平成27年度 いじめ・不登校対応研修 学校におけるいじめの現状と その対応の在り方 大分県教育庁 生徒指導推進室 本日の内容 1. 「いじめ」の理解 2. 大分県内の状況について 3. いじめの対応について 4. いじめの未然防止について 5. おわりに 1.「いじめ」の理解 いじめの定義 (いじめ防止対策推進法第2条) この法律において「いじめ」とは、児童生 徒に対して、当該児童等が在籍する学校 に在籍している等当該児童等と一定の人 的関係にある他の児童等が行う心理的 又は物理的な影響を与える行為(インター ネットを通じて行われるものを含む。)で あって、当該行為の対象となった児童等 が心身の苦痛を感じているものをいう。 【いじめの定義】 文部科学省(~平成18年度まで) ① 自分より弱いものに対して一方的に ② 身体的・心理的な攻撃を継続的に加え ③ 相手が深刻な苦痛を感じているもの 文部科学省(平成19年度~平成24年度) ① 一定の人間関係のあるものから ② 心理的・物理的な攻撃を受けたことにより ③ 精神的な苦痛を感じているもの 文部科学省(平成25年度~現在) ※ いじめ防止対策推進法 第2条 児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一 定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(イ ンターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童 等が心身の苦痛を感じているものをいう。 一定の人的関係 何らかの人的関係 • 学校の内外を問わない。 • 学級・部活動 • 塾・スポーツクラブなど 物理的な影響 いじめられた被害生徒の感じる被害性に着目した見極め • 身体的影響 • 金品をたからたり、隠されたり、嫌なことを無理矢理させられたりする こと。 • 外見的にはけんかに見えることでも、被害性に着目。 心身の苦痛を・・・ 付帯決議から • いじめの判断で、「心身の苦痛を感じているもの」 との要件が限定して解釈されないように。 いじめか否かの判断は? いじめられた児童生徒の立場に立つことが必要 なぜならば・・・ いじめは心に傷を 負わせる行為 被害は被害者の内面 ほかの人間が外からの 判断は容易でない。 【いじめ】 【いじめ事件】 ○いじめに関する重要な事件 ・1986年 ・1993年 ・2000年 ・2007年 ・2009年 ・2010年 中野富士見中学生いじめ自殺事件 山形マット死事件 名古屋中学生5000万円恐喝事件 滝川高校いじめ自殺事件(4人逮捕、学校裏サイト) 多摩川高校生水死事件(川で溺れる様子を動画撮影) 大津市中学生いじめ自殺事件 ○文部科学省いじめ緊急調査による重大事案(H24.11.22) ・生命や身体の安全が脅かされるような重大事態 278件 (小学校 62件、 中学校 170件、 高校 41件、 特別支援5件) 2.大分県内の状況について 【いじめ】の認知(発生)件数 (大分県公立小・中学校) 3000 2500 2441 2347 2421 2000 1508 1500 1000 1479 小学校 1365 1093 中学校 1101 875 901 500 830 818 0 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 【いじめの状況】(全国) (国公私立小、中、高、特支) 【平成25年度問題行動調査:文部科学省】 ○いじめの認知件数 大分県・・・・・ 3,496件(-243件) 全国・・・・・・・ 185,803件(-12,306件) ○1000人当りの認知件数 大分県・・・・・ 全国・・・・・・・ 最多:京都府 27.1件 13.4件 99.8件 ○いじめの解消率 大分県・・・・・ 全国・・・・・・・ 84.4% 88.1% 最少:福島県 1.2件 【いじめ】の解消率 (大分県公立小・中学校) 90% 85.0% 85% 84.4% 84.0% 79.0% 80% 78.5% 77.3% 74.5% 70% 74.4% 73.4% 75% 71.7% 71.9% 77.6% 73.7% 70.8% 解消率(小) 解消率(中) 72.0% 解消率(小・中) 目標値 66.4% 65% 