人工知能特論2009 東京工科大学 亀田弘之 KE304 はじめに • 科目名:人工知能特論 • 担当者:亀田弘之(CS学部) • 研究分野: – 自然言語処理 – 思考と言語 – 認知機能のシステム的解明とその工学的応用 • 認知リハビリテーションのためのゲーム(真の脳トレ) • 心のモデルに基づく音声対話型癒し系ロボット – 言語獲得・知識獲得 • 未知語獲得、文法獲得 など 2 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) はじめに 3 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人工知能とは? What is Artificial Intelligence? What should we do study? How should we study it? 4 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) Mind Mapを作ってみよう! 5 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人工知能の定義例 • 計算機が考えるようにする…真の意味で 心を持った機械を造る刺激的で新しい試 み。(Haugeland, 1985) • 人間の思考に関連した活動:意思決定、 問題解決、学習、...[の自動化] (Bellman, 1978) 「エージェントアプローチ人工知能」 Russel&Norvig より抜粋 6 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人工知能の定義例(No.2) • 人間が行う場合には知能を必要とする機能を 達成する機械を造る技術。(Kurzweil, 1990) • 今のところ人間の方が上手くできる事柄を計 算機にさせる研究(Rich & Knight, 1991) 7 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人工知能の定義例(No.3) • 計算機モデルを用いた心の機能の研究 (Charniak & McDermott, 1985) • 認識、推論、行為を可能にする計算の研究 (Winston, 1992) 「エージェントアプローチ人工知能」 Russel&Norvig より抜粋 8 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人工知能の定義例(No.4) • 知能を計算プロセスとして説明・模擬すること を目的とする研究分野(Schalkoff, 1990) • 知的行動の自動化に関する計算機科学の1 分野(Luger & Stubblefield, 1993) 「エージェントアプローチ人工知能」 Russel&Norvig より抜粋 9 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) AIの定義例の分類 人間のように考え るシステム 人間のように行動 するシステム 合理的に考える システム 合理的に行動す るシステム 「エージェントアプローチ人工知能」 Russel&Norvig より抜粋 10 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) AIの定義例の分類 人間のように考えるシ ステム(認知モデルア プローチ) 人間のように行動する システム(チューリング テストアプローチ) 合理的に考えるシステ ム(思考の法則による アプローチ) 合理的に行動するシ ステム(合理エージェ ントアプローチ) 「エージェントアプローチ人工知能」 Russel&Norvig より抜粋 11 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) (メモ) • • • • • 人間的 合理的 人間的 機械的 非合理的 合理的 柔軟な 型にはまった ??? ??? 12 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人間 vs 機械 13 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人間 • 人間的 • 非合理的 • 柔軟な etc. vs 機械 • 機械的 • 合理的 • 定型的 etc. 14 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 空を飛びたい! 鳥のように空を飛ぶ • 鳥のように柔軟に飛びたい 未だに実現していない。 揚力の発見 • 飛行機の実現(地球の裏ま で飛んで行ける) 今や宇宙に飛び出すことも できる! トンボのように飛びたい。 15 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人間のように 知的なシステムを創りたい! 16 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 人工知能 • 定義:人間のように知的な処理能力を 持つソフトウェア • 検証方法:チューリングテスト • 応用分野: – ロボット – 機械学習 – 認識(文字・音声・画像) – 自然言語処理 などなど 17 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) • 人工知能の基盤となっている主要要素の 1つは「論理」 一方 • 学問 - 真理の探究 ーー>思考 思考過程 ・法則性 ->論理学! 18 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) そこで • 本講義「人工知能特論」では、「論理」を真正 面からとりあげ、論理に対する見識を深める とともに、まさに21世紀の論理学を概観し、 論理学・人工知能・諸学問のより一層の発展 を目指す素養を身に付ける。 19 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 論理学について • まずは、その歴史的発展を概観する。 20 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 論理学とは何か? • 思考の法則に関する学問? • 思考のプロセスと 言語の形態に関する学問? • 概念に関する学問? • 関係に関する学問? • 説明のための学問? • 発見のための学問? 考えてみよう! • それとも? 21 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 論理学の歴史 古代・中世の論理思想 • アリストテレス(論理学の父) – パルメニデス – ゼノン (思考の形式とそれを表現する言語の形式との 関係) – プラトン(論理の形式の分析) – 同時期に、ユークリッド幾何学も発展 (論理学創設に寄与) 「合理主義」がその背景にあった。 23 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) アリストテレスの業績 • 論理的思考の成果を体系化 • 初期の論理学を確立 (特に、「三段論法」) • 演繹推論の体系化 • 帰納推論の重要性も指摘 24 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 演繹推論の例 • 人はすべて死ぬ。 • ソクラテスは人である。 • ソクラテスは死ぬ。 – 普遍的な認識ー>部分的認識 25 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 帰納推論の例 26 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) その後 • スコラ学派 • キリスト教的神学 – 三段論法を中心とする推理形式の整備 – 普遍的概念の理解のための 「実念論 vs 唯名論」論争 27 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 近代の帰納的論理学 • 合理主義的立場 デカルトやパスカル – 人間的知識の源泉は理性・悟性 – 演繹推論 • 経験的・実証的主義 ベーコン、ロック – 人間的知識の源泉は感覚的経験 – 帰納推論(ミル) 28 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 形式論理学の現代的形態 • 記号論理学(形式的論理学) – ライプニッツ(17世紀) – ブール、ドモルガン、シュレーダ、フレーゲ、ラッセ ルら – 数学基礎論 – 論理学の整備・再構成 29 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 弁証論理学の成立 • 古代ギリシャからある – ヘラクレイトス(万物は流転する) (運動の概念への挑戦) – 物事を全体的に見る思考法 • ヘーゲル、マルクス、エンゲルス – 自然科学と社会科学との合流 30 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 現状のデモ(例) • 演繹推論器 – Prolog • 帰納推論器 – Progol 31 人工知能特論2009(東京工科大学大学院) 休講情報 • 来週は国際会議STANS09開催のため休講 です。 32 人工知能特論2009(東京工科大学大学院)
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