インターネット技術の概要と課題 佐野 晋 ネットワークス開発研究所 NECネットワークス 2000年5月19日 インターネットとは 世界最大のコンピュータネットワーク 世界最大の情報ネットワーク 推定 8000万ホスト メール,ニュース WWW TCP/IP技術を用いたコンピュータネットワーク イントラネット エクストラネット S.Sano, 2000・5 2 3 歴史 www.isoc.org/internet/history/brief.html S.Sano, 2000・5 4 成長-ホスト数 S.Sano, 2000・5 www.isc.org/ds/hosts.html インターネットの秘密 ふたつの革新 技術的な革新 文化における革新 ふたつのポリシ 協調分散指向 現実主義 S.Sano, 2000・5 5 インターネット技術のキーワード ベストエフォート(最善努力) スケーラビリティ (拡大性) 全世界が対象 指数的な増加に対応 運用性 個々が全体で最適になるように 保証しない 動くこと,運用できること 自律分散管理 個々が他と連携しながら動く 反) 集中管理 S.Sano, 2000・5 6 インターネット技術のキーワード 資源の共有 帯域の共有 反)占有 動的適応 個々が状況をみながら動的に対応 データ再送時間の決定 S.Sano, 2000・5 7 帯域確保と最善努力方式 帯域確保 - 全体の効率より,個々の要求を 最善努力方式 - 個々に頑張り,全体の効率を S.Sano, 2000・5 8 9 エンドシステム,コアシステム エンドシステム エッジシステム コアシステム S.Sano, 2000・5 インターネット技術のキーワード コアーシステムはシンプルに コアシステムは処理が集中する傾向 難しい仕事はエンドシステムへ分散 フロー制御 輻輳制御 セキュリティ エンド間での制御 S.Sano, 2000・5 10 標準化 国際標準 (international stanard) 母体: 政府,通信事業者(=電話会社) 標準化プロフェッショナル 実装より標準に重き 標準が技術水準(要求)に追いつかない 業界標準 (de fact standard,事実上の標準) 母体: ユ-ザとメ-カ 実装プロフェッショナル 標準より実装に重き S.Sano, 2000・5 11 インターネット標準 IETF - Internet Engineering Task Force インターネット技術検討部会 インターネット技術標準を検討するオープンな国際会議 http://www.ietf.org/ S.Sano, 2000・5 12 RFC - Request for Comments 13 インターネットの技術標準や関連情報をまとめた文 書シリーズ オンラインで入手可能 http://www.ietf.org/rfc/ http://www.rfc-editor.org/ S.Sano, 2000・5 IETFのスローガン We reject Kings, presidents, and voting. We believe in rough consensus and running code. -Dave Clark (1992) 我々は国王も大統領も投票も拒絶する. 信じるのは,大まかな合意と動くコードだ デーブ クラーク 1992 S.Sano, 2000・5 14 RFCの特徴 IETFでのオープンな議論 インターネットドラフトとして公開 標準化トラック 実装の要求 セキュリティ項目 S.Sano, 2000・5 15 16 標準化プロセス Internet Draft 1)複数の実装とテスト Proposed Standard Experimental 2)6ヶ月 3)広範囲なテスト Draft Standard 4)4ヶ月 5)STD番号割り当て Standard Historic S.Sano, 2000・5 Informational TCP/IPとインターネットの構成 18 TCP/IP TCPとIPを中心にしたプロトコルスタック 各種アプリケーションプロトコル 伝送制御プロトコル(TCP)および ユーザデータグラムプロトコル(UDP) インターネット・プロトコル(IP) 各種データリンクプロトコル 各種物理プロトコル S.Sano, 2000・5 インターネットは 複数の異なったネットワークを相互に接続 19 論理的に一つのネットワークに見せる技術 一つのネットワークアーキテクチャでは構成できないネッ トワークを構成 地球規模での広域性 低速から高速まで スケーラビリティ ポイントはIPとIPアドレス IPアドレスという論理アドレスによって,インターネット上 のノードを識別 S.Sano, 2000・5 インターネット 20 IPアドレスの付く所 S.Sano, 2000・5 