65.5% 62.6% 60% 55% 50% 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成25年度児童生徒の問題行動等の諸問題における調査結果 (都道府県のいじめの認知件数と現在の状況) いじめの認知件数 都道府県 小学校 40 福 岡 県 606 41 佐 賀 県 42 42 長 崎 県 1148 43 熊 本 県 2549 44 大 分 県 2478 45 宮 崎 県 7846 46 鹿児 島県 8453 47 沖 縄 県 232 合計 118748 中学校 高等学校 特別支援学校 623 62 610 872 832 1349 4036 266 55248 200 134 194 486 184 199 1683 52 11039 現在の状況(解消しているもの) 計 1000人当 たりの認知 件数 12 1441 0 238 3 1955 18 3925 2 3496 58 9452 68 14240 10 560 768 185803 2.6 2.3 12.1 19.1 27.1 71.5 72.0 2.8 13.4 順位 43 46 14 10 6 3 2 10 件数 1296 205 1675 3805 2951 9105 13747 457 163728 認知件数に対 する割合 89.9% 86.1% 85.7% 96.9% 84.4% 96.3% 96.5% 81.6% 88.1% 順位 17 23 24 1 30 3 2 36 平成18年10月19日 文部科学省初等教育局長通知によると・・・ 2 いじめを許さない学校づくりについて (3)いじめが解消したとみられる場合でも、教職員の気づかないところで陰湿ないじめが続いていること も少なくないことを認識し、その時の指導により解決したと即断することなく、継続して十分な注意を 払い折に触れて必要な指導を行うこと。 ちなみに! 一定の解消が図られた が、継続支援中 認知件数に対する割合は 11.6%で全国22位です。 平成25年度都道府県別いじめ認知件数(国・公・私立)と解消率 (九州のみ抜粋) 80.0 96.9% 70.0 88.1% 89.9% 60.0 86.1% 千 50.0 人 当 た 40.0 り の 件 30.0 数 100.0% 96.3% 85.7% 71.5 96.5% 72.0 90.0% 84.4% 81.6% い 80.0% じ め の 解 70.0% 消 率 1000人当たりの認知件数 いじめの解消率 解消率(全国平均)89.4% 27.1 20.0 60.0% 19.1 10.0 0.0 12.1 2.6 2.3 福 岡 県 佐 賀 県 2.8 長 崎 県 熊 本 県 大 分 県 宮 崎 県 鹿 児 島 県 沖 縄 県 50.0% (4)いじめの態様(大分県) 区 分 冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、いや 〔複数回答〕 小 学 校 中 学 校 高等学校 特別支援 学校 計 1 なことを言われる。 65.3% 65.9% 62.5% 50.0% 65.3% 2 仲間はずれ、集団による無視をされる。 23.5% 20.4% 25.0% 50.0% 22.9% 22.2% 15.7% 22.3% 50.0% 20.7% ひどくぶつかられたり、叩かれたり、蹴られた りする。 5.7% 8.3% 3.8% 0.0% 6.2% 金品をたかられる。 0.6% 1.8% 5.4% 0.0% 1.2% 金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、 捨てられたりする。 8.9% 6.4% 4.9% 50.0% 8.0% いやなことや恥ずかしいこと、危険なことをさ れたり、させられたりする。 6.8% 6.3% 10.3% 50.0% 6.9% パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷やいや なことをされる。 0.4% 10.3% 10.9% 4.3% 3.3% その他 3.3% 4.3% 4.3% 50.0% 3.6% 軽くぶつかられたり、遊ぶふりをして叩かれ 3 たり、蹴られたりする。 