山一電機 株式会社 特許セミナー

知れば知るほど面白い
-知的財産の潮流(その背景と現状)-
●プロパテント時代
●ソフトウェア関連発明
●ビジネス関連発明
●TLO
弁理士
谷
義 一
〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目6番20号
谷・阿部特許事務所
TEL (03)3589-1201(代表)/FAX (03)3589-1206(代表)
E-mail [email protected]
http://www.taniabe.co.jp
(C) 2001 Yoshikazu Tani, TANI & ABE
All Rights Reserved.
-プロパテント時代-
プロパテント時代
●権利意識の高揚
●紛争の大型化、頻発化
●訴訟増大・損害賠償額の高騰と仮処分
●標準の恐さ
-プロパテント時代-
特許とは何?
●パテント=ビジネスツール/武器
●パテント=権利(排他的独占権)
●パテント=審査を得て付与される権利
●パテント=出願より20年経て消滅する権利
●パテント=無効になることもある権利
-プロパテント時代-
何故特許をとるのか?
●積極的活用
・市場独占
・実施料収入
●消極的活用
・自己の実施のためのリスクヘッジ
●特許をとらないというオプション
・公表(他人による権利化の阻止)
・先使用権の確保
-プロパテント時代-
・・・闘う特許の実例・・・
青色発光ダイオード訴訟
●日亜化学工業
V.S.
豊田合成
●日亜化学工業
V.S.
住友商事
(クリー)
●ローム V.S.
日亜化学工業
●複雑に絡み合ったパテントウォー
●クロスライセンスはしないがLEDは売る
●マーケットの独占か? アライアンス作りか?
-プロパテント時代-
・・・闘う特許の実例・・・
Rambus訴訟
●Rambus V.S. 日立
(デラウェア州連邦地裁)
●Rambus V.S. 日立、セガ (ITC)
●モノ作り企業と技術開発ベンチャーとの争いが今後も増加する
●モノ作りだけに価値があるのか?
●モノ作りをしなくとも研究開発成果の提供だけで価値があるのか?
-プロパテント時代-
・・・闘う特許の実例・・・
鉛フリーハンダ事件
●千住金属工業、松下電産 V.S. Ames Lab.(アイオワ州立
大)
●両者の権利(JP,US)の部分的重複
●自国での特許取得のみであるが、他国でのライセンスが必要となって
の二国間係争
Ag
Cu
Sn-Ag-Cu系
鉛フリーハンダ
・・・闘う特許の実例・・・
-プロパテント時代-
トナーカートリッジ事件
●キャノン V.S. 東洋インキ製造
●互換品メーカー問題
●損害賠償と差止請求
●消耗品は利益源である
・複写機
;ペーパー、トナーカートリッジ
・BJプリンタ ;プリンタヘッド
・使い捨てカメラ;フィルム詰め替え
●利益源を特許で死守する
プロパテント=原告(特許権者)に有利
・・・闘う特許の実例・・・
仮処分の恐さ
●アップル V.S. ソーテック
(iMac V.S. e-One)
取引の混同誤認
・ かわいらしくてインターネットの出来るパソコン
・ スケルトンでツートンカラーのパソコン
●Amazon V.S. Barnes&Noble
・ ワンクリックパテント
・ 特許権の有効性に比重大
●仮処分=製造/販売の停止
●損害賠償よりもビジネスへの影響力が大きい
JP:迅速に出される結論
US:慎重な審理
-プロパテント時代-
-プロパテント時代-
・・・闘う特許の実例・・・
パチンコ、ゲーム機業界
●パチンコ業界
・パテントプールをやめてから個別ライセンスが増大
・企業の特許への取組みの変化
●ゲーム機業界
・類似ゲーム機登場の黙認をやめた
・特許権行使の活発化
●企業間格差の顕在化
●パテントポートフォリオの確保と闘える特許の活用
・・・闘う特許の実例・・・
個人発明家対策
●Lemelson特許
●Konrad特許
●Coleman特許
●大西実用新案
●個人はクロスライセンスに興味はなく、
単にロイヤルティ収入を目指す
●早期に特許をウォッチして対策を行う
・侵害回避設計
・無効化
-プロパテント時代-
-プロパテント時代-
・・・闘う特許の実例・・・
標準特許の恐さ
●カセットテープ
●VHS
V.S.
ベータ
●CD
●DVD
●OS
●MPEG
●フラッシュメモリーカード
(SDカード、メモリースティック、コンパクトフラッシュ)
●特許を保有することでコンソーシアムでの発言権を得る
●標準のためのコンソーシアムは特許戦争でもある
-プロパテント時代-
特許戦略
経営戦略
●特許は経営の武器である
●特許はビジネスである
・独占
・ライセンス
・ 製品差別化
・ 次なるR&Dへの第一歩
・ 特許マインドの全社的構築
・ 株価アップ
特許戦略
技術戦略
●特許はR&Dを促進する。
●特許は開発研究者の士気を高揚する。
●特許は技術を守る。
●ヒット商品は特許で守れ。
●特許で技術を学ぶ。
・背景技術
・技術水準
・特許情報は宝の山
●技術開発成果の保護(最低限の保護)
-プロパテント時代-
特許戦略
法務戦略
●プロパテント時代に乗れ
●特許紛争の増大への対処
●特許紛争への予防対処
・対処療法ではだめ
●法務上の危機管理プログラム確立
・製品法務
●法務の社外ネットワークの確立
●ライバル企業のマーク徹底
●特許に強い企業に育てる
●稼ぐ特許部
●頼れる特許部
-プロパテント時代-
-ソフトウェア関連発明-
ソフトウェア関連発明
1)審査基準(平成12年12月28日公表)
(1)「産業上利用することができる発明」
(2)「コンピュータ・ソフトウェア関連発明」
(3)「発明」であることの基準
(ⅰ)発明に該当しないものの類型に当たらないこと
(ⅱ)自然法則を利用した技術的思想であるためには、ソフトウェア による
情報処理がハードウェア資源を用いて具体的に実現されていること
(ⅲ)記録媒体なしのプログラムをクレームできること
-ソフトウェア関連発明-
(1) 「ソフトウエアによる情報処理が、ハードウエア資源を用い
て具体的に実現されている」場合、当該ソフトウエアは「自然法
則を利用した技術的思想の創作」である。
「ソフトウエアによる情報処理が、ハードウエア資源を用いて
具体的に実現されている」とは、ソフトウエアがコンピュータに
読み込まれることにより、ソフトウエアとハードウエア資源とが
協働した具体的手段によって、使用目的に応じた情報の演算又は
加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の情報処理装
置(機械)又はその動作方法が構築されることをいう。
そして、上記使用目的に応じた特有の情報処理装置(機械)又
はその動作方法は「自然法則を利用した技術的思想の創作」とい
うことができるから、「ソフトウエアによる情報処理が、ハード
ウエア資源を用いて具体的に実現されている」場合には、当該ソ
フトウエアは「自然法則を利用した技術的思想の創作」である。
-ソフトウェア関連発明-
● 審査基準の適用時期と適用対象
本審査基準は、本日(平成12年12月28日)以降に審査が行われる
ものに適用される。
審査基準の適用対象
審査基準改訂の趣旨が、平成6年法適用出願へのより適切な対応に
あることから、本審査基準は、基本的には平成7年7月1日以降の
出願に適用される。
第Ⅶ部 第1章 コンピュータ・ソフトウェア関連発明
「1.明細書の記載要件」のうち、
「プログラム」クレームに関する部分(平成13年1月10日以降出願)
「記録媒体」クレームに関する部分 (平成9年4月1日以降の出願)
「2.特許要件」のうち、
「2.2「発明」であること」(平成9年4月1日以降の出願)
-ソフトウェア関連発明-
ステートストリートバンク事件(US)
State Street Bank and Trust Company v. Signature Financial Group, Inc.
