第6章 原因⑤ 業績を上げるために競争させる

第6章
原因⑤業績を上げるために競争させる
A班 藤田、土橋、道家、石川
2014.11.5
人を動かすのに競争を使うやり方は組織にとって千差万別
①競争をなくし協調関係を重視する企業文化
or
②アメリカのように競争の原理を重視
(競争が革新的な行動や資源の有効活用を促すので国家の経済システムにとってプラスという考え)
e.g. リンカーン・エレクトリック社の出来高制、インテルの元CEOアンドリュー・グローブ
誰かの成功のためには、誰かの失敗がなければならない。(=ゼロサム・ゲーム)
レースの勝者は常に一人である。
アメリカのビジネス文化……競争原理が当然!
・社内の競争も会社同士の競争もあまり区別ない
・国の経済システムも個人や社内部門同士の競争でもメリットが語られる
この考え方が深く浸透、強いプレッシャーとして組織に働いている
~内部競争の特徴~
①相対的な評価であり、高く評価されるのはごく限られた人々である
②個人を表彰する
③昇給の予算配分が決まっているので、誰かが昇格すれば、誰かはもらえない
④賞金がかかっている場合もある
⑤成績が公表される
これらはゼロサムの競争なので勝者は一人、あるいは一部門。他はすべて敗者。
ゼロサムゲーム
・人を仕事に駆り立てる
・勝者は恩恵に浴する
・社内競争は敗者を痛めつけるだけではない
6章では…
①競争が知識と行動の
ギャップを深める事例を
検証する
②それでも競争が広く
経営に取り入れられ
ている理由を考える
③友人を敵に変えて
しまう社内競争の弊
害を上手く避けている
組織の例を紹介
▼社内競争はなぜ知識と行動のギャップをつくるのか
競争は組織への忠誠心を損なう ー 投資銀行で転職が多い理由
・投資銀行知識やスキルをもった人材に頼る部分が大きい
・投資銀行には個人主義で競争的な文化があり、組織としての一体感を
培ったりできない。
★ゴールドマン・サックス…チーム中心の文化。
→常に利益をあげている
全てが競争的な環境では従業員と企業を結ぶ強い絆はない
チームワークを弱め、欠陥ソフトウェアを生むマイクロソフト
巨大なソフトウェア企業には特にチームワークは必要
しかし!!!部門では全く実行されていない!!!
・マイクロソフトは基本給を低く抑え、ボーナスを支給している
・ボーナスはチームや部門に関係なく、相対評価のゼロサムの配分
→お互い助け合うことはない
結果としてマイクロソフトは欠陥のソフトウェアを出荷することで有名。
競争的で個人主義の体質がこの問題に拍車をかけている
知識を共有できない
・効率良く作業を進める知識を全社に
伝え全体の成績アップをはかりたい
・別の部門から知識を吸収させたい
but
・組織の内部に相対的なランク付けで
報酬や地位が得られるなどという
競争があると、知識の共有は困難
例:フレッシュチョイス
・ライバル社、ズーパの買収(その精神と経営方法を学ぶため)
・外部のライバルから価値ある情報を得るのは良い仕事ぶりとされるが、内部の競争相
手からアイデアを借りるとなると、相手が自分より優れていることの証明になってしまうと
理由から結果上手くいかなかった。
内部競争が激しい職場
↓
「劣等感の裏返し」が生じる
組織より部門が大事
強い自己イメージ
グループのメンバーを結びつけ
部門に連帯意識をもたせる
(忠誠心やチームワークが生まれる)
新しいやり方を敬遠し退けてしまう
他との違いをはっきりさせ、
他の部門が優れていることを認めたくない
例:ゼネラルモーターズ(GM)
・内部で競争意識があるため、知識がGM全体に伝わらない
・他の部門でより良い方法を実行していることを知っても、その知識を自分たちの部
門に持ち込まない
知識の共有を最もはばんだのは、ステータスをめぐる内部競争
何故内部競争を助長するのか
「競争がわれわれの最高の力を生み出す」
・・・競争が奨励されるのは、それがやる気を起こすからである。
優れた行動をとるには競争は必要ない
自己達成を予言する力
(ピグマリオン効果)
・・・
教師やリーダーが信じたり、信じたように行動し
たりすると、生徒や部下たちが平均以上の結果
をだす。
この力を使えば、人を「勝者」と「敗者」に分ける必要はない。
敗者として扱われ、自尊心もやる気も失うと、仕事ぶりはさらに下降していく
ランク付けや勤務評定は内部競争を生む
グループの素晴らしい活躍をリーダーが期待すると、グループ全体の成績が上がっていく。
外部競争と内部競争
競争がいつでも悪いわけではない
競争心が成功の理由でもある
内部の部門や部署、あるいは同じ部門の仲間同士
で競い合うのではなく、競争相手を外部に求める
(例) サウスウエスト航空
内部に共通の目標があり、給与体系も、利益の分配や株主制度など、
全体的な報奨という形をとり、個人の功績に報奨を与えることは避けている。
外部の脅威には社員全員が脅かされているという考え方↓
敵をつくらない工夫をしている企業
社内競争が激しいと…
・情報の共有ができない
・互いに助け合うことができない
・組織全体の業績を上げる努力がおろそかになる
どうしたら克服できるのか?
○共通の目標や共通の外敵からの脅威を植えつける
例)アップルコンピュータ
○競争を断固として許さないこと
例)メンズ・ウエアハウス
⇒ほかの人を犠牲にして自分だけが成功するようなシステムは使うべきではな
い
競争が役に立つのは、仕事に相互依存性が少ない場合や、必要なスキルがすでに備わっていて、新
たに知識を吸収しなくてもよい作業などである。