平成25年度 いじめの学年別・男女別認知件数 大分県公立小・中・高等学校 350 男子 女子 299 300 253 254 260 250 203 200 150 214 202 181 169 163 155 142 144 204 176 141 100 75 75 52 50 34 46 23 12 17 0 小1 小2 小3 小4 小5 小6 中1 中2 中3 高1 高2 高3 いじめられた児童生徒の相談状況 H25年度 いじめられた児童生徒の相談状況 誰にも相談していない 14% 1% 学級担任に相談 14% 38% 11% 学級担任以外 養護教諭に相談 SC等の相談員に相 談 相談機関に相談 16% 5% 11% 保護者や家族等 友人に相談 1% 3% 相談機関に相談 1% どうすればいいでしょうか? 3.いじめの対応について 「いじめ防止対策推進法」 平成25年9月28日施行 社会総がかりでいじめの問題に 向き合い、対処していくための、 基本的な理念や体制を定めた 法律。 学校が、いじめ通報の窓口です 児童等の相談に応じる者及び児童等の保護者は相談を受けて、 いじめがあると思われる時は通報その他適切な措置を講じる。 「いじめ」かなと思ったら学校 に通報してください。 (第23条 いじめに対する措置) 学校は速やかにいじめの事 実の有無を確認するための 措置をし、結果を当該学校 の設置者に報告する。 いじめの事実が あると思われる! 学校で冷やかさ れたり、無視さ れるんです(>_<) 相談所 「 い じ め 」 の 相 談 を 受 け ま し た 。 事例1 保護者から朝「今日、息子は欠席しま す。」と電話連絡があった。理由を聞くと、 「学校に行きたくないと言っています。今日 は休ませます。」 その後2日間欠席し、3日目の朝保護者 から再び電話があり、「クラスの数名の子 から悪口を言われたり叩かれたりしている そうです。いじめられているので、学校に 行けなくなっているんです!」と連絡があっ た。 加害者が特定できる場合 ①被害者から聞き取り調査をする。 ②加害者から聞き取り調査をする。 ③緊急学活による指導、個人面談 ④加害者・保護者に謝罪を依頼 ⑤被害者・保護者に説明・謝罪 事例2 (相談)当該生徒を誹謗中傷する紙が、当 該生徒の机のデスクマットの下に入れら れ、本人が内容を確認した。当該生徒の 保護者から、「誰が書いたかを必ず特定し て、厳しく指導してもらいたい。」旨の連絡 があった。 加害者が特定できない場合 ①加害者を特定するための調査。 ②被害者・加害者から聞き取り調査 ③緊急学活による指導、個人面談 ④加害者・保護者に謝罪を依頼 ⑤被害者・保護者に説明・謝罪 加害者がどうしても特定できない場合 ①学校側は、学校・学級全体に指導 ②被害者・保護者は納得しない ③被害保護者が弁護士に依頼 ④警察やマスコミに情報提供 ⑤いじめ解決支援チームが出動 いじめ対応組織図 いじめ対策の取組 ・いじめは、人間として絶対に許されないとの強い認識に立つこと。 ・いじめ問題は、学校の姿勢が問われる問題であること。 ・いじめの兆候を見逃すことなく、早期発見、早期対応に努めること。 ・学校全体で組織的な取組の徹底を図ること。 ・教育委員会や関係機関(警察、福祉部門等)との連携を強化すること。 早期発見・早期対応 情 報 収 集 訴 え 発 見 本人 訴 え 発 見 他生徒 教 師 相談 担 任 ・ 学 年 担 当 教 師 い じ め 相 談 窓 口 ( 教 頭 ) 周囲の児童生徒 関 係 教 師 の事 究実 明関 係 生 徒 ( 生 活 ) 担 当 教 師 校 長 ・ 教 頭 い じ め 対 策 委 員 会 学級担任 養護教諭 スクールカウンセラー 学級担任 関係教諭 生徒(生活)指導担当 慎重に 応 学校だより PTA役員 保護者説明会 ・校長 ・教頭 ・生徒(生活)担当教師 ・学年主任 ・養護教諭 ・学級担任 ・関係教諭 情報提供 教育委員会 学校でのサイン 加 害 者 へ の 対 応 組織的な対応 家庭でのサイン 保護者 地 域 被 害 者 へ の 対 応 迅速 誠実 職員会議 家庭訪問 傍 観 者 ・ 観 へ衆 の 対 保 護 者 へ の 対 応 地 域 ・ マ へス のコ 対ミ 応 学級担任 生徒(生活)指導担当 継 続 的 な 指 導 学年担当 学級担任 学年主任 生徒(生活)指導担当 校 長 教 頭 どんな些細なことでも必 ず報告する 警察・福祉部門 関係機関との連携 大分県教育委員会 被害者は本当のことを言いたがらない! 