149 F. 3d 1368, 47 USPQ 2d 1596 (CAFC 1998), USP 5, 193,056
「ビジネス方法は法定の主題に該当しない」という
ビジネス方法の例外ルールは存在せず、発明の主
題がビジネス方法というだけでは米国特許法第1
01条の法定の主題から除外されないことが確認
された。
有 用 (useful) 、 具 体 的 (concrete) お よ び 実 体 的
(tangible)であれば、すなわち実用的応用(practical
application)があれば、数学的アルゴリズム、ビジ
ネスモデル、ゲームのやり方であっても特許法上
の発明である。
-ソフトウェア関連発明-
2)「技術的なもの」についての考え方(E
P)
●時代と共に変化してきている
●コンピュータ・プログラム(プロダクト)の特許性を認めた画
期的審決:審決T1173/97,T0935/97
●ビジネス関連発明について判断した審決 :T0931/95
審決のアウトライン:
●国際的ハーモナイゼーションの必要性
●「さらなる技術的効果(further technical effect)」理論
コンピュータ・プログラムがコンピュータ上で実行される際に、プロ
グラムとコンピュータとの間の通常の物理的関係以上のさらなる技術
的効果が生じる場合には、「コンピュータ・プログラム自体」
(EPC52(3))とみない。つまり、特許性を認める。
●ビジネス方法そのものの特許性は認めないが、ビジネス方法を具体
的装置として表現すれば、特許性を認める。
-ソフトウェア関連発明-
1.明細書を書く上での留意点
一般論:
●「発明」であることが明確に表現されていること。
●発明の成立性を念頭に置き、それをアピールする筋書きを作り、
クレームは審査基準に沿ったワーディングおよび表現とする。
●発明の技術的意義を明確に表現するストーリーの展開を行うこ
とに留意する。
発明の成立性の判断基準:
●ソフトウェアとハードウェア資源との関係、特にどのように両者
が協働しているかを意識して説明する。
●情報処理と対象の物理的/技術的性質との関係を明らかにして説
明を行う。
●記録媒体クレームの必要性を検討する。
●プログラムクレームの必要性を検討する。
-ソフトウェア関連発明-
出願前の徹底した先行技術サーチ
そのサーチ結果を十分反映させて 発明の価値を評価する
その評価に基づきクレームを作成する
権利化したいクレーム+バックアップクレーム
多段階(上位~下位概念)
多面的(カテゴリー)
これらクレームを十分にサポートする詳細説明
わかりやすい明細書
図面の活用(新規事項の追加の排除)
有効かつ強力な権利の取得
-ソフトウェア関連発明-
非法定の発明
クレーム表現
法定の発明
・純粋アルゴシステム
・純粋ビジネス手法
・プログラム自体
・信号自体
・情報自体
・SWとHWとの協働関係
・自然法則利用性
・技術的貢献
・アルゴリズム関連発明
・ビジネス手法関連発明
・プログラム関連発明
・信号関連発明
・情報関連発明
多項制の柔軟な利用
-ソフトウェア関連発明-
●多段階・多面的クレーム
(1)特許を取得したいと考える最も上位の概念の発明の
クレーム
(2)そのクレームに限定的減縮の要件を加えた中位ない
し下位概念のクレーム
(3)これらのクレームに対して他の構成要件を外的に付
加したクレーム
(4)応用分野についてのクレーム
(5)システムとサブシステム(パーツ,コンポーネント,
記録媒体)のクレーム
(6)方法とその一部分
-ソフトウェア関連発明-
グローバル明細書
技術分野の特定(産業上の利用可能性)
問題(課題)-解決手段アプローチ
・発明の背景
・発明の目的
・発明の構成
・その結果としての動作と技術的効果
発明の記述
・十分・明瞭・簡潔・正確に発明を説明する
・実施可能要件を充足する実施例
・ベストモード(最良の実施形態)
・ソフトウェアとハードウェアとの関係
・図面を十分・効果的に参照する
・プログラムリストではなく、詳細フローチャート,
疑似コードリストを効果的に活用
用語集添付
・技術用語、略語、シンボル、規則、関数、命令等 についての用語集をつける
(プログラムリスト/マイクロフィッシュは添付しない)
出願から1年、1年半以内に検討すること
特許出願
出願公開
1年6ヶ月
1年
国内優先出願
願
文
・上位概念化
・実施例追加
・内容見直し
同一でない発明について
の出願の確保
・先願主義
・類似範囲内でも代替
アイディアを出願できる
・権利網の確保
公知文献化
・自己の公開された出
が自己に対しても公知
献となる。
ビジネスモデル特許とは

-ビジネス関連発明-
技術的なもの
情報技術……コンピュータと通信(ネットワーク)の利用

有用性・具体性・実用的応用性(実体性)
-具体例
・電子商取引 -インターネットマーケット 電子マネー
電子決済 電子的認証
オンライン取引(商品、金融、証券)
オークション
・広告方法
・情報提示・検索
・通信サービス - 音楽配信 電話料金
・医療サービス
・交通関連サービス
・在庫管理
・ビデオゲーム
・新規事業分野
-ビジネス関連発明-
実例1:特許法上の発明でない
商品の製造時に、商品の製造時刻と、該商品の販売期限
と、該商品の定価とを示すラベルを該商品に貼付しておき、
商品を販売する時点で、売価を下記の式
売価=f(商品の販売時刻)×商品の定価
で、決定する商品の売価決定方法。
(ただし、関数fは単調減少関数であって0≦f(商品の販売時刻)≦1)
-ビジネス関連発明-
実例2:特許法上の発明である
「商品に貼付された、商品の製造時刻と、該商品の販売期限と、該商品の定価とを記録
した二次元バーコードを読み取る二次元バーコード読取手段、
現在の時刻を出力する計時手段、
売価を計算する演算手段
売価を表示する表示手段
上記二次元バーコード読取手段、計時手段、演算手段、表示手段を制御する制御手段
を備えたレジスターにおける商品の売価計算方法において
商品に貼付された二次元バーコードを上記二次元バーコード読取手段が読み取るステッ
プ、
上記二次元バーコード読取手段から出力された情報を上記制御手段が受け取るステップ、
上記制御手段が上記情報と上記計時手段によって得られる現在時刻を演算手段に出力す
る
ステップ、
上記演算手段が、下記の式
売価=f(商品の販売時刻)×商品の定価
(ただし、関数fは単調減少関数であって0≦f(商品の販売時刻)≦1)
に基づいて計算し、その計算結果を上記制御手段に出力するステップ、
上記制御手段が上記計算結果を上記表示手段によって表示させるステップ、
を含む、レジスターにおける商品の売価計算方法。」
-ビジネス関連発明-
実例3:特許法上の発明でない
出席確認の電子メールに対する返信電子メールが来た
順番にパーティ開催時に景品を贈呈するお知らせを付
けた出席確認の電子メールを参加予定者名簿に基づき
送付するステップ、
当該出席確認の電子メールに対する返信電子メールを
受け取るステップ、
当該返信電子メールが来た順番を参加予定者名簿に登
録するステップ、
パーティの開催時に、会費を徴収するステップ、
会費の徴収後、参加予定者名簿に登録された順番に基
づき景品を贈呈するステップ
を含むパーティ開催方法。
実例4:特許法上の発明である
-ビジネス関連発明-
