地上波のデジタル化について 2002年10月23日 (株)岩手めんこいテレビ 総務局 前田秀男 前提 • 技術的な話題中心だが、極力普通の話題 としてお話するつもり • 専門用語が出たらその都度質問OKです 放送事業 • • • • • 免許事業・・・電波は国民の共有財産 NHKと民間放送 放送事業・・・テレビ・ラジオ(衛星、有線もある) 民間放送はキー局とローカル局 ローカル局は基本的に「県域放送」 (当局とのやり取りは技術系の仕事(電波法)) 旧郵政行政6法 デジタル放送とは? • デジタル化されるのは 映像等情報(制作段階)と放送電波 今回のデジタル化はどちらかと言えば後者 として我々は捉えるが。。。。 【目的】 高品位、電波の有効利用、多種多様な付 加サービスの提供 e-japan構想 • IT戦略会議 (官邸HP参照) ・情報格差の問題 インフラ、子供や高齢者→デジタルデバイド 今後の高度情報化や地上波のデジタル化では これが非常に大きな課題になりそうー テレビ放送技術の進化 モノクロ → カラー化 → 音声多重 → 文字多重 (他にも EDTVⅠ,Ⅱ データ放送 字幕放送) これまでは互換性あり しかし。。。。 デジタル化は互換性なし!(最低でも(STB)が必 要! 技術的には意義は認めるが。。。 地上波デジタル放送のスケジュール 2000 2001 B S デ ジ タ ル 放 送 開 始 2002 2003 現 在 ( 1 1 月 1 日 ~ 免 許 申 請 受 付 ) 2004 東 阪 名 放 送 開 始 2005 2006 ・・・ アナアナ変換 2007 2008 2009 ロ サイマル放送 ー カ ル 局 中継局整備 放 送 開 始 ( リ ミ ッ ト ) 2010 ア ナ ロ グ 放 送 終 了 ? 海外方式との比較(総務省報道資料よ り) アナアナ変換 ビデオ配信ダ メ! 当初852億→1800億へ 全国の放送局(アナログ)の数を示すグラフ そもそもデジタルとは何? • • • • アナログVSデジタル 連続信号VS離散信号 通信系では非常に有利(伝送系) 雑音に強い、圧縮可能、そしてシンプル • 数学記号では ∫とΣ で表される 地上波デジタル放送懇談会(98年10月) 1 視聴者にとってのメリット ①高品質な映像・音声サービスの享受 ③テレビ視聴の高度化が可能 ②チャンネルの多様化の実現 ④高齢者・障害者にやさしいサービスの充実 ⑤安定した移動受信サービスが可能 2 放送事業者とってのメリット ①多彩なサービス提供によるビジネスチャンスの拡大 ③番組制作の多様化・効率化の実現 ②省エネルギー化の実現 ④番組ソフトのマルチユース化への寄与 ⑤視聴者との一体化 3 機器製造業者・番組制作業者にとってのメリット ①デジタル受信機市場の拡大 ②放送番組制作需要の増大 ③LSI、液晶、プラズマディスプレイ等新デバイスの需要拡大 ④番組の国際市場進出機会の拡大 社会的意義 ①視聴者主権を確立し、新たな放送文化の創造に 経済波及効果 10年間で約212兆円 貢献 ②経済構造改革に貢献 ③国際的な相互理解と相互信頼の増進に貢献 雇用誘発効果 ④高度情報通信社会におけるトータルデジタル 10年間で約711万人 ネットワークの完成 ⑤電波の有効利用の促進に貢献 将来の放送関連市場 (2010年時点) 約35兆円 デジタル放送で出来る事は? HD放送 他ch化 EPG 多彩な補完放送 データ放送 移動体向け放送 携帯端末向け放送 (独立音声放送:今回 の免許方針でNO!) AAC(5.1サラウンド等) etc とにかく技術的には無限の可能性あり しかし、 事業として成立するか? ビジネスモデルとして有効か? そもそも ニーズがあるのか???? はっきりしているのは きれいな映像といい音 (BSデジタル放送が参考になる) ブロードバンド時代の地上波テレビ放送 文化の違い(よく言われる (30cmと3m) ) 公共性=>コンテンツ内容に責任を持つ 伝送帯域を補償(ADSLとの比較で) ↓ 今後もメディアの中核でありたい!(希望) 再度原点に返り、良質のコンテンツを提供する事 少々過大評価すれば、民主主義の根本をなしている ハード・ソフト分離論 欧米(特に米国)の経営手法に明るい人達から 経済学者でも関心あり。 補完産業の発展に期待。 当事者としてはもちろん反対しているが、冷静に考える 必要がありそう。 先行する米国の事情が参考になる。 これを良しとする か否か。。。。。皆さんも考えて欲しい。 (元々は放送と通信の融合問題から?) デジタル化を実現するために ローカル局の悩み 設備投資額:40億~60億 (1社あたり) エリア世帯数や経済力等に関係無い! (大都市程有利) 特に岩手県は 山岳が多い! → 多くの中継局が必要 デジタル化に関する組織等 ・全国地上デジタル放送推進協議会 ・岩手県地上デジタル推進協議会 ・地上デジタル放送標準化委員会(地上P) ・民放連、NHK、総務省、ARIB (実際には各組織内に細かいアドホックがある) 今後の課題 全てが課題! 著作権(RMP) 簡易動画配信(MPEG4)のライセンス 限定受信(顧客管理) エンジニアリングch そして何よりも“BML”がまだまだ発展途上 更に、電波伝搬はやってみないと解らない(予想外の 現象は十分にあり得る) おまけ 放送局で求めてる人材は? • 徹底的に「常識人」であること • 危機管理能力に長けている人 • 制作分野については、 アイデア、センス、好奇心、 「感動」を大事にする事
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