「チクる」・・・子どもたちの間では、悪いことと認識。被害を受 けていても、卑怯という認識を持つことが多い。 親に心配をかけたくない 仕返しが怖い 大袈裟にしたくない 別に何でもないと平気な顔をする 自分が悪いと思い込む 自分が我慢をすれば いじめられた児童生徒を徹底的に守る 被害者の安全、保護が最優先。 チクって、安全が脅かされては助けを求めてこない。 絶対に守ると言う姿勢を示す。 あなたは悪くない、あなたのせいではない というメッセージを送る。 本人が、何をして欲しいのか傾聴しながら 確認し、援助する。 【参考】 いじめ防止対策推進法施行後の自殺 1 平成25年 2 平成26年 3 〃 4 〃 5 〃 6 〃 7 〃 8 〃 9 〃 10 〃 11 〃 12 〃 13 〃 14 〃 15 〃 11月 1月 1月 2月 2月 5月 5月 7月 7月 8月 8月 8月 9月 9月 9月 福岡県 山形県 長崎県 広島県 兵庫県 岩手県 滋賀県 青森県 東京都 愛知県 東京都 愛知県 東京都 新潟県 福島県 高3男子 中1女子 中3男子 高1男子 中2男子 中2男子 中2男子 高2女子 中学男子 小6女児 中1男子 中2女子 小6女児 中2男子 小5女児 調査決定 調査決定 未遂 可能性あり 不明 不明 不明 不明 重大事態 1. いじめにより児童等の生命、心身又は、財産に 重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき。 児童生徒が自殺を企図した場合。 身体に重大な障害を負ったとき。 金品等に重大な被害を被った場合。 精神性の疾患を発症した場合。 2.いじめにより児童等が相当の期間学校を欠席 することを余儀なくされる疑いがあると認めるとき。 年間30日を目安。一定期間連続しているような 場合は、迅速に調査に着手。 「いじめ問題対応マニュアル」(平成25年4月発 行) ○ 大分県内の小学校・ 中学校・高等学校・特別 支援学校、全ての教職員 に配付 ○ 大分県教育委員会 ホームページからダウン ロード可 http://kyouiku.oitaed.jp/sidou/ 「いじめ対応Q&A」(平成27年3月発行) ○ 大分県内の小学校・中 学校・高等学校・特別支援 学校、全ての教職員に配付 ○ 大分県教育委員会生徒 指導推進室ホームページ からダウンロード可 http://kyouiku.oitaed.jp/sidou/ 4.いじめの未然防止について いじめはどの子どもにも起こりうる 出典:国立教育政策研 究所生徒指導研究セン ター『いじめ追跡調査 2010-2012 いじめQ &A』2013 年 6 月 被害者は入れ替わり続け、最終的に6回とも「週に1回以上」の被害経験を訴 えた生徒は714名中わずか1名(全体の0.14%)、被害が6回とも「ぜんぜん なかった」と回答した生徒は205名(全体の28.7%)しかない。 いじめはどの子どもにも起こりうる 被害経験人数 加害経験人数 被害・加害経験ともに、両者が驚くほど酷似している。どちらも特定の児童 生徒に偏ることなく、入れ替わるためにこのような数値になると考えられる。 いじめはどの子どもにも起こりうる 被害経験回数 加害経験回数 いじめの被害者・加害者は大きく入れ替わる! 被害者や加害者になりそうな児童生徒を発見・予見して対応 するよりも、常に児童生徒全員に注意を注ぎ、取組を行うべ き。 出典:国立教育政策研 究所生徒指導研究セン ター『いじめ追跡調査 2010-2012 いじめQ &A』2013 年 6 月 生徒指導の3機能を生かした授業づくり (大分県教育庁義務教育課より) 生徒指導の3機能 自 己 存 在 感 を 与 え る 共 感 的 人 間 関 係 を 育 成 自 己 決 定 の 場 を 与 え る 生徒指導の3機能をあらゆる教育活動に!! 