21 簡単なインターネット R R 専用線 R インターネット R FDDI ISDN ATM IPアドレスの付く所 S.Sano, 2000・5 22 個別のネットワークアーキテクチャ 速度 HIPPI (bps) ATM IEEE1394 100M FDDI Ethernet 10M 専用線 Bluetooth 1M ISDN Bluetooth 100k IrDA 10k 10c PDC/PHS RS232C 1 10 100 1k 100k 距離 (m) S.Sano, 2000・5 23 中心はインターネットプロトコル(IP) 異なったメディアを統合して論理的なネットワークに IPアドレス 経路制御 APP TCP IP Link S.Sano, 2000・5 APP TCP IP Link Link IP Link ネットワーク間接続 ルータで 専用線で ネットワークで S.Sano, 2000・5 24 25 ネットワーク接続装置 ネットワーク アプリケーション層 ネットワーク間 接続装置 ネットワーク ゲートウエイ アプリケーション層 トランスポート層 トランスポート層 ネットワーク層 ルータ ネットワーク層 リンク層 スイッチ リンク層 物理層 リピータ 物理層 S.Sano, 2000・5 26 インターネットの構成 ISP(Internet Service Provider)の相互接続 情報提供 サービス ユーザ ユーザ パソコン 通信業者 ユーザ ユーザ ユーザ ISP ISP ISP ユーザ ISP 他ネット IX ユーザ S.Sano, 2000・5 uucp OSI Fax,... ISP ISP ユーザ ゲートウエイ ISP: Internet Service Provider IX: Internet Exchange ISP間接続 個別接続 private peering 相互接続点 exchange point バックボーンネットワーク S.Sano, 2000・5 27 28 ISPの構成 地域ごとのアクセスポイント運用 または,POP(Point of Presence) NOC(Network Operation Center) とも サービスマシンの運用 DNS(ドメインネームシステム) 電子メイル,ニュース ユーザ POP 他ISP ユーザ POP ユーザ ユーザ POP ユーザ POP ユーザ S.Sano, 2000・5 POP ユーザ ユーザ 29 接続形態 インターネットサービスプロバイダ(ISP) アクセスポイント サーバ 他ISP R 他アクセス ポイント R R 電話網 ISDN R 専用線 R R M ユーザ S.Sano, 2000・5 ユーザ ユーザ 輻輳制御 TCP 自律分散,ベストエフォート 動的適応 31 輻輳,輻輳制御 輻輳(congestion) 送達パケット数 ネットワーク上に過度のトラフィックが存在している状態 パケット喪失,性能の急激な劣化が発生 最大回線容量 望ましい状態 輻輳状態 送信パケット数 S.Sano, 2000・5 フロー制御 受信者の都合で送信するデータ流量を調整 受信側の処理が間に合わないとき 受信側の処理が一時停止しているとき 受信側のバッファが一杯のとき : S.Sano, 2000・5 32 リンク毎の制御,エンド間での制御 リンク毎の制御 (link by link) エンド間での制御 (end-to-end) S.Sano, 2000・5 33 エンドシステム,コアシステム 34 エンドシステム エッジシステム コアシステム S.Sano, 2000・5 インターネットの原理 コアシステムはシンプルに コアシステムは処理が集中 難しい仕事は個々のエンドシステムへ 例 輻輳制御 フロー制御 エンドシステム同士で対応 S.Sano, 2000・5 35 36 ルータの構成 ルータ net1 dest mask if 転 送 機 能 input queue net2 output queue 経路表 net3 S.Sano, 2000・5 37 出力キューと溢れ 輻輳のほとんどは出力キューが溢れること 最大長 net output queue キューの大きさをむやみに大きくしてはいけない ルータのリソースは有限 大きな遅延が発生 どのように溢れさせるか(捨てるか)がポイント S.Sano, 2000・5 TCPが輻輳制御を担当 TCP TransmissionControl Protocol TCPはパケットの欠落を観測し輻輳と判断 トランスポート層に対応 輻輳がおきるとウインドウサイズを半分に スロースタートで回復 輻輳ウィンドウの大きさを1から始めて倍ずつ増やす 元の大きさの半分になったら1つずつ増やす エンドシステムたちがそれぞれ判断 自律分散,ベストエフォート S.Sano, 2000・5 