コンピュータ・アプリケーション

実際の回路のシミュレーション
をやってみよう
2.PSpiceを使った
実際の回路
エミッタ共通増幅回路
1石~4石トランジスタ回路
2.1 エミッタ共通増幅回路
• 電源に万能型VSRCを用いる。
これまでAC解析のときVAC,過渡解析のときVSINを使っていたが,
VSRCを使うとこれを切り替える必要がない。
• パスコンは使わない。
動作を安定させるために,通常,電源とグラウンド間にコンデンサ(パスコ
ン,デカップリング・コンデンサ)を挿入するが,シミュレータの電源はパスコ
ンがなくても理想的な動作をするので不要。
• 回路の接続点に名前を付ける。
ノードの名前をネット・エイリアスと呼ぶ。これを使うと,シミュレーション時
に,ノードが名前で表示されるので便利。
VSRC/SOURCE
ネット・エイリアス
QC1815/TORAGI
1.ネット・エイリアスを付ける
④ 入力の終わりは,右ボタンクリックで
End Mode を選択
② 名前を入力し,「OK」ボタンを
クリックして,配置する
① 「Place」
「Net Alias」
を選択
③ 別の名前を入力するには,右ボタンを
クリックして「Edit Properties」を
選択して,名前を変更する
2.DC解析
VSRCのシンボル
• DC
• AC
• TRAN
: DC解析のときに有効
: AC解析のとき有効
: 過渡解析のとき有効
設定する値
DC
AC
TRAN
Vin
0V
10V
正弦波
Vcc
15V
0V
指定しない
正弦波の定義は過渡解析説明
② 名前を入力し,
「Create」ボタンをクリック
解析条件の設定
③ 各DC用パラメータ設定
① 「PSpice」
「New Simulation
Profile」を選択
④ 「OK」ボタンを
クリック
電圧マーカ設定
③ 右ボタンクリックから
End Modeを選択
① 「PSpice」「Markers」
「Valtage Level」を選択
② マーカを設定し
トランジスタのコレクタ損失を表示
(演算機能の使用)
変数名を
手入力するかわりに
この一覧から選ぶと
入力ミスが少なくなる
(V(COLLRCTOR)-V(EMITTER))*IC(Q1) と入力
開始周波数 : 10k
終了周波数 : 100Meg
Point数/Decade : 50
AC Sweep/Noise
3.AC解析
解析条件と信号源を設定
解析結果
周波数を対数的に変化
マーカを設定
dB Magnitude of
Voltageマーカ
電圧ゲイン観測
AC = 1V
3 dB
実際に回路を組んで
実験すると,
ゲイン
: 13.3dB
遮断周波数 : 約3.4MHz
遮断周波数
約 5.5MHz
実験のときこんなこともありうる…
結果が合わない!!
• 実際に回路を組んで実験すると,
ゲイン
: 13.3dB
(13.795dB)
遮断周波数 : 約3.4MHz ( 5.5MHz )
• 遮断周波数が違いすぎる理由
– ネットワークアナライザに接続する低容量プローブの影響
– コレクタ抵抗と低容量プローブの容量がローパスフィルタを形成
し,高域を減衰させている。
実験の状態とあわせる
回路図を実験状況にあわせる
3 dB
遮断周波数
約 3.2MHz
4.過渡解析
まず,Vinの正弦波を設定
TRAN = sin ( 0V 1V 1kHz 0s 0 0 )
正弦波
周波数
直流オフセット
位相
ダンピング・ファクタ
遅延時間
ピーク値 Vpeak
Vpeak
2×Vpeak
過渡解析の設定
出力の負側がクリップ
信号源の振幅を小さくする
この値を0.5V にする(振幅 1V)
解析時間幅を10 m秒に変更
きれいな正弦波に見えるが?
V(INPUT)を削除して,
FFTをクリック
X軸とY軸を調整して
信号周波数
高調波ひずみ成分
パルス波の指定
TRAN = pulse(-0.1V 0.1V 0s 0.1u 0.1us 4.9us 10us)
周期
パルス波
遅延時間
初期値
パルス値
立下がり
時間
立上がり
時間
パルス幅
(立上がり
時間を除く)
パルス波を増幅してみよう
5.パラメトリック解析
• PARAM/SPECIALを配置して,シンボルをダブルクリック
• 「New Column」ボタンをクリックして,Ie 変数を追加し,代表値
1mAをキーイン。
• 1mAのところを選択状態にして「Display」ボタンをクリック
Ieを変数として
式で値を指定する。
式は{}で囲むこと
これも正弦波に戻す
解析条件を指定
遮断周波数
3.2MHz
(Ie = 10 mA)
遮断周波数
3.2MHz
( Ie = 1 mA)
分かること
Ie を大きくすると周波数特性は改善されるが,
Ie が大きくなった範囲では,改善の度合いが少なくなる。
したがって,Ie は 数 mA 程度が適当である。
5.モンテカルロ解析
誤差を設定
入力は正弦波とする
解析条件を設定
電圧マーカを置く
クリップする可能性がある
繰返し回数を1000回に変更すると
R1,R2,Re,Rcに
金属皮膜抵抗器を使うことを想定して
誤差設定を1%に変更
改善の度合いを比較してみよう