行事で 自己決定の場 を与える 授業で 自己指導能力 の育成 自己存在 感を与える 共感的人間 関係を育成 する 自己存在感とは その人に変わる人が存在しな い、 かけがえのない存在であるという 感覚 授業の中で自己存在感を与える 「児童生徒一人一人に学ぶ楽しさ や成就感を味わわせることのでき る授業」 授業で自己存在感を与えるために 児 童 生 徒 に 説 明 さ せ る 場の設定 児童生徒への 対応 一人学びの場 名前で呼ぶ ネームプレート グループ学習 認める・ほめる 練り合いの場 個々の児童生 徒の理解 まとめ・振り返 り 間違いを大切 に 児童生徒一人一人への配慮 (全員の出番を作る、つぶやきを生かす等) つ ぶ や き 個 を 生 か す 共感的人間関係とは ともに努力する姿勢を基盤とす る。 互いに人間として、無条件に尊 敬し合う態度で、自分を語り,共 感的に理解し合う関係。 授業の中で共感的人間関係を築く 「お互いに認め合い、学び合う ことができる授業」 共感的人間関係を育成するために 聴き合う 話をしっかり興 味をもって聞く 異なる意見も 理解するように 発言を一人占 めしない 発言をつなぐ 認め合う 互 励い まに し教 合え う合 い 間違った応答 でも笑わない 友だちの良さを 見つけ、認める 相手の立場や気 持ちを考える 学習のルー ル 教師の姿勢・学習環境の整備 相 互 評 価 自己決定の場とは 児童・生徒が自らの行動を 決断し、実行し、責任を持つこと 授業の中で自己決定の場を与える 「自ら課題を見つけそれを追究 し、自ら考え、判断し、表現する 授業」 自己決定の場を与えるために 課題設定 課題追究・課題解決 学習形態の 工夫 選択 一人学び 自ら考え、 判断し表現 する 問題解決的 な学習 まとめ・表現 体験的な学習 グループ学習 TT・少人数、習 熟度別指導 学習方法の 工夫 つまり すべての児童生徒に 「出番」を与える!! 岩手県立総合教育センター「生徒指導の機能を生かした授業づくりの手引き ~授業が変わる生徒が輝く~」 よ 魅力ある学校づくり調査研究事業 実施地域:日田市教育委員会 拠点校 事業の目的 日田市立東部中学校 ◎児童生徒の登校意欲が高く、少々のことでは学校を休まない魅力ある学校づくり 1.仲間作り ----自他共に尊重し、良好な人間関係を育成する教育活動のプログラム(グループエンカウンター等) 2.居場所作り----自己存在感、自己有用感が獲得できる学級作り(SEL-8Sを活用する) 3.分かる授業----グループ学習を取り入れた「学び合い」授業の工夫(よく分かる・楽しい授業) 4.特別活動の工夫--どの生徒も達成感、充実感が味わえる学校行事の工夫(生徒会を活性化した手作り行事の実施等) 5.家庭との連携---家庭と連携した登校支援、地域と連携した中学校校区内での行事実施 小中連携 連携校① 咸宜小学校 1.小中連携支援シートによる連携した生徒支援 2.小中合同行事の実施(地域合同行事) 3.小中の教員相互乗り入れ授業の実施 4.校区内教員の合同研修(学習指導、生徒指導の一貫指導) 5.児童生徒の小・中学校訪問(ようこそ先輩・ようこそ後輩) 等 連携校② 桂林小学校 小小連携 1.児童実態の情報交換 2.授業規律の統一 3.小学校合同活動(修学旅行等) 連携校③ 若宮小学校 連携校④ 三芳小学校 平成26・27年度文部科学省指定 「魅力ある学校づくり調査研究事業」 (2年次) 研究発表会 期日 平成27年11月20日(金) 会場 日田市立東部中学校 内容 ①授業参観 ②学級活動参観 ③研究発表(拠点校・連携校) ④研究協議 5.おわりに 大分県教育委員会が進める運動 「あったかハート 1・ 2・3」 (ワン・ ツー・スリー) ①欠席1日目=必ず電話連絡(励まし電話、安心電話、受信確 認、適切な休み指導) ②欠席2日目=電話または家庭訪問(安心電話、症状の具体 把握、場合により家庭訪問) ③欠席3日目=必ず家庭訪問(体調や最近の様子の確認、再 登校不安の解消、安心) ④欠席3日目以上=チーム支援(担任・養護教諭・関係職員、 スクールカウンセラー、関係機関連携) 生徒指導に関する講演会のお知らせ 「いじめ対応スキルアップ研修会」 「学級集団づくり研修会」 平成27年7月31日(金)午前 平成27年8月27日(木)午前 講師 大阪市立大学名誉教授 森田 洋司 氏 講師 高知大学教育学部准教授 鹿嶋 真弓 氏 演題「いじめ問題と教育現場の 課題(仮題)」 演題「互いに認め合い高め合う集団づくり ― 人の中で人は育つ ―」 会場 別府大学大分キャンパス 文化ホール(定員700名) 会場 別府大学大分キャンパス 文化ホール(定員700名) 