サボニウス型風車 風力発電機 サイエンスコミュニケーション特別演習ゼミ 3月12日・13日 授業の流れ 演示用として大型サボニウス風車を用い てワンセグTVを点ける ↓ プロペラ型風車、サボニウス型風車それ ぞれの特徴を説明 ↓ 持ち帰り用サボニウス型風車の作成 羽の形状を考える 風力発電 • 風の力によってタービン を回転させる発電機。 • 風車、水車、太陽光は再 生可能エネルギーとして 注目されている。 • 風車は海辺や高原など、 安定した風力の得られる 場所に立てられている。 風車の種類と特徴 プロペラ型(水平軸) ・高速回転に優れているが、羽が空 を切るため騒音が大きい。 ・回りはじめるのにやや高い風力を 必要とする。 ・首ふり運動による効率のロス、落雷 による故障、バードストライクなどの 問題がある。 サボニウス型(垂直軸) ・円筒を縦に2つに割り、それをずら して取り付けた形状をしている。 ・1m/s以下の弱い風でも回りはじめ、 音が静かなため街中でも設置できる。 秋葉原 UDXサボニウス広場 SAVONIUS WIND TURBINE タービンの発電量をしめすメータ サボニウス型風車の最適形状 C 𝒂 オーバーラップ比 𝑪 = 0.2~0.3 𝑯 アスペクト比 𝑪 b H a ギャップ =4 b=0 てづくりサボニウス型風車風力発電機 用いた材料 (一人分の材料費425円) ・ネオジム磁石6つ(150円) ・鉄製の串(魚焼き用)1本(33円) ・ストロー ・Φ0.2の1000回巻コイル(107円) ・A4ケント紙1枚(17円) ・工作用紙1枚(33円) ・白色大玉LEDライト1つ(60円) ・定規(25円) ・ペットボトル コイルをつくる ①Φ0.2のホルマル線を 単2電池に1000回巻き つけてコイルをつくる。 ②コイルにストローを通し、 ホットボンドまたはセロハン テープで固定する。 磁石をつくる ①ダイソーで販売されている ネオジム磁石を6つ用意する ②磁石を三つずつに分け、間 に楊枝片、ストローを挟む ③セロハンテープで固定する ここに串をとおす 羽をつくる ①ケント紙、工作用紙を用いて、バケット(羽)をつくる ②串を通す 土台をつくる ③キャップの中心に 穴をあける ①串の長さ、羽の大きさを考慮しな がら、土台となるペットボトルを切る ④定規を渡すための切り込みを入れる 土台 完成! ②定規を適度な長さに切断し、中心 あたりに径2㎜程度のくぼみを掘る ①コイルに通したストローと、定規に開 けたくぼみが合うように配置し、テープ で固定する。 ②羽、ペットボトル、コイル上端、磁石、 コイル下端の順に串にさしていく LEDをつけた ら完成!! オーバーラップ比の違いによるサボニウス 0 0.2~0.3 0.7~0.8 羽が風を受ける面積はオーバーラップ比が0のものが最も大きいが、風の通り道がないた め、風を受ける向きによって回転しない。 オーバーラップ比が0.7~0.8の羽は風を受ける面積が小さいが、慣性モーメントが小さい。 同じ風力で回したとき、0.2~0.3の羽が最も回った。 アスペクト比の違いによるサボニウス アスペクト比:2 アスペクト比:3 アスペクト比は4が最適である。実際に制作したものでは、2よりも3の方がよく回転した。 作品 杉森くんの作品 生徒の作品 横山さんの作品 授業の実際と反省点 火曜日 製作時間70~80分 ほとんどの生徒がオーバーラップ比0.2、アスペクト比3の羽を制作していた。串に コイルと磁石を取り付ける点で時間が掛かっていた。 一度制作したことのある生徒にとっては関心を欠いている点があった。 水曜日 製作時間40~60分 火曜日の反省から、コイルにストローをとりつけ、磁石を連結させ、土台を組み立 てるだけの状態にしたものを用意した。 制作時間は短くなったが、生徒数に合うだけの準備ができていなかったため一部 で時間のかかってしまった生徒がいた。 早く作成の終わった生徒には、オシロスコープに接続し交流発電の波形を見せた。 また扇風機の風に当て、どの距離まで離れても回り続けるか検討した。 作成への課題 土台の部分が短く、羽に長さがあるため、軸が振動してしまった。安定した回転を 得るためには軸の両端を固定するためのやぐらを組む必要がある。 LEDを光らせやすくするためには、さらに強力なネオジム磁石の使用や、コイルの 巻き数の増量、羽の最適形状の意識などが挙げられる。
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