新たな都立高校改革と 多様なタイプの学校について 都立学校教育部高等学校教育課 都立高校改革推進担当 新たな都立高校改革推進計画の策定① これまでの都立高校改革（平成９年策定） 【策定の目的】 ○生徒の多様化への対応 ⇒新しいタイプの高校の設置 ○生徒の減少に伴う規模と配置の適正化 ⇒学校の適正配置による学級規模の維持 応募倍率の回復、入学辞退率・ 中途退学率の低下など、一定の成果 2 新たな都立高校改革推進計画の策定② 高校改革を終えた現状と課題 ○明らかになった課題 ・個々の生徒に着目すると、一人一人の能力を十分に伸ばしきれてい ない実態 ・未だ多くの中途退学者・進路未決定者が存在し、その状況も学校ごと に大きな差異 ・若者の規範意識の低下や内向き志向などの意識の変化 ○近年の社会状況 ・国内の就業構造の変化に伴う雇用の多様化・流動化の進展（非正規 雇用の増加） ・グローバル化が進む中での日本の国際競争力の低下 ○我が国の高等学校に係る近年の動向 ・高等学校学習指導要領の改訂（平成21年３月） 3 新たな都立高校改革推進計画の策定③ 新たな計画の策定 次代の人間の育成が大きな社会的課題である との認識が多くの人に共有 社会の要請や都民の期待に応えるため、 計画的に課題を解決する必要がある 新たな都立高校改革推進計画の策定（H24.2） 4 新たな都立高校改革推進計画（H24.2策定） 新たな都立高校改革推進計画の目的 教育基本法の理念を踏まえ、都立高校が生徒を 「真に社会人として自立した人間に育成する」 ことを目的とする。 新たな都立高校改革推進計画の目標 目的を具現化するため５つの目標を設定 目標達成のための基本的な考え方 「生徒一人一人の潜在能力を顕在化し伸ばす教育 の実践を基本的な考え方とする。 5 新たな都立高校改革推進計画の目標 目標Ⅰ 社会的自立の基盤となる力の確立 自立に必要となる知・徳・体を育成し、都立高校卒業時までに、 社会人として必要な力を着実に身に付けさせます。 目標Ⅱ 変化する社会の中での次代を担う人間の育成 現在の日本社会が直面する様々な課題の中で、職業的自立に必要な 力を育成し、グローバル社会で活躍する人間を輩出します。 目標Ⅲ 生徒の育成を担う教員の資質・能力と学校の経営力の向上 プロ意識を涵養し、高い専門性と優れた指導力を備えた教員を育て、 校長のリーダーシップの下、一丸となって生徒を育成する学校にします。 目標Ⅳ 生徒一人一人の能力を最大限に伸ばす学校づくりの推進 課程、学科やタイプに応じ、生徒の能力を伸ばす教育実践の場を 提供します。 目標Ⅴ 質の高い教育を支える教育諸条件の整備 入学者選抜制度の改善、ＩＣＴ環境の充実、施設・設備の整備、就学 機会の提供など、質の高い教育を支える様々な条件を着実に整備します。 6 多様なタイプの学校の設置 ① 中高一貫教育校 ⑤ 進学型専門高校 ② 総合学科高校 ⑥ 産業高校 ③ 単位制高校 ⑦ 総合芸術高校 ④ 科学技術高校 ⑧ チャレンジスクール ⑨ 新たなタイプの昼夜間定時制高校 7 多様なタイプの学校の設置状況 H25年4月 中高一貫教育校 総合学科高校 単位制高校 科学技術高校 進学型専門高校 産業高校 総合芸術高校 チャレンジスクール 新たなタイプの昼夜間定時制高校 １０校 １０校 １１校 ２校 ２校 ２校 １校 ５校 ４校 8 中高一貫教育校 種類 ①中等教育学校 ６年間一貫して体系的な教養教育 ②併設型 ③連携型 • 設置規模 10校設置（①中等教育学校・②併設型） 17年度 18年度 20年度 白鷗高校・ 桜修館中等 立川国際中等 附属中学校 教育学校 教育学校 武蔵高校・ 小石川中等 附属中学校 教育学校 両国高校・ 附属中学校 22年度 南多摩中等 教育学校 三鷹中等 教育学校 富士高校・ 附属中学校 大泉高校・ 附属中学校 9 総合学科高校 普通科、専門学科に並ぶ第三の学科 多様な科目を設置して、普通教育と専門教育を総合 的に行う。 多様な能力・適性等に対応した柔軟な教育 設置規模 10校 ～18年度 晴海総合高校 つばさ総合高校 杉並総合高校 若葉総合高校 青梅総合高校 19・20年度 葛飾総合高校 東久留米総合 高校 世田谷総合 高校 22年度 23年度 町田総合高校 王子総合高校 10 単位制高校 多様な科目の開設、生徒の主体的な科目選択 個性・能力の伸長、様々な学習・進路希望に応える。 