平成27年度 大分県教育庁生徒指導推進室 主な施策について いじめの総合対策 =現状= ●いじめの認知件数 3,496件 ●いじめの解消率 84.4% ●多様化・複雑化するいじめ ●いじめ解消が難しい事案もある いじめのない学校づくり =課題= ●いじめ防止基本方針の定着 ●徹底した早期発見・早期対応● いじめの解消率の向上 ●いじめによる重大事態の防止 未然防止 ①学級づくり研修会 (仲間づくり、社会規範育成) ②教職員の組織的見守り (小さなサインを見逃さない) ③いじめ対応マニュアル (校内相談体制作り・観察) ④教職員いじめ対応研修 (いじめ対応スキルの向上) ⑤いじめゼロ子どもサミット 組織的で徹底した取組 早期発見 早期対応 ①アンケート、面談の徹底 (年3会場児童生徒、*保護者) ②校内いじめ対策委員会 ③24時間相談ダイヤル ④ネットいじめメール相談 ⑤Sカウンセラー配置 (ケース会議、生徒・保護者支援) ⑥地域生徒指導連絡会議 =事業効果= ●いじめ許さない学校づくりの促進 ●小さないじめの早期の発見 ●教師、保護者、地域で協力した いじめ防止の組織的見守り ●組織的な対応によるいじめ解決 ●スクールカウンセラーの相談に よる専門的助言と効果的支援 ●関係機関と連携した支援充実 重大事案 連携対応 ①いじめ解決支援チームの 配置(2名) (少年鑑別所OB、児童相談所OB等) ②いじめ対策連絡協議会 (福祉、警察、医療等) ③スクールサポーター活用 ④学校警察連絡制度活用 ⑤学校問題解決支援チーム 不登校の総合対策 =現状= 不登校を生まない学校づくり ●不登校の出現数、出現率 小― 226人、 0.36% 中― 1,023人、 2.69% ●不登校の学校復帰率 小― 39.8%(全国平均32.9) 中― 34.8%(全国平均29.8) (意欲的に登校できる魅力ある学校) =課題= ● 不登校未然防止体制の強化 =事業効果= ●不登校児童生徒数の減少 ●学校復帰率の向上 ●不登校の出ない学校作りの促進 組織的で徹底した取組 未然防止 ①地域不登校防止対策推進教員配置事業 (拠点校:初期対応の組織化、校内不登校防止策の強化) (地 域:「あったかハート1・2・3」の展開、未然防止研修) ②魅力ある学校づくり推進事業(国研) (不登校を出さない魅力ある学校づくりを推進) ③スクールカウンセラーによる教育相談 (小中連携配置→小学校~中学校の継続した支援) (学校教育相談体制の充実→不登校傾向の早期発見) ④教職員不登校未然防止研修 (学級づくり、居場所・仲間づくり、不登校指導のスキル等) ⑤不登校実態調査(毎学期) ⑥中学新入生保護者向け・中学生活パンフ ●教師、保護者、地域で協力した 不登校防止の組織的取り組み ●スクールカウンセラー等の相談に よる専門的分析と効果的支援 学校復帰支援 ①スクールカウンセラーによるカウンセ リング (不登校生の心の相談、自立支援、ケース会議) (配置の拡大→小67,中127、高26) ②市町村スクールカウンセラー連絡会議 ③教育支援センター連絡会議 (県内16教室と学校、教育機関等の連携した支援の促進) ④地域生徒指導連絡会議(非行系の不登校対応) ⑤教育相談実務者研修(悉皆:教育相談部と共同) ⑥福祉関係機関との連携促進 (福祉事務所、児童、要保護児童対策地域協議会と連携) いじめ対策連絡協議会 ・いじめ事案に対する解消支援 ・関係機関の連携強化 県警少年課 各関係機関による 専門的見地からの 指導・助言 県教委関係者 年3回開催 児童相談所 スクールサポーター 児童心理司(士) いじめ解決支援員 福祉事務所 市町村教育委員会 指導主事 法務局 児童福祉司(士) いじめ解決支援チーム いじめ発生 解決支援時 いじめ・暴力行為事案が発生 いじめ解決支援 チーム (連携) 派遣要請 (小中学校→市町村教委→ 県) (県立学校→→→→→→→ 緊急派遣 県) 暴力、盗難、強 要等を伴ういじ め事案に対応 (いじめの事実、 原因や子どもの 背景を解明) 少年鑑別所、児童相談所等 経験者(臨床心理士有資格者)2名 福祉 警察 医療 支援内容(標準3日間) ①方針策定支援(情報整理、アセスメント等) ②被害・加害児童生徒への支援(カウンセリングによる心のケア) ③事案対応の校内体制づくり支援(いじめ対策委員会等へ参加・助言) ④被害・加害保護者対応支援(第三者的立場から調整・解決支援) ⑤関係機関連携支援(警察、福祉・医療機関等との連携) ⑥学校活動支援(周囲の児童生徒のケア、学級・学校集団づくり、教職員・ スクールカウンセラーとの連携等) 【生徒指導推進室】 【各地区教育事務所】 【市町村教育委員会】 ⑦情報発信体制への支援(PTAへの情報発信、報道機関への対応等) ※児童生徒の生命又は身体の安全がおびやかされるような重大な事態が懸念される場合は、5日間派遣 派遣の想定される バックアップ 大分県 学校問題解決支援チーム (弁護士・医師・臨床心理士) 事案例 いじめの概要 学級内の人間関係のトラブルにより、不登校になった クラスの男子数人から差別発言で悪口を言われた バスケットの部活動中、他の部員から首を絞められたりした クラスの女子6人から、陰口を言われ、不登校になる Tシャツを隠されて、落書きされた 正面からあばらを蹴られ、骨折した 男子2名により悪口を何度も言われ、不登校になった ソフトボール部内で仲間外しにされ、不登校になった 同学年の女子2名に待ち伏せされ暴行を受ける インターネット上に差別用語で悪口や動画を掲載された 男子3人からの暴行により、不登校になった ベランダに出され、閉じ込められた。その際手首に怪我 24時間子供SOSダイヤル いじ め 被 害 者 ネットいじめ メール相談 (表) (裏) 小(データ)中・高校(案内カード) 電話 相談 【いじめ相談】 相 談 児童生徒 保護者 教職員等 平日昼間 9時~17時 0570-078310 教育センター 教育相談部 (24h対応目的)自殺、自傷を防ぐ 夜間、休日 24時間 17時~9時(平日) 24時間(休日) なやみ言おう 心理相談 専門機関へ委託 生徒指導 推進室 相談・対応 解 決 学校 連携機関 教委 いじめ解決支援 機動チーム 生徒指導推進室 大分県警 スクールサポーター 医療機関 サイバー犯罪対策室 福祉機関 ネットあんしんセンター ネットいじめ相談窓口 生徒向け 案内カード配布 ネットいじめ等被害児童生徒 保護者、教職員等 各種相談機関 電話 教育センター 教育相談部 相談 メール 相談 24時間いじめ相談ダイヤル (昼間時対応) no-ijime@pref.oita.lg.jp メール相談 (パソコン) 法務局・子どもの人権110番 県・こころとからだの相談支援 センター 県警・大分っ子フレンドリー サポートセンター 対応 依頼 生徒指導推進室 相談用 携帯電話 等 大分県警察本部 連携 サイバー犯罪対策室 ハイパー研究所 ネット安心センター H27 スクールカウンセラー配置事業 H22 ・配置時間 に軽重 ・配置校の 拡充 H23 H24 ・効果的な配置体制 ・スーパーバイザーの配置 ・評価制度の見直し H25 H26 ・定通分校増配 ・小中連携配置 ・小中連携 配置の増設 ・小中連携配置の 拡充 小 18校 中 12校 小 24校 中 18校 小 30校 中 22校 《事業の経緯》 ・事業開始(H7~ 中学校2校、高校1校) ・中学校全校配置(H19~)、小学校配置開始(H20 ~) ・一律週4時間、 年間35週配置→配置時間に軽重(H 21~) (週8、6、4、2時間) ・配置方式(拠点校・対象校方式)の導入(H23~) ・16市町にスーパーバイザー配置(H23~) 【中学校で不登校が増加する背景】 ・ 中1の不登校生徒の半数は小4~小6のいずれかで30日以 上の欠席相当の経験を持ち、15日以上29日未満の欠席経験 等まで含めると75~80%にまで上る。 ・ 家庭や地域の教育力の低下により、小学校が抱える問題 が増大しているため、小学校において予兆が見えたり顕在化 しても対応できないケースがある。 