スライド 1 - 千葉県立図書館トップページ

平成25年度レファレンスサービス専門研修
平成25年12月19日(木)
ビジネス支援に関するウェブツール実習
国立国会図書館 利用者サービス部
科学技術・経済課
青山 寿敏
1
本実習の構成
1..ビジネスレファレンス で求められる経済産業情報
(事前学習のおさらいと補足)
2.演習
5題あります。
3.質疑応答
2
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(1/21)
事前学習のおさらいと補足
経済産業分野の利用動向
新規事業開発、需要予測、競合他社分析など、ビジネスに必要
な情報を求められることが多い
経済産業分野で必要とされる情報
①
②
③
④
経済情報
市場情報
消費者情報
企業情報
経済情報
市場情報
消費者
情報
企業情報
3
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(2/21)
①経済情報の特徴
 景気動向
景気動向指数、GDPなど
→経済全体はどのような状態か
 市況
物価、株価など
→原材料価格はどう変化しているか
 金融・財政
金利、税など
→金利は高いか、安いか
 国際経済
→輸出入の量はどれくらいか
貿易量、為替など
4
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(3/21)
②市場情報の特徴
 市場規模
→十分な売上や利益が得られる規模か
30,000
25,000
20,000
15,000
 市場予測
→将来市場は拡大するか。
ターゲット顧客層の人口増加率はどうなっているか
10,000
5,000
0
 市場シェア
→市場における自社のシェアはどの程度か
その他
A社
C社
B社
5
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(4/21)
③消費者情報の特徴
 消費動向
→ターゲット顧客層はどんなものにお金をかけているか
 消費者のし好
→ターゲット顧客層はどんなものを好むか
6
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(5/21)
④企業情報の特徴
 参入業界の企業リスト
→どんな企業が参入しているか
A社
東京都千代田区・・・
×××
▼▼
B社
東京都港区赤坂・・・
×××
▼▼
C社
大阪府大阪市・・・
×××
▼▼
D社
京都府京都市・・・
×××
▼▼
E社
宮城県仙台市・・・
×××
▼▼
F社
北海道札幌市・・・
×××
▼▼
G社
広島県広島市・・・
×××
▼▼
売上高、従業員数など
 取引先の情報
→最近の業績はどのような状態か
A社
7
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(6/21)
⑤「経済情報の調べ方」まとめ
<重要性>
 経済情報は、経済全体を俯瞰できる情報で、個別の産
業について把握する場合のバックグラウンドとして必須
の情報である
<情報の種類>
 景気動向、市況、金融・財政、国際経済がある
<代表的な資料>
 『金融経済統計月報』、『日本銀行統計』など
8
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(7/21)
⑥「市場情報の調べ方」まとめ
<重要性>
 市場情報は、より直截的にビジネスニーズを満たすこと
ができる
<情報の種類>
 市場規模、市場予測、市場シェアがある
<調べる資料の種類>
 市場情報を調べる資料には、業界地図、企業ランキン
グなどがある
<代表的な資料>
 『業種別審査事典』、『日経シェア調査』など
9
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(8/21)
⑦「消費者情報の調べ方」まとめ
<重要性>
 ビジネスのターゲットについて理解し、今後狙うべき顧
客層を設定することができる
<情報の種類>
 消費動向とは、どのような商品が売れているかという情
報を指す
 消費者のし好とは、消費者の属性の違いによる商品・
サービスに対する好みを指す
<代表的な資料>
 『家計調査年報』、『日経消費インサイト』など
10
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(9/21)
⑧「企業情報の調べ方」まとめ
<重要性>
 特定の業界に参入するときや、企業と取引を行おうとす
るときなどに必要な情報を知ることができる
<情報の種類>
 有価証券報告書から、上場企業の詳細な情報を得るこ
とができる
 企業名鑑から、未上場企業の情報や多くの企業の概要
を知ることができる
 社史からは、特定企業の歴史的背景のほか、長期間の
財務データなどを知ることができる
<代表的な資料>
 「EDINET」、『東商信用録』など
11
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(10/21)
⑨各情報源の特徴
経 消
市
チ 参 業
将
シ
済 費
場
入 界
ャ
来
・ 者
規 ェ ネ 企 動
性
ア
社 意
模
ル 業 向
会 識
高い
信頼性
入手性
①官公庁資料
‐ ◎ ‐
‐
②業界団体資料
◎ ◎ ‐ ○ ◎ ○ ‐ ○
③シンクタンク/金融機関資料 ○ ‐ ○ ‐
‐
‐ ◎ ○
‐ ◎ ◎ ‐
④民間調査会社資料
◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ‐ ○ ‐
⑤一般新聞/雑誌
○ ○ ○ ○ ‐
⑥業界新聞/雑誌
‐
‐
‐
主に
統計
‐ ◎ ○
‐ ◎ ◎ ‐
‐
低い
これらの情報源を、上から順にあたっていくのが「王道」
長井良平「ビジネス情報収集の基礎知識と基本的思考について」『専門図書館』2011.5
12
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(11/21)
