光電子分光 - 東北大学

光電子分光
物質中の電子の
束縛エネルギー
(IP)を測定する
方法
IP=hn – K.E.
電子の受けるクー
ロンポテンシャル
物質の性質~(外殻)電子の性質
電子のエネルギー:電子の特徴をあらわす基本量
エネルギーの単位について
光電子分光の分野では電子ボルト(eV)
が使用される
1eV = 0.16022 aJ (1aJ=10-18J)
1個の電子が1Vの電位差で
受け取る運動エネルギー
MKSA単位系
マクロな量の記述に利用
ミクロな量には不向き
実験手法(UPS,静電半球型)
UPS(ultraviolet photoelectron spectroscopy )
光源:Heランプ(He(I): 21.2eV: 58.4 nm) -放電管ー
静電半球型電子
エネルギー分析
装置
半球型アナライザーにかける電圧(1)
Pass Energy (E) : 固定
エネルギーがE(eV)の
電子のみ透過する
Vref を掃引することに
より電子エネルギース
ペクトルを測定
V=E×(R2/R1-R1/R2)
R2=88 mm R1=72mm : V(V)=0.4E(eV)
半球型アナライザーにかける電圧(2)
V(V)=0.4E(eV) V=2V
Pass Energy = 5eV
V内球=Vref+1 (V) V外球=Vref-1(V)
Vref+1: 内球
Vref-1: 外球
Vref: 加速(減速)電圧
Vcont
Vref = -3 + 1.5Vcont (V)
PC
束縛エネルギーの求め方
Pass Energy (5eV) = K.E. + Vref
IP = hn (21.2eV) – K.E.
IP : 電子の束縛エネルギー(イオン化エネルギー)
K.E : 電子の運動エネルギー
原子: 飛び飛びのエネルギー構造のスペクトル
分子: バンド構造(たくさんのスペクトル線の重ね合わせ)
固体: 連続的なバンド構造
他の測定手法
静電型:平行平板型、円筒型
飛行時間型
磁気ボトル型
光電子イメージング
・・・・
光源について
UPS(Ultra-violet Photoelectron Spectroscopy)
Heランプ(He(I), He(II)) (放射光、レーザー高調波、FEL)
XPS(X-ray Photoelectron Spectroscopy)
X線管(特性X線),レーザープラズマ、放射光、FEL
レーザー多光子イオン化光電子分光
紫外・可視・近赤外レーザー
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/labo/ueda/index_j.html