38 39 再転送付き ACK セグメントごとに ACK (到達確認)を要求 送信者 受信者 セグメント 1 ACK 1 セグメント 2 ACK 2 セグメント 3 ACK 3 S.Sano, 2000・5 40 再転送付き ACK(2) 送信者 受信者 紛失 セグメント 1 セグメント 1 再送 ACK 1 セグメント 2 紛失,遅延 セグメント 2 再送 S.Sano, 2000・5 ACK 2 ACK 2 41 スライディングウィンドウ 基本は「セグメント一つ送信して ACK を待つ」 でも効率が悪い ネットワーク内ををセグメントで埋める 確認応答を待たずに,送信して良いバイト列の集合 複数のセグメントの確認応答をまとめることも可能 送信者 受信者 セグメント 1 遅延 ACK 1 セグメント 2 遅延 S.Sano, 2000・5 ACK 2 42 スライディングウィンドウ(2) 送信者 セグメント 1 セグメント 2 セグメント 3 受信者 ACK 1 ACK 2 ACK 3 セグメント 1 セグメント 2 セグメント 3 ACK 1,2,3 S.Sano, 2000・5 スライディングウィンドウ(3) ウィンドウの左側 ACK 受信済み ウィンドウの右側 43 未送信 ウィンドウ中 送信済み ウィンドウの一番左のセグメントの ACK を受信したら,ウィンド ウが左に移動 2 3 4 5 6 7 S.Sano, 2000・5 ウィンドウ通知 ウィンドウは,可変長 大きさは受信側が決定権をもつ ネットワークの状況でサイズが変動 受信側のバッファサイズ 輻輳時,混雑時はサイズを小さく TCP ヘッダの Window フィールドで指定 単位:バイト 16 ビット = 最大64 Kバイト S.Sano, 2000・5 44 キュー溢れ時の廃棄の方式 中継ノードの出力キュー廃棄の方式 Drop Tail ー キューの末尾を捨てる. Drop Head ー キューの先頭を捨てる. Drop Random ー ランダムに捨てる. RED(Random Early Detection) ー キューの長さに応じて確率的に捨てる. http://www-nrg.ee.lbl.gov/floyd/red.html 最大長 net output queue S.Sano, 2000・5 45 新しい輻輳回避・検出技術 ECN(Explicit Congestion Notification) ルータがIPパケットに「輻輳印」をつける 受信ノードは,その印をみて輻輳を検出する S.Sano, 2000・5 46 47 再送 ある時間内に確認応答が無ければ(=タイムアウ ト)再送 「ある時間」は,どのように決定? メディアの性能や現在のネットワークの状況に応じて 各セグメントの送信時刻と,それに対する確認応 答の受信時刻の差 ラウンドトリップ時間 (RTT) S.Sano, 2000・5 再送時間の計算 - 基本 RTT を使ってタイムアウト値を計算 加重平均 または ハイカットフィルタ RTT = (α×今までのRTT)+((1 - α)×新しいRTT) ただし 0 < α < 1 αが1に近いほど RTT の変化に鈍い αが0に近いほど RTT の変化に素早く応答 タイムアウト = β × RTT 48 ただし β > 1 実装例: 4.4BSD, α=0.875,β=2 S.Sano, 2000・5 タイムアウト値の計算 再転送の場合,受信した確認応答は… Karn のアルゴリズム 最初に送信したセグメントに対するもの? 再転送したセグメントに対するもの? → 分からない RTTの計算に「再転送セグメント」の時刻は使わない バックオフの戦略 再転送が起こるとタイムアウト値を再計算 新タイムアウト値 = γ × 前のタイムアウト値 S.Sano, 2000・5 49 広帯域通信の問題 物理層の問題 リンク層の問題 ネットワーク層の問題 トランスポート層の問題 アプリケーション層の問題 S.Sano, 2000・5 50 51 パケットを満たすということ 博多 S.Sano, 2000・5 東京 博多 東京 満たすのは結構難しい 程々に満たす 高遅延,高帯域のリンクの場合 スライディングウインドウと輻輳制御 海外との光ファイバ通信 衛星通信 TCPの最大ウインドウサイズ 64kB の問題 TCP以外のトランスポート たちの悪いUDPストリームプロトコルの場合 :-( S.Sano, 2000・5 52 1000km,1Gbps ファイバの伝送速度 2.1x108m/s 片道 5m秒の遅延,往復10m秒の遅延 単純計算で 6.4Mbps のスループット 1Gbps をだすためには 100Mバイトのウインドウサイズ 100Mバイトのバッファを用意 TCPの拡張が必要 S.Sano, 2000・5 RFC1323 TCP Extensions for High Performance 53 アドレス IPアドレスと経路制御 ドメイン名,DNS URL アドレス解決 55 IPアドレスと経路制御 IPパケットに含まれるあて先アドレス(終点アドレス) によって経路が決まり,正しくあて先に配送される. 