性を活かした魅力ある地域づくりを支援し、地域団体商標など「地域ブランド」の確立を推進する。 (2)関東農政局や自治体農政関係機関との協力の下、農商工連携、農林水産産業の知財活用を促進する。 (3)意欲的な取組を行っている自治体と連携し、成功モデルづくりとその成果の普及を行う。地域団体商標＜高崎だるま＞商標登録第5003697号他、61件登録（H20.2.12現在） ②意欲ある自治体との重点的事業連携【新規】 24 「横浜市」と国が連携事業を実施し、「横浜市」の知財戦略を加速させ、連携の成功モデルを構築今後の中小企業支援施策知財専門家の活用弁理士・弁護士広域関東圏知的財産戦略本部説明会・セミナー・相談会・シンポジウム等の講師特許情報アドバイザー特許流通アドバイザー普及啓発アドバイス出願指導有識者今後強化すべき普及啓発活動知財の基礎知識の習得地域で活動する人材の活用自治体等の職員小基礎知識の普及支援施策の周知クラスターのコーディネータ中小企業診断士・技術士知財パンフレットの配布中地方銀行・信用金庫商工会議所・商工会知財駆け込み寺パンフレット配布企業相談窓口専門家へ取次 2 25 以上、ご静聴ありがとうございました。 26 【実用新案・意匠・商標制度の概要】（参考） 27 実用新案の特徴実用新案の保護対象＝物品の形状、構造又は組合せに係る考案「物品の形状、構造又は組合せ」に該当しないもの」 ① 方法のカテゴリーである考案、② 組成物の考案 ③ 化学物質の考案 ④ 一定形状を有さないもの（例、液体バラスト、道路散布用滑り止め粒） ⑤ 動物品種、植物品種、 ⑥ コンピュータプログラム自体無審査制度早期登録の観点から、方式・基礎的要件の審査のみ行い、新規性・進歩性等の実体審査は行わない無審査制度を採用実用新案技術評価の請求（12条）実用新案権の有効性を判断する材料として、特許庁審査官が出願された考案の新規性、進歩性などに関する評価を行い、請求人に通知実用新案権の行使（29条の２） 28 実用新案権は、実用新案技術評価書を提示して警告した後でなければ、行使することができない特許と実用新案の違い特保護対象許物、方法、物を生産する方法の発明実用新案 ○早期登録制度の採用 ○紛争解決は当事者間の判断 ○権利行使は当事者責任で物品の考案に限定特許出願手数料実体審査審査官が審査無審査権利の存続期間出願から２０年出願から１０年出願 16,000円審査請求168,600円＋(4,000 円×請求項数) 登録 2,600円＋（200円 ×請求項数）／年（１～３年まで）権利になるまで審査請求から平均２６月出願から２～３月実用新案出願手数料費用（登録から３年分）約２０万円約２万円権利行使排他的権利技術評価書を提示して警告した後でなければできない出願件数年間約４０万８千件年間約１万１千件出願 14,000円登録 2,100円＋(100円 ×請求項数)／年（１～３年まで）技術評価書 42,000円＋１請求項につき1,000円 29 意匠制度が保護する意匠（２条）意匠法で保護する意匠＝「物品の形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合であって視覚を通じて美感を起こさせるもの」１．物品と認められるもの意匠法上の物品は、有体物であり、動産であるものでなければなりません。花火２．物品自体の形態物品自体の形態である必要があります。例えばナプキンをたたんで作った花はナプキン自体の形態とは認められません。３．視覚に訴えるものネクタイの結び目視覚すなわち肉眼で認識されるものでなければなりません。分子構造などの肉眼で確認できないものは認められません。４．視覚を通じて美感を起こさせるもの意匠としてまとまりがなく、煩雑な感じを与えるだけで美感をほとんど起こさせないものは認められません。紛状物の一つ一つの粒 30 意匠登録出願の流れ意匠登録出願方式審査出願手数料 16,000円拒絶理由実拒絶理由通知体あり審査拒絶査定補意正見書書拒絶理由なし登録査定登録料 1-3年毎年 8,500円 4-10年毎年16,900円 11-15年毎年33,800円（19.4.1以降の出願は 11-20年33,800円）設定登録 ○秘密意匠は秘密期間経過後に公表意匠公報の発行登録料納付拒絶査定不服審判拒絶審決無効審判知財高裁へ提訴拒絶判決無効判決維持判決最高裁に上告無効審決維持審決意匠権の維持 ○最長登録から20年（19.3.31以前の出願は最長で登録から15年） ○年金の支払いがなければ 31 権利消滅商標とは・「商標」は、自己の商品やサービスを表示し、自己の商品やサービスを他人の同種の商品やサービスと識別する標識。・「商標」とは、消費者にとっては、その商品やサービスがどこの企業のもので、信頼できるものなのか判断できるもの。（企業にとってはこれまで積み重ねてきた企業努力のあらわれ）信頼企業等需要者商標の三大機能出所の表示：同一の商標を付した商品やサービスは、いつも一定の生産者、販売者または提供者によるものであることを示す機能品質の保証：同一の商標を付した商品やサービスは、いつも一定の品質、または質を備えているという信頼を保証する機能広告・宣伝：広告に使用することにより、その事業者の商品またはサービスであることを需要者・消費者に伝え、商品またはサービスの購入・ 32 利用を喚起させる機能様々な商標「商標」とは「文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩の結合（これらを「標章」という）」であって、業者の商品又は役務（サービス）に使用するもの文字商標：文字からなる商標（標準文字もあり）図形商標：写実的なものから図案化したもの、幾何学的模様等の図形から構成される商標記号商標：暖簾（のれん）記号、仮名記号、アルファベット文字を輪郭囲んだものなどや文字を図案化し組み合わせた記号からなる商標立体商標：商標を立体化したもの、容器等を特殊な形状にして商標として使用するもの、人物や動物等を立体化し商標として使用するもの結合商標：文字、図形、記号、色の２つ以上を組み合わせた商標 33 【平成２０年度特許法等改正の概要】（参考） 34 改正の概要１．通常実施権等登録制度の見直し（特許法・実用新案法）（特許法・実用新案法）・特許の出願段階におけるライセンス（他者への実施許諾）を保護するための登録制度を創設<特許法> ・現行の通常実施権登録制度の活用に向けた見直し<特許法・実用新案法〉特許権・実用新案権に係る通常実施権の登録事項のうち、秘匿の要望が強い登録事項の開示を制限２．不服審判請求期間の見直し（特許法・意匠法・商標法）＜特許＞・拒絶査定不服審判請求期間 30日以内⇒3月以内・特許請求の範囲等の補正可能時期審判請求から30日以内⇒審判請求と同時にのみ＜意匠・商標＞・拒絶査定不服審判と補正却下決定不服審判の審判請求期間 30日以内⇒3月以内４．特許・商標関係料金の引下げ（特許法・商標法）・特許料の引下げ（平均12%）・商標の設定登録料等の引下げ（平均43%）３．優先権書類の電子的交換の対象国の拡大（特許法・実用新案法）・優先権書類を電子的に交換できる国を拡大現行：※優先権書類の発行国(第一国)で電子化されたデータの受け入れが可能。改正後：第一国以外の国や国際機関（WIPO等）で電子化されたデータの受け入も可能。 ※最初に出願した国(第一国)への出願日がその後に出願した他の国(第二)での審査上の判断基準日となることを証明する書類。５．料金納付の口座振替制度の導入（工業所有権に関する手続等の特例に関する法律）・銀行口座からの振替えによる納付制度を導入。