入力手段、
電子メール送受信手段、
参加予定者名、参加予定者の電子メールアドレス、参加予定者の出席確認電子メールに対する返信電子
メールを受信した順番を参加予定者毎に記憶する参加予定者名簿記憶手段、
出席確認の電子メールに対する返信電子メールが来た順番にパーティ開催時に景品を贈呈するお知らせ
を記憶するお知らせ記憶手段、
表示手段、
制御手段
を備えたパーティ開催支援用情報処理装置の動作方法であって、
当該制御手段が、
当該参加予定者名簿記憶手段から読み出した複数の電子メールアドレスと当該お知らせ記憶手段に記
憶されたお知らせを読み出すステップ、
当該電子メールアドレスを宛先とした当該お知らせを電子メール送受信手段によって出席確認電子
メールと題して送信するステップ、
当該電子メール送受信手段によって受信した、当該出席確認電子メールに対する返信電子メールを検
出するステップ、
返信電子メールを検出する毎に、当該返信電子メールが来た順番を当該参加予定者名簿記憶手段に記
憶するステップ、
返信電子メールの検出終了の指示を入力手段によって検知した場合、返信電子メールを送信した全参
加予定者について、参加予定者名簿記憶手段に記憶された参加予定者名及び返信電子メールが来た順番
を表示手段に出力するステップ、
を実行するパーティ開催支援用情報処理装置の動作方法。」
-ビジネス関連発明-
実例5:特許法上の発明でない
自然数nとmを入力する入力手段(ただし、1≦n≦m<256)と、
演算手段と、上記演算手段による演算結果sを出力する出力手段、
とを備えることによって
S=
(m  n) 2  (m  n) 2 を計算する計算装置。
4
実例6:特許法上の発明である
自然数nとmを入力する入力手段(ただし、1≦n≦m<256)
と、k番目にk 2 の値が格納された二乗テーブル(ただし、0≦k<
511)と、
加減算器及びシフト演算器からなる演算手段と、
上記演算手段による演算結果sを出力する出力手段、
とを備え、上記演算手段が上記二乗テーブルを参照して二乗の値を
導出することにより、乗除算器を用いることなく、
S=
( m  n) 2  ( m  n) 2
を計算する計算装置。
4
-ビジネス関連発明-
実例7:特許法上の発明でない
インターネット上の店で商品を購入した金額に応じてポ
イントを与えるサービス方法において、
贈与するポイントの量と贈答先の名前がインターネット
を介して通知されるステップ、
贈答先の名前に基づいて顧客リスト記憶手段に記憶され
た贈答先の電子メールアドレスを取得するステップ、
前記ポイントの量を、顧客リスト記憶手段に記憶され
た贈答先のポイントに加算するステップ、及び
サービスポイントが贈与されたことを贈答先の電子メー
ルアドレスを用いて電子メールにて贈答先に通知するス
テップとからなるサービス方法。
-ビジネス関連発明-
実例8:特許法上の発明である
インターネット上の店で商品を購入した金額に応じてポ
イントを与えるサービス方法において、
贈与するポイントの量と贈答先の名前がインターネット
を介してサーバーに入力されるステップ、
サーバーが贈答先の名前に基づいて顧客リスト記憶手段
に記憶された贈答先の電子メールアドレスを取得するス
テップ、
サーバーが前記ポイントの量を、顧客リスト記憶手段に
記憶された贈答先のポイントに加算するステップ、及び
サーバーが、サービスポイントが贈与されたことを贈答
先の電子メールアドレスを用いて電子メールにて贈答先
に通知するステップとからなるサービス方法。
-ビジネス関連発明-
実例9:特許法上の発明でない
コンピュータを利用したカードゲーム装置において、複数枚のカー
ドの組み合わせの中から抽出された役の種類に応じて異なる得点を
求める得点算出手段を有するカードゲーム装置。
実例10:特許法上の発明である
コンピュータを利用したカードゲーム装置において、複数枚のカー
ドの組み合わせに対して所定の役データが対応させられている役デー
タテーブルと、役データに対して得点データが対応させられている得
点データテーブルとを記憶する記憶手段と、
選択された複数枚のカードの組み合わせを基に前記役データテーブ
ルを検索して対応する役データを抽出し、該役データを基に前記得点
データテーブルを検索して対応する得点データを抽出し、抽出された
前記役データの全て及び前記得点データの合計得点を出力する手段と
を有するカードゲーム装置。
法定の発明ではない:
-ビジネス関連発明-
クレーム1:
一群の投資信託の中から投資信託を配分するコンピュータを用いた方法であって、以下
のステップを備えたもの:
a.前記複数の投資のそれぞれの信託IDを少なくとも一つ受け取り、
b.前記複数の投資のそれぞれのリスク・ランキング・ファクターを少なくとも一つ受け
取り、
c.前記ランキング・ファクターの分布に関連し、投信の好ましい組み合わせに対応する
組合せパラメータを少なくとも一つ受け取り、
d.投信ID、リスク・ランキング・ファクター、組合せパラメータをコンピュータ読み
取り可能な媒体に記録し、
e.投資される投信の初期投資価値を受け取り、
f.増加配当価値および当該増加配当価値の期間を受け取り、
g.投資リスクの許容限度の指示を受け取り、
h.記録した信託ID、リスク・ランキング・ファクター、組合せパラメータを用い、初
期投資価値、増加配当価値、投資リスクの許容限度を組み合せて、一群の投信から最
適な運用の組み合わせを提供する。
-ビジネス関連発明-
法定の発明である:
クレーム2:
クレーム1の方法において、さらに、投資家または
ブローカーへの月例投資運用報告に、最適な運用の
組合せを表示するステップを含むもの。
クレーム3:
クレーム1の方法において、さらに、最適な投資の
組合せにしたがって、1群の投資信託中から投資信
託の書き換えを行うステップを含むもの。
-ビジネス関連発明-
①特公昭58-40777号
(1983年9月7日公告)
「投票券」
富士通株式会社
1.複数の単位投票情報が所定間隔を隔てて印刷された投票券において、前
記複数の単位投票情報の少なくとも1つの単位投票情報のバリティチェックコ
ードを示す符号を前記単位投票情報の間に印刷したことを特徴とする投票券。
P
1
1
P1
盛
0 2 レース 1 0 2 6
競
馬
場
02 ☆ 23 連勝
54 岡
年度
1
0
第
回
第
日 A7
08
★ ★ ★
15
¥☆☆
P2
☆
枚 券 ★
1500円
5 7 1 2 3 4 5 6 3
P3
-ビジネス関連発明-
②特公平3-24204
「証券店舗の接客用業務設備」
(1991年4月2日公告)
株式会社ニットー製作所
1.天板を低位置に架設する商談用カウンターで、一方のカウンターライン
を構成すると共に、天板の架設位置が高低調節可能な昇降カウンターと
天板を高位置に架設する利払い精算用カウンターとで、他方のカウンター
ラインを構成し、該一方のカウンターラインと他方のカウンターラインを、ロ
ビースペース側に拡開する略V字状態に配列して、該V字状の配列カウン
ターラインで、店舗のワークスペースとロビースペースを画成し、且つワー
クスペース内に事務処理用机を適宜配列したことを特徴とする証券店舗の
接客用業務設備。
-ビジネス関連発明-
③特公平8-16950
「店頭販売品の生産システム」