【大分県のSC配置状況】 ・ 小学校 59校(H26)→67 校(H27) ・ 中学校 127校(H26)→127校 (H27) ・ 高校 24校(H26)→26 校(H27)) 小学校における 相談体制の充実 H27 《小中連携配置スクールカウンセラー》 進学 小学校 中学校 小学校 継続的な支援 小中連携配置 スクールカウンセ ラー 【SC小中連携配置の効果】 ・ 継続的なカウンセリングによる児童生徒の安心感 の醸成 ・ 情報収集、情報共有の充実 (兄弟関係、家庭環境、学校での様子 等) ・ 小中教職員による同一支援の継続 ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー 相 談 体 制 の 充 実 及 び 機 能 の 向 上 H27 地域不登校防止推進教員配置事業 市町村教育委員会=(不登校ゼロ運動)「○○っ子ほほえみアクションプラン」 18市町村の不登校未然防止の取組を推進し、大分県の不登校児童生徒数を低減する 県 地域不登校防止推進教員 大分県内で19人 ⇒ 市町村アクションプラン拠点校に県が生徒指導支援加配により配置 地域全体(2~3日勤務) 生徒の登校意欲向上 不登校の兆候時対応 「不登校ゼロの学校づくり」 「不登校ゼロの地域づくり」 ①地域欠席早期把握・早期支援体制の構築 ・連続3日以上の児童生徒の把握体制確立 (連続欠席3日、断続欠席7日生徒の把握) ・把握生徒の支援援助のコーディネート (子育て支援課、健康推進課、児童相談所等の連携) ②効果的な不登校未然防止策の地域展開 ・『あったかハート・1・2・3』運動 1日目=電話連絡(励まし電話、安心電話、受診確認、適切な休み指導) 2日目=電話か家庭訪問(安心電話、症状の具体把握、場合により訪問) 3日目=家庭訪問(体調や最近の様子の確認、再登校不安の解消、安心) 3日以上=チーム支援(担任・養護教諭・関係教員、SC、関係機関連携) ・地域で不登校未然防止研修の講師 ・不登校防止に効果的な小中連携の推進 県 拠点校(2~3日勤務) 不 登 校 ゼ ロ 運 動 ①不登校ゼロの学校づくり ・校内不登校対策委員会でゼロ運動の組織的展開 (教員の意識アップ、情報共有、保護者啓発) ・生徒指導の3機能を活かした教育活動の展開 (学級づくり、授業づくり、特別活動) ・校区内小学校との小中接続推進 (児童生徒交流と指導・支援情報の共有) ②早期対応 ・『あったかハート・1・2・3』運動(左記) ・連続欠席3日、断続欠席7日の生徒の教委報告 ・学校組織での情報共有、早期対応、関係機関連携 ・スクールカウンセラーの見立てを活用した支援 大分県不登校対策のネットワーク化(市町村教委の不登校未然防止体制のボトムアップ) 「不登校対策連絡協議会」「毎学期不登校調査情報の共有」「不登校防止研修会(教育センター協働)」「福祉・医療連携や情報提供」 第3回 大分県いじめゼロ子どもサミット 〈趣 旨〉 県内の小中学生代表によるいじめのない学校づくりに向けた取組発表や意見交換をとおして、児童生徒自らがいじめの問題を主体的に 考え、その防止に取り組む気運を醸成するとともに、いじめの未然防止に向けた取組の充実を図る。 〈 平成25年度の取組 〉 H25/7/6(土) 県下18市町村の小・中学生の代表 79名による『大分県いじめゼロ宣言』(小、中)を採択 五 ら 助 け ま す 困 っ て い る 人 が い た を ほ め ま す 四 三 二 一 友 だ ち の い い と こ ろ しい まじ すめ を 大 人 に 相 談 い じ め を 止 め ま す い じ め は し ま せ ん 大 分 県 い じ め ゼ ロ 宣 言 宣言文採択 (アピールから) 〈 平成28年度以降の予定 〉 ・ ・ ・ ・ ・ 〈 平成26年度の取組 〉 H26/11/13(木) 県内6地域から6中学校の代表が参加し、自校 の実践発表及びいじめ撲滅に向けた意見交換を実施 第6回まで実施予定(教育事務所単位で)。 小学生開催と中学生開催を交互に実施。 実施場所はH28以降、日田、竹田、佐伯を予定。 サミットの様子を教育庁チャンネル等で発信。 県下全域にいじめ防止に向けた気運を醸成する。 児童生徒自らの手で いじめ問題の解決を 目指す! 〈 平成27年度の取組 〉 第3回 大分県いじめゼロ子どもサミット ○開催時期 H27年10~11月予定 ○会 場 中津教育事務所管内 ○参加者 小学生、保護者、教育関係者ほか ○その他 ・平成27年度は小学生大会とする。 ・県内6地域から6小学校の代表が参加する。 ・いじめ撲滅に向けた実践発表、意見交換を行 う。 ・代表校の中から、「全国いじめ問題子供サミッ ト」 への参加者を決定する。(予定) いじめに立ち向かう 小中学生 (ムーブメントへ) 本日はご清聴ありがとうございまし た
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