期末試験 7/30 (木) 3,4限 基本情報技術概論 I 演習 (第13回) 工-11 (要確認) ソフトウェア OS の構成と機能 埼玉大学 理工学研究科 堀山 貴史 1 ソフトウェアの体系 ユーザ アプリケーション ソフトウェア 基本 ソフトウェア (OS) 制御プログラム 言語プロセッサ コンパイラ、アセンブラ、インタプリタ サービスプログラム ハードウェア スーパバイザ 制御 (管理) やユーザプログラム 実行の監視 ジョブ管理、タスク管理、記憶管理 データ管理、運用管理、障害管理 ユーザインタフェース 2 制御プログラム (狭義の OS) スーパバイザ 制御 (管理) やユーザプログラム実行の監視 ジョブ管理 ジョブ実行順序の制御、ファイルや周辺装置の割り当て ジョブ … ユーザがコンピュータに与える仕事の単位 ___________ タスク管理 タスク実行の管理、CPU 使用時間の割り当て タスク … ジョブを細分化したもの OS が CPU、I/O を割り当てる仕事の単位 ___________ 記憶管理 ( → 次回、詳しくやります ) 3 テキスト p.202, p.203 例題 1, 2, 3 キーワード ジョブの実行多重度 ジョブをいくつ同時に実行できるか スプール 時間のかかる入出力をプログラム実行と 切り離すため、データを退避させておく所 例) プリンタ スプール、メール スプール 4 タスク管理 と マルチタスク 5 用語: シングル タスク (シングル プログラミング) タスク1 タスク2 CPU I/O シングル タスク 1つのタスクを最後まで実行してから、 次のタスクの実行を開始 CPU I/O CPU I/O ずっと待っている CPU 空き I/O CPU I/O CPU I/O CPU CPU I/O CPU I/O I/O 6 用語: シングル タスク CPU CPU I/O 空き CPU CPU I/O I/O CPU マルチ タスク I/O CPU I/O I/O マルチ タスク CPU CPU I/O CPU I/O CPU I/O I/O 7 用語: シングル タスク マルチ タスク 1つのプログラムを最後まで実行してから、 次のプログラムの実行を開始 マルチ タスク (マルチ プログラミング) 見かけ上、同時に複数のプログラムを実行 CPU の空き時間を少なくする ⇒ スループットの向上、レスポンスタイムの短縮 ・ スループット … 一定時間に処理できる仕事の量 ・ レスポンスタイム … 応答が返ってくるまでの時間 (第13回の講義の資料参照) 8 タスク管理 どのタスクに CPU を割り当てるか タスク 生成 実行可能状態 CPUが空けば いつでも実行可能 タスク 実行完了 実行状態 CPUでタスクを 実行している 9 タスク管理 実行可能状態 CPUが空けば いつでも実行可能 ディスパッチング CPUが空くと、次に実行されるべき タスクに CPU が割り当てられる 実行状態 CPUでタスクを 実行している ・ タイムスライス(CPUを割り当てられた時間)を 使い切る ・ より優先度の高いタスクが生成され、 CPU を奪われる … プリエンプション 10 タスク管理 実行可能状態 実行状態 CPUでタスクを 実行している 入出力 完了 待ち状態 入出力 要求 入出力など他の作業が 終わるのを待っている 11 タスクのスケジューリング方法 タスクにどのように CPU を割り当てるか 到着順 優先順 到着した順 (他のタスクが来ても中断しない) 優先順位の高いものから実行する ラウンドロビン 到着順だが、タイムスライスを使い切ったら、 待ち行列の後ろに並ぶ (一定時間ごとに、他のタスクに交代する) 12 練習問題: タスク管理 (H12年度 春) 似た問題が色々あります 表は、A, B, C の各タスクを単体で実行した場合の CPU, I/O 占有時間を示している。3つのタスクが同時に実行可能状態 になってから、すべてが終了するまでの CPU のアイドル時間 を求めなさい。なお、CPUは1個、各タスクの I/O は並行して 処理可能、OS のオーバヘッドは無視できるものとする。 タスク A B C 優先度 高 中 低 単独実行の占有時間 各タスクともに、 CPU → I/O → CPU 5 ms → 8 ms → 2 ms テキスト p.206 例題3 13 練習問題: タスク管理 1 ms + 5 ms = 6 ms CPU A I/O B I/O C I/O タスク A B C 優先度 高 中 低 単独実行の占有時間 各タスクともに、 CPU → I/O → CPU 5 ms → 8 ms → 2 ms 14 テキスト p.208 例題7 練習問題: x=3 タスク管理 …→ x = 12 ? タスク A ( x = x + x ) タスク B ( x = x × x ) a1: e ← x b1: h ← x a2: f ← x b2: i ← x a3: g ← e + f b3: j ← h × i a4: x ← g b4: x ← j 15 テキスト p.209 例題8 練習問題: タスク管理 6 + 2 + 3 = 11 ms CPU A I/O B I/O C I/O タスク A B C 優先度 高 中 低 CPU → 4 → 2 → 2 → I/O → CPU → 4 → 3 → 6 → 3 → 5 → 3 → I/O → 5 → 6 → 4 → CPU 3 2 1 16 17 18 練習問題: タスク管理 (つづき) CPU A I/O B I/O C I/O タスク A B C 優先度 高 中 低 単独実行の占有時間 各タスクともに、 CPU → I/O → CPU 5 ms → 8 ms → 2 ms 19 20 21 この教材のご利用について この文面は、TOKYO TECH OCW の利用 条件を参考にしました この教材は、以下に示す利用条件の下で、著作権者にわざわざ許諾を 求めることなく、無償で自由にご利用いただけます。講義、自主学習は もちろん、翻訳、改変、再配布等を含めて自由にご利用ください。 非商業利用に限定 この教材は、翻訳や改変等を加えたものも含めて、著作権者の許 諾を受けずに商業目的で利用することは、許可されていません。 著作権の帰属 この教材および教材中の図の著作権は、次ページ以降に示す著 作者に帰属します。この教材、または翻訳や改変等を加えたもの を公開される場合には、「本教材 (or 本資料) は http://www.al.ics. saitama-u.ac.jp/horiyama/OCW/ の教材です (or 教材を改変したものです」 との旨の著作権表示を明確に実施 してください。なお、この教材に改変等を加えたものの著作権は、 次ページ以降に示す著作者および改変等を加えた方に帰属しま す。 同一条件での頒布・再頒布 この教材、または翻訳や改変等を加えたものを頒布・再頒布する 場合には、頒布・再頒布の形態を問わず、このページの利用条件22 この教材のご利用について 配布場所 http://www.al.ics.saitama-u.ac.jp/horiyama/OCW/ この powerpoint ファイルの著作者 堀山 貴史 2007-2009 [email protected] 改変等を加えられた場合は、お名前等を追加してください 図の著作者 p. 2 クリップアート : Microsoft Office Online / クリップアート その他 堀山 貴史 23
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