(1996年2月21日公告)
鐘紡株式会社
1.多数の販売店の中から選択された複数のサンプル店から商品ごとの販売数量データを収集す
る店頭販売情報収集手段と、
商品それぞれについて商品分類、価格帯分類、対象年令分類、売り方分類等の商品関連特性が
格納されている商品特性データテーブルと、上記複数のサンプル店それぞれの売上等の実績が上
記販売店全体に対する構成比として格納されるとともにこれら複数のサンプル店それぞれにおける
上記商品関連特性が格納されているサンプル店特性データテーブルとを備え、これら商品特性デ
ータテーブル及びサンプル店特性データテーブルから得られるデータに基づき、上記複数のサンプ
ル店から収集された商品ごとの販売数量データの拡大推計値を算出する拡大推計手段と、
過去の販売実績の推移に基づき所定期間ずつ作成された複数種類の販売推移パターン並びにそ
れぞれの販売推移パターンについての最終販売見込値が格納されている需要予測データテーブ
ルを備え、この需要予測データテーブル中の複数種類の販売推移パターンの中から、上記商品ご
との販売数量データの拡大推計値の推移パターンに最も近似した販売推移パターンを選択し、選
択された販売推移パターンについての最終販売見込値をその商品の最終販売見込値とする需要
予測手段と、
商品ごとの在庫数量等が格納されている在庫情報データテーブルを備え、この在庫情報データテ
ーブルから得られるデータと上記商品ごとの最終販売見込値とから商品ごとの生産必要数量を決
定する生産数量決定手段と、
商品ごとに原材料構成、数量等が格納されている原材料データテーブルを備え、この原材料データ
テーブルから得られるデータと上記決定された生産必要数量とから必要とされる原材料を必要数
量準備する原材料準備手段と、
上記決定された生産必要数量に基づく生産指示を受けて生産を実行する生産手段と、
からなることを特徴とする店頭販売品の生産システム。
-ビジネス関連発明-
④特許2,054,669号 ( 特公平7-80385号 ) (1995年8月30日公告)
「クレジットカードの使用方法」
日本信販株式会社
1. クレジットカード供給者からクレジットカード発行者(顧客に対して
クレジットカードを発行する者)に対して供給され、クレジットカード発
行者が顧客に発行するクレジットカードの使用方法であって、クレジット
カードにカード固有の第1の文字列を記録した後にクレジットカード供給
者が当該クレジットカードをクレジットカード発行者に供給し、その後ク
レジットカード発行者がクレジットカードを顧客に発行する際に、クレジ
ットカード発行者からの通知に基づいて、クレジットカード供給者がクレ
ジットカード発行者及び顧客の意思と無関係に前記第1の文字列に対して
固有のものとして第2の文字列を決定し、クレジットカード発行者がクレ
ジットカード供給者から与えられたこの第2の文字列を記録装置でクレジ
ットカードに記録し顧客に発行することを特徴とするクレジットカードの
使用方法。
-ビジネス関連発明-
⑤特許2,141,163号(特公平7-111723号) (1995年11月29日公告)
「電子通貨システム」
シティーバンク エヌ、エー
1. オンライン会計システムを有する発行銀行と(1)、
前記発行銀行の流動負債として前記オンライン会計システムにおいて貸し越され
る通貨の電子的象徴(EM)と、
前記通貨の電子的象徴を発生するために前記発行銀行に関連装備された金銭発生
モジュール(6)と、
前記通貨の電子的象徴をストアするとともに、前記通貨の電子的象徴を含む銀行
取引を中継することができるように前記発行銀行に関連装備された出納モジュール
(5)と、
前記通貨の電子的象徴をストアし、前記発行銀行とオンライン取引を行い、さら
に、前記通貨の電子的象徴をオフライン取引において他の取引モジュールとの間で
交換することができる取引モジュール(4)とを備え、
前記通貨の電子的象徴の各々が前記金銭発生モジュールにより生成された初期の
貨幣的価値を含むものであり、前記出納モジュール及び取引モジュールはそれらの
モジュールが前記通貨の電子的象徴の一つを振込先モジュールに移転する振出元モ
ジュールとして機能するときにおいて、移転された貨幣的価値を有する移転レコー
ドを発生し、かつ前記移転された通貨の電子的象徴において前記移転レコードを含
むことができるプロセッサを有するものであることを特徴とする電子通貨システム。
-ビジネス関連発明-
⑥ 特許2756483号
(1998年6月13日登録)
「広告情報の供給方法およびその登録方法」 凸版印刷株式会社
1.コンピュータシステムにより広告情報の供給を行う広告情報の供給方
法において、
広告依頼者に対しては、
広告情報の入力を促す一方、予め記憶された地図情報に基づいて地図を
表示して、当該地図上において広告対象物の位置指定を促す段階と、
前記地図上において位置指定された広告対象物の座標を、入力された
広告情報と関連づけて逐一記憶する段階とを備える一方、
広告受給者に対しては、前記地図情報に基づく地図を表示するととも
に、当該地図上の地点であって、記憶された広告対象物の座標に相当す
る地点に、図像化した当該広告対象物を表示して、所望する広告対象物
の選択を促す段階と、
選択された広告対象物に関連づけられた広告情報を読み出す段階と、
読み出された広告情報を、前記広告受給者に対して出力する段階とを
備えることを特徴とする広告情報の供給方法。
-ビジネス関連発明-
⑦ 特許2874341号
(1999年1月14日登録)
「金銭移転システム」 モンデックス インターナショナル リミテッド
1. コンピュータ・システム(1a、2a、3a)と、
少なくともひとつはバルク財布(1c、2c、3c)である複数の電子財布
(1c、2c、3c、6)と、
当該財布の各取引が、当該コンピュータ・システムを使用しないオフ・ラインの
取引で金銭の移転を行なうために、相互に通信を行えるようにするための交換装
置(5、10、11)と、
金銭メータ・システム(1b、2b、3b)と、
前記コンピュータ・システムの制御に従って前記金銭メータ・システムを介して
前記バルク財布に金額をロードする引き下ろし手段と、
前記コンピュータ・システムの制御に従って前記金銭メータ・システムを介して
前記バルク財布から金額を回収する回収手段とを有し、
前記金銭メータ・システムは、1又は複数の変動金額記録を記録し、これにより
前記バルク財布に与えられた正味の金額を得ることができ、
該正味の金額は、バルク財布に引き下ろされた金額の総額と該バルク財布から回
収した金額の総額の差であり、前記変動金額記録は、個々の取引に関する情報を
記録せず個々の取引に関して非特定である、
金銭移転システム。
-ビジネス関連発明-
⑧ 特許2938783号
「キャッシュカード決済システム」
(1999年6月11日登録)
日通工株式会社
1. 銀行が発行し当該銀行の口座情報等の所有者コードが記録されている銀行カー
ドと、所定のグループが発行し当該グループの構成員の構成員番号を含む構成員
コードが記録されているグループカードとの少なくとも一方のカードに記録され
ている前記所有者コードまたは構成員コードを読み取るコード読取手段と、
前記所有者コードと構成員コードとを予め対応付けてテーブルとして記憶する
