温暖化と異常気象 目次 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 異常気象例 異常気象とは 海面水温 エルニーニョ 海上で図る二酸化炭素濃度 北極海の表面積 グリーンランド氷床 黒点数変化 地球気温と太陽 世界の異常気象(2014,5/28-6/3) ①高温 東アジア北東部 • 暖かい高気圧に覆われた。 • 北海道の倶知安では、3日の日平均気温が21.3℃(平 年値:13.5℃)、最高気温が31.2℃となった(平年値: 19.2℃)。北海道では、3日にオホーツク海側を中心に 複数のアメダス地点で統計開始以来の最高気温を記 録した。 • 中国チーリン(吉林)省のチャンチュン(長春)では、31 日の日平均気温が28℃(平年値:約19℃)に達し、日 最高気温は34℃に達した。 • 中国のペキン(北京)では、29日の日最高気温が41℃ を超え、1951年5月の記録である38.3℃を超えた(中 国気象局)。 ③低温 西シベリア南部〜中央アジ ア東部 • 北からの寒気が入った。 • カザフスタンのアスタナでは、29日〜31日の 日平均気温が10℃(平年値:約17℃)を下回り、 30日の日最低気温は2℃を下回った。 異常気象とは何か • 地球の気候状態は変動するのがむしろ自然 であり、「異常」「正常」を何によって定義する かは、その目的に応じて決まる。対象とする 現象の値の上位もしくは下位の5%未満、10% 未満を「異常」とみなす。 寒い日等の例 • 1961~1990 年の値をもとに、(a)日最低気温 の下位10%を寒い夜、(b)日最高気温の下位 10%を寒い日、(c)日最低気温の上位10%を暑 い夜、(d)日最高気温の上位10%を暑い日と それぞれ定義している。 海面水温(2014,6/9) エルニーニョ 貿易風 貿易風:赤道付近で風が東から西への風 貿易風の影響:太陽であたためられた海水が 西に集められる。海水が西に集められるため水 の少なくなったペルー沖では、海の深いところ から冷たい海水がわきあがる。 貿易風と偏西風 西太平洋 • 貿易風によりインドネシア沖は、多くの積乱雲 が生まれ、雨がたくさん降る • なんらかの理由で、貿易風が弱まれば積乱 雲の発生場所は東へずれていく エルニーニョ • エルニーニョ:ペルー沖の海水温が高くなる 現象 • エルニーニョの影:貿易風が弱まる • 日本では、冷夏や暖冬になりやすい エルニーニョとラニーニャ エルニーニョ ラニーニャ エルニーニョとラニーニャの海水温 エルニーニョ ラニーニャ 2014年5月の海水温 気象庁の予想 • 太平洋赤道域の状況はエルニーニョ現象もラ ニーニャ現象も発生していない平常の状態を 示しているが、エルニーニョ現象の発生に近 づいた。 • 夏には5年ぶりにエルニーニョ現象が発生し、 秋にかけて続く可能性が高い。 エルニーニョと梅雨明け エルニーニョ現象発生時の台風 • エルニーニョ現象の発生期間の7〜9月は、台 風の発生数が平常時より少ない傾向がある • 台風の発生位置が、平常時に比べて南東にず れる傾向がある(夏は南に、秋は南東にずれる 傾向がある) • 夏、最も発達した時の台風の中心気圧が平常時 よりも低い傾向がある • 秋、台風の発生から消滅までの寿命が長くなる 傾向がある 海上で図る二酸化炭素濃度 世界の温暖化の影響を見るには • 北極の氷が夏どれほどの面積になるかを見 る方法もある • 暑いと氷の面積が小さい。寒いと大きい 北極の氷面積時間変化 2012年8月24日 2012年観測史上最小面積(425万 km2)を1ヶ月早く更新 13年夏は12年よりも低温傾向 2012年6-8月平均 2013年6-8月平均 海面上昇の要因 1. 南極の氷河融解 2. グリーンランド氷河融解 3. 海水の膨張 では、2012年のグリーンランドはどうだったか? Greenland • 2012年7月初旬から観測を開始した「しずく」 が、2012年7月12日にグリーンランド氷床表 面のほぼ全域の輝度温度の上昇を捉えた。 高い輝度温度は氷床表面が湿っている状態 (融解領域)と考えられ、通常は夏季において も表面が凍結状態にあるグリーンランド氷床 の内陸部まで、融解領域が広がった可能性 が高いと考えられる。 2 00 2 00 1 99 1 99 1 98 1 98 1 97 1 97 1 97 1 96 1 96 1 95 1 95 1 94 1 94 1 93 1 93 1 93 1 92 1 92 1 91 1 91 1 90 1 90 1 90 1 89 1 89 1 88 1 88 1 87 1 87 1 87 1 86 1 86 1 85 1 85 1 84 1 84 1 84 4 0 6 1 7 3 8 4 0 5 1 7 2 8 4 9 5 1 6 2 8 3 9 5 0 6 2 7 3 9 4 0 6 1 7 3 8 4 0 5 1 1 83 7 1 83 2 8 4 9 5 1 6 2 8 3 9 5 0 6 2 7 3 9 1 82 1 82 1 81 1 81 1 80 1 80 1 80 1 79 1 79 1 78 1 78 1 77 1 77 1 77 1 76 1 76 1 75 1 75 1 74 黒点数の時間変移 300 T he numbers of s uns pots 250 200 150 100 50 0 太陽活動の周期を計算してみよう • 太陽活動は、黒点数に比例する • 経験論的に、黒点数の大小は、地球温度の 高い低いに関係する • 1749年から2008年までの、259年間に23.5個 のピークがある。 • 259/23.5=11.02 従って、11年周期。 地球の温度に対する太陽の影響 1.太陽活動 2.太陽と地球の位置関係⇒ミランコビッチ・サ イクル ミランコビッチ・サイクル Milankovitch cycle 1.地球の公転軌道の離心率の変化(離心率と は、楕円の円からのずれ) 2.自転軸の傾き(現在23.4度)の周期的変化 3.自転軸の歳差運動(コマの運動 により、日射量が変動する周期のこと。これに より、地球温度が変化する。周期は約2万年、 約4万年、約10万年の3つ。 地球の公転軌道の離心率(Eccentricity)の変化 離心率 楕円の離心率の定義 離心率 = 焦点間の距離/長径 ここに、焦点の座標は、(±√a2-b2,0) 自転軸の傾き(Obliquity)の周期的 変化 1.自転軸の傾きの周期的変 化 自転軸の歳差運動 歳差運動(precession)とは 氷河期と間氷期 ミランコビッチの計算した日射量長周期変化 は、長期的気候変動を説明する。 短期的気候変動は、他の説がある。 1.温室効果ガス 2.太陽活動(スベンスマーク効果) 両方の効果を取り入れると、観測をあわせる ことができる。
© Copyright 2024 ExpyDoc