種類 ～17年度 ①多様な学習 飛鳥高校、芦花高校、 型 上水高校、美原高校、 大泉桜高校、翔陽高校 18年度 19年度 忍岡高校 板橋有徳 （普通科） 高校 ②進学重視型 墨田川高校、国分寺高校 新宿高校 ③専門型 六郷工科高校 忍岡高校 (生活科学科) 11 科学技術高校・進学型専門高校 ■大学等へ進学し、それぞれの専門分野を継続して学 習することを前提とした新しいタイプの専門高校 科学技術高校 １３年度 ２２年度 科学技術高校 多摩 科学技術高校 (科学技術科) 進学型専門高校 １６年度 ２１年度 千早高校 大田桜台高校 (ﾋﾞｼﾞﾈｽｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝ科) 12 産業高校・総合芸術高校 ■産業高校 生産・流通・消費の基礎と相互の関連を学び、 自己の進路希望に沿った専門教科を学ぶ。 19年度 橘高校 八王子桑志高校 ■総合芸術高校 芸術の各分野における高度な専門性、 幅広い教養、豊かな人間性を備えた人材を育成する。音楽 科・美術科・舞台表現科の３つの学科を設置する。 22年度 総合芸術高校 13 チャレンジスクール 昼夜間定時制高校 小・中学校時代に不登校経験をもつ生徒や高校の 中途退学者など、これまで能力や適性を十分に生 かしきれなかった生徒を受け入れる。 三部制(午前･午後・夜間)の総合学科・単位制 基礎・基本の重視／心のケアに配慮したきめ細か な指導／学力考査のない入学選抜／他部履修に より３年間での卒業も可能（三修制） ～13年度 16年度 17年度 19年度 桐ヶ丘高校 世田谷泉高校 大江戸高校 六本木高校 稔ヶ丘高校 14 新たなタイプの昼夜間定時制高校 自分のライフスタイルや学習ペースに合わせて、午 前・午後・夜間の各時間帯の中から選んで入学でき る昼夜開校の学校 三部制の定時制課程、普通科・単位制 学年制の良さを残した取組み／ 職業に関する専門 科目を設置／基礎･基本の重視／他部履修等によ り３年間での卒業も可能（三修制） 17年度 18年度 19年度 一橋高校 浅草高校 荻窪高校 八王子拓真高校 15 既存校の改善 進学指導重点校 難関国立大学・国公立大学医学部医学科への進学 の実現を目指して、 組織的・計画的に進学対策を推 進している都立高校を、選定基準に基づき進学指導 重点校として指定 進学実績の向上に向けた取組 日比谷高校 ・ 戸山高校 ・ 西高校 八王子東高校 ・ 青山高校 ・ 立川高校 国立高校 青山高校の指定期間は、※平成26年度まで ※在校生のための特例措置。平成25・26年度入試の実績により、 平成27年度以降も新たに指定 その他の６校の指定期間は、平成29年度まで 16 既存校の改善 進学指導特別推進校 国公立大学や難関私立大学等への進学の実現を目 指して、進学指導体制を充実し、安定した進学実績の 確保に取り組んでいる都立高校を進学指導特別推進 校として指定 進学指導重点校を参考とした取組 教育課程の編成、進学指導の充実、補習・補講による 学力のレベルアップ、自習の場の提供等 小山台高校 駒場高校 新宿高校 町田高校 国分寺高校 国際高校 17 既存校の改善 進学指導推進校 進学対策を進める都立高校の裾野を広げるため、全 都的な配置バランスや地域からのニーズ、過去の進 学実績、進学指導に対する取組状況などを総合的に 勘案して、都立高校全体の進学対策を強化することを 目的として、１３校を指定 三田高校 北園高校 城東高校 日野台高校 調布北高校 豊多摩高校 江北高校 小松川高校 武蔵野北高校 竹早高校 墨田川高校 江戸川高校 小金井北高校 18 既存校の改善 エンカレッジスクール エンカレッジ（encourage） ＝「励ます｣｢力づける」 小中学校で十分能力を発揮できなかった生徒のやる気を育 て、頑張りを励まし、応援する学校 思い切った指導の導入 ３０分授業／少人数制の分かる授業／豊富な体験学習 試験よりも努力を評価／ ２人担任制での指導 学力検査によらない入学者選抜の実施 １５年度 １８年度 １９年度 ２２年度 足立東高校 秋留台高校 練馬工業高校 蒲田高校 東村山高校 19
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