メモリ手段と、
前記コード読取手段で読み取られたコードが所有者コードであるときには、
前記メモリ手段に記憶されている前記テーブルの対応付けに基づいて前記読み
取られた所有者コードに対応する構成員コードを得、得られた構成員コードが付
与されている構成員の前記所定のグループにより設定された所定の原資から購入
金額の決済を行ない、前記コード読取手段で読み取られたコードが構成員コード
であるときには、前記読み取られた構成員コードが付与されている構成員の前記
所定のグループにより設定された所定の原資から購入金額の決済を行なう決済処
理を実行する決済処理手段と、
を備えて成ることを特徴とするキャッシュカード決済システム。
-ビジネス関連発明-
⑨特許2939723号
(1999年6月18日登録)
「インターネットの時限利用課金システム」
株式会社インターナショナルサイエンティフィック
1. クライアントにインターネットとの接続サービスを提供するターミナルサー
バと、該ターミナルサーバからの指示によりクライアントから入力された個別
情報に基づいてインターネットとの接続可否を確認する認証サーバと、該認証
サーバに連動し各クライアントの個別情報及び予め設定された利用可能な時間
を示す接続度数から構成される認証データを各クライアント毎に一つのレコー
ド単位として管理する拡張認証データベースを各レコード単位毎に有する認証
データベースと、該拡張認証データベースに連動し各クライアントの接続利用
時間に合わせて接続料金を計算して接続度数を逐次更新する課金サーバとを備
え、該拡張認証データベースで管理されるクライアントの接続度数が0になる
までの間に限りインターネットの接続サービスを提供してなることを特徴とす
るインターネットの時限利用課金システム。
-ビジネス関連発明-
⑩ 特許2951307号
「電子掲示板システム」
(1999年7月19日登
録)
株式会社ガーラ
1. ネットワークを通じて利用者コンピュータと通信するサーバコンピュータにより構成さ
れ、利用者コンピュータからのリクエストに応答してメッセージ登録画面を送信する手段
と、利用者コンピュータにおいて前記メッセージ登録画面に記入された情報を取得して電
子掲示板に適宜に掲載する手段と、この電子掲示板に掲載された情報を利用者コンピュー
タに閲覧させる手段とを備えた電子掲示板システムにおいて、
電子掲示板に掲載することは不適当であるとして事前に選出された用語をデータベース化
した掲載禁止用語集と、
電子掲示板に掲載したことに対する社会の反応に注意する必要があるものとして事前に選
出された用語をデータベース化した要注意用語集と、
前記メッセージ登録画面の記入情報のうち電子掲示板に掲載希望のメッセージについて前
記掲載禁止用語集および前記要注意用語集に照して検査を行う手段と、
前記掲載希望メッセージに前記掲載禁止用語集中の用語が含まれていない場合に当該メッ
セージを電子掲示板に掲載する手段と、
前記掲載希望メッセージに前記要注意用語集中の用語が含まれている場合、要注意用語が
含まれたメッセージを電子掲示板に掲載した事象を当該電子掲示板システムの運営管理人コ
ンピュータに対して通知する手段と、
前記掲載希望メッセージに前記掲載禁止用語集中の用語が含まれている場合、当該メッセ
ージを発した利用者コンピュータに対してメッセージを掲載できない旨を通知する書状の画
面データを送信するとともに、メッセージの掲載を拒否した事象を当該電子掲示板システム
の運営管理人コンピュータに対して通知する手段と、
を備えたことを特徴とする電子掲示板システム。
-ビジネス関連発明-
⑪ 特許2952771号
「顧客情報収集・配信システム」
(1999年7月16日登録)
宮山 直之
1.通信回線を介した顧客からの通信を受けた場合、および通信回線を介して顧客からインタ
ーネットにより電子メールを受けた場合に,それぞれ顧客からの通信および電子メールを受
信する受信部と、
該受信部が通信回線を介して顧客からの通信を受けた場合において、通信回線を介して顧客
に対して音声による案内メッセージを送出する音声案内部と、
前記音声案内部による音声案内に対する顧客からの回答を収集すると共に前記受信部が通信
回線を介して顧客からインターネットにより電子メールを受けた場合に電子メールの内容か
ら顧客の情報を収集するデータ収集部と、
郵便、ファックスあるいはオペレータ経由で送られてくる顧客情報を前記データ収集部に手
動で入力するキーボート等のデータ入力手段と、
該データ収集部で収集した音声情報をテキストデータに変換する音声データ変換部と、
前記データ収集部で収集した電子メールによる情報をテキストデータに変換するテキストデ
ータ変換部と、
前記データ収集部で収集された顧客情報を所定の形式でデータベースに格納するデータベー
ス管理部と、
データベースに格納された顧客情報を読み出して集計分析するデータ集計分析部と、
該集計分析部で集計分析された顧客情報を通信回線を介して指定の個所へ送信する顧客情報
送信部と、
を備えたことを特徴とする顧客情報収集・配信システム。
-ビジネス関連発明-
⑫特許2956085号
「部品納入指示装置」
(1999年7月23日登録)
トヨタ自動車株式会社
1.各部品について内示情報と確定情報を出力する生産計画手段と、
前記生産計画手段から入力される前記各部品情報から流通する日当たりの
発注指示カード枚数を計算する枚数算出手段と、
前記枚数算出手段によって計算された前記発注指示カードの計算枚数と記
憶手段に予め登録された発注指示カードの枚数の下限値とを比較する第1の
比較手段と、
各部品について前記記憶装置に予め登録されている部品の納入リードタイ
ムと使用リードタイムを比較する第2の比較手段と、
前記第1の比較手段が前記枚数算出手段によって計算された計算枚数が前
記下限値を下回ると判定しかつ前記第2の比較手段が前記納入リードタイム
が前記使用リードタイムを下回ると判定した場合には、部品の発注指示形態
を前記確定情報に基づいて前記納入リードタイムだけ前時点で発注指示する
確定指示に切換え、それ以外の場合は発注指示形態を前記発注指示カード
がリーダで読まれた分だけ発注指示するかんばん指示に切換える発注指示
形態切換え手段と、
を具備したことを特徴とする部品納入指示装置。
-ビジネス関連発明-
⑬-1 特開平8-235278号
「契約内容の変更方法および装置」
(1996年9月13日公開)
株式会社三和銀行
A:1. 契約書に記載された項目Aにおける内容BをB’に変更する方法
であって、
契約書に記載された内容の項目Aを指定する変更項目指定工程と、
この変更項目指定工程で指定された項目Aにおける変更後の内容B’を
指定する変更内容指定工程と、
前記契約書に記載された特定情報Yを読み取ることが出来る読取手段に
契約書を挿入する契約書挿入工程と、前記指定工程で指定された変更内
容を表示する表示工程と、
前記表示工程で表示された内容を確認する確認工程と、前記変更内容を
書込手段で契約書に書き込む書込工程と、
前記変更された内容が書き込まれた書類を排出する排出工程とを具備す
ることを特徴とする契約内容の変更方法。
-ビジネス関連発明-
⑬-2 特許2967556号
(1999年8月20日登録)