始点アドレス 終点アドレス データ 終点アドレスを持つ機器 ネットワークB ネットワークC ネットワークA ネットワークE ネットワークD S.Sano, 2000・5 56 IPアドレス 固定長の論理アドレス IPv4: 32ビット,IPv6:128ビット ホストのネットワークインターフェースを識別 二つの部分 7 ー 経路指定,ネットワークを識別 ネットワーク部 ホスト部 ー ネットワーク内のホストを識別 NET S.Sano, 2000・5 HOST 57 経路制御 ルータは受信したパケットの送り先のネットワーク番 号から,次のルータを決定する ルータ Net1 R1 Net2 Net1 Net2 Net3 Net4 R1 R1 R2 R3 経路表 S.Sano, 2000・5 R2 Net3 R3 Net4 58 経路制御 経路情報 <ネットワーク番号,転送ノード> 経路情報は経路情報プロトコルで交換 故障やパスの新設などのトポロジの変化に追従 分散型の経路制御 2レベルの交換プロトコル AS内 - インテリア・ゲートウエイ・プロトコル RIP,OSPF,… AS*間 - エクステリア・ゲートウエイ・プロトコル EGP,BGP3,BGP4,IDRP, … *AS: S.Sano, 2000・5 Autonomous System (自律システム) 59 AS, igp & egp R IGPs R EGPs R AS1 R R AS2 R R R R R R R R S.Sano, 2000・5 AS3 経路情報の数 1994年1月~ 60 www.employees.org/~tbates/cidr.hist.plot.html S.Sano, 2000・5 経路情報の数 1996年9月~ S.Sano, 2000・5 61 www.employees.org/~tbates/cidr.plot.html AS番号の数 1996年10月~ S.Sano, 2000・5 62 www.employees.org/~tbates/cidr.as.plot.html 63 アドレスのクラス 最初のビットでクラスを指示 クラスフルアドレスとも A: B 0 10 24 NET HOST 14 16 NET HOST 21 C: A その非効率さからクラスレスへ 7 B: C 110 S.Sano, 2000・5 NET 8 HOST 64 クラスレスのアドレス体系 ネットワーク部は可変 プレフィックス長 プレフィックス マスク 1111..............11111 のこり 0000......0000 プレフィックス長によるネットワーク番号表記 例)133.201.2/24 プレフィックス長 ネットワーク番号 S.Sano, 2000・5 65 アグリケーション(集約) 連続したネットワークのブロック化 24 C ネットワーク番号 00 ホスト C ネットワーク番号 01 ホスト C ネットワーク番号 10 ホスト C ネットワーク番号 11 ホスト 22 4C S.Sano, 2000・5 プレフィックス 66 バックボーンのプレフィクスの短縮 CIDRでないとき…24ビット 01 ネットワーク ホスト 24 プロバイダが64Cをもつと…18ビット 01 地域 IR/プロバイダ 7 S.Sano, 2000・5 18 顧客# ホスト アグリゲーションの特徴と問題点 67 アドレス空間を広くして,経路情報の増加を押さえる ネットワークトポロジに対応して割り当て 上流のトポロジの変更でアドレスを変更する必要 ISPの変更でも マルチホームの場合は? DNSに期待? S.Sano, 2000・5 Ipv6 Aggregatable Global Unicast Addresses | 3| 13 | 8 | 24 | 16 | 64 bits | +--+-----+---+--------+--------+--------------------------------+ |FP| TLA |RES| NLA | SLA | Interface ID | | | ID | | ID | ID | | +--+-----+---+--------+--------+--------------------------------+ <--Public Topology---> Site <--------> Topology <------Interface Identifier-----> 001 Format