高エネルギー陽子ビーム衝突 実験のための高時間分解能

高エネルギー陽子ビームのため
の高時間分解能
チェレンコフビームカウンターの
開発
第一学群
学籍番号
氏名
指導教官
自然学類
970340
坂井真吾
三明康郎
江角晋一
なぜ高時間分解能が必要か?
粒子を識別することにより衝突後の状態を知る
ことができる
飛行時間測定器(TOF)
衝突後の状態を正確に理解するためには精度のよい粒子識別が重要!
粒子の識別精度
飛行時間測定器の時間分解能による
 TOF   beam 2   stop
2
ビームカウンターの高時間分解能化が必要
本研究では陽子ビーム用の高時間分解能ビームカウンターの開発をおこなった。
高時間分解能をえるために
シンチレーションカウンター・・・時間分解能40~50ps
ビームカウンター
チェレンコフカウンター・・・時間分解能30ps(sps重イオン衝突)
チェレンコフ光
放射方向・・・指向性
θ
シンチレーション光
cos 
放射方向・・・等方的
1
n
発光時間・・・ns
発光時間・・・ps
光子数・・・少ない
光子数・・・多い
チェレンコフ光を用いる問題点
時間分解能 
TTS
N   det
その他カウンターに要求されること
チェレンコフ光を集光する的確な光学系が必要
光電子増倍管への到達時間にばらつきが少ない。
光を一点に集光し光電子増倍管に入射する。
カウンターの構造
遮光テープ
アルミ箔
光電子増倍管(TTS=370ps)
θ
屈折率=1.5
θ
2GeV/cパイオンビーム
全反射10cm
伝搬時間の差・・・10(p
s)
22cm
放物線の性質を利用
「軸に平行に入射した光は焦点に集光される」
「焦点が原点にある放物線をチェレンコフ光の放射角だけ
原点で回転させる」
予測
光電子数
光子数(個)
N pe  370    coll dat dE  L  sin  c
2
N0
時間分解能
  13.8( ps)
80
3000
60
%
2000
%
N pe  730(個)
100
40
1000
光子数
量子効率
アルミの反射率
媒体の透過率
20
0
0
100
200
300
400
波長(波長(nm)
nm)
500
600
700
800
実験のセットアップ
ディファイニグカウンター
2GeV/cパイオンビーム
2本のスタートカウンター
ST1、ST2、CRKのTDC分布
CRKのADC分布
を測定
ADC分布
イベント数
光電面からの光電子
ディファイニングあり
ディファイニングなし
ペデスタル
ADC(ch)
ADCとTDCの関係
TDC(ch)
ディファイニングカウンター 1つ
ディファイニングカウンター 2つ
相関関係がない
ADC(ch)
光電子数の見積もり
2500
ADC(ch)
2400
2000
2800
3000
3300
2000
2000
ADCと光電子数の関係
光電子数・・・590±56(個)
1500
ADC(ch)
N0  53.6  5.0
1000
1000
500
0
0
200
光電子数(個)
400
500
600
800
1000
光電子数
1000
時間分解能の評価
14.9±1.3(ps)
 st 12   st 2 2   st 1 st 2
(1)3つのカウンターの
関係から時間分解能
を求める
 st 12   crk 2   st 1crk
(ST1・・・44.3±0.8ps
 st 2 2   crk 2   st 2crk
  2.6
ST1-ST2
ST2・・・44.1±0.8ps)
  1.9
ST1-CRK
(2)2つのスタートカウンター
の平均とチェレンコフカウン
ターの関係から時間分解能
を求める
 ST 1 ST 2 2   CRK 2   ST 1 ST 2
2
2
  1.86
ST2-CRK
  1.5
18.6±1.2(ps)
CRK
まとめ
時間分解能(ps)
y = 370/sqrt(m0)
100
予測 光電子数 730(個)
時間分解能 13.8(ps)
2000
2400
2800
3000
3300
10
10
100
光電子数
光子数(個)
測定 光電子数 590±56(個)
1000
N 0  53.6  5.0
時間分解能 16.8±2.0 (ps)
今後の方針)
透過率のたかい媒体を用いて高時間分解能化をすすめる
と同時に小型化もすすめる。