「定期預金の内容変更方法および定期預金の内容変更装置」
株式会社三和銀行
B:1. 定期預金の預入期間の変更を指定する変更項目指定手段と、前記定期預金の預入期
間を指定する変更内容指定手段と、前記定期預金の預入番号を入力する入力手段と、前記
預金通帳に記載された口座番号を読み取る読取手段と、前記変更内容指定手段で指定され
た変更内容を表示する表示手段と、前記表示手段で表示された内容を確認した旨の信号を
入力する確認信号入力手段と、前記変更された預入期間を預金通帳に書き込む書込手段と、
前記変更された預入期間が書き込まれた預金通帳を排出する排出手段と、前記変更内容が
情報処理装置に入力され、書き込まれる手段とを具備した定期預金の内容変更装置を用い
た定期預金の預入期間の変更方法であって、前記変更項目指定手段により定期預金の預入
期間の変更を指定する変更項目指定工程と、前記変更内容指定手段により定期預金の預入
期間を指定する変更内容指定工程と、前記入力手段により定期預金の預入番号を入力する
入力工程と、前記読取手段により預金通帳に記載された口座番号を読み取る読取工程と、
前記表示手段により変更内容を表示する表示工程と、前記確認信号入力手段により表示内
容を確認した旨の信号を入力する確認信号入力工程と、前記書込手段により預入期間を預
金通帳に書き込む書込工程と、前記排出手段により預入期間が書き込まれた預金通帳を排
出する排出工程と、前記変更内容が情報処理装置に入力され、書き込まれる工程とを具備
することを特徴とする定期預金の内容変更方法。
-ビジネス関連発明-
⑭特許3015736号
(1999年12月17日登録)
「作業ラインの設計方法および装置
ならびに予算作成方法および装置」
花王株式会社
1.画像表示装置に表示される複数の処理工程を入力装置の操作により選択
して組み合わせることにより一連の作業ラインを設計する方法において、
設計対象の作業ラインに対して必要となる可能性のあるすべての処理工程を
含む最大作業ラインをあらかじめ設計して記憶装置に登録しておき、
作業ラインの設計時にはその作業ラインに対応する前記記憶装置に登録され
た最大作業ラインを読み出して前記画像表示装置に表示し、
この表示された最大作業ラインのうち設計しようとする作業ラインでは不要とな
る処理工程を前記入力装置の操作により選択して除外することを特徴とする作
業ラインの設計方法。
-ビジネス関連発明-
⑮ 特許3029421号
(2000年2月4日登
録)
「振込処理システム」
株式会社住友銀行
1. 銀行システムにおける、支払人と関連づけられた複数の関連口座を用いて振込を
行う振込処理システムであって、
前記複数の関連口座に振り込まれた資金を、取りまとめるための特定口座に入金
処理を行う手段と、
前記関連口座への振込情報を、支払人と関連付けられた関連口座の口座関連情
報および/または前記関連口座を特定する番号を付加して、出力する出力手段と、
出力された前記振込情報を前記特定口座の振込情報として格納する手段とを備え
ることを特徴とする振込処理システム。
-ビジネス関連発明-
⑯特許3037577号
「調理支援システム、及び方法」
(2000年2月25日登録)
花王株式会社
1.各調理工程の開始から終了までを計測するタイマ手段、調理工程に関する各種データ及び工程終了を示す
音声データを記憶するための記憶手段、調理方法の指示を出力するための出力手段、工程の終了を報知する
ために前記音声データを元に音声を出力するための音声出力手段、及び前記各手段を制御するための制御手
段から構成され、
ユーザが前記制御手段に対しての指令を入力する入力手段を備え、
時間管理の必要な少なくとも1つの工程に関して、前記記憶手段に、対応する料理の対応する工程の所要時間
が時間データとして記憶され、
前記記憶手段に記憶された前記各種データを前記出力手段より出力し、かつ前記各工程のうち前記時間管理
の必要な少なくとも1つの工程の所要時間を前記タイマ手段によって計測し、前記タイマ手段が、対応する工程
の開始時点でユーザによって前記入力手段から起動され、前記所要時間に達した時点で対応する工程の終了
を示す信号を前記制御手段に送信し、
前記制御手段が前記工程の終了を示す信号を受信すると前記音声出力手段を起動し、前記記憶手段に記憶さ
れた音声データを元に前記音声出力手段より音声を出力するよう構成された調理支援システム。
4.料理を作成する際に、その各工程を支援する方法であって、この方法が、
調理工程に関する各種データ及び工程終了を示す音声データを記憶するステップと、
時間管理の必要な少なくとも1つの工程に関して、対応する料理の対応する工程の所要時間を時間データとして
記憶するステップと、
料理名、材料名などからそれらに対応する料理に関するデータを検索するステップと、
前記各工程の説明文、及び工程の実施に関連する画像データを調理の進行に連動させて出力するステップと、
前記時間管理の必要な少なくとも1つの工程に関して、対応する工程の開始時点でタイマ手段をユーザによって
起動するステップと、
実際に費やされる工程の所要時間を前記タイマ手段によって計測し、前記記憶された所要時間が経過した時点
で、前記音声データを音声出力手段に出力することによって、その工程の終了を報知するステップを含むことを
特徴とする前記方法。
-ビジネス関連発明-
⑰特許3074536号
「電子カルテシステムの入出力制御方法」
(2000年6月9日登録)
株式会社日立製作所
1.患者に関する診断情報を入力する入力装置と、
前記診断情報を当該患者の電子カルテとして登録する記憶装置と、
前記電子カルテを表示する表示装置を具備し、前記患者に関する電子カルテをコンピュータを用い
て作成する電子カルテシステムの入出力制御方法であり、
前記表示装置に表示した前記電子カルテの前記診断情報が未入力の記入欄に前記入力装置か
ら前記診断情報を入力して上記記憶装置に登録する際、当該記入欄を、該記入欄に入力された情
報に対する書き換えおよび削除を禁止する更新禁止領域に設定するステップと、
上記記憶装置から読み出して上記表示装置に表示した前記更新禁止領域に設定された記入欄へ
の前記入力装置による前記診断情報の入力操作に伴い、該診断情報を前記更新禁止領域に設定
された記入欄に追記のみ行うステップとを有することを特徴とする電子カルテシステムの入出力制
御方法。
2.患者に関する診断情報を入力する入力装置と、
前記診断情報を当該患者の電子カルテとして登録する記憶装置と、
前記電子カルテを表示する表示装置を具備し、前記患者に関する電子カルテをコンピュータを用い
て作成する電子カルテシステムの入出力制御方法であり、
前記入力装置から入力された記入者の識別子が当該電子カルテについての入力の権限を持つも
のの識別子か否かを判別するステップと、
前記入力の権限を持つものの識別子と一致した場合に、
前記電子カルテへの記入入力を許可するステップと、
一致しない場合には、前記入力された記入者の識別子を日付と共に前記記憶装置に登録するステ
ップとを有することを特徴とする電子カルテシステムの入出力制御方法。
-ビジネス関連発明-
⑱特許3085925号
「電子カルテ装置」
(2000年7月7日登録)
株式会社アプタス
1.医療上の指示を入力する指示入力手段と、