Prefix (3 bit) for Aggregatable Global Unicast Addresses TLA ID Top-Level Aggregation Identifier RES Reserved for future use NLA ID Next-Level Aggregation Identifier SLA ID Site-Level Aggregation Identifier INTERFACE ID Interface Identifier (EUI-64) S.Sano, 2000・5 68 69 初期 IPv6 アドレス階層 | 3| 13 | 13 | 6 | 13 | 16 | 64 bits | +--+----------+---------+---+--------+--------+--------------------+ |FP| TLA | sub-TLA |Res| NLA | SLA | Interface ID | | | ID | | | ID | ID | | +--+----------+---------+---+--------+--------+--------------------+ number of the left-most bit boundary ************ TLA ID 4 sub-TLA ID 17 NLA ID 30 SLA ID 49 S.Sano, 2000・5 number of the right-most bit boundary ************ 16 29 48 64 longest prefix ******* /16 /29 /48 /64 ID length (in bits) ******** 13 13 19 16 70 DNS Domain Name System, RFC1034. 1035 IPアドレス,ドメイン名,メー ルサーバなどを管理する分 散データベース ドメイン名階層にあわせたD NSサーバの配置による分散 管理 引きかた 正引き ドメイン名→IPアドレス 逆引き IPアドレス→ドメイン名 COM US JP AD AC CO WIDE UK NEC MT CCS (sano) [email protected] S.Sano, 2000・5 URL - Uniform Resource Locators 71 ブラウザはURLに従って,WWWサーバ上のリソー スを入手 HTML HTML ブラウザ HTML サーバ http://www.wide.ad.jp:80/~sano/glossary.html プロトコル S.Sano, 2000・5 ホスト ポート 番号 リソース名 アドレスの階層 物理アドレス ー メディア固有のアドレス IPアドレス ー 32ビット・128ビット ホスト内のサービスを識別 ドメイン名 ー 文字列 インターネットの接続位置を識別 ポート番号 ー 数値 IEEE803(48ビット),EUI-64(64ビット) VPI/VCI,加入者番号 ホスト,サーバを識別 URL ー 文字列 ファイルやサービスなどの資源を識別 S.Sano, 2000・5 72 73 アドレス解決 ドメイン名 DNSサーバへの問い合わせ IPアドレス 経路表の検索 隣接 IPアドレス ARPによる問い合わせ 隣接 物理アドレス S.Sano, 2000・5 インターネットの課題 論点 資源共有&ベストエフォート スケーラビリティ セキュリティ ガバナンス S.Sano, 2000・5 75 資源共有&ベストエフォート QOS – Quality Of Service の要請 精密な予約 から 適当なプライオリティ管理まで 帯域と遅延の保証 資源予約,資源占有が必要に 適切なトレードオフが必要 いまは DiffServe 本当は,ネットワーク環境,料金モデルに強く依存 S.Sano, 2000・5 76 スケーラビリティ アドレス vs 経路情報 膨大な端末の出現 携帯 家電 車 しかも, IPv6は経路情報の爆発を本質的に解決していない 移動 広帯域 階層的な管理 ラベルスイッチ モバイルIP マイクロモビリティ,マクロモビリティ S.Sano, 2000・5 77 セキュリティ 安全,信頼の要請 ペイロードの関心は高い 信頼性の要請 - EC 環境の悪化 - 不正アクセス 制御系は? AAA 認証,権限管理,課金 S.Sano, 2000・5 78 インターネットガバナンス だれが統治するか? インターネットの精神がいつまで維持できるか? ラフコンセンサス ボトムアップ 技術主導 政府・国家を超えた枠組み S.Sano, 2000・5 79
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