⑩情報源の例(医薬品産業の場合)
① 『薬事工業生産動態統計年報』(厚生労働省医政局)
② 『DATA BOOK』(日本製薬工業協会)
③『みずほ産業調査』日本の産業動向(医薬品)(みずほコーポレー
ト銀行)
④ 『医療用医薬品データブック』(富士経済)
⑤『日本経済新聞』、『週刊東洋経済』
⑥ 『薬事日報』、『国際医薬品情報』
13
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(12/21)
⑪情報源の探し方-1
産業別の情報源を探すには、リサーチ・ナビの「産業情報ガイド」
が便利
14
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(13/21)
⑫情報源の探し方-2
15
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(14/21)
⑬情報源の探し方-3
16
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(15/21)
⑭統計とは
・特定の集団(調査対象)について調査を行い、結果を集計・加工して
得られた数値。
・官公庁や業界団体などの主体が多様な調査を行っている。
・統計は多くの経済産業情報に共通して
利用できる
・統計はビジネスにおいて基本となる重要
な情報源
・統計から、市場調査レポートなどで取り上げ
られない市場動向や市場規模が把握できる
17
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(16/21)
⑮統計の調べ方
・さまざまな分野にまたがる統計、
長期間にわたる統計を一度に調べる場合
総合統計書
・調べたい分野が限定されている場合
一つの分野で多くのデータを調べる場合
統計要約書
・特定の分野の詳しい統計を調べる場合
一次統計
・総合統計書で見つけられなかった場合
個別具体的なデータを探す場合
統計検索ツール
どの統計資料を見ればよいか分からない場合には、総合統計書から
見ていくのがよい。出典から一次統計にさかのぼることもできる。
どの場合も基本は官庁統計→民間統計の順で調べる。
18
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(17/21)
⑯インターネット上で利用可能な総合統計書
(全体)
『日本統計年鑑』※
『日本の統計』
(地域)
『社会生活統計指標-都道府県の指標-』※
『統計でみる都道府県のすがた』
『統計でみる市区町村のすがた』
(長期統計)
『日本の長期統計系列』(更新はH24.3まで)
など
※は冊子版に索引あり
19
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(18/21)
⑰インターネット上で利用可能な統計要約書
(経済・産業分野)
『日本銀行統計』
『農林水産省統計表』
『不動産業統計集』
(社会・労働・教育分野)
『人口資料統計集』
『労働統計要覧』
『文部科学統計要覧』
『厚生統計要覧』
『高齢社会統計要覧』
など
*官庁作成の統計要約書はWeb上で閲覧可能のものもある。
*リサーチ・ナビの産業情報ガイド内「○○産業に関する主要統
計資料」を活用する。
20
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(19/21)
⑱インターネット上で利用可能な一次統計
(経済・産業分野)
『国勢調査報告』
『経済センサス』
『小売物価統計調査年報』
『消費者物価指数年報』
『企業活動基本調査報告』
『工業統計表』
『商業統計表』
『サービス業基本調査報告』(H16まで)
『特定サービス産業実態調査報告書』
生産動態統計調査 各種
(社会・労働・教育分野)
『就業構造基本調査報告』
『家計調査年報』
『全国消費実態調査報告』
『住宅・土地統計調査』
『社会生活基本調査』
『国民生活基礎調査』
『人口動態統計』
『患者調査』
『学校基本調査報告書』
など
(『機械統計年報』等)
*官庁作成の一次統計はほとんどがWeb上で閲覧可能。
*膨大な量の表があるので、総合統計書や統計検索ツールで「あたり」を
付けてから調べることが望ましい。
21
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(20/21)
⑲インターネット上で利用可能な統計検索ツール
「e-Stat 政府統計の総合窓口」
・各省庁が作成している統計へ案内する機能を持った
総務省作成のポータルサイト。統計のキーワード検索が可能。
*冊子体では、以下の資料が有用。
『ビジネスデータ検索事典 データ&DATA』
・ビジネスに必要なデータの情報源をQ&A形式で紹介。
キーワード索引あり。
『統計情報インデックス』
・官庁・民間両方の統計資料を、約4,600のキーワードから
検索できる。直近5年分の情報を収載。
22
1.ビジネスレファレンスで求められる経済産業情報(21/21)
⑳統計のWEB上での調べ方の基本的な流れ
① 総合統計書(日本統計年鑑)を見る
出典の一次統計を見る
統計要約書を見る(リサーチ・ナビの
産業情報ガイドを活用)
出典の一次統計を見る
②
③
統計検索ツール(e-Stat)でキーワード検索を試し、
関連する一次統計がヒットしたら内容を確認する
23
ご質問はありませんか?
講義は以上で終了です。
これから演習に移ります。
24
2.演習
演習問題(前半)
①平成24(2012)年のアメリカ合衆国への自動車の輸出額が知り
たい。
(余力がある方は、平成25(2013)年1~6月の額も調べてみてく
ださい)
②東京と千葉の、天丼1杯の平均価格を比較したい。
③千葉県内の水産物用冷凍工場や冷蔵工場の数を知りたい。
25
2.演習
演習問題(後半)
④外国人観光客の消費動向を調べたい。
⑤JR東日本グループの従業員数と研究開発費が知りたい。
(余力がある方は、東京ディズニーランドホテルの客室稼働率と
平均客室単価も調べてみてください)
26