前記指示に対する実施報告を入力する実施報告入力手段と、
前記指示入力手段によって入力された指示データ、及び実施報告入力手段に
よって入力された実施データを関連付けて記録する関連記録ファイルとを有し
た電子カルテ装置であって、
前記関連記録ファイルは、患者別関連記録ファイル、部門別関連記録ファイル
を有し、
前記関連記録ファイルは、指示とその実施報告を併置させて表示する、実施
報告の存在するものを表示する、実施報告の存在するものを色分けして表示
する、実施報告の存在しない指示のみを表示する、指示と実施報告を色替え
して表示する、指示と実施報告をマーク付けして表示する、指示と実施報告を
段落下げして表示する機能のうちいずれかの機能が備えられていることを特
徴とする電子カルテ装置。
-ビジネス関連発明-
⑲特許3086386号
「店舗の設計支援システム」
(2000年7月7日登録)
花王株式会社
1.設計対象となる売場の平面図が蓄積されるメモリと、操作入力にしたが
ってその平面図の中に陳列棚を自在に配置する手段と、前記売場の平面図
および陳列棚の位置を画面に表示する表示手段とを備えた店舗の設計支援
システムにおいて、
複数の客の動きを入力する手段と、その客の動きを示す客動線として前記表
示手段に重ねて表示する手段とを備え、
表示する客動線はその軌跡が線分の連続として基準化され、
前記表示する手段は、その基準化された線分の連続をその線分毎にその軌
跡の数に応じた太さで表示する手段を含むことを特徴とする店舗の設計支援
システム。
-ビジネス関連発明-
⑳特許3101551号
「在宅医療システム」
(2000年8月18日登録)
株式会社日立製作所
1.生体検査器で患者から測定された生体情報と、当該患者の識別情報とを、当該患者
の患者宅の端末装置から、医療センタのセンタ装置へと送信する在宅医療システムであ
って、
前記端末装置は、
他のテレビ対話装置からの発呼を受け付け、当該テレビ対話装置との間でリアルタイム
に映像通信および音声通信を行うテレビ対話装置を備え、
前記センタ装置は、
患者の過去の検査結果および病歴が登録されたデータベースと、
前記端末装置からの生体情報を患者ごとに蓄積するとともに、当該生体情報が、患者ご
とに予め定められた異常範囲内にあるか否か判定して、当該生体情報が異常範囲内で
あれば、当該端末装置の患者について、蓄積中の生体情報、病歴、過去の検査結果をデ
ィスプレイ上に表示させ、かつ、当該患者の患者宅のテレビ対話装置と接続するか否か
の選択を受け付けるための図形をディスプレイ上に表示させるデータ処理装置と、
前記図形が選択されることにより、前記患者宅のテレビ対話装置との接続が選択された
場合に、前記ディスプレイ上のディスプレイ映像をテレビ映像に変換するスキャンコンバー
タと、
前記図形が選択されることにより、前記患者宅のテレビ対話装置との接続が選択された
場合に、前記患者宅のテレビ対話装置に発呼し、当該テレビ対話装置に、前記スキャンコ
ンバータからの出力を送信するテレビ対話装置と、
を備えることを特徴とする在宅医療システム。
-ビジネス関連発明-
21 特許3108227号
「在宅医療データ管理装置」
(2000年9月8日登録)
三洋電機株式会社
1.在宅患者の生体情報についての医療データを検出する検
出手段を有し、この検出された医療データを電話回線を介して
医療機関のデータ処理装置へ送信し、一方医療機関側からも
電話回線を介して前記検出手段と通信が可能になった在宅医
療データ管理装置において、医療機関側より電話回線を介して
前記検出手段を遠隔操作可能にしたことを特徴とする在宅医
療データ管理装置。
-ビジネス関連発明-
22 特許3163286号
「配車システム」
(2001年2月23日登録)
サントリー株式会社
1.多品種の荷物の積み込み・積み卸しを行う複数の物流拠点と、該複数の物流拠点間
で該多品種の荷物を複数の車両によって輸送する複数の輸送拠点とを含み、該多品種
の荷物の複数の荷主からの輸送依頼に応じて前記複数の車両を運行する配車システム
において、前記複数の物流拠点および複数の輸送拠点と前記複数の荷主との間に、前
記複数の車両の運行計画を立案するための配車センターを配置し、
該配車センターは、
前記多品種の荷物群に関する品目データと、前記複数の物流拠点に関する物流拠点デ
ータと、前記複数の輸送拠点において所管する前記複数の車両およびこれらの車両が発
着する車庫に関する車両および車庫データとを少なくとも管理するマスター管理手段と、
該マスター管理手段内の少なくとも前記品目データと前記物流拠点データと前記車両お
よび車庫データとに基づいて、前記複数の荷主からの輸送依頼に応じた、前記複数の車
両に対する運行ルートの設定を行う運行ルート設定手段と、を備え、
該運行ルート設定手段は、配車すべき前記車両の総台数を最小にするような運行ルート
の設定を行うことを特徴とする配車システム。
-ビジネス関連発明-
23 特許2804933号
(1998年7月24日登録)
「オートカフェ」
株式会社森商品研究所
1. 来店したお客が自動食器貸し機に硬貨を投入し、食器を借り受けその器に飲食
物供給装置より飲食物を入れテーブルに運んで飲食するようにした自動飲食店。
1
3
2
7
4
6
5
8
7
-ビジネス関連発明-
24 特許3023658号
「婚礼引き出物の贈呈方法」
(2000年1月21日登録)
株式会社丸満
1. 引き出物贈呈者が、贈呈者名欄・贈呈者住所欄・数種に群分けして引き出
物明細を記入した引き出物グループ欄を有する贈呈リストを用いて、贈呈者と
贈呈者別の前記グループを特定して引き出物の送り届けを委託者に委託し、
続いて、前記委託者は前記贈呈リストに基づく贈呈者毎の送り先と送り届け日
を確認整理し、しかるのち、任意の輸送手段によって前記贈呈リストによる指
定引き出物を、前記確認整理による指定場所へ指定日に送り届けすることを
特徴とする婚礼引き出物の贈呈方法。
-ビジネス関連発明-
ひらめき
(着想)
技術的検討
ハードウェア資源(PC,NW)を
どのように用いるか
発明の完成
(発明に仕上げる)
1)権利取得
-ビジネス関連発明-
●審査期間の長期化
・出願急増への対応
●ビジネス関連発明の把握の困難さ
・ 伝統的技術ではない情報技術,金融工学
・インターネット技術およびそれらの応用について知識をもつ専門家
(特許庁審査官、判事、弁理士、弁護士)の不足
●審査の困難状
・法定の発明としての成立性
・新規性
・進歩性/非自明性
・開示要件
●先行技術文献のデータベース
・ビジネス関連発明の文献の蓄積の不十分さによる審査の不十分さと
その担保(異議申立,無効審判,先使用権)
●審査基準の見直し
・特許法改正
・特許法改正なしでの審査基準の見直し
・発明の対象物の歴史的変遷
物(装置)→方法(プロセス)→アイディア(情報)自体
-ビジネス関連発明-
⑤クロスボーダのビジネス取引
●ネットビジネスのボーダーレス性
・例1:日本企業が米国に設置したサーバーを用いて日本でのみサービ
スビジネスを行ったとき商品のネット購入方法パテント(USP)
の侵害となるか?
・例2:日本企業が日本に設置したサーバを用いて日本と米国の双方で
サービスビジネスを行ったとき商品のネット購入方法パテント
(USP)の侵害となるか?
