町内会Webサイトの実態と課題

町内会Webサイトの実態と課題
~人を動かし持続的に運営可能なWebサイトの実現を目指して~
都市工学科 都市計画研究室
10135
武藤 弘
町内会Webサイトの実態と課題
~人を動かし持続的に運営可能なWebサイトの実現を目指して~
1. はじめに
2. 町内会サイトの目的
3. 町内会サイトの利用実態
4. 町内会サイトの運営
5. まとめ
研究目的
 人を動かす ツールとしてのインターネット
 地域サイトは、実地域に影響を与える
か?
 最も地域密着型 → 町内会サイト
 運営実態と課題を整理
→ 問題の解決策を検討
3
研究の方法
サーチエンジンによる検索 (Excite,Yahoo,Google)
町内会サイト (60件)
リンク
リンク
リンク
町サ
町サ
リンク
リンク
リンク
町サ
リンク
リンク
合計 128 件を具体的な研究対象とする
 管理者に対して、アンケート調査を実施
4
町内会Webサイトの実態と課題
~人を動かし持続的に運営可能なWebサイトの実現を目指して~
1. はじめに
2. 町内会サイトの目的
3. 町内会サイトの利用実態
4. 町内会サイトの運営
5. まとめ
町内会サイトの目的
地域内の人に対する、街への愛着・住民連帯感の喚起
自治組織の活動履歴記録
住民の日常生活利便向上
自治組織(自治会・町内会)への関心喚起・入会促進
短期的な連絡事項の通知
娯楽教養行事・サークル活動の活性化
防災行事の活性化、防災・防犯情報の周知
新しい人的ネットワークの形成、人と知り合う機会の提供
地域外の人に対する、街への興味関心・転入意欲の喚起
Web上で楽しいおしゃべりを行う場の提供
地域諸問題の告発、住民が問題提起をする場の提供
管理者の個人的な趣味、コンピュータ技能向上
地域諸問題の解決を目指す議論の場の提供
商業・観光業の活性化(地域店舗・商品のPR)
その他
「主要な目的である」
「目的である」
サイト運営に伴う、直接収入(広告など)
0%
10% 20% 30%
40% 50% 60% 70% 80%
6
町内会サイトの目的
 町内会既存業務のサポート


活動履歴の記録 (選択率:70%)
町内会への関心喚起 (62%)
 街への愛着・住民連帯感の喚起 (74%)
 住民の日常生活利便向上 (70%)
 実用的な情報提供だけでなく、情緒的効果も狙う
 新しい方向性・・・・・・地域外への情報発信 (32%)
7
なぜインターネットか
速報性
常時閲覧可能
双方向性
情報蓄積が容易
高い表現力
発信経費が安い
 町内会サイトの主なターゲット

働き盛りの世代、主に男性
(昼間外出し、回覧などを見られない)

若者
(町内会に興味がない)
8
町内会Webサイトの実態と課題
~人を動かし持続的に運営可能なWebサイトの実現を目指して~
1. はじめに
2. 町内会サイトの目的
3. 町内会サイトの利用実態
4. 町内会サイトの運営
5. まとめ
アクセス数の実態
46%
0.6未満
 評価指標
町内会所属世帯
あたりの
月間アクセス数
27%
0.6~1.2
8%
1.2~1.8
4%
6%
4%
4%
1.8~2.4
2.4~3.0
3.0~3.6
3.6以上
0%
10%
20%
30%
40%
50%
 評価の目安
0.6 = 町内会に所属し、ネットに接続可能な
世帯から、平均月1回のアクセス
10
アクセス数に影響する要因
 サイト内容の差
商店情報を掲載
行政情報を掲載
掲示板を設置
更新頻度が高い
地域外利用に積極的
新しい人脈形成を志向
 地域の情報化率の差



アクセス数との明らかな関連性は見られない
「情報化の遅れ」が普及の障害・・・・・・ 41%
情報化推進の取り組みを実施・・・・・・24%
11
ユーザの属性
 駿河台自治会の
アンケート調査
60代 10代
5%
5% 20代
9%
50代
36%
30代
27%
40代
18%
 町内会サイトは、働き盛りの世代の
興味を引くことができる可能性が十分。
12
町内会Webサイトの実態と課題
~人を動かし持続的に運営可能なWebサイトの実現を目指して~
1. はじめに
2. 町内会サイトの目的
3. 町内会サイトの利用実態
4. 町内会サイトの運営
5. まとめ
運営主体
 グループというのは・・・


ホームページ委員会
町内会の広報部
企業関連
2%
地域の
グループ
36%
個人
62%
 規模は 2名から21名まで、
大小さまざま
14
管理者の数
3人 4人
7% 2%
2人
29%
1人
62%
 大規模な運営グループでも、ほぼ同じ
⇒ 残りのメンバーは、情報収集に携わる
15
管理作業の負担
7%
13%
41%
39%
全く負担に
感じない
あまり負担には
感じない
負担であると
感じる
かなりの負担で
あると感じる
 「負担である」と答えたサイトの特徴




地域外からの利用を考慮
住民手作りへのこだわりが強い
グループ運営、管理者 2名が多い
情報収集作業も負担 だと感じている
16
費用と予算
 予算なし (50%)

0円
費用 2,185円/月
48%
~4,000円
26%
~8,000円
~12,000円
 予算あり (50%)


4%
費用 5,180円/月
予算 4,710円/月
13%
~16,000円
0%
~20,000円
0%
金額不明
9%
0%
0%
予算なし 群
費用月額
10%
20%
30%
17%
予算あり 群
予算月額
26%
50%
4%
0円
35%
~4,000円
43%
40%
22%
~8,000円
4%
~12,000円
0%
4%
~16,000円
0%
4%
~20,000円
9%
金額不明
予算あり 群
費用月額
30%
 運営主体による出費あり・・・・・・45%
17
町内会Webサイトの実態と課題
~人を動かし持続的に運営可能なWebサイトの実現を目指して~
1. はじめに
2. 町内会サイトの目的
3. 町内会サイトの利用実態
4. 町内会サイトの運営
5. まとめ
町内会サイトの性格
公的性高
公式サイト
地域ポータル
Web掲示板
町内会サイト
機能限定
公的性低
機能豊富
個人サイト
19
課題の整理と解決の方針
 課題の整理

アクセスが少ない
(コンテンツの魅力薄、地域の情報化が遅い)

管理者の負担が重い
(管理作業・情報収集作業、費用の負担)
 解決の方針

管理者の負担を増やすことなく、

情報収集量を増やし、
サイトの魅力を高める。

20
解決策の提案
運営グループ内:
管理者/取材担当の分業を進める
地方自治体、消防・警察:
電子データの形で、町内会に情報を送付
地域住民 (サイトのユーザ):
コンテンツ提供、パソコン教室でのコンテンツ制作
小中学生:
授業の一環として情報収集+コンテンツ制作
地域ぐるみ ⇒ サイト充実、情報化推進、ふれあい
21
結論
 地域の人々が、町内会サイトを
「一緒になって作ること」
⇒ そのこと自体が 人を動かし、
持続的な運営 にもつながる。
22