2013/10/21 地域交通まちコミ 於:第二期第2回 私たちの故郷は、 私たちで守ろう 経済は脳、医療・消費は心臓 集落は、個々の身体部位 交通は血管 森栗茂一(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授) まちみちコミュニティ研究室 machimichi.com へ 戦後復興期 高度経済成長期 国は、安全規制、 運賃統制のみ Without整備利便 自治体は、地方公 営企業法による買 収、整備 右肩上がりで、 公共交通事業は儲 かった ∴労務対策> 乗客サービス 自治体交通局 自治体は、交通事業者に「お願い」のみ または交通局に丸投げ ビジョンも計画も専門職もなし 独占で儲かった。お上には面従腹背 しておき、労務対策重視。乗客軽視。 通1 事9 業3 8 調年 整陸 法上 交 1990年代高齢化社会の到来 1995年武蔵野市ムーバス開通 ・細街路市街地を循環(すれ違いできない) ・100円バス(ワンコイン)にした(高齢者は手先が回らない) ・低床小型のかわいいデザインバス(日野ポンチョ) 国 土 交 通 省 補 助 金 1995~2005年 全国、コミバスブーム ・過疎地の廃止代替 ・組長、議員、有力者の声 ・素人による複雑怪奇路線、無意味循環 結果、誰も乗らない大赤字コミバス 逃げる国交省、後始末を背負わされる県 県 協 調 補 助 ↓ 県 単 補 助 そりゃ、無理でしょ! 武蔵野市(人口密度全国第2位、1.3万人/㎢) の真似を、 H市(人口密度780位、32人)がやってもダメでしょ 高齢化率(60歳以上)が3%だった1980年に 財政の豊かな東京都が バラマキ福祉の美濃部都知事のもとで 70歳以上を「シルバーパス」で無料化し 全国に拡がった。 交通局バスの赤字80億が大問題になっていたとき、 高齢化率20%の大阪市が、高齢福祉予算として、高 齢者パスで、93億/年、支出していた。 8 住吉台くるくるバス ス住 民 協 働 く る く る バ 元気でない と病院に行 けない 結集 協働 人・暮らし・ 命が大切 や この家で 死にたい 若いときは駆け上 がった階段も・・・ 震災後県 住入居の 高齢者が スーパーの荷物を持って 大変だ! 昇るのが大変 「市民合意」を錦の御旗にターミナルバス 停確保をめざして、調整・協力とりつけ 利害対立者を協力者にする!=きれない 対K市交通局、既成路線事業者、個別利害住民 敵は内側にいる!=総論賛成・我が宅前バス停拒否 事業者・行政だけじゃできない。住民が自分達でバス停調整 を皆 立が て納 ね得 ばで なき らる な旗 い 東灘交通市民会議 区役所 東灘区山麓部の自治会 、管理組合、老人クラ ブ、ふれあいのまちづ くり協議会代表者、協 力者、NPO(毎回参 加者50名程度) 支援 連絡、調整、リーダーシップ 信頼・協力 会議とりまとめ、解説、方向示 唆 地元世話人 座長 (学識経験者) 意 欲 の あ る 住 民 合 意 に 運よ 輸る 業バ ス 者を 走 ら せ る 市企画調整局 調整 相談、 お願い 市 役 所 交 通 局 市 役 所 建 設 局 警 察 指導 国 道 事 務 所 国 の 諸 機 関 他 の 運 輸 業 者 2004年 都市再生本部⇒地域公共交通会議 バスはどう走らせるかではなく、どう停めるかが 難しい。 ■自動車ターミナル法 駅前では既存事業者が30mのバス停を作り、 独占している。 ■バス停留所設置安全基準(警察庁) ・交差点はダメ ・曲がり角から5m以内はダメ ・横断歩道から5m以内はダメ ・坂の頂上、勾配のきついところ、見通しの悪い 所はダメ 多面的協働 市民合意 バス路線の新設は、要望・陳情だけで は実現は難しい。交通事業者も巻き 込んだ市民会議を通じて実現が可能 になる。特にバス停の共用については 、現況では事業者間の調整は不可能 に近いが、市民合意を尊重し合意可 能となった。 社会実験によって成長した市民とその リーダー、それを支える学識経験者、 交通事業者、企業、NPO、関係行政機 関がスクラムを組み目標実現に取り 組むことで信頼関係が構築され、路線 実現の実績をあげる。 情報公開 市民が創る交通 地域に最もふさわしい交通システム を地域住民、NPOや地域民間事業 者(病院・商業・集客施設)と共に作り 上げ、地域全体で支えていく仕組み づくりを深めていく。 これが住民協働型定理やでエ 自家用車に頼らぬ暮ら し 自宅からの最初の交通手段がコミュ ニティバスになり、自家用車の不必要 な利用が減り、バス→鉄道→バスな どの様な公共交通利用の促進が図ら れ、地球温暖化防止や持続可能なま ちづくりのツールとして大いに期待さ れる。 地域激変・住吉台の奇跡 守る会結成・「通信」全戸配布 =おねだり・苦情の評論家市民が、自立市民に • 困難を公開したために、バスに対する愛 着、責任ができた。困難を推進・維持・発 展のエネルギーに変えてきた。 • バスが走って自治会ができた • 違法駐車追放地区活動 • ふるさとまちづくり • クルマを手放す人が次々 • 子どもが、一緒に住みだし、三世代同居に 先生、ありが とうございま す。終の棲 家になりまし た。 くるくるバスを守る会通信25号(神戸市住吉台) ■4周年おめでとうございます。三百段階段が上がれなくなった時が 引越しのときと思っていた矢先のバス運行、何よりの贈り物でした。 車は持ってはいるものの、車庫に入りっぱなしの状態で・・・(略)・・・ バスの運行によって、暗くなっても安心して帰れ、終点には運転手 さんが常におられるので地域の安全につながっている・・・(略)・・・ 車の往来も減り、他人の顔が見え、長年住んでいながらお互い知ら ない人達でしたが、今ではご近所の方々と挨拶も出来るようになり、 顔なじみができてコミュニケーションもとれるようになった・・・(略)・・・ バスの運行にあわせて自治会も出来、ゴミステーションには季節 の花があり自治会の皆さんが交代で世話をされ、優しい町になっ たような気がします。 ■六甲山からハイキング下山された方から「くるくるバスのバス停 は?」と時々尋ねられ、その時とても嬉しく自慢げに話している ■「くるくるバス」を利用させていただきだして、自然豊かで大好きな 住吉台にずっと住み続けられる自信がついた様に思います。他 の地域の人に、「くるくるバス」の説明をする時、誇らしく自慢して いる私に驚くときがあります。 通常は、そう、うまくいかない。なぜか? • ビジョンの無視・・・「隣の町のようなコミバスを」 • 可能性の無視・・・「そんなこと、できっこない」 • 存在の軽視・・・・・「声が上がらないから、交通不便地 域はない」 • 意味の軽視・・・・・「一部意見はあるが、大したことでは ない」 • 可能性の軽視・・・「難しいはずだ。やめという」 ●序章 なぜ今、コミュニティ交通を協働でつくらねばならない のか(住民の主体性、マネジメント) 1 民間による交通資本整 備の日本近代史 2 1ブロック1バス会社独占提供の課題 3 地域公共交通計画と大阪市交通局民営化 ●第1章 住吉台くるくるバス:都市住民が主体 1 現場の声を ビジョンにまとめる 2 住民・行政・事業者の協働・役割 分担 3 工程表と評価・工程管理 4 広報、ネットワークの手法 ●第2章 淡路長沢ミニバス:過疎化地域住民が主体 1 全戸 1890円 本日 が年間1万円を拠出するミニバス 1500円で ●第3章 山口市市民交通計画:住民と事業者・行政の協働〈森 手渡し可能 栗コラム〉山口市交通まちづくりが手本としたい日立市協定方式 ●第4章 京丹後・上限200円バス〈森栗コラム〉北近畿タンゴ鉄 道 ●第5章 当別町コミュニティバス:民間企業と行政の協働 2 官民共同によるバス運行を検討する 〈森栗コラム〉あるもの全部使わねば、北海道は守れない ブログ: 森栗茂一の ●第6章 RACDA高岡:市民団体の主導 3 万葉線存続運動 コミュニティ・ 4 市民協働事業によるコミュニティバス活性化支援 〈コラム〉私が行動しなければという危機感、活動は人が コミュニケー つながり、ひろがる ション ●おわりに 地域を守る知恵をいかせ
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