市場に関するリサーチ - 大阪大学 経済学

市場に関するリサーチ
市場に関するリサーチ
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顧客満足度調査
ライフスタイル・セグメンテーション
企業イメージ調査
製品トラッキング調査
顧客満足
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顧客満足:顧客の製品・サービスに対する当初
期待よりその実際の成果の方が大きいという消
費者の心的状態。

顧客満足度:期待と成果のギャップの程度
成果 > 期待 => 満足
成果 < 期待 => 不満
顧客価値
製品のベネフィット
サービスのベネフィット
職員のベネフィット
イメージのベネフィット
総顧客ベネフィット
顧客価値
支払い金額
時間コスト
エネルギーコスト
精神的コスト
総顧客コスト
顧客満足と購買意思決定プロセス
購買プロセスの5段階モデル
問題意識
情報探索
代替案評価
購買決定
購買事後行動
満足  製品の再購入、ブランドロイヤルティ強化、第三者に口
コミ
購買事後感情
不満  製品の廃棄・返品、不協和削減行動、企業への苦情、
第三者に口コミ
満足度の測定上の留意点

顧客満足度の評価項目や項目間の重要性は消費
者自信の物差しで決めるべきである。(必要であれ
ば事前にグループインタビューを行なう)

顧客満足度を測定するには、自社ブランドだけでは
なく、自社と対比されるべき基準となる会社(ブラン
ド)が必要となる。
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顧客満足度は、常時、相対的に変化しているので、
一定間隔の時系列調査が必要である。
顧客満足度調査の事例

調査概要:



デジタル一眼レフカメラのメーカーであるN社の満足
度を測定する。基準として選択したC社との一対比較
を行う。
デジタル一眼レフカメラを使用しているプロカメラマン
に対する郵送調査。
評価項目を決定するために、調査に先立ち、彼らを対
象にしたグループインタビュを行なう。
顧客満足度調査の事例
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質問項目




品質に関する不満特性の指摘
小分類評価項目別満足度
大分類評価項目別満足度
総合満足度
品質に関する不満特性の指摘
問:あなたが不満に思われている品質特性の番号を○で囲んでください
鮮やかな色再現性
忠実な色再現性
コントラスト
粒状性
増感特性
精度の正確さ
カラーバランス使いやすさ
(最近1年間には使わなかった)
Nikon D80
Canon
1
2
3
4
5
6
7
8
9
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小分類評価項目別満足度
問:それぞれの項目について、非常に満足を7点、非常に不満を1点として、あなたのお考えに最も近い番号
を下の枠内に記入してください
N社
①全般的な品質について
一眼レフカメラ
コンパクトデジタルカメラ
レンズ
②製品開発について
ニーズにあった製品開発
品揃え
新製品導入方法と時期
③顧客窓口について
製品知識
業界知識
技術的な対応能力
連絡のしやすさ
④苦情処理について
対応の仕方
対応にようする時間
⑤広告販売促進について
一般的のテレビ、新聞、雑誌広告
販売促進キャンペーン
C社
大分類評価項目別満足度
問:つぎの5項目について、前門と同様にして、満足度に点数を与えてください
N社
①全般的な品質について
②製品開発について
③顧客窓口について
④苦情処理について
⑤広告販売促進について
C社
総合満足度
問:前問の五つの項目を総合すると、全体として、どの程度、満足しておられますか。
前問と同様にして、満足度に点数を与えてください。
N社
総合満足度
C社
ライフスタイル・セグメンテーション
ライフスタイルとは
「個人の活動、関心、意見において表現された生
活のパターンであり、個人がどのように生活し活
動するかの全体像を素描するものである」
ライフスタイル・セグメンテーション
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ライフスタイルの分析手法


AIOモデル:調査対象者の活動(activity),関心
(interest),意見(opinions)を測定する大量の質問が行
われる。
VALSモデル:個人は、態度、行動、心理的ニーズに
影響を与えるいくつかの発展段階を経過していくと仮
定する。
日本におけるVALS調査
実施方法
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県に居住する18~
59歳の男女、計2014名に対する郵送自記式調査。サ
ンプルの男女年齢別割当は、1985年国勢調査にもと
づく。
日本におけるVALS調査
質問項目
I群:「価値」と「態度」に関する150問のステートメント
(「非常に当てはまる」~「全然当てはまらない」の中立ポイントを除いた
6段階尺度)
II群:「対象者属性・特性」に関する質問
(ユーモアがある、節約してお金をためるのが好き等)
III群:「生活と趣味」に関する質問
(週に1回以上は車を運転する、酒は同年代の人と飲む機会が多い)
IV群:「商品と購買」に関する質問
(商品への関心度、百貨店、スーパーマーケット等の利用頻度)
V群:「メディア接触」に関する質問
(普段よく読む新聞・雑誌、好きなテレビ番組のタイプ)
ライフスタイル・セグメンテーション
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解析手法
因子分析によりデータの集約を行なったうえで、クラスター分析
を実行した。
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主な結果(八つのクラスター)
情報吸収系余暇型直感派ヤング
 上昇志向系仕事型保守派ヤング
 生活エンジョイ系ファッションデザイン型家庭派ヤング
 自己拘泥系実生活追求型本音派ミドル
 精神充足系自由・平等・論理型進歩派ミドル
 中庸志向系秩序安定型堅実派ミドル
 バランス感覚系本物重視・リーダー型仕事派アッパーミドル
 生活密着系堅実型正義派アッパーミドル

企業イメージ調査
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調査設計

手法
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地域
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
ステップ1:自記式調査票の配布
ステップ2:(K社を正しく認知した人々に対する)K社の単独面接
質問
首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県)
中京圏(愛知県、三重県、岐阜県)
京阪神圏(京都府、大阪府、兵庫県)
調査対象者とサンプル数
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産業界(4業種)と関連業界(5業種)に属する企業の組織体から、
職員録を用いて系統抽出される470人。
企業イメージ調査
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調査設計

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企業イメージ測定の対象企業:K社および一流企業29社
イメージ測定対象企業の質問のローテーション
会社の通し番号
調査票の種類
質問順
A
1~5
1
ABCDEF
B
6~10
2
BCDEFA
C
11~15
3
CDEFAB
D
16~20
4
DEFABC
E
21~25
5
EFABCD
F
26~30
6
FABCDE
企業イメージ調査
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主要調査項目と質問ワーディング
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自記式調査票
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
企業が一流と評価される条件
企業イメージ測定対象企業30社の助成企業知名
各企業が生産または取り扱っている製品種類の認知
30社それぞれについての企業イメージ
K社に関する面接調査票
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K社についての特徴理解
K社が良い会社か否か、および、その理由
K社についての知識・情報源
展開中のK社の広告キャンペーンに関する内容想起
企業イメージ調査
製品トラキング調査
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調査概要


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ある日用品の新製品発売にともない、首都30km圏に居住の
18~49歳の主婦に対して訪問面接法を適用して実施したもの
である。
毎年、春と秋の2回調査を実施し、これ4年間継続した。
調査目的


非助成銘柄知名、助成銘柄知名、現在使用率等の測定。
マーケティング戦略の効果の測定
累積GRP(広告投下量)と助成知名率、非助成知名率、現在使
用率、POSシェアとの関係