TLO(技術移転機関)について
-TLO-
TLO(Technology Licensing Organization) =技術移転機関 とは
特許性、市場性を評価した上で、大学等の研究者の研究成果を譲り受け特許化
積極的に企業への情報提供、マーケティングを実施
最適な企業へのライセンシング等により技術移転を図る
取得した特許権の適切な管理
権利の再評価 / 権利侵害への対処 など
TLOが得た収益
研究者のみならず大学等に還元
さらなる研究資金として活用
***米国では、各大学でのTLOの整備が進み、大学における研究成果
の移転・活用が活発に行われている***
-TLO-
TLOのイメージ
ベンチャーキャピタル・コンサルティング会社
出資・
経営支援
運営に参画
運営に参画
大学
運営に参画
研究成果(知的財産権)
(国・公・私立)、
研究者等
配当
配分・フィードバック
TLO
技術移転機関
(民間企業等)
技術評価
ライセンシング
実施料収入
技術情報の提供
マーケティング
ライセンス交渉
特許出願
権利維持
特許庁
海外特許庁を含む
企業群
(研究成果の実施主体と
なるライセンシーの候補)
ベンチャー企業等
-TLO-
米国におけるTLOの活動
1980年以降、TLO等の大学からの技術移転を促進する仕組みの整備に
より、スタンフォード大学、マサチュ-セッツ工科大学(MIT)に代表される
研究大学の研究成果を活用した企業化が飛躍的に進展。これが新規産業
創出の原動力となり、米国経済全体の再生及び雇用創出に大きく寄与。
★米国におけるTLOの状況(1999年度)
特許出願件数
特許登録件数
収入を生み出しているライセンス件数
新規企業設立件数
ライセンス料等の総収入
4,871件
3,079件
6,663件
275件
約6.4億ドル
(AUTM)
-TLO-
大学への期待
大学には我が国の多くの研究リソースが集中し、技術革新を生み出す大
きなポテンシャルが存在しているとともに、その研究成果の社会への還元
が期待されている。
★大学の出願した特許件数(1999年)
★大学における研究リソースの日米比較
4,871
日本
アメリカ
大学の研究者
数の国全体に
占める割合
35%
14%
大学の研究費
の国全体に占
める割合
20%
11%
5000
4000
3000
2000
374
1000
0
日本
アメリカ
(特許庁、AUT
M)
注)日本については、大学が出願人となっているもの
のみ。教官が出願人又は発明者のものは含まない。
(平成11年度科学技術の振興に関する年次報告)
TLOへの期待
我が国においても、大学における
研究開発成果を適切に知的財産と
して保護するとともに、産業の現場
で活用し実用化へつなげ、その対価
が更なる研究資金に充てられて新
たな研究成果を生み出すという循環
(知的創造サイクル)を創り出すこと
が重要である。
そのため、その循環(知的創造サ
イクル)の中心として、TLO(技術移
転機関)の役割が期待されている。
創造
-TLO-
出願
さらなる
研究開発
知的創造サイクル
権利の活用
(コストの回収)
権利の取得
-TLO-
大学等技術移転促進法(TLO法)について
(平成10年5月公布、同年8月施行)
1.大学等技術移転促進法(TLO法)の目的
大学等技術移転促進法(TLO法)は、大学等から生じた研究成果の産業界への移転を
促進し、産業技術の向上及び新規産業の創出を図るとともに大学等における研究活動の
活性化を図ることを目的としている。
2.特定大学技術移転事業(TLO事業)の内容
①大学における企業化しうる研究成果の発掘・評価・選別
②研究成果に関する特許権等の取得・維持・保全
③研究成果に関する技術情報の提供
④特許権等に関する企業への移転等(ライセンシング)
⑤企業への移転等によって得た収入の配分
(相当割合を更なる研究費として大学、研究室等へも還流)
3.実施計画の承認
特定大学技術移転事業(TLO事業)計画が、実施指針に照らして適切で確実に実施さ
れる見込みである場合には、経済産業大臣及び文部科学大臣はその事業計画を承認し、
その事業を行うTLO(承認TLO)に対し支援を行う。
大学等技術移転促進法(TLO法)について
4.承認TLOに対する支援措置
-TLO-
(平成10年5月公布、同年8月施
行)
大学等技術移転促進法に基づく政策支援措置
●産業基盤整備基金による助成金交付
●産業基盤整備基金による債務保証
産業活力再生特別措置法に基づく政策支援措置
●承認TLOの特許料(1~3年分)、審査請求手数料を2分の1に減額
産業技術力強化法に基づく政策支援措置
●承認TLOの国有施設(大学施設)の無償使用
その他の支援措置
●技術移転の専門家(特許流通アドバイザー)の派遣
●国立大学教官等のTLO役員兼業
●承認TLOにより、大学等の研究成果が移転された中小企業に対して、中小企業投資
育成株式会社による出資の特例(資本金3億円以上の会社に対しても出資)措置が受
けられる。
特許法・商標法改正動向
1.直ちに取り組むべき課題(法改正事項)
(1)発明の実施行為規定
ネットワークを通じたプログラムの送信行為や、ASP型サービス等の新たな提供形態を含め、プロ
グラム自体の特許法による適切な保護を図るべきである。
プログラム等が「物」に含まれることを明確化するとともに、実施行為については,ネットワーク上
の流通行為等が含まれることを法律上明確化するため、特許法の実施行為についての規定を改正するこ
とが必要である。
(2)ソフトウェア関連発明の拡大と間接侵害
特許権侵害者に部品等を供給するなどの侵害に対する予備的・幇助的行為について、ソフトウェア関
連発明等についても適切に対応できるよう、間接侵害要件の緩和により、その適用範囲を拡充すること
が必要である。
(3)ネットワーク社会の進展とサービスマーク(役務商標)の変化
ネットワークを利用したサービスの提供において、利用者側のパソコン画面にサービスマークが現れ
る場合も、商標の使用にあたることを法律上明確化し、商標法に基づく保護を及ぼす方向で対応すべき
である。
(4)先行技術開示制度の導入
より迅速かつ適切な審査を実現するため、出願人の有する先行技術文献の開示を制度化することが適
当である。その具体的な運用の在り方については、出願人の過度の負担となることのないよう留意すべ
きである。
(5)出願様式の国際調和
国際調和と電子化の推進による出願人の負担軽減の観点から、国内出願の出願様式をPCTに定める出願
様式と整合させ、「特許請求の範囲」を「明細書」から独立した書類とする出願様式の変更を行うこと
が適当である。
(6)PCT出願における翻訳文の提出期限の延長
PCT同盟総会の結果を踏まえ、国際特許出願の国内移行期間を一律30か月に延長することが必要である。
また、国際調和と出願人の負担軽減の観点から、PCT外国語出願における翻訳文の提出について猶予期間
(2か月)を設けることが適当である。
特許法・商標法改正動向
2.今後取り組むべき課題
(1)発明の定義の見直し
「自然法則を利用した技術的思想の創作」という現行法の発明の定義が、ソフトウェア関連発明の特
許適格性(発明の成立性)を認める上での制約となっている、との指摘がある一方で、弾力的解釈によ
りソフトウェア関連発明の積極的な保護がなされており、現行特許法の発明の定義が制約となってはい
ないとする意見もある。また、コンピュータやインターネットを用いない、いわゆる純粋ビジネス方法
にまで,特許法による保護を拡大する具体的要請は乏しいことから、現時点において発明の定義の改正
は不要であると考えられる。
しかしながら、経済社会に変化を踏まえた発明のより適切な定義規定の在り方については、今後の技
術動向、国際調和の議論にも留意しつつ中長期的な観点からの検討は継続すべきである。
(2)複数主体による特許権侵害への対応
ネットワーク社会の進展とともに、特許権侵害の無形的幇助や教唆行為が増加し、個人が関与する可
能性の高いことに鑑み、米国特許法の積極的誘引(active inducement)規定を導入し、さらに、損害賠償
請求に加え、差止請求まで可能とすべきとの見解がある。判例の蓄積、正当なビジネスへの萎縮的作用
を及ぼす可能性の有無等を踏まえ、特許・商標に関連するネットワーク上での事業活動の実態を十分注
視しつつ、検討を継続すべきである。
(3)国境をまたがる事業活動への対応
国境を容易に越えて事業活動を行うことが可能なネットワーク社会においては、裁判管轄、準拠法選
択、承認・執行といった、従来、国際私法(国際抵触法)として議論されてきた問題点の存在が提起さ
れてきている。
こうした問題につき,国内法の域外適用の是非も含めた基本的方針の具体化に早急に取り組むととも
に,現在、WIPO・ハーグ国際私法会議等の国際フォーラムで行われている国際的紛争解決に向けた国際
的なルールメイキングに対しても積極的に考えていくべきである。
(4)知的財産制度の国際調和の深化に向けた取組み
グローバルな事業活動の展開や知的財産権紛争により円滑に対応するためには、知的財産制度の一層
の国際調和が求められている。WIPOで行われている特許実体ハーモ条約(SPLT)等における「深いハー
モ」の実現を早急に図り、各国の特許制度の本格的な制度調和を目指すとともに、商標制度についても
国際調和に適った制度の在り方に向けた見直しを進めることが必要である。
(5)その他
さらに、商標法については、使用の定義を含めての包括的見直しを行うことの確認、および迅速的確
な審査への取組みについて、引き続き検討